裏社会を自由に生きて街を牛耳る『エンパイア・オブ・シン』。遊ぶほど深くハマるクライムストラテジー

電撃オンライン
公開日時

 セガから2月25日に発売されるPS4/Nintendo Switch用ソフト『Empire of Sin エンパイア・オブ・シン』のプレイレポートを掲載します。

 本作は、セガとパラドックス社のパートナーシップ第一弾タイトル。ギャングがひしめく街で活動しながら資金を集め、裏社会で頂点を目指していくクライムストラテジーゲームです。

 普段できないことを平然とやってのける、そんなシビれる生活を体験したい……そう思っている方にオススメしたいタイトル。裏社会に生きる派閥のボスとなって、お金を稼いだり暴力で支配したりと好き放題できる『エンパイア・オブ・シン』の魅力を紹介していきます。

 なお、画像はSwitch版のもの。

プレイヤーが目指すのは暗黒街の覇者

 舞台となるのは、1920年のアメリカ、シカゴ。シカゴでは裏家業をなりわいとする多くの派閥がはびこっており、日々縄張り争いを繰り広げています。プレイヤーは、そんな闇の世界で生きている派閥のボス。外見が異なるだけでなく、ひとりひとりに固有の能力が備わっている14人の中からひとりを選択し、プレイすることになります。

  • ▲アル・カポネといった、実在した人物もボスのひとりとして登場します。
  • ▲筆者が選んだのは紳士的なたたずまいが印象的なダニエル・マキー・ジャクソン。

 操作するキャラクターを選択すると、オープニングがスタート。そのままチュートリアルもはじまります。チュートリアル自体はスキップ可能ですが、本作はやれることが多いので初めてプレイする方はチュートリアルを飛ばさずに確認しておくことをオススメします。

  • ▲操作キャラクターによって物語は異なり、こちらの画像はダニエルのオープニング。市長から依頼を受けるところから物語はスタートします。
  • ▲会話では選択肢がひんぱんに発生します。

 チュートリアルが終了すると、それから何をするのかはすべてプレイヤーにゆだねられます。オープニングから続くミッションをそのまま進めるもよし、邪魔な派閥を手当たり次第倒していくもよし、何をするのも自由! 暗黒街の頂点に立つために何をすべきか、自身で考えて行動していきましょう。

 ただ、自由といっても何か指標が欲しいという方のために、本作には非常に多くの“ミッション”が用意されています。ミッションをクリアすることで、プレイヤーの知名度をあらわす“悪名”や資金を得られるので、何をすればいいのか迷ったらまずは発生しているミッションからプレイしていくといいですよ。

  • ▲序盤のミッションを中心に進めることで、ゲームをより理解できるようになります。
  • ▲画面右には現在進行しているミッション、そしてやるべきことが表示されます。何をすればいいのか分かりやすくなっており、スムーズにゲームを進められます。

シカゴの街を練り歩き勢力を拡大せよ!

 何をするにも自由! ……とは言ったものの、他の派閥と戦うにはまず先立つものを用意しなければいけません。それはお金! 本作では、資金繰りのために“密造酒の販売”や“裏カジノ経営”といった手法で資金を稼ぐことができます。

 販売や経営といっても稼ぎ方はとてもシンプル。町中にある建物に密造酒の製造工場や密造酒を提供する隠れバー、裏カジノなどの施設を建設すれば、あとは時間の経過とともにお金が入り込んできます。

  • ▲基本的に、各施設はお酒を提供することで収入を得ます。そのため、お酒を製造する醸造所は本作において一番重要となる施設になります。

 施設を造るには建物を買い取る必要があるのですが、プレイヤーが操作しているあいだも時間は刻一刻と流れており、他の派閥はどんどん自身の施設を拡大していきます。ぼーっとしていると、周囲の建物が他の派閥の施設になっていた、なんてことも。

  • ▲水色のマークが筆者の所有している建物。その他のマークは別の派閥のものです。

 もし周囲に空いている建物がないという時でも大丈夫。そんな時は他の派閥の施設を襲撃し、奪い取ってしまいましょう! 襲撃時に発生するバトルに勝利すれば、建物を獲得できるうえ、相手の所有している建物も減らせるので一石二鳥。

 さらに奪った建物と同じ施設を経営する場合、タダで購入できます。激闘を制し、多くの建物を手に入れましょう。

  • ▲すでに他の派閥のものになっている建物は、その派閥のボスのアイコンが建物前にあります。

 手に入れた施設はアップグレードすることで成長させられ、収入や警備力が増加します。プレイしていた際に感じたのは、やみくもに施設を増やすよりも序盤のうちは所持している施設のアップグレードを重点的に行った方がよいかもしれないということ。

 本作では、プレイしているとどうしても相手派閥のヘイトを買ってしまうんですよ。あまりにも敵意が強くなってしまうと、建物に攻め込まれてしまいます。その時に施設を育てていないとあっという間にやられてしまうんですよね……。

 筆者は施設のアップグレードをないがしろにして施設を増やしすぎた結果、相手派閥に続々襲撃され、痛感しました。

 ただ、その“学び”が楽しくもあります。自由度が高いからこそ、こうなったから次はこうしてみようといろいろなチャレンジができるんです。失敗を繰り返しながら、乗り越えるための手段を画策する。それがクセになって、いい意味で中毒性がありました。

激しい銃撃戦の本格シミュレーションバトル!

