『OUTRIDERS』は豪快に暴れまわるのが最高に楽しいTPS。ストーリークリア後もとことんやり込める!
- 文
- 柏又
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スクウェア・エニックスより好評発売中のPS5/PS4/XBOX S|X/XBOX ONE/Windows(Steam・EPIC GAME STORE)ソフト『OUTRIDERS(アウトライダーズ)』。本作は、ポーランドの開発会社“People Can Fly”が手がけるTPS(三人称視点シューター)です。
キャラクターが経験値でレベルアップしたり、武器や防具を装備して強化するRPG要素が強いのが特徴でもあります。
プレイヤーは、荒廃した地球を捨てやってきた未知の惑星“エノク”を舞台に、謎のエネルギー“アノマリー”によって異能の力を得た主人公となって、人類最後の希望として戦いにおもむきます。
発売直後は不具合の発生などで多少の混乱があったものの、修正パッチの配信によってようやくさまざまな要素が楽しめるようになった本作の魅力をお届けします。
世界観はSF+ポストアポカリプス! 30年ぶりに甦った主人公の視点で荒廃した世界を旅する
本格的な物語が始まるのは、主人公が負傷を治療するため冷凍睡眠ポッドに入ってから31年後。恒星間移民船に乗って居住可能な惑星へ……というハードSFなプロローグから、強者が弱者を支配するポストアポカリプス的な荒廃へ世界は一変していました。
主人公は戦いのなかで、かろうじて移民たちを率いるかつての仲間と出会い、あらゆる電子機器を破壊するアノマリーの影響下であるはずのないデジタル信号の発信元を探るために旅立ちます。
31年間なにもしらないまま、一変した世界へ放り出された、という主人公は、この世界の知識がほとんどない初見のプレイヤーと重なって感情移入がしやすく、世界観を知るための情報が説明的に感じにくくなる、よくできたポジションだと感じました。
また、信号をおってひたすらトラックに乗って旅を続ける、というロードムービー的な展開も楽しく、先へ進むごとに新たな事実が明らかになっていくワクワク感がたまりませんでした。
なお、ハードSFからポストアポカリプス展開へ一変する序盤の流れは、プレイステーションやWindowsで配信中の体験版で楽しめます。
攻撃して回復! 倒して回復! アグレッシブに立ち回れる戦闘システムが気持ちいい!
本作は、障害物にはりついて身を守る“カバー”システムこそありますが、ほかの作品にあるような“身を守りつつ戦う”ことはあまりしません。なぜなら本作においては“攻撃こそが最大の回復手段”だからです。
本作には、RPGにおける職業にあたる4種類のクラスが存在しますが、いずれも敵にダメージをあたえたり、倒すことで体力を回復する能力を最初から身に着けています。
筆者は敵にダメージを与えると体力が回復する“テクノマンサー”をおもに使っていますが、ボスなどの攻撃で体力ゲージが7割消し飛んでも、攻撃が途切れなければ次の瞬間全回復しているイメージで戦っています。
もちろん、受けるダメージが回復できる量を上回ってしまうとやられてしまうので、そこをスキルや装備、立ち回りでなんとかしていくわけです。
攻撃が回復につながる本作のシステムは、ゲームプレイがアグレッシブになって非常に気持ちいいですし、展開もスピーディで非常におもしろいです。クラスごとに回復条件がことなるため、それぞれの差別化にもつながっています。
装備とスキル、クラスツリーの選択で幅広いカスタマイズが可能!
