『バディミッション BOND』プレイレポート。聞き込みと潜入で本格捜査を楽しめるアドベンチャーゲーム

滑川けいと
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 任天堂が1月29日に発売を予定しているNintendo Switch用ソフト『バディミッション BOND』のプレイレビューをお届けします。

 本作は、漫画『アイシールド21』や『ワンパンマン』などの作画を手掛ける村田雄介さんがキャラクターデザインを担当したアドベンチャーゲーム。正義感に満ちあふれた警察官“ルーク”を主人公に、各話を進めていきます。

 選択肢を選んだり、画面内を調べたりしながら捜査を進め、事件を解決していくことに。読み進めるだけでなく、プレイヤー自身の捜査力も必要になってくる、本作の魅力に迫っていきます!

己が信じるヒーロー像を目指す正義の物語

 まずは本作のストーリーから紹介していきましょう。

 本作は、国家警察である青年“ルーク”が主人公。幼少のころに警官のエドワードに養子として迎え入れられたルークは、正義感の強い父の背中を見て育っていくなかで自分も父のような“ヒーロー”になりたいと警官を目指します。

  • ▲成長し、警官になったルーク。どんな小さな悪事も見逃さない、正義感の強い青年に成長します。

 殉職してしまったエドワードを追って国家警察官になったルークでしたが、職場には父のような正義は存在しませんでした。ルークが警官になって知ったのは、大きな犯罪のみに力を入れる警察の姿。上司や同僚たちは、どんな犯罪も精いっぱい頑張るルークを冷笑します。

  • ▲警視のデニス。ルークの仕事に対する姿勢をよしとせず、嫌みを言ってきます。

 国家警察では現在、世界をまたにかける大怪盗“ビースト”の話題で持ちきりでした。そんな警察に、ある日、とらわれた女性の映像が匿名で届きます。誰かのいたずらだと捜査をしようとしない警察でしたが、何か引っかかりを感じたルークは単独で調査を行うことにしたのです。

 ルークが腐敗した警察のなかで「自分の思う正義を突き進んでいく刑事モノなのか?」と思いながらプレイしていたのですが、とんでもない! 物語を進めていくと、ルークのおかれた状況がめまぐるしく変化していきます。

 物語自体は1話完結で進んでいくものの話の引きがうまく、「え? これはどんな展開になるの!?」という連続。ハラハラドキドキの展開もあり、次の話が早く読みたくなってくるんですよ。

  • ▲物語のなかには、ルークの真っすぐな性格に影響されて行動をともにする仲間もあらわれます。赤髪の男性、アーロンもその1人。

 演出の工夫も注目したいポイントです。画面は基本的には静止画ですが、コマ割りをはじめ集中線や効果音などの演出があり、まるで漫画を読んでいる感覚で読み進められます。

  • ▲シナリオパートはフルボイスなので、より感情移入できます。

 物語の途中には、さまざまな選択肢が発生。ルークが理想とする、ヒーローらしい返答をすることで“ヒーローゲージ”が増加します。1話をクリアするごとに、獲得したヒーローゲージに応じて評価されます。どれだけヒーローとして行動できたかが、分かるわけですね。

 いろいろな選択肢と反応が用意されているのですが、クリア済みの話は再プレイが可能。まずは気軽に楽しむことをオススメします!

  • ▲複数の選択肢から、これだというものを選びましょう。正しいものを選ぶと右上にあるヒーローゲージが増加します。

 また、調査のためにいろいろな資料や現場を見ることに。そんな時に発生するのが“サーチモード”です。画面内の気になった部分にカーソルを合わせ、必要な情報を獲得していきましょう。

  • ▲カーソルを合わせると、調査対象になる箇所に“調べる”と表示されます。調査できる場所はいくつかあるので、警察官になったつもりでくまなく探しましょう。

 各話では物語が進行していくなかで目的が明らかになり、その場所への潜入を目指すことになるのですが、シナリオパート中は人々との会話やサーチモードによって非常に多くの情報を入手することになります。ある程度情報を集めると“シンキングタイム”が発生。これまで獲得した情報をまとめることができます。


  • ▲クイズ形式で候補が出るので、情報を整理。これまでの会話の履歴や特徴となる過去の情報を振り返ることができるのはうれしいですね。

手に入れた情報を使ってバディで聞き込みする“捜査パート”

 シンキングタイムで情報を整理したら、捜査パートが始まります。本作は、“バディ”として2人1組で捜査パートを行うのが基本。誰と誰を、どのスポットに連れていけば成功するかを考えながら、すごろく状のマップを移動して聞き込みを行い、さまざまな人に聞き込みを行い、目的地に潜入するための情報を取得していきます。

 マップにはいくつか施設があるのですが、捜査パートで移動できる行動力が決まっているのがミソ。行動力とシンキングタイムでまとめた情報をもとに、どの施設から順番に向かうべきか考えていきましょう。

 マップにはいくつか施設があるのですが、捜査パートで移動できる行動力が決まっているのがミソ。行動力とシンキングタイムでまとめた情報をもとに、どの施設から順番に向かうべきか考えていきましょう。 

  • ▲それまでに得た情報をヒントに、誰に捜査させるか決めましょう。

 キャラクターによって性格や特徴は異なり、一般人に話を聞く時はマジメなルーク、乱暴者と接触する時は腕に覚えのあるアーロンなど、その場に適した人材に捜査させることで適切な情報を得られるのです。

  • ▲正しいキャラクターで捜査を行うとヒーローゲージが増加します。
  • ▲潜入先にはいくつかルートがあり、必要な情報を集めると各ルートが解放されて潜入できるようになります。

敵のアジトに潜り込み事件を解決する“潜入パート”

 情報がそろったら、目的地に潜り込みキャラクターを直接操作してゴールを目指す“潜入パート”が発生します。潜入パートでは実際の情報をもとにキャラクターを動かし、最深部まで進めていきます。

  • ▲捜査パート同様、潜入パートも2人1組で行います。

 潜入先には敵となる相手がいることも! 現地で見つけたアイテムを駆使したりコマンド入力をしたりしながら、臨機応変に対応しなくてはいけない場面もあります。

 選んだルートによって異なる仕掛けが用意されているので、持ちうるすべての情報を活用して切り抜け、目的の達成を目指していきましょう!


  • ▲判明したルートを確認しながら進め、目的となる場所に向かいましょう。
  • ▲タイミングよくボタンを押す、といった操作を求められる場面もあります。

 警察官になったかのような本格捜査を楽しめる本作。続きが読みたくなる話の作りはもちろん、捜査パートや潜入パートなどプレイヤーを飽きさせない作りになっています。

 メインとなる物語だけでなく、キャラクターの背景に迫るサブストーリーも豊富に用意されているので、読み物としてのボリュームも十分。特に漫画気分で熱いストーリーを味わいたい方や、アドベンチャーゲーム好きの方にはオススメです。

 体験版が現在配信中。己の正義を信じた先に何が待っているのか、ルークの運命が気になった人はぜひプレイしてみてください!

©2021 Nintendo / KOEI TECMO GAMES CO., LTD.

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バディミッション BOND

  • メーカー: 任天堂
  • 対応機種: Switch
  • ジャンル: ADV
  • 発売日: 2021年1月29日
  • 希望小売価格: 6,480円+税

バディミッション BOND(ダウンロード版)

  • メーカー: 任天堂
  • 対応機種: Switch
  • ジャンル: ADV
  • 配信日: 2021年1月29日
  • 価格: 6,480円+税

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