『五等分の花嫁』五つ子と夏の思い出を作れる『ごとなつ』レビュー。サバイバル後にはドキドキイベントが！

　3月25日にMAGES.から発売されるPS4/Nintendo Switch用ソフト『五等分の花嫁∬ ～夏の思い出も五等分～』のプレイインプレッションをお届けします。

　いきなりになるのですが、皆さんは中野姉妹、五つ子の中で誰推しですか？

　筆者としては、大人かわいい一花もいいし、ツンだくデレ抜きの二乃も魅力的。控え目で主人公に好意的な三玖も好みだし、健康美あふれる四葉も捨てがたい。さりとて、まじめ不器用な五月もいい！　……迷って選べない！

　本作『五等分の花嫁∬ ～夏の思い出も五等分～』は人気作である、TVアニメ第2期『五等分の花嫁∬』をもとにオリジナルエピソードを描いたタイトル。上杉風太郎となり、五つ子とプライベートアイランドで過ごす日々を体験できる恋愛AVGとなっています。

　五つ子たちのセリフはフルボイスで楽しめます。

　オリジナルエピソードということで過度なネタバレは避けますが、少しでも気になる方はご注意を。

　ちなみに、季節は大学受験を控えた高校生活最後の夏休みで、数々の苦難を乗り越えて五つ子との絆が深まった状態となっています。

バカンスに来たのに勉強!?

　本来なら二泊三日で終わるはずの旅行だったのですが、突然の嵐で無人島に閉じ込められてしまいます。そのため、水と食糧を確保しつつのサバイバルに様変わり。

　ゲーム進行は二部構成で、前半はサバイバル生活を行いつつ、勉強。その結果に応じて、島でのバカンス生活、いわゆるキャラクタールートに突入するのです。

　なお、前半の最終日に風太郎が用意したテストで五つ子が全員、全教科で60点以上取らないと即ゲームオーバーという条件が課されています。

　プレイヤーは主人公・風太郎となって、水や食料調達、料理当番などの役割分担を指示しつつ、五つ子たちの勉強の面倒も見ることとなります。

　チュートリアルでは風太郎の父・勇也（いさなり）が、ゲームの指針や各種エンディング条件などを教えてくれます。ややメタなセリフもあるものの、AVGでこの手の条件を教えてくれるのは新鮮かつ親切でした。

　プレイヤーの主な仕事は1日3回のスケジューリングで、目指すエンディングや五つ子のステータスに合せて予定を組んでいきます。

　筆者はこの手の細かなパラメーター調節が不得意で身構えてしまったものの、いざプレイしてみると思っていたよりはるかに遊びやすかったです。

　もっとも、スタート時点での五つ子の学力はなかなかに絶望的で「いやこれ、2週間かでALL60点以上は無理じゃない？」と頭を抱えたことは言うまでもありません。

　学力パラメーターは特定の教科を上げると他の教科が下がるという、モグラ叩き状態。より学力アップを期待できる風太郎のサポートと、彼女たちの得意教科をいかに活用するかがポイントとなります。

　勉強の結果は“成功”か“失敗”のどちらかで、学力が上がることで苦手教科でも成功確率が上がる模様。

　また、風太郎のサポートは学力以外にも、会話イベントが発生して親密度がアップすることにもつながります。学力を優先するか、推しのヒロインとの関係性を重視するか……悩ましいところです。

　ちなみに、勉強内容に対する五つ子のリアクションがそれぞれ微笑ましくも個性的で、クセになります。

飯の味がイマイチでも愛情さえあれば……

　サバイバル生活では1日3回の食事当番も重要。料理の結果次第でHPと機嫌の回復量が変わり、料理当番は料理のスキルがアップします。

　メニューにはそれぞれ難易度が設定されていて、手の込んだメニューほどHPと機嫌の回復量が上がります。

　もともと料理が上手な二乃は難易度の高いメニューも成功させやすいため、ついつい当番を任せてしまいがち。その結果として、親密度はうなぎ登りに。彼女のエンディングを狙うなら毎食任せたいところですが、1日に2回以上任せることはできません。

　料理の結果は“不満”、“満足”、“大満足”の3段階で回復量が変化。勉強はともかく、せめて食事だけは毎回おいしいモノを食べたいですよね。

　料理によって回復するHPと機嫌はわりと重要なパラメーター。どちらかが低すぎると一定確率でヒロインが倒れて、1日行動不能＆学力ダウンというペナルティを受けるようです。

　初回プレイでは、機嫌が40前後まで下がったところで回復させるべく“自由行動”を選んだところ、浜辺で流星群を見たり、花火大会をしたりと定期的に五つ子の機嫌が“全快”するイベントが発生。筆者がプレイした範囲では、スケジュールの“休憩”を選ぶことはありませんでした。

約2週間のサバイバルの結末は？

　冒頭で話したように、どの五つ子も魅力的なので、当初の目標はバッドエンド以外というゆるいものだったのですが、まんべんなく勉強させた結果、目標の平均60点を見事に突破！

　しかし、ここから欲が出てしまいALL90点台を目指したところ、点数こそ超えたものの、親密度が全員★5未満で、予想外の“みんなでルート”に突入しました。

　物語は、救難船が到着するまでの残り2日を自由に楽しもうという展開に。ここから先の展開はぜひ皆さんの目で確かめてください。

　育成要素のあるAVGとしては、そこまでシビアではなく、緩く楽しめて、恋愛SLGのように胃の痛くなるようなせめぎ合いもナシ。自分のように、どの五つ子も魅力的で選べないという人も、特定の子が好きという人も楽しめるタイトル。なにより、気になる五つ子とのイチャラブ生活を味わってみたいという人は必見です。

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