『ガンダム 閃光のハサウェイ』古谷徹と及川光博が“ガンダム愛”を熱弁。「ガンダムはナポリタン」って?

セスタス原川
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 5月21日に全国ロードショーされる映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(以下、閃光のハサウェイ)』。そのメディア向けトークイベントが開催されました。

 イベントにはアムロ・レイ役の古谷徹さんと、ガンダム愛好家として知られるミュージシャン・俳優の及川光博さんが登壇。この記事では、2人による『逆襲のシャア』や『閃光のハサウェイ』に関するトークの内容をお届けします。

『逆襲のシャア』のアムロとシャアの衣装で登場!

 登壇するや、着ている衣装について聞かれた古谷さんたち。『逆襲のシャア』のアムロとシャアの装いを再現したこの衣装は、わざわざ今日のために用意されたものとのこと。古谷さんは感激したようで、「ちゃんと地球連邦軍のマークも入っていますよ!」とアピールしていました。

 毎年“世界コスプレサミット”というイベントでコスプレを披露している古谷さんですが、アムロのコスプレは『機動戦士ガンダム』の制服しか持っていないとのこと。「実は、僕は『逆襲のシャア』がガンダムシリーズの中で一番好きな作品なので、この衣装が着られるのは嬉しいですね」と言っていました。

 そして「ガルマ・ザビのコスプレは得意なのですが(笑)」と語る及川さんは、「今回は第二次ネオジオン戦争のシャア・アズナブルの衣装です。他の仕事の関係で金髪にまでは寄せられませんでしたが……」とのこと。

 この衣装は2人にプレゼントされるそうで、古谷さんは今年のコスプレサミットに、及川さんはライブで着たいと話していました。今後どこかでこの姿の2人を見られるかもしれませんね。

 また、シャアのシーン再現をお願いされた及川さんは、演説のシーンの盛り上がる部分を披露。「そして、私は父ジオンの元に召されるだろう……」と言うと、「ここの手の平! 手の平の角度がポイントです」と熱弁していました。

『逆襲のシャア』の思い出は?

 続いてのトークテーマは、『逆襲のシャア』の思い出について。古谷さんは初めてタイトルを聞いたときに「シャアが主役か……」と少しがっかりしたような感想を持ったみたいですが、劇中のアムロが非常にかっこよく、“ガンダムシリーズの中で一番好きな作品”と言うまでになったそうです。「サザビーの脱出ポッドをアクシズにめり込ませているところで、もうアムロが勝っていますからね。それが嬉しかったです。アムロのカッコよさや魅力を再確認するための作品だなと思いました」とのこと。

 また、本作に登場する女性キャラのチェーン・アギも、古谷さんのタイプだとのこと。アムロの部屋の前で待っているところなど、健気な部分を魅力に感じたようです。

 そして、昨年、シャアを演じた池田秀一さんとの生アフレコを行ったことについて聞かれると、「あのシーン(サザビーとνガンダムで、シャアとアムロがなぐり合うシーン)もカッコいいですよね。セリフをしゃべると、今でも当時にタイムスリップしたような気分になります」と話していました。

  • ▲ここで古谷さんが名セリフ「νガンダムは伊達じゃない!」を披露! 超至近距離でのファンサービスに及川さんは感動している様子でした。

 及川さんは、『逆襲のシャア』公開当時に高校生か大学生くらいだったということで、νガンダムとサザビーの戦い、リ・ガズィの戦い、ダミーバルーンを使った戦いなどを見て大興奮していたそうです。「他にも、15年ほど前にモビルスーツデザインを手掛けた出渕裕さんと飲む機会があり、その時は失礼かなと思ってサインをいただかなかったのですが……いただいておけばよかったなと」と、ちょっと後悔しているエピソードも披露してくれました。

 また、作中で印象的なシーンについて及川さんは、アムロがシャアに「エゴだよ、それは!」と言い、夢でララァに「それはエゴだよ」と言うところが印象的だったと話していました。及川さんは「日常的に使ってしまうくらい好きなセリフですね」とも話していました。

 もちろん(?)古谷さんはここでも「エゴだよ、それは!」を及川さんにむけて披露。超濃厚なファンサービスに、及川さんは再び大感激!

『閃光のハサウェイ』の印象について

 ここからは、『閃光のハサウェイ』の印象について話していくことに。古谷さんは「小説版にはアムロが出ないので、台本を見るまでどんな形で登場するのか楽しみでした。あとは、最新の技術を使った劇場版のガンダムシリーズで、アムロを演じられることが嬉しかったですね」と、やはりアムロを演じることにはひときわ思い入れがあるようでした。

 そして及川さんは、作品の存在こそ知っていたものの、まだ小説は読んでいないとのこと。「なので、先入観なく劇場で楽しもうと思います」と、初めて触れるガンダム作品としての楽しみ方をしたいと話していました。「Ξガンダムとかペーネロペーといった機体は、単語で、活字だけで知っていたので、公式のイントネーションが発表された時にはワクワクしましたね」ともコメントしていました。