 暗黒街を牛耳るには、ほかの派閥は邪魔な存在。前述した建物を奪い取るときはもちろん、頂点をとるためにバトルで相手をたたきのめす必要があります。

 本作はターン制のシミュレーションバトルになっており、マップ内の仲間を操作して交戦します。相手との距離はありますが、基本攻撃は銃で離れた位置の敵も序盤から狙えるのが特徴です。建物の柱や物陰に隣接することで相手からの銃撃を受けないようにすることもでき、戦略性の高い銃撃戦を体験できます。キャラクターの行動順、敵の射線、命中率などが表示されるといった配慮もあり、戦いやすいなと感じました。

  • ▲柱の陰に隠れていますが、攻撃する際身を乗り出して発砲します。細かな演出が、いい味を出しています。

 キャラクターは通常攻撃以外にもさまざまな効果のある特殊行動がとれるようになる“タレント”を持っており、使用することで戦況を有利にできます。

 範囲内に入った敵を自動的に攻撃したり、HPを回復したりとタレントの種類や効果はさまざま。特に派閥のボスは“ボスアビリティ”を有しており、かなり強力な攻撃ができます。筆者の選んだダニエルは銃弾が切れるまで発砲し続ける“最後の秘跡”。一度使うと一定ターン数使えなくなるものの、周囲の敵を一掃できるくらい強力で見ていて爽快感がありました。

  • ▲特定のタレントやボスアビリティはクールタイムを必要とします。使える場面では積極的に使っていきましょう。

 本作の特徴は、いつでもどこでも“奇襲”を行うことでバトルを展開できる点。街を歩いている時にボタンをポチッと押すだけでバトルに突入できます。他の派閥の人間を見つけた時、相手に戦意がなくても倒しておきたいなと感じた時は奇襲をしかけることで強制的に戦えるわけです。いつでもどこでも戦えるシミュレーションバトルで、白熱の銃撃戦を楽しみましょう!

 バトルに勝利すると、戦利品として装備を獲得できる可能性があります。装備にはレアリティがあり、強い装備を手に入れるためについついバトルをやりたくなっちゃうんですよね。

資金力と悪名を上げてともに戦う仲間を雇おう!

 バトルでは自分の派閥に属している仲間を連れて戦うことになります。そんな仲間を雇って集めるのもプレイヤーの仕事のひとつ。闇に隠れて仕事をしているキャラクターは豊富に用意されており、スカウトすることで仲間に加わります。

 仲間にするには、前金と加入後も継続してお金を支払い続ける必要があります。雇っているわけですから、ともに戦ってもらうにはお金が必要ということですね。さらに、プレイヤーの悪名も一定値必要となる人材もいます。ミッションを行ったり敵派閥を倒したりしつつ、しっかり悪名も稼いでいく必要があるのです。

  • ▲雇った仲間は連れて歩くことができます。

 ただ、条件がそろっているからといって誰でも雇えるわけではありません。同じ暗黒街に生きているわけですから彼らにも関係性があり、もともと対立していたり相性の悪かったりするキャラクターがすでに仲間にいるとスカウトしても雇えません。

 人材も建物と同様に、他の派閥との取り合いになります。うかうかしていると敵側に回ってしまう……なんてこともありえるわけです。雇いたいキャラクターは、迅速に確保するようにしましょう。

  • ▲雇えるキャラクターの相関図。ドクロマークがついているキャラは、すでにこの世にいません。

 仲間になる人材は、殺し屋や医者、用心棒などさまざまな職業(ジョブ)についています。ジョブによって使えるタレントや武器が異なるので、暗黒街を歩き回り最強の派閥を結成しましょう。

  • ▲キャラクターの持つタレントはいくつかあり、プレイヤーは習得するタレントを選べます。同じキャラクターでも、プレイヤーの育成によって異なるタレントを持つわけです。
  • ▲キャラクターはタレントだけでなく、特性を持っています。もともと持っているものもあれば、一緒に行動していくなかで獲得することも。
  • ▲ボスをはじめ、雇ったキャラクターには銃や防具を装備させられます。

 今回Nintendo Switchでプレイしてみたのですが、「休憩中にミッションをいくつかやろう」や「時間が少し空いたから気になっていたあの建物を襲撃しよう」など、時間のできた時に気軽に遊べるので相性はいいと感じました。もちろん、腰を据えて大画面で楽しむスタイルもありだと思います。

 本作の目的は、他の派閥を倒して暗黒街のトップに立つこと。そのためにも施設を運営して資金を稼ぎ、仲間を増やしたりバトルを行ったりして派閥争いを繰り広げていきます。

 ですが、いざプレイしてみるとやれることが非常に多い! じっくり施設を増やして資金稼ぎに没頭するもよし、用意されたミッションに注力するもよし。いきなり他の派閥のボスに戦いを挑むこともできちゃいます。

 自由度の高いゲームをお探しの方は本作を手に取ってみてください!

©2020 Paradox Interactive. ©SEGA. All rights reserved.
Developed by Romero Games.

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

Empire of Sin エンパイア・ オブ・ シン

  • メーカー: セガ
  • 対応機種: Nintendo Switch
  • ジャンル: クライムストラテジー
  • 発売日:2021年2月25日
  • 価格: 5.990円+税

Empire of Sin エンパイア・ オブ・ シン

  • メーカー: セガ
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: クライムストラテジー
  • 発売日:2021年2月25日
  • 価格: 5.990円+税

関連する記事一覧はこちら