『マグラムロード』キャッチーなコンセプトはシナリオ・都月景さん発案！ プロデューサーインタビュー掲載

　ディースリー・パブリッシャーより、3月18日発売のPS4/NintendoSwitch用ソフト『MAGLAM LORD／マグラムロード』の開発者インタビューを掲載します。

　本作は絶滅危惧種に指定されてしまった魔王が、“コンカツ”で仲間たちと絆を深めつつ戦う完全新作アクションRPGです。

　本作のプロデューサーである益子沙紀さんにインタビューを行い、作品に込められた想いや“コンカツ”のアドバイスをいただきました。

個性的なコンセプトはシナリオ都月景さんのアイデア！

――本作の企画はいつごろ、どのような形で動き始めたのでしょうか？

　2018年ごろに弊社内で新しいシリーズを作ろうということになり、ゲーム開発のパートナーとしてFELISTELLAさんに声をかけたのがきっかけでスタートしました。

　当時の弊社は『オメガラビリンス』シリーズなどポップなお色気路線に力を入れていたので、この作品も最初は男性ユーザーをメインターゲットにしようという話が進んでいたんです。

　しかし、世界観設定・シナリオに都月景先生に入っていただくことが決まったこともあり、FELISTELLAさんと改めて話し合って“ターゲットを絞らず、男女主人公で攻略対象も性別問わない形”にする現在の方向性になりました。

――初めてタイトルが発表された時から“絶滅危惧種：魔王”や“コンカツ”など、コンセプトがキャッチーだという印象を受けました。これらのアイデアは、最初から決まっていたのでしょうか？

　原形は今と近いのですが“魔王が武器屋をしつつ、パートナーとなる他の魔王を探す”という内容でした。“絶滅危惧種：魔王”、“コンカツ”などのワードが出てきたのは、第2案以降ですね。

　さらにそこに都月先生が加わって、一気に明るくキャッチーな方向性に固まった感じです。

――プレイをさせていただいて、キャラがとても生き生きしていると感じました。シナリオ面でのこだわりを教えてください。

　都月先生節ですね！　シナリオは自由に書いていただいたのですが、男女どちらの主人公を選んでもパートナー全員が正式な相手役になるようにしてくださいという点は弊社よりお願いしました。

　各キャラクターのバックグラウンドなど、話の掘り下げがとても緻密に作られています。

　爽快なアクションだけでなく、物語も楽しめる作品になっているので、性別問わず全キャラクターとのエンディングを見ていただきたいですね。

――魔王のパートナーは、どのような形で決まったのでしょうか？

　人数は5、6人くらいで性別は半々ということを決めて、その枠にとらわれないキャラクターがいてもいいだろうということで、サティウスや機械人形のモーヴが加わりました。

　あとはバランスを見つつ、都月先生やFELISTELLAさんと「こんなキャラクターを入れたいね」と設定を固めていきました。

――とても多様性があるキャラクターですよね。イラストも魅力的なのですが、デザインをlackさんにお願いした経緯は？

　FELISTELLAさんからlackさんをご推薦いただいたんです。その際に資料としてこれまでの作品を拝見したところ、本作の王道、ポップ、ファンタジーな世界観にマッチするのはlackさんだと感じて、弊社からもぜひlackさんでとお願いしました。

――オーダーする際は具体的にお願いしたのでしょうか。それともイメージを伝えて自由にデザインしてもらった形ですか。

　キャラクターデザインは、都月先生とlackさんの話し合いで決まったところが大きいです。lackさんはこれまでにもいろいろなイラストをてがけられているということで、最初から決まったデザインがバシッと来ることがほとんどでした。

　唯一、男性魔王が最初長髪だったので、「短くしてください」と修正をお願いしたくらいです。ロングVerはバトルでDG（デモニックゲージ）を満タンにして、魔王を本来の姿に戻すと見られるので楽しみにしていてください。

――ボイスも各キャラクターにピッタリですよね。

　声についても都月先生とFELISTELLAさんからイメージを具体的にいただけたので、キャラクターイメージに合う方にお願いできました。

　収録は早い段階からスタートしたため、コロナ禍の影響はほとんど受けずに終えることができてよかったです。キャストさんは皆さんモチベーション高く演じてくださり、イベントやドラマCDなどもできたらいいですねという話もしてくださいました。

　それに先駆けてではないのですが男性魔王役の木島隆一さんがパーソナリティを担当するWebラジオ“マグラムロード　絶滅危惧ラジオ”がインターネットラジオステーション音泉にて隔週金曜日に放送されており、3月19日に最終回が放送されます。作品やキャストさんのことを楽しく知れるラジオです。最新話は無料ですのでぜひ聴いてみてください。

ゲーム初心者でも遊びやすい難易度へのこだわり

――バトルをアクションRPGにするというのは、いつごろに決まったのでしょうか？

　一番最初の企画から決まっていました。

――主人公の魔王が“魔剣（マグラム）”としてパートナーに使用される側になるというのも、最初から出ていたアイデアですか？

　最初の設定は少し違いました。魔王はすべての“魔剣（マグラム）”の祖である“鍛冶の魔王”で、パートナーが魔王が作った剣で戦うという形だったんです。

　そこから都月先生のアイデアで、魔王が“魔剣（マグラム）”に転身する今の形になりました。

――開発中に苦労されたところは？

　このタイトルはスタート時から、ゲームファン以外のアニメや小説が好きな人にも遊んでもらいたいと考えて始まった企画です。そのためライトユーザーでも楽しめるように、難易度は易しめにしてあります。

