『モンハンストーリーズ2』インタビュー。バトルやグラフィックの進化点やナビルーら登場キャラを解説

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 カプコンから7月9日に発売予定のSwitch用ソフト『モンスターハンターストーリーズ2 ~破滅の翼~』。本作を手がける開発者へのメールインタビューを掲載する。

 『モンスターハンター ストーリーズ』は、『モンスターハンター』の世界観を楽しめるRPG。モンスターと絆を結んで共存する“モンスターライダー”となり、ストーリーやクエストを進めていく。

 質問には、ソフトを手掛ける開発スタッフが回答。新たに公開されたキャラクター・モンスターのポイントや、バトルやグラフィックの進化点などについて聞いている。

おなじみのキャラや新キャラが登場!

ーーナビルーは前作同様に、主人公をサポートするのでしょうか? 同じキャラになるのでしょうか?

 同じキャラクターです。前作のナビルーが今作も登場します。4年間でいろいろあって、少し垢抜けました。物語的にもゲーム的にも重要な存在です。

 『ストーリーズ』は、ユーザーの皆さんが主人公となって冒険する、いわゆるJRPGスタイルのゲームです。そのため“主人公の代弁者”となるキャラクターがいる方が構成しやすく、ナビ役をどうするかは課題の1つでしたが、最適なキャラクターはやはりナビルーでした。

 いつもポジティブに勇気づけてくれる大切なキャラクターです。

ーーリリアとリヴェルトが前作から登場していました。どのような役割を担っているのでしょう。

 2人とも前作と変わらず、リリアは書士隊のメンバーとして、リヴェルトはハンターの一人として登場します。主人公たちと敵対するのか、協力してくれるのかプレイして確かめてください。

ーー2人について、デザインや性格などで前作から変わっているところはありますか?

 前作からは時間が経過していますので、その成長や変化が見られるなど、前作を知っているとより楽しめると思います。

 リリアは4年の歳月で大きく成長した姿になっています。デザインも落ち着いた色の衣装を着ています。立派なお姉さんになって、前作のユーザーはギャップに驚くかもしれません。

 リヴェルトは、武器が太刀から大剣になりました。見た目はあんまり変わってないかもしれません。

ーー共闘パートナーとしてバトルにも参加しますか?

 リヴェルトはストーリーを進めていただけますと、共闘パートナーとして一緒に冒険することになります。リリアはハンターでもなくライダーでもありませんので、バトルに参加することはありません。

ーーカイルとツキノは、王立書士隊のメンバーになるのですか? どういう立場で動いているのでしょう。

 レウスを捕獲する任務を受けて動いています。

ーーツキノはフワフワクイナを連れていますが、どういう関係になるのでしょうか?

 ツキノの活動には欠かせない“伝書鳩”の役割をしています。

ーー前作の“黒の凶気”と、破滅レウスでは、どちらの脅威が上になるのでしょうか?

 比較はできないです。両方とも世界の脅威になる事象で、今作の主人公は新たなレウスライダーとして、その脅威に立ち向かう冒険を描いています。

ーー“黒の凶気”の影響は本作にもあるのでしょうか?

 続編を作るなら前作とはつながりがあるようにしたい、でも前作を知らないと十分に楽しめないのはダメ、と考えていました。

 そこで前作のキャラクターを引き継ぐのではなく、別の主人公像、つまり新たなレウスライダーの物語を描く指針が定まり、主人公と新キャラクターを軸に物語は展開していきますが、前作キャラクターと接点がある形を考えました。

 ストーリーの根幹や事件については前作との関連性はありません。

ーー謎のライダーは主人公たちの前に立ちはだかるようですが、何を目的にしているのですか?

 まだ詳しくお話することはできませんが、レウスを捕獲して何か企んでいるようです。

ーー攻撃的なモンスターを従えていますが、これは彼らの軍団としてのポリシーですか?

 そういったポリシーなどはありません。立ちはだかる存在の演出としては、かわいいモンスターにライドしていてもプレイヤーのテンションがあがらないので、攻撃的に見えるモンスターのほうがよいと思います。

バトル面やグラフィック面の進化ポイントとは?

ーー新たな武器種でガンランスが登場します。こちらを選ばれた経緯と特徴をお話ください。

 遊びを考えるうえで、差別化ができているかということが根底にあります。

 アクションの『モンスターハンター』では武器ごとの触り心地や使い勝手、立ち回りの距離感など多くの要素で差別化が図れますが、『ストーリーズ』はコマンドバトルの中での差別化を考えないといけません。

 見た目や性能、人気も理解していますが、それよりも遊びの中で違いを出すことを重視した結果です。

 また、『ストーリーズ』は、ハンターとして狩りを楽しむのではなく、ライダーとしてモンスター育成を楽しむゲームですので、武器種を増やすことよりもモンスターを増やすことに軸を置いています。

