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足りない最後のピースを見つけるのはロイドさん――貴方だけでしょう(ニールセン)【軌跡シリーズ名言集】

Zenon
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 日本ファルコムの名作ストーリーRPG『軌跡』シリーズの名言集をお届けします。

 本記事で紹介するのは、『碧の軌跡』に登場するキャラクターの1人、ニールセンのセリフ。盲目のジャーナリストである彼の経歴を簡単に振り返るとともに、本作の主人公ロイドに発せられた名言を紹介していきましょう。

※本記事内には物語のネタバレを含む表現がありますので、ご注意ください。

足りない最後のピースを見つけるのはロイドさん――貴方だけでしょう(ニールセン)

●第4章 運命のクロスベル(英雄伝説 碧の軌跡:改)

 マルセル・ニールセン。彼は世界的に権威のある“フューリッツア賞”を受賞したこともある凄腕のフリージャーナリストです。作中でたびたび登場する《百日戦役》の取材中に光を失ったとされており、目が見えないため常に目をつぶって杖を付いているのが特徴的。

 もとはクロスベルタイムズの記者だったそうで、港湾区の編集部には彼が12年前に受賞した“フューリッツア賞”の盾が飾られています。盲目なのに大陸中を取材で飛び回っており、今回の帰郷は3年ぶりとのこと。『碧の軌跡』に登場する前はカルバード共和国に滞在していたらしく、お土産にバウムクーヘンを渡していました。


  • ▲クロスベルタイムズのマッケネンとは旧知の仲。特別相談員という肩書でしばらく街に滞在していました。好きなものは“バウムクーヘン”という、謎多き彼のプロフィールの一端がわかる会話も。

  • ▲図書館ではロイドたちが《星見の塔》で見つけてきた中世の魔導書を解析する姿も。見上げるほどの本棚に詰まっていた大量の魔導書が、ある日ごっそり消失していたことを「悔やまれる」と言っています。

 一見するとただのサブキャラなのですが、今後もシリーズを通してたびたび重要な局面に登場することもあり、非常に意味深なキャラクターとなっています。そんなニールセンがロイドたちと初めて出会ったのは、『碧の軌跡』第1章の隠し支援要請“教団事件に関する取材協力”でのことでした。


  • ▲取材では順を追って事件の背景が解説されていきます。重要なポイントは質問形式でプレイヤーに答えさせる形にしており、世界観を補完する意味合いとしても強く印象に残るクエストです。

 その後、『碧の軌跡』第3章の隠し支援要請“テロ事件に関する取材協力”でも彼の取材を受けることができます。そこでは、ストーリー中では詳細に語られなかった、テロ事件を“利用”する帝国と共和国の狙いなどが明らかに。


  • ▲普通にメインストーリーを追っているだけで読み取れる情報の整理から、さらに一歩踏み込んだ考察まで提示してくれるのがニールセンの取材協力というクエスト。『軌跡』シリーズの世界観を読み解くためには、欠かせない存在と言えるでしょう。
  • ▲取材協力の最後には、のちのクエストへの導線も張られていました。ニールセンは、帝国と共和国の諜報戦の結果として起こっていた“不可解な事故”のことも知っているようです。

 そして『碧の軌跡』第4章の隠し支援要請“ガイ・バニングス殺害事件の検証”へと続きます。これらの隠しクエストは繋がっており、全部受けておくことが実績“解き明かせし者”の条件にもなっていました。



  • ▲教団事件から通商会議、クロスベル市襲撃事件、クロスベル国家独立国宣言など、作中で起きた大事件のすべては“一連の流れ”のなかで起きた出来事だと語るニールセン。それらの“大局”をつかむことで3年前、ガイが亡くなった不可解な殺害事件に光を当てられるのだと考えたそうです。

 ガイの殺害事件について、作中で散りばめられたヒントをあらためて整理していきます。死因は“背後から導力銃で心臓を撃ち抜かれたこと”、現場から持ち去られたトンファーの謎、彼が付けていた警察徽章はマフィア《ルバーチェ》が持ち去っていたこと、目撃者は一切なし。

 マフィアの件については『零の軌跡』のラストのほうで判明した情報なので、ここで整理してくれるのは正直ありがたいところです。



  • ▲真犯人の容疑者を反証によって除外していく場面も。ガイを敵視していたマフィアや教団、帝国に共和国の関係者に謀殺された可能性は低いと判断されます。そして真犯人の人物像はどんなものかと問われ、ロイドは“知人”の可能性が高いと推理。


  • ▲さらに推測を重ね、現在進行形で進んでいる“なんらかの陰謀”に関わること。それも除外した容疑者と深く関わるまったく別の存在によって殺害されたのではと語ります。まだ、事件は終わっていないと。

 この飛躍しつつも的を射た推理に、ニールセンもしばし黙考。結局、現時点で犯人を特定できる情報のピースは出そろっておらず、この場で答えを出すことはできませんでした。そこで彼が放ったのが、今回の名言です。


 「足りない最後のピースを見つけるのはロイドさん――貴方だけでしょう」

 この「貴方だけでしょう」という予言めいたひと言には、さまざまな思いが込められているように感じます。予想を超えた推理力を見せたロイドへの“称賛”。この事件の解決を“託した”というニュアンスや、兄の仇を討つ弟というドラマチックな展開への“期待”もあるかもしれません。



  • ▲ロイドも「ええ……そのつもりです」と、それらの思いを確かに受け止めた様子。ニールセンはガイが亡くなる直前に約束をしていたそうで、それが心残りだったといいます。
  • ▲ティオも語っているように、ニールセンの役どころは“導く者”だと思っています。状況を俯瞰して整理し、物語の裏に隠された意図をわかりやすく提示することにあるのでしょう。

 なお、ニールセンは『空の軌跡 the 3rd』や『閃の軌跡IV』にも登場。とくに後者ではリィンに対して教え導くような“忠告”をしてくれる人物でもあり、ますます意味深っぷりに拍車がかかる存在に。

  • ▲『英雄伝説 空の軌跡 the 3rd Evolution』より。ラインフォルト社製の豪華飛行客船《ルシタニア号》に乗船していたニールセン。新型エンジンの音に興味津々な様子。とくにエステルやヨシュア、ケビンに取材を申し込むことはありませんでした。

  • ▲『英雄伝説 閃の軌跡IV -THE END OF SAGA-』より。第III部のクエスト“記者ニールセンの取材”で話すことになります。じつは第I部のアルスターでもユウナたちは話すことができ、「光を失うと逆に見えないものがよく見える」と心眼の境地に至っていることを明かしていました。

 ただのモブキャラとしてはあまりに“濃い”人物のニールセン。その正体も含めいろいろと考察されるキャラクターですが、共和国のバウムクーヘンが好きという新情報も入ったことですし、最新作『黎の軌跡』やそのあとの作品にも登場を期待しましょう!

 シリアスなものからコメディ的なものまで、軌跡シリーズにはほかにも数々の名言が存在します。今後もそれらをピックアップしてお届けしていく予定なので、お楽しみに!

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※画面はPS4『英雄伝説 零の軌跡:改』のものです。
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