タイピング技術は遊んで学べ! Switch『タイピングクエスト』は子どもこそやるべきゲーム
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- 飯島範久
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Nintendo Switchとしては初となる本格的タイピングゲーム『タイピングクエスト』が、セナネットワークスから4月22日に発売されます。
通常版は4,378円(税込)。キーボードやUSBハブスタンドがセットになったスターターセットが10,934円(税込)で用意されています。
子どもたちの将来を考えてタイピング技術は身に付けさせたい!
近年はスマホの普及により、パソコンよりスマホのほうが触る機会は増えてきています。特に若い世代は顕著で、大学への入学や就職を期にパソコンへ本格的向き合うというケースも少なくないでしょう。
小学生の息子2人を持つ筆者としては、スマホは便利ではあるものの、まだまだパソコンは必須なものであると考えていて、キーボードには早いうちから慣れさせようと思っていました。
ちょうど2020年度から小学校ではプログラミングが必修科目となり、論理的思考を伸ばし、IT人材を拡大させる取り組みがはじまっています。これにより、パソコンで操作する機会が増えるため、キーボードによるタイピング技術を身につける必要性が高まったわけです。
このような現状にうってつけとも言えるのが『タイピングクエスト』です。意外にもNintendo Switchとしては初のタイピングゲーム。確かに、最近はめっきりこの手のソフトは減っていて、息子たちに何かいいタイピングソフトはないものかと探していたのですが、なかなか見つかりませんでした。
親としては「ゲームをやらせるなんてどうなの?」なんて考えがちですが、このゲームは楽しみながらタイピング技術が身につくので、将来必ず役に立ちます。子どもたち相手に、単純にキー配列を覚えさせたり、ローマ字を覚えさせたりしようとしても、すぐに飽きてしまいます。
実際、息子たちにタイピングを学ぶソフトをやらせたことがあるのですが、最初のうちは単純な操作が多く、やっていてもつまらなくてすぐに放り出してしまいました。
その点、キーを打つことで敵を倒していく本ゲームは、クリアする達成感を得られ、子どもたちのやる気も持続するため、自然とタイピング技術が身につくはずです。特に子どもたちは吸収力が非常に高いため、タイピングが苦手な大人がこのゲームをプレイするよりも数段早く極めてしまうでしょう。1ステージの時間も短いので、時間を区切ってプレイさせれば心配ないはずです。
プレイするにはキーボードが必須
『タイピングクエスト』をプレイするには、当たり前ですがキーボードが必要です。すでに持っていればいいのですが、もしなければスターターセットにも同梱されるHORIの『コンパクトキーボード for Nintendo Switch』などを用意しましょう。
『Nintendo Switchドック』があれば、テレビに映しつつキーボードを接続することができますが、Nintendo Switch単体でプレイしたい場合は、同じくスターターセットに同梱するHORIの『テーブルモード専用ポータブル USB ハブスタンド 2ポート for Nintendo Switch』など、USBハプを備えたスタンドが必要になります。
キーボードとハブスタンド、もしどちらも持っていなければ、スターターセットを購入することをオススメします。
特にコンパクトキーボードは軽くて取り回しもしやすく、大人だと少し小さく感じるかもしれませんが、子どもが初めて触るキーボードとして考えるとおススメのサイズ感となっています。
遊び方は3通りでタイピングスキルを日々向上
本ゲームには3つのモードがあります。1つは、1人で練習してステージをクリアしていく“シングル”モード。2つ目が友だちなどと対戦できる“バトル”モード。3つ目が毎日新しい単語が出題され、敵もランダムに出現する“デイリー”モードです。
まずは、“シングル”モードで腕を磨きましょう。最初にプレイヤーキャラクターを選んで、髪の毛や目、服、マントの色を選びます。この時点から、キーボードで操作するようになっているので、はじめのうちは親が一緒に見てあげるといいでしょう。
キャラクターを選んだら、すぐに冒険へ出発です。タイピングソフトだと、まずホームポジションのことや、どこになんのキーがあるかを覚えこませるための施策が続くものが少なくありません。それはそれで大事なことなのですが、これだと、正直子どもたちはつまらなくて、かえって覚えないし、続けなくなってしまいます。
