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“ウザ絡みギャル”がヒロインの新作について、真代屋秀晃先生が語ります【電撃文庫インタビュー】

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 電撃文庫で活躍する作家陣のメールインタビューをお届けする“Spot the 電撃文庫”。今回は、『ウザ絡みギャルの居候が俺の部屋から出ていかない。』を執筆した真代屋秀晃先生のインタビューを掲載します。

  • ▲本作の表紙イラスト(イラスト:咲良ゆき先生)

 本作は、従妹の吉田真波に振り回される主人公の日常を描くラブコメです。ギャルっぽい見た目とは裏腹にとっつきやすい性格で、控えめに言って美少女な真波。でも彼女には大きな問題があったのです。それは――

 「ねーねー、ハルちゃん。格ゲーやろうぜ。格ゲー」
 「だめ。俺はこれから勉強するんだから」
 「せっかく可愛い従妹が遊んであげようと思ったのに。つまんね」

 常に絡みがウザすぎること! 勉強していれば脇腹に掌底をくらい、風呂あがりはバスタオル一枚でリビングをうろつく……。気の休まる場所のない主人公ですが、真波はいつも楽しげで、ゲームを一緒にすると無邪気な笑顔を見せてくれます。

 美少女だけど、小悪魔。そんな従妹との日々を描く本作が生まれたきっかけや見どころなどを、真代屋先生自ら語っていただきました。試し読みもできるので、気になる人はチェックしてみてくださいね!

――この作品を書いたキッカケを教えてください。

 担当編集A氏から「マシロヤさんのデビュー作にウザい系のヒロインいたし、なんか得意そうだから、そっち系のラブコメでいかない?」と言われたことが、すべての始まりです。

 あと個人的に勉強のできるギャルが好きだったので。かわいくないですか?

――作品の特徴やセールスポイントを教えてください。

 主人公は他人と“付かず離れず”の絶妙な距離感を保ちたい男です。でも本作にはやたら距離を詰めてくるウザ絡みギャルと、やたら距離が離れすぎている塩対応の優等生女子がいます。その両ヒロインに挟まれて苦悩する姿を楽しんでいただけたらと思います。

 それからゲームやマンガに関する小ネタが多いのも特徴……でしょうか。

――作品を書くうえで悩んだところは?

 主人公と二人のヒロインを繋ぐ接着剤として、“勉強”って要素が出てくるんですけど、その扱いにはかなり気を遣いました。「この歴史上の人物の名前あってるよな?」とか。

――執筆にかかった期間はどれくらいですか?

 いろいろあってペースが落ちてしまったので、5カ月くらいでしょうか。次からはもっとがんばります……。

――執筆中のエピソードはありますか?

 ヒロインにどういう行動をさせたらウザくなるかを考えていたとき、友人から「普段のお前の行動を振り返ってみれば?」と言われて、ショックを受けました。

――本作の主人公やヒロインについて、生まれた経緯や思うところをお聞かせください。

 ウザ絡みギャルの造形は決まっていたので、主人公はそれが映えるようなタイプで考えました。しつこく絡まれるのはいやだけど、絡んでくれないと寂しく思うような男です。

 書いているうちに思ったんですが、じつはどちらも寂しがり屋で、似た者同士だったりするんですね。だから実際はとても仲良しな二人です。

――特にお気に入りのシーンはどこですか?

 じつはウザ絡みギャルは、とある秘密を隠しているんですけど、後半でそれを主人公に打ち明けるところでしょうか。

 普段は生意気な子が弱さを見せる場面って、鼻息荒くなるんですよ。

――今後の予定について簡単に教えてください。

 ちょうど2巻を書き上げたところです。2巻では塩対応の優等生女子に割とスポットが当たります。ラブコメ度合いが加速しますよ。

――小説を書く時に、特にこだわっているところは?

 前日に書いたところを必ず読み返して修正を入れてから、その流れで続きを書くようにしています。

――アイデアを出したり、集中力を高めたりするためにやっていることは?

 サラウンドでいろんなジャンルの音楽を流しています。無音だと逆に集中できないタイプなので。あと書くときは横におにぎり等を置いた状態で書きます。とにかくパソコンの前から離れないことが、集中力持続の秘訣です。

――学生時代に影響を受けた人物・作品は?

 マンガなんですけど、藤子不二雄両先生の短編集です。語ると長くなりすぎるので割愛しますが、衝撃のあまりアゴの関節部分がちぎれそうになりました。

――今現在注目している作家・作品は?

 これもマンガなんですけど、マクレーン先生の『怒りのロードショー』です。何度読み返しても、腹筋に激痛が走るほど笑い転げています。ネタの料理の仕方がとても上手な方なので、この手のマンガをもっと描いてほしいと思ってます。

――その他に今熱中しているものはありますか?

 ギャルゲーですかね。今も三本積んでます。

――最近熱中しているゲームはありますか?

 ギャルゲーですかね。『真・女神転生3リマスター』を400時間プレイしたあとなので、最近は休憩がてらノベル系のゲームばかりやっています。

――それでは最後に、電撃オンライン読者へメッセージをお願いします。

 いつもケンカばかりだけど、じつはとても仲の良い春太くんと真波ちゃんの活躍を楽しんでいただけたらと思います! あと本作を読めば少しは勉強が楽しくなる……かもしれません。ぜひお手に取ってくださいまし!

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『ウザ絡みギャルの居候が俺の部屋から出ていかない。』

  • 発行:電撃文庫(KADOKAWA)
  • 発売日:2021年2月10日
  • ページ数:296ページ
  • 定価:630円+税

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