真島ヒロ先生描き下ろし『FAIRY TAIL』クレジットカードで充実の通販生活を！

文: 原常樹

公開日時: 2021年03月13日(土) 12:30

　突然ですが、みなさんは『FAIRY TAIL（フェアリーテイル）』という作品をご存じでしょうか？

　『FAIRY TAIL』は、『RAVE』や『EDENS ZERO』でも知られる漫画家・真島ヒロ先生の作品で、『週刊少年マガジン』で2006年から2017年まで連載された長編……いや、大長編ともいえるファンタジーです！

　立派な魔導士になるために家出をした少女ルーシィは、火を食べる滅竜魔導士（ドラゴンスレイヤー）のナツや、空を飛ぶ青い猫のハッピーと出会い、彼らの所属するギルド“妖精の尻尾（フェアリーテイル）”の一員となり、壮大な冒険を繰り広げる――というわかりやすくも熱いストーリーは大勢の読者を魅了してきました。

　そんな『FAIRY TAIL』初のクレジットカード「FAIRY TAIL エムアイカード」が誕生！　カードデザインは真島ヒロ先生の書き下ろしイラスト（2種類）ということでも大注目です！

王道ファンタジー『FAIRY TAIL』の魅力とは？

　老若男女問わずに人気が高いという『FAIRY TAIL』。その魅力を紐解いていくと、やはり“王道”という言葉が浮かんでくるかと思います。読者の気持ちをワクワクさせてくれる──王道作品には普遍的な需要があり、『FAIRY TAIL』もそんな作品のひとつだと筆者は感じています。

　しかも、『FAIRY TAIL』はひとつひとつのエピソードがちょうどいい塩梅のテンポ感ということもあって、読者を物語に没入させる力がすごいんですよね。序盤～中盤は、ひとつひとつのクエストを描いているので話の目的もわかりやすい。もともと真島先生はギャグ成分の多い描写が得意ということもあってキャラクターの表情も豊かで、彼らが何を考えているのかがダイレクトに伝わってきます。

　キャラクターデザインも秀逸というか、メインキャラクターであるナツやルーシィ、グレイやエルザといった登場人物が魅力的なのはもちろん、数十人単位で魔導士が一斉に出てくるのに、ひとりひとりの個性が際立っているので読者が整理をする必要がありません。

　“魔導士たちが大勢所属するギルド”が舞台ということもあって、物語の中では彼らの人間模様も大きな魅力になっていますが、群像劇としてのお話も一気にバーッと広げるわけではなく、要点が整理されてミニマムに展開しながら拡散していくので「こいつらってライバル同士なんだな」とか「ここのふたりは思うところがありそう」みたいな情報がすんなりと入ってくるんですよね！

　そして、情報がちょうどよくしみ込んだところで、話が次に進み、あまり活躍していなかったキャラクターも掘り下げられたり。万人にわかりやすく回しながらもうまく世界を広げているなぁと。

　筆者個人としては、バトルシーンに関しては頭脳戦というよりは“信念や魂の勝負”というイメージが強くあります。その前提として個々人のバックボーンがしっかり描かれているからこそ、そこには十分な説得力がありますし、いうなれば“それぞれのドラマとドラマの真っ向からのぶつかり合い”という熱い内容に昇華されているんですよね。絵としての迫力は言わずもがな。

　ナツたちの前に立ちふさがる敵もバラエティに富んでいます。わかりやすい小悪党もいれば、“妖精の尻尾”の中での内紛が巻き起こって同僚の魔導士が敵になることもあったり。もちろん、王道作品には外せない拳を交えた相手が仲間に加わるという展開も目白押しです。まさかガジルやジュビアがここまで本筋に絡む魅力的なキャラクターになるとは。

　彼らの軌跡はコミックにして全63巻。その物理的な体積を考えても、彼らがどれほどの冒険を繰り広げてきたのかということを肌で感じ取ることができます。まだ読んだことがないという方にとって、一からコミックをそろえるのはなかなか大変ですが、ぜひ自粛期間中のお供にいかがでしょうか？（ちなみにアニメも全3期、通算で328話が制作されています）

　また昨年夏にはコーエーテクモゲームスより、ゲーム『FAIRY TAIL』も発売されています。ギルドを越えた大勢の魔導士たちがクロスオーバーで活躍するということもあって、いろいろなIFが味わえる展開となっています。ファンならぜひともプレイしておきたいですよね。