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音楽は過去の思い出がよみがえるトリガーに――『PSO2』シンパシー2021を振り返る

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 2012年7月4日にサービスを開始した『ファンタシースターオンライン2(以下、PSO2)』。2020年8月には長きに渡って展開してきたオラクルの物語に終止符が打たれました。さらに、2021年6月には最新作となる『ファンタシースターオンライン2 ニュージェネシス(以下『PSO2:NGS』)』のサービスインも予定されています。

 そんなシリーズのいったんの節目となるタイミングで、『PSO』シリーズ20周年記念プロジェクトの一環としてコンサート“シンパシー2021”が、4月24日に渋谷のBunkamura オーチャードホールで開催されました。このコンサートは、指揮を天野正道さん、演奏は東京フィルハーモニーオーケストラ交響楽団が担当する本格的なもの。

 コンサートの演目にはライブパートもあり、蒼井翔太さん、有坂美香さん、エイミー・ブラックシュレガーさん、花れんさん、フローレンス・マックネアーさん、桃井はるこさん、そしてわれらが光吉猛修さんが出演。さらに、ハリエット&シバを演じた潘めぐみさんがメインナビゲーターを担当するという、超豪華な出演陣となっていました。

 当日の会場は多くの人で賑わっていましたが、座席は最低でも1席は空けてあるなど、感染対策がきっちりとされていました。今までのコンサートやライブ、感謝祭などでは大歓声からのイベント開始でしたが、今回は厳かな拍手からのスタートに。これがコロナ禍でのスタンダードであり、きちんとルールを守るアークスたちを誇らしく思う瞬間でもありました。

 というわけで、このレポートではゲーム画面も交えつつ、振り返っていきます。

【第1部】オーケストラパート

演奏楽曲

Phantasy Star Online OPENING THEME ~The whole new world~
Save This World - Short Version -
For Brighter Day - Orchestra Version -
Elder & Luther Medley
Resonant Nation
六芒均衡 -勇者の帰還-
【深遠なる闇】
星滅の災厄【マガツ】
POTENTIAL ABILITY
Borderless
Hello

 『ファンタシースターオンライン(PSO)』、『ファンタシースターユニバース(PSU)』の楽曲から、第1部のオーケストラパートがスタートしました。演奏時は、当時の作品のムービーシーンなどが映像で流されており、音楽と映像の両面からなつかしさを感じることができました。

 『PSU』は『ファンタシースター』シリーズにかかわるきっかけとなった作品。それもあって、のっけから感傷的な気持ちになってしまいました。この時、僕は「今日は音楽を聴きながら、シリーズの思い出に浸る日なんだ」と強く思った次第です。



 ここからは、エルダーやルーサー、採掘基地防衛戦、EP2第5章、【深遠なる闇】、マガツとの激闘が思い出される、『PSO2』の楽曲へと続きます。印象的なのは、やはり「Elder & Luther Medley」のテノールボイスパート。高野二郎さんによるインパクトのある歌声は本当にスゴかった!


 僕が『PSO2』で最も好きな楽曲「Resonant Nation」も感動。3rdオープニングの映像から戦闘映像(絶望)に切り替わるのですが、各WAVEごとの曲がしっかり演奏されていたため、実装当初のことを色濃く思い出しましたね。

 当時、取材で“採掘基地防衛戦:絶望”を先行プレイさせてもらったのですが、こちらの人数が少なかったこともあって、四方八方からダーカー粒子砲台にビームを撃たれたなぁ。実装直後はクリアできるかできないかわからないくらいの絶妙な難度でしたし、本当に楽しかったですよね!





 このあとは「POTENTIAL ABILITY」、「Borderless」、「Hello」と続いて第1部が終わります。「Hello」のときはひときわ拍手が大きく感じたのですが、きっと気のせいじゃありませんよね。EP1~3の壮大な物語のエンディング曲ですから!

【第2部】ライブパート

演奏楽曲

Infinite potential
レアドロ☆KOI☆恋!(モモーイソロバージョン)
Burning Hearts 〜炎のANGEