【おすすめDLゲーム】『サイバーシャドウ』はたんなる高難度ゲームではなく8ビット愛あふれるACTゲーム

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 ダウンロード用ゲームから佳作・良作を紹介する“おすすめDLゲーム”連載。今回はNintendo Switch、PS4、PS5でリリースされた『サイバーシャドウ(Cyber Shadow)』を紹介します。

 本作は、フィンランド出身のAarne Hunziker氏を中心としたMechanical Head Studiosが手掛ける8ビットテイスト忍者2Dアクション。音楽以外のすべてのパートをHunziker氏が担当し、ほぼ1人でゲームを作り上げたという8ビット愛が溢れ出ている作品になっています。

 そんな本作『サイバーシャドウ(Cyber Shadow)』の魅力に迫ります。

ストーリーでは仲間の絆と成長劇を描く!

 はるかな未来、プロジェン博士と人工生命体に支配された世界……。

 忍者一門で最後の生き残りとなった主人公である“シャドウ”が、相棒のロボット“レギオン”だけを頼りに、捕らわれてしまった一門のマスターや仲間を救出。

 そして終末世界で待ち受ける巨大兵器から人造人間と化した一門のライバルといった12体以上の個性豊かなボスを倒して、廃墟と化した“メカシティ”の謎を解き明かすといったストーリーになります。

 ストーリーは、“アクションシーン”と“シネマティックシーン”の双方で展開していき、さまざまな展開があるため、どんどん惹き込まれていきます。

 ステージのさまざまなところにストーリーの肝となるポイントが点在していて、それを読みながら進めていくことになります。

 “メカシティ”はなぜ荒廃してしまったのか!? 一門の力や絆にまつわる意味や謎とは!? 敵だけではなく、味方である一門のストーリーも複雑に絡み合ってくるので、道中で手に入るログから考察しながら進めることで最初から最後までドキドキの展開を楽しめました。

 ステージにいるボスを倒すことで一門の仲間が解放されるのですが、解放した仲間から新たな技やアクションを受け継ぐことができます。経験値やアイテムを貯めて技を解放というシステムではないので、ストーリーが進むごとに主人公“シャドウ”が成長していくシンプルながら熱い展開が味わえます。

 主人公“シャドウ”は、ボスを倒して仲間を開放することで、仲間の意志を継いで技やアクションを受け継いで強くなります。

 習得した技やアクションは、次のステージやボス戦で有効に機能するようにデザインされています。そのため「新しい技やアクション使わなかったな……」ということがなく、つねに新しい技やアクションを駆使し、新鮮な気持ちで進んでいけます。

 他にも、ステージ途中にある“一門の里”で修業をすることで習得できる技やアクションもあります。仲間や一門から技を受け継いでいくという絆を実感しながらストーリーに没頭できるのも特徴です。

 桜が散る風景が美しい“一門の里”では、いろいろな修行を積んで新しい技を受け継ぐことができます。今回の場所だと過去の亡霊をすべて討伐すると伝授されました。

美麗なドット絵と演出が素晴らしい!

 本作最大の魅力はなんといっても、この圧倒的なグラフィック!

 8ビットテイストなドット絵で表現されるゲーム画面は美麗かつ、背景に動きがあるのでステージの臨場感が増しています。“忍者×サイバーパンク”という世界観をドット絵だけでかなり細かく表現しているので必見です。

 機械がひしめき合う工場や汚染された研究ラボ、要塞化された港や超高層建築など、さまざまなステージを巡っていきます。筆者はその中でも忍者がバイクに乗って疾走するステージがお気に入りです!

 オープニングを始めとするアニメーションは演出を含めてかなりカッコいいです。止め絵のスライドショー的な表現だけではなく、風になびく髪やフレームから飛び出すような表現をふんだんに使ったアニメーションになっているので、思わず声を上げてしまうぐらいテンションが上がります!

 本作には巨大兵器から人造人間まで、大小問わずいろいろな敵やボスが登場しますが、どのデザインも個性豊かで秀逸!
 人間やロボットのような敵も出てきますが、戦車の固定砲台やステージ設置型システムとの対戦なども多く、一見どうやって倒せばいいのか!? どこに攻撃が通るのか!? このように考えられるゲームデザインなので試行錯誤しながらの戦闘を楽しめます。

習得できる多彩なアクションと高難易度が魅力!

 主人公の攻撃は基本的に刀ですが、ボスや修行で入手できる技やアクションによって、手裏剣やクナイといった遠隔攻撃、ダブルジャンプやダッシュ攻撃を駆使した接近戦、壁スライド、溜め斬り、敵の攻撃を反射するパーリィなど忍者らしい技を使えるようになります。

 難易度は序盤のステージから徐々に上がっていき、終盤には超難易度へと達するレベルデザインと言われていますが、序盤からすでにかなり難しいです(笑)。

 チュートリアルもないのでアクションゲームが苦手な方や初心者の方は、序盤からかなり苦戦するかもしれません。

 しかし本作のおもしろいところは、新しい技やアクションを覚えたらすぐに使用しないと突破できないステージギミックが設置してあったり、絶妙な場所に中継ポイントが設置してあったりと、なんだかんだ先へ進めるように作られているところです。

 ステージ途中に設置された中継ポイントでは、倒した敵から入手したポイントを使い、技やアクションに使うSPポイントの回復や、オプションアイテムの入手が可能。この機能のおかげでステージ攻略がかなり楽になります!

 この手のゲームは主人公が強くなってしまうと単調な作業アクションゲームになってしまうケースがありますが、本作は絶妙な難易度とアクション性によってつねにやりがいがある作品に仕上がっています。それによって、最後まで鮮度が高いアクションゲームを楽しめます!

8ビット愛に溢れた素晴らしい作品

 自由度に溢れた高い操作性、プレイヤーをワクワクさせる演出と芸樹的なグラフィック、高難易度だけど理不尽さを感じさせないレベルデザイン、そしてゲームとストーリーを盛り上げるサウンドとすべてがハイクオリティで、ただの8ビットテイスト作品ではなく、近代的にアップデートされています。

 そのため8ビットテイスト作品ながら、古臭さは一切感じさせない作品へと昇華されています!

 “データを全て削除する”画面の演出がかなりカッコいいです! 誤作動防止のためボタン長押しで消せるのですが、押せば押すほど画面が崩壊していく演出になっています。キャプチャで伝えられないのが本当に残念。ぜひプレイして確認してみてください。

 こだわったデザインと全体のクオリティを通してから、製作者であるHunziker氏の8ビット愛がヒシヒシと伝わってきます。

 レトロゲームが好きな人や、高難易度アクションゲームが好きな人には絶対にプレイしてもらいたい作品! 王道ニンジャアクションをご賞味あれ!

 “電脳空間ダイブ”をして電脳空間で戦うステージもあるのですが、サイバー空間感満載の色味や表現がものすごくカッコいいので必見です!

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『サイバーシャドウ』

  • メーカー:インティ・クリエイツ
  • 対応機種:Switch / PS4 / PS5
  • ジャンル:アクション
  • 配信日:2021年1月26日
  • 価格:Switch 版 1,980円(税込)/PS4 PS5版 1,987円(税込)

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