ーーバトルは、前作以上に相性が大事になっているそうですが、こちらを採用した理由を教えてください。

 基本部分は前作を継承しています。ただ、3すくみで勝とうとするとランダム要素が強めな課題があり、今作のバトルシステム改修につながっています。

 前作は“モンスターのクセを読んでバトルを有利に展開できる”という狙いでバトルシステムを考えましたが、完全に読める=固定化はつまらないと思い、揺らぎを入れました。

 でも、その揺らぎが結局運の要素であり、勝っても負けても納得感が薄いと反省しました。そこで今作は、揺らぎを廃止する方針でバトルシステムを改修することにしました。ただ、懸念していたことは「確実に勝てるジャンケンが楽しいのだろうか」という点です。

 それは杞憂どころか、すごくおもしろいバトルシステムに改修できたと思っています。

 アクション『MH』の上級者は、モンスターの動きを読んで“ずっと俺のターン”の立ち回りをすると思います。

 今作のバトルはその“ずっと俺のターン”の気持ちよさが再現できていると思います。

 アクションの腕前に自信がなくてもすぐにコツはつかめると思いますし、RPGなのでレベルを上げることで誰でも勝てるようになります。アクションが苦手な人こそ、このゲームで『モンハン』の楽しさを味わっていただきたいです。

ーー部位破壊はどれくらい用意されているのでしょうか? アクションゲーム同様に、頭、翼、尻尾と複数あるのでしょうか?

 モンスターごとに違います。

 バトル攻略のコツはオトモンのパーティーの構成とバトルでの入れ替えがカギになりますが、今作は自分の攻撃行動でもできることを増やそうと考えまして、武器の持ち替えと部位破壊狙いを組み込んでいます。

 特に部位破壊は強いモンスターを討伐する際には非常に重要な攻略要素になっています。

ーーアンジャナフやバゼルギウスなど、前作ではいなかったモンスターも登場するようですが、モンスターのボリュームはどれくらいあるのでしょうか?

 具体的に何体かは言えませんが、『モンスターハンター:ワールド』や『モンスターハンターダブルクロス』から多くのモンスターが登場します。

ーーより大きなモンスターが登場するようになったと感じるのですが、ハードスペックからでしょうか? また大きいモンスターを出すと、攻撃やカメラアングルなど苦労することもあると思うのですが、いかがでしょうか?

 デザインの統一性、バランスからサイズ感を見直しました。

ーー敵にも共闘している相手が出てくることはあるのでしょうか?

 あります。

ーー共闘ダンジョンがあるとのことですが、どのような特徴があるのでしょうか? オンラインでもいけますか?

 共闘探索クエストのダンジョン内部構造は固定ではなく、ランダム生成されます。またダンジョン内に巣は1つではなく複数ありますので、一度の探索で多くのタマゴを入手することができ、繰り返し遊んでも楽しめるようになっております。

 1人でコツコツも楽しめますが(NPCがパートナー替わりをしてくれます)、友だちと一緒に協力し合いながら探索するとより一層楽しめます。

ーーフィールドについて、草木の描写など奥行き感が増しているように感じました。ハードが変わったことで、できるようになったことや、注力したことはなんですか?

 前作に比べてハードスペックがかなり上がったので、フィールドの広さはかなり広がっています。自然環境の表現もかなり細かい表現ができるようになって、水面や草木の表現は時にこだわっていますね。あと時間の変化に伴って変化していく空の表情など、こだわりポイントは幾つもあります。

 前作から共通してフィールドの価値観として大切にしていることは、モンスターに乗って冒険できることがこのゲームの原点で、それを体感してもらうためにフィールドを考えています。

 アクションゲームではないと考えていますので、アクションの要素よりも“冒険”している楽しさ、世界への没入感を大切にしています。ストーリーが進むことで、物語やキャラクターとの出会いが取り上げられがちですが、新しい場所との出会い、発見もRPGには欠かせない楽しさと考えています。

 また、ゲーム的には“レアの巣”を発見して寄り道させやすい広さであること、全体の等身を上げたことで移動速度も上がっていること、そうしたことも考えてサイズ感を決めています。

ーー対戦バトルは4人によるバトルが展開するとのことですが、ルールはどのようなものがありますか?

 こちら、まだ詳しくお話することはできません。前作は1vs1(プレイヤーが1vs1で、各プレイヤーはライダー1人とオトモン1体を操作)でしたが、対戦でも共闘を組み込んで、2vs2でのタッグマッチができるようになりました。

ーー発売が迫ってきました。改めて本作の見どころをお話いただけますか。

 『ストーリーズ2』では前作以上にいろいろなモンスターと絆を結んで冒険できますし、主人公を助けてくれるキャラクターも多数登場します。ただやはり最大の見どころは、飛べないレウス“破滅レウス”と主人公との絆のお話です。

 遊びやすく丁寧に作った自信作です。ぜひ遊んでいただき、RPGだからこそできるストーリー展開、RPGなのにしっかりと『モンハン』らしいゲームということを感じてほしいです。

 今後の続報、そして発売まであと少しご期待ください。ありがとうございます。

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