【おすすめDLゲーム】『Loop Hero』は異色のローグライクカードゲーム。ループして壊れた世界の謎を探る!
- 文
- イナヤ マギ
- 公開日時
ダウンロード用ゲームから佳作・良作を紹介する“おすすめDLゲーム”連載。今回は『Loop Hero』をお届けします。
『Loop Hero』は、3月5日からPC(Steam)で配信されたローグライクシミュレーションです。壊れた世界をもとに戻すためにループしながら、建築物のカードを使って冒険する本作を紹介していきます。
無となった世界をループして世界滅亡の謎を探ろう
ある日、舞い降りてきた何者かの手により、すべてが無に帰してしまった世界が舞台。
主人公は、ループ状に繋がった道しか存在しない場所で目覚めます。
彼が覚えていたのは、世界を滅ぼした1体のスケルトン。永遠にループする道を辿りながら、エネミーを倒して、建物を建てて、世界が滅亡した謎を解き明かすことになります。
まず印象的なのは、ドットビジュアルとピコピコ音のBGM! 筆者を含めて、レトロテイストのゲームが好きな人にはたまらないと思います。
マップやカードといったゲームシステムに関わるビジュアルはシンプルで分かりやすく、ストーリーに関わるキャラグラフィックなどは繊細に描かれており、メリハリがあっていいですね! 個人的にはボスのビジュアルが素敵なので、そちらにも注目してほしいです。
カードや装備アイテムで主人公の冒険をサポート!
主人公はループ状に繋がった道を自動で移動し、エネミーと出会えば、オートでバトルします。
プレイヤーは、その冒険をサポートするのが役目です。まずはエネミーを倒すとゲットできるカードを使って、道やその周りにオブジェクトを配置していきます。
オブジェクトを配置するとエネミーが出現したり、主人公が強化したりとさまざまな効果が発生します。配置できる場所や効果範囲はオブジェクトによって異なるので、適切な場所に配置しましょう。
次に主人公の装備の変更。エネミーを倒すと装備アイテムが手に入ることがあります。装備アイテムにはレベルと装備すると増えるステータスが表示されています。自分の戦略に合わせたアイテムを選んで装備させましょう。
冒険中は、アドベンチャーモードと、プランモードの2種類のモードを使い分けながら遊んでいきます。モードは右クリックで変更でき、画面上部に表示されます。
アドベンチャーモードでは、プレイヤーが装備を変更できる他、オブジェクトを設置している間にも、主人公が自動で移動し、戦闘が行われます。またマップ左上にある時間のメーターも溜まっていき、溜まりきると新たなエネミーが出現します。
このようにアドベンチャーモードでは、自動でどんどん冒険が進んでいってしまうので、少し時間が欲しい場合は、プランモードに変更しましょう。
プランモードでは、時間が一時停止され、主人公の移動や戦闘が止まります。モードを変更するまで止まったままなので、その間じっくりと装備の変更やオブジェクトの配置を行ったり、現状把握や今後の戦略を考えたりすることが可能です。
ボスを倒して次のチャプターへ進もう
マップにオブジェクトを配置するたびに、左上にあるボスメーターが溜まっていき、溜まりきるとスタート地点のたき火の上にボスが出現します。
たき火まで移動すると、ボスに挑むか退却するかを選ぶことができます。ボスバトルで見事ボスを倒すと、次のチャプターが解放されます。
チャプターは冒険に出るごとに選択が可能。各チャプターでは出現するボスが変わる他、エネミーの持つアビリティの数や成長速度、持ち帰れるリソースの数などが変化するので、好きなものを選んで冒険に出ましょう。
無事退却して拠点にリソースを持ち帰ろう!
冒険中に時々、主人公の拠点であるキャンプを強化することができるアイテム“リソース”が手に入ります。
リソースは、退却した際に持ち帰ることができます。右下の退却ボタンを押すといつでも退却できますが、スタート地点のたき火以外の場所で退却すると60%しか持ち帰れません。
途中で力尽きてしまった場合は、30%しかリソースしか持ち帰れませんので、たき火に到着した時は、もう1周できるかどうか、残りHPや出現しているエネミーの数、装備アイテムなどをしっかり見極めて進退を決めましょう。
キャンプを強化して冒険を楽に!