本ゲームのいいところは、そういった説明を一切省いて、いきなり敵(ピックと呼ばれる生き物で、倒すことで元の姿に戻すことが冒険の目的)が現れ、表示されている文字を入力するよう促されます。「いきなりすぎじゃない?」と思うかもしれませんが、そこは大丈夫! すぐ入力できないようであれれば、キーの位置をちゃんと知らせてくれますし、敵の動きも止まって入力できるまで待ってくれます。
最初は「A」などの一文字からはじまり、ステージが進んでいくと、徐々に文字数が増えていきます。一文字意外は単語になっていて、ローマ字表記の文字列が並びます。小さく日本語も表示されますが、ローマ字表記を見て、一文字一文字正しく入力していくやり方がいいでしょう。ちゃんとキーの配置と対応する指を理解できれば、反射で入力していけるようになるはずです。
ゲーム自体は、横スクロールタイプで、右から敵が現れては倒していき、最後のステージではボス戦も用意されています。ボス戦になると、複数の単語を消さなければなりません。そうした戦いに備えて、タイピングできるように何度もステージごとにプレイできるようになっています。
また、難易度も設定できます。最初に10歳以上か聞いてきますが、これは難易度を決めるためのもので、10歳未満だとイージー、10歳以上だとノーマルからはじまります。難易度は他に、ハードとマスターが用意されており、マスターにすれば最初のステージでも入力できなかったキーの位置を表示しなくなるため、ガラリと印象も変わり、敵が自分に向かって攻めてくるので余裕がなくなります。
こうしたプレッシャーとの戦いによって、着実にタイピングをマスターしていくことでしょう。
今回は、最初のほうだけを遊ばせていただきましたが、全部で48ステージ用意されており、ボス戦では攻撃されたり、コンボが続くことでスキルが発生したりといった要素が増えていきます。たとえクリアしても難易度を変えれば簡単にはクリアできないので、しばらくはシングルモードで遊べるはずです。コスパ面で見てもお得と言えますね。
また、ステージごとのスコアや、ステージクリアするともらえる称号などで、モチベーションが維持でき、統計を見れば自分が苦手な文字(入力間違えが多いキー)が分かる仕組みになっているので、繰り返しプレイしたくなる要素も備えています。
新たな単語でローマ字入力もマスター
バトルモードは、同じ単語をいかに素早く入力できるかの勝負で、友だちと対戦したり、ネットワークでランダムに選ばれたユーザーと勝負できます。友だちと遊ぶ場合は、もう1台Nintendo Switchとゲーム一式が必要となるので、本ゲームをプレイしている友だちと一緒にプレイするというスタイルになります。
友だちと対戦できることで、かなり白熱することは間違いありません。負けがこむと心が折れるかもしれませんが、友だちに勝つためさらにやり込むことでしょう。切磋琢磨することで、タイピングスキルは大幅に上昇するかもしれません。
デイリーモードでは、シングルモードでプレイした敵がランダムで登場します。ひと味違った感覚でのプレイが楽しめるので、言葉を学ぶ場というだけでなく、とっさの判断力を鍛えるのにもいいかもしれませんよ。
スコアランキングや対戦ランキングも用意されているので、自分のレベルがどのくらいなのかも可視化できます。より上を目指す指標にもなるので、かなり長い期間遊べるでしょう。
なお、シングルモード以外はNintendo Switch Onlineに会員登録が必要です。
子どもにいち早くタイピングをマスターさせたいならオススメ
かつて筆者は、別のタイピングゲームにハマりましたが、その時に感じたのは、“キーボードを正しく打つためのお勉強的なソフト”より、“ゲームを楽しみながらいつの間にかタイピングをマスターしていく”というスタイルのほうが、圧倒的に早く習得でき、しかも長続きするということ。
本ゲームも、“遊びの中から学ぶ”というスタイルで作られているので、子どもたちにもすんなり受け入れてくれるでしょう。タイピング能力が覚醒すれば、学校でも一目置かれることは間違いありませんし、プログラミング授業もスムーズにこなせるはず。子どもの将来を考えるのであれば、効率的で安い投資と言えるのではないでしょうか。
■タイピングクエスト
※本ソフトを遊ぶには、市販のUSBキーボードが必要です。
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