ジャマにならず使いやすい! ワイヤレスイヤホン内蔵スマートウォッチを使ってみたら驚いた

澤田真一
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 国内クラウドファンディング『Makuake』で、スマートウォッチ『wearbuds』が出資を受け付けています。

 これは時計部分の側面にワイヤレスイヤホンを収納するという設計の製品。イヤホンをすぐに取り出すことができ、同時にその充電は時計部分の電力で行います。斬新な設計のスマートウォッチとして、大きな話題になっているようです。この『wearbuds』の試供品が届いたので、早速試してみたいと思います。

『wearbuds』で聴くブラジル音楽

 スマートフォンとBluetoothで連携し、好きな時にイヤホンで音楽を聴くことができる『wearbuds』。

 イヤホン部分の持続時間は最大5.5時間。十分に実用的なバッテリー性能で、上述の通り時計部分の側面にはめて充電します。スマホとのペアリングも非常に簡単で、取り出してから接続までの手間もほとんどかかりません。

 早速、音楽を視聴してみます。ここで筆者が選曲したのは、ブラジルのボサノヴァ『Sete Estrelas』という曲。作曲はギンガ、作詞はブラジルの国民的詩人アルジーヌ・ブランキ。

 アルジーヌ・ブランキは、去年新型コロナウイルスによる肺炎でこの世を去りました。難解かつ意味不明な詩を書くことで有名なブランキですが、背景が分かるとその意味もわかる不思議な詩でもあります。

 そんなブランキと繊細な曲調を奏でるギンガとのコンビは、ブラジル音楽に多大な影響を与えました。ブランキの死後、ブラジルではコロナショックで窮地に陥ったアーティストを支援する“アルジーヌ・ブランキ法”という法律が制定されました。

 『wearbuds』のイヤホンは、ギンガの澄んだ歌声に乗せられたブランキの詩を丁寧に、そしてクリアに再現してくれました。“大きな吐息”と表現してもいいギンガの声は、ある程度上等のオーディオで聴かないとその魅力が半減してしまいますが、『wearbuds』は彼に負けない素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれます。

 Qualcommのチップセットを搭載しているこのイヤホンは、“時計のオマケ”では決してありません。卓越した音響性能に、筆者はすっかり驚かされてしまいました。

目の前のアストラッド・ジルベルト

 もう1曲、このイヤホンの性能を試すために選んだのが同じくボサノヴァの楽曲『Garota de Ipanema』。日本では『イパネマの娘』と呼ばれています。

 薬局強盗を犯して一度は落ちぶれたサックス奏者のスタン・ゲッツが、ブラジル人のアントニオ・カルロス・ジョビン、ジョアン・ジルベルトと手を組んで『Getz/Gilberto』というアルバムを制作します。その中に収録されているのが『Garota de Ipanema』です。

 ジョアンがポルトガル語で、彼の妻のアストラッド・ジルベルトが英語で歌うこの曲は、美女に片想いする青年の心情を見事に伝える名曲。スタンのサックス、ジョアンのギター、そしてアストラッドの声が微妙な間合いで絡み合い、在りし日のリオデジャネイロの風景を蘇らせてくれます。

 『wearbuds』でこの曲を聞くと、まるで目の前にアストラッドがいるかのような感覚にさえ陥ってしまいます。

使いやすい設計

 もちろん、このイヤホンを使って音声通話をすることも可能です。スマホへの通知、カロリー測定、心拍数測定、歩数測定など、スマートウォッチの基本的な機能は備わっています。ただそれ以上に、『wearbuds』の充電ケーブルに筆者は注目しました。

 スマートウォッチの中には充電端子の形状があまりにも特殊で、説明書を読まないと装着すら困難というものもあります。しかし『wearbuds』のそれは、磁石の力であるべき位置にピタリと止まる設計です。これは地味なポイントですが、筆者としては大いに評価したい部分でもあります。

 とにかく、非常に使いやすいというのが『wearbuds』に対する筆者の総評です。

 一見、ボテッとしたデザインながら、いざ装着してみるとその存在すら忘れてしまいそうな軽さと合理性を兼ね備えています。ランニング等のスポーツの最中、あるいはバイクに乗った移動においても、『wearbuds』が邪魔だと感じることはありませんでした。これは今後、流行する可能性すらあるのでは? と思わせる製品です。

Makuakeでキャンペーンを展開

 いつでもどこでもイヤホンで音楽を視聴できる『wearbuds』は、Makuakeで4月29日まで出資を受け付けています。

 この記事を執筆している2021年4月22日現在、プロジェクトページでは2万2,300円の枠が辛うじて残っています。もちろんこれは、早い者勝ちです。プロジェクト自体の期限も迫ってきているため、出資の決断は早いほうがいいかもしれません。