冒険の拠点となるキャンプには、ループ世界で拾ってきたリソースを使って、さまざまな施設を建築、強化することができます。
ポーションを作ってくれる“薬草売りの家”やバトル中に援護攻撃をしてくれる“監視塔”などを建てて強化することで、ループ世界での冒険が有利になっていきます。
また施設を建てることで、ループ世界で使える新たなカードやクラスを追加することもできます。
カードを選んで自分だけのデッキを組もう
オブジェクトを設置できるカードは、自分で選んでデッキを組むことができます。遠征画面の左側からデッキビルド画面が開けます。
カードはジャンルごとに別れており、デッキに入れられる枚数の上限と下限が決まっています。自分の戦略に合わせて、カードを選んでデッキを構築しましょう!
主人公のクラスによって戦略が大幅に変化!
ゲームを進行していくと、主人公のクラス(職業)を変更することができるように。クラスごとに装備アイテム、アップするステータスなどが変化するので、好きなクラスを選んで冒険に行きましょう。クラスは遠征画面の中央下で変更することが可能です。
ウォリアー
最初から選べるウォリアーは、攻防バランスよくアップできるクラスです。
全体ダメージや攻撃速度、カウンターといった攻撃パラメータや防御や回避といった防御パラメータ以外に、攻撃したエネミーのHPを吸い取る“吸血”や自動で回復していく“再生”といったHPを回復させるパラメータが追加できるので、他のクラスに比べると非常にタフです。
ただ基本的に単独での冒険となるので、多くのエネミーに集中攻撃を受けてしまうと、HPがもたずに倒されてしまう可能性があるので、オブジェクトをうまく配置する必要があります。
ローグ
ローグは、両手に武器を持つ攻撃特化のクラスです。
クリティカル系のパラメータがあるので、確率ではあるものの大ダメージを与えることができます。また、同じパラメータアップのアイテムを複数装備すると、効果がアップする能力を持っています。
他のクラスでは、バトル後に装備アイテムが直接ドロップしますが、ローグは“トロフィー”がドロップし、たき火の場所まで到達すると装備アイテムと交換できるという、特別なシステムになっています。
道中、装備が変えることがほぼできないので、それを考慮に入れつつ、オブジェクトの配置や進退を決めなければなりません。
ネクロマンサー
ネクロマンサーは、スケルトンを召喚して戦うクラス。自身の攻撃はあまり強くなく、基本的にスケルトンに戦わせることになります。
“スケルトンのレベル”が高いほど、パラメータの高いスケルトンが召喚されます。また召喚されるスケルトンは数種類あり、 “サモンクオリティ”が高いほど、“スケルトンガード”や“スケルトンウォリアー”といった強化スケルトンが召喚されやすくなります。
スケルトンがいる分、攻撃回数が多く、エネミーのターゲットも散るので、比較的倒されにくいクラスですが、戦力となるスケルトンがランダムで召喚されるため、戦力が不安定になりやすいです。
スケルトンの強さや数も装備で大きく影響を受けるため、装備アイテムの取捨選択が重要になってきます。
派手さはないものの奥深い戦略が楽しめる“いぶし銀”な良作
マップはループする道の1画面のみで、グラフィックやシステムの派手さはないものの、デッキのカードやクラス、キャンプに配置した建物によって、さまざまな戦略が取れるので、プレイヤーによってかなり戦い方が異なり、自分だけの戦い方ができます。
戦略をより深くしているのが、カードの隠し効果。通常のカードゲームだと、カードの書いてある以上の効果は基本ありませんが、オブジェクトとして置いた際に、隣接したオブジェクトに影響を受けて別のオブジェクトに変化したり、一定数を置くと特定の敵が出るようになったりと、隠された効果がかなり多くて驚きます!
この隠し効果も使えるようになると、戦略の幅が大きく広がって楽しいですよ!
運の要素はあるものの、デッキビルドやオブジェクト配置などで非常に戦略性が高く、じっくり腰を据えて遊ぶことができる“いぶし銀”な作品。ローグライク好きだけでなく、ボードゲームなど戦略性の高いゲームが好きな人にもオススメなので、気になった人はぜひ主人公と無限の冒険をして、無に帰した世界の謎を解き明かしてください!
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