本作の4つのクラスはゲーム冒頭で選択すると、そこから変更はできません。ただし、クラスの異なる複数の主人公を作って遊ぶことは可能で、保管箱を通じて装備の受け渡しもできます。しかし、同じクラスでも幅広いカスタマイズで多彩な戦い方を追求できるのが本作の魅力です。
各クラスには、LRボタンを使って繰り出す“スキル”とレベルアップ時に得られるポイントを割り振る“クラスツリー”が存在します。また、装備品にはレアリティが設定されていてレア以上の装備には“モジュール”と呼ばれる特殊効果が付与されます。
これらの効果を組み合わせて効果を積み上げていくのが、本作のカスタマイズのだいご味といえます。
たとえば、テクノマンサーのスキルに毒ダメージを与える“ブライテッド・ラウンド”がありますが、これに咥えて毒状態の敵へのダメージが増加するようクラスツリーをアンロックしていけば、ダメージがさらに上がっていきます。
このスキルはマガジンの弾薬を撃ち切ると効果が終了するのですが、装備には特定条件下でマガジンの弾薬を補充するものがあるため、モジュールのある装備を入手したり、“クラフト”でモジュールを交換することでより長い間効果を持続できるのです。
選んだクラスに用意されたスキルやクラスツリーに加え、戦闘で得られる装備品を集めることで、より強力な戦い方を追求できるのは非常に楽しいです。
アイテムを掘り出すだけじゃない! 装備を強化&改修できる“クラフト”システム
『OUTRIDERS』のようにアクティビティや敵ドロップでランダムな装備が手に入る作品では、“どれだけ良い装備を見つけられるか?”という要素も重要になります。本作でも多様なアクティビティで装備を得られる機会が存在するのですが、装備に関するシステムはそれだけではありません。
ストーリーが進むと主人公と行動をともにする人物“ザヒディ博士”のもとでは、装備を強化・改修する“クラフト”が利用可能です。
本作の装備には、攻撃力やアーマーといった装備そのものの能力に加え、ステータスを底上げする“特性”、特殊能力を付与するモジュールを強化もしくは変更できます。クラフトには敵のドロップや装備の分解などで入手できる資源が必要です。
ています。クラフトではこのレベルを現在装備可能な最大レベルまで上げて、古い装備でも現環境で実用可能な強さに引き上げられるのです。
特性やモジュールの組み合わせがバッチリだったり、苦労して手に入れた大事な装備をレベルアップで引き続き使い続けられるこの要素はうれしいところですね。
主人公の強さや腕前によって難易度も選択可能! クリア後もやり込めるアクティビティがたっぷり!
クリア後もより強い装備や冒険を求めて、さらにやり込めるのも本作の魅力です。『OUTRIDERS』では、“ストーリーポイント”を変更することで、クリア済みのストーリーをリプレイできます。
本作は、プレイ中に得られる経験値によって上昇する“ワールドティア”というレベルが設定されていて、このレベルが高いほど敵が強くなる反面、入手できる装備のレベルも高くなりよりレアなものが入手しやすくなります。
ゲームを進めてワールドティアが高くなったところでストーリーをやり直せば、その時点のワールドティアに合わせた装備が手に入る、というわけです。また、道中のサイドクエストはすべてリプレイが可能で、クリア報酬は完全なランダムとなりますが短い時間で装備を求めて戦うことも可能です。
クリア後はハイリスクハイリターンのアクティビティ“遠征”に挑戦!
そして、特筆すべきはストーリークリア後に開放される“遠征”。このアクティビティでは、エノクの各地に降下したドロップポッドの資源を求めて戦います。
このアクティビティでは、ワールドティアとは別のレベル“チャレンジティア”によって敵の強さと報酬のレベルが設定されます。チャレンジティアはクエストをより短い時間でクリアし、最高評価のゴールドを獲得すると上がりやすいようです。
このアクティビティは1人でも挑戦可能ですが、ストーリー以上に大量の敵が出現するため、できるなら協力プレイで遊んだほうがいいでしょう。マッチメイキングでは、遠征とストーリーで遊ぶアクティビティを選択可能ですし、ゲームプライバシーを“オープン”に設定すれば、ほかのプレイヤーがやってくるでしょう。
この原稿を書いている時点では、オンラインプレイの環境に若干不安なところを感じるものの、周りじゅうから大量に押し寄せる敵を協力して豪快に片づけていく遠征は、かなり面白いのでぜひプレイしてほしいところです。
ここまでいろいろと書いてきた本作ですが、開発会社が過去に豪快さが魅力のタイトルの数々を手がけてきただけあり、アグレッシブに戦うことでプレイヤーを有利に導ける非常に楽しい作品に仕上がっていると感じました。
今後はアップデートを重ねて安定してくるであろう協力プレイを中心にゲームが盛り上がっていくのではと思います。本作のマルチプレイは、フレンドだけではなくプレイヤーの環境に応じてほかの人とマッチングする機能もあるので同じゲームを遊ぶ人がまわりにいなくても大丈夫です。
装備や立ち回りにこだわりたい人、大量の敵が出てくるゲームが好きな人、協力プレイを楽しみたい人にはとくにおススメしたいですね。この記事が公開される頃には発売から2週間近くたつかと思いますが、もろもろの環境が安定してくるこれからこそ絶好の機会なのでは、とも思います!
PS5とPS4、およびWindows版は体験版があります(PS5とPS4版は4月26日まで)。体験版のデータは製品版に引き継ぎ可能で、体験版で取ったぶんのトロフィーも製品版には反映されるので、まずは試しにプレイしてはいかがでしょうか。
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