 そして、すでに完成した映像を見ているという2人に、その魅力について語ってもらうことに。古谷さんが「本当に映像が美しいですよね。ヒロインのギギ・アンダルシアの瞳の色はゾクっとします」というと、及川さんも「まさに『惚れてまうやろ~!』って感じです」と、本作のヒロインであるギギ・アンダルシアの魅力をアピール。

 続けて古谷さんは、「細かいところですが、ホテルの椅子の革の質感とか、植物園の花、海の波の描写とかがとても綺麗なんです。モビルスーツのコックピットの中の描写もとてもリアルだなと思いました」と、ガンダムシリーズのビジュアルが42年を経てどんどんと進化していることに感心した様子でした。

 そして、「これまでのガンダムシリーズと違うなと感じた点はありましたか?」と聞かれると、「ちっともハサウェイがモビルスーツに乗らないところでしょうか(笑)」と古谷さん。これには及川さんも大きくうなづいていました。また古谷さんは、「それだけに『閃光のハサウェイ』では他のガンダムシリーズとストーリーの展開のさせ方が違うと感じました」とも話していました。

 及川さんが違うと感じたのは、主人公が子どもではないところ。ハサウェイという青年の目を通して描かれる宇宙世紀は、他作品とは違っている印象を受けたとのことで、及川さんは「大人のムードが漂っています」と言い表していました。

他のガンダムシリーズと同じように感じた部分は?

 逆に、他のガンダムシリーズと同じだと感じた部分についても話していくことに。

 古谷さんは、主人公・ハサウェイとヒロイン・ギギを取り巻く人間関係に着目し「ガンダムシリーズって、必ずギギのような子が出てくる気がします。ニュータイプの男性と女性が出てきて、男2人に女1人という構図になる。アムロ・シャア・ララァを彷彿とさせる部分ですね」とコメント。

 及川さんが変わらないと感じたところは、「モビルスーツのコックピットでみんなよくしゃべるところです(笑)」とのこと。「“戦場の中での日常”を感じられる部分は、この作品が醸し出すリアリティに繋がっているってことですよね」と話してくれました。

『閃光のハサウェイ』の戦闘シーンをどう見たのか?

 そしてガンダムシリーズと言えば気になるのが戦闘シーン。すでに本編を見た2人に、全島シーンについても語ってもらうことに。

 2人とも、市街地での戦闘がものすごい迫力だったと振り返っていました。古谷さんは、「映像では炎と煙もリアルなのですが、人間からモビルスーツを見たカットと、コックピットから人間を見下ろすカットがあって、あのスケール感が本当にすごいんです」とコメント。

 及川さんも市街戦のすごさには圧倒されたようで、またキービジュアルに描かれているペーネロペーについて、「ポスターのペーネロペーがまるで特撮映画見たいな絵作りになっていて……。あれ、持って帰ってもいいですか?(笑)」とコメント。古谷さんや取材陣の笑いを誘っていました。

 さらに、自身が出演している『閃光のハサウェイ』のTV-CMについて聞かれた及川さんは、「20分~30分語り倒したのですが、CMでのコメントは約7秒です! ギュッと濃縮されています(笑)」とコメント。こちらは、YouTube“ガンダムチャンネル”でも見ることができます。

 最後に「2人とってガンダムシリーズとは、どのような存在でしょうか?」との質問が2人に。古谷さんは、「僕にとってはライフワークですね。『THE ORIGIN』の8歳のアムロから、『逆襲のシャア』の29歳まで演じさせていただいて、その後の『閃光のハサウェイ』にも出演させていただけました。アムロ・レイという1人の男の一生を全部演じ切りたいと、常々思っています」と、アムロを演じたことを誇らしそうに語っていました。また「『機動戦士Zガンダム』から『逆襲のシャア』の間とか、まだ映像化されていないところもありますので、いつかそのアムロも演じたいですね」と、意欲をのぞかせていました。

 そんな古谷さんのコメントに続いて、「こんなにありがたいお話の後ですが……」と前置きした及川さんは、「僕にとってガンダムシリーズはナポリタンです。子どものころから好きで、嫌いになれない、一生好きなもの……それがナポリタン。またはすき焼きですね(笑)」と、生涯別れがたい作品であることを好物になぞらえて表していました。

 そして、上映を待ち望むファンにコメントを送り、トークイベントは終了しました。

古谷さん:『閃光のハサウェイ』は『逆襲のシャア』からの正統なる宇宙世紀の後継作品と理解しております。人類の未来、そしてニュータイプの生き様をみなさんの目で見届けていただきたいと思います。よろしくお願いします。

及川さん:僕自身、何度でも見たい作品です。そして、早く続きもみたい。CG、画力、声優さんのお芝居の総合芸術だと感じました。ぜひ劇場でご覧ください。

 なお現在、YouTube“ガンダムチャンネル”では『閃光のハサウェイ』冒頭の15分53秒が公開中で、このイベントの時点で176万再生を突破しています。まだ見ていない人は、こちらもご覧になってみてはいかがでしょうか?



(C)創通・サンライズ

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