　ただ簡単すぎるとボタンを押すだけになってしまいますし、シビアなコンボが必要になるとクリアできなくなってしまいます。

　本作の1つのテーマである“簡単操作で爽快感あふれるバトル”というさじ加減には、かなり苦労しました。

――作品の手ごたえを感じたところはどこでしょう？

　プロデューサーの視点になりますが、『MAGLAM LORD／マグラムロード』を発表した時に豪華クリエイターが手掛ける作品ということで大きな反響があり、大きな興味を持っていただけているという手ごたえを感じました。

　シナリオは都月先生らしい、いい意味でライトノベルのような物語になっているのでファンの皆さんには期待していただきたいです。

――都月先生らしさにつながる部分かと思いますが、用語辞典のフレーバーテキストがすごく凝っていると感じました。

　そこのテキストも、すべて都月先生にご執筆いただきました。

　“用語辞典”は基本的には物語を進めていくなかで、用語の意味を知りたい時に見るものです。しかし、ここにしか書かれていない世界の秘密なども混じっていて、とにかくボリュームのある要素になっています。

　同じ用語でもゲームが進むと解説が増えるものもあるので、小まめにのぞいてほしいです。

――音楽もいい曲ばかりですが、音楽をPuresound、主題歌を藤田千章さんにお願いしたきっかけは？

　音楽をPuresoundさんにお願いしたいということは、FELISTELLAさんのなかで最初から固まっていました。

　主題歌は本作の王道ファンタジーの世界を表現しようと考えて、信頼と実績のある藤田さんにお願いしたいとスムーズに決まった感じです。

――完成した曲を聴いて、どのような感想をお持ちになりましたか？

　主題歌の歌詞については世界観を藤田さんにご説明させていただき、そのうえで私とFELISTELLAさんのディレクターと藤田さんの3人で相談しながら作っていきました。

　さらに民族音楽×ロックのようなイメージをお伝えしたところ、現在の曲が上がってきたので、藤田さんは流石だと感動しました。

――さまざまなやりこみ要素が用意されていますが、見逃しやすいけどオススメのものなどありますか？

　フィールドで一定時間立ち止まると魔王が出現して、パートナーと短い会話をするというシステムがあります。見なくても問題なく進めるのですが、パートナーの好感度や進行状況によって会話内容が変わっておもしろいので、要所要所で聞いていただけるとうれしいですね。

――これから魔王となって“コンカツ”を進める皆さんに、アドバイスをお願いします。

　“コンカツ”で仲よくなるには、一緒に過ごすことと選択肢が重要になります。気になる相手は“魔剣（マグラム）”を使用するパートナーに選んで、どんどん一緒に戦ってみてください。パートナーにしてボス戦に挑んだ時だけ、聴けるセリフも用意されています。

　また“コンカツ道場”に行って、デートをするのも忘れずに！

　ちなみに誰かの好感度を上げると他のメンバーの攻略ができないということはないので、時間をかければ全員と仲よくなってハーレムを作ることもできます。

　ただサティウスだけは、選択肢で一途に選ぶのがオススメです。

――選択肢で誰の好感度が上がるかひと目でわかるのも親切だなと思いました。

　最初はヒント表示はなかったのですがADVではないので何回も繰り返して確かめてもらうよりも、望んだ相手とすぐに仲よくなれる方がストレスなく遊べるので今の形にしました。

　逆になんのアイコンも出ていない選択肢は、好感度にも称号にも関係しないので好きに選んで遊んでもらいたいです。

――選択肢によって、魔王のリアクションが変わるのもおもしろいですね。

　男性魔王は最初のキャラクター設定ではクールな人物だったんですが、ふたを開けてみたらとてもカワイらしい行動も取るキャラクターになりました（笑）。

　プレイヤーの皆さんとしても「こんな顔もするの？」と思っていただけると思うので、いろいろな選択肢を選んでみてほしいです。

――いいキャラクターをしているので、魔王推しになるプレイヤーも多い気がします。

　そうですね。都月先生がすごいと思ったことの1つに、男女でシナリオにしっかり変化があったところがあります。

　性別によってストーリーが大きく変わることはないのでもう少し一本道の展開になるかなと思っていたんですが、ちゃんと男女でリアクションも異なり印象も違ったものになっています。

　ぜひ両方プレイして、2人とも好きになっていただけたらうれしいです。

――最後に読者へのメッセージをお願いします。

　本作に興味を持っていただき、ありがとうございます。キャラクター、シナリオ、魔剣鍛造と要素はいろいろあるのですが、どれか1つだけでも心に響いていただけたなら、制作陣一同とてもうれしい限りです。

　王道ファンタジーの楽しさを詰め込んだ作品を作りましたので、『MAGLAM LORD／マグラムロード』をどうぞよろしくお願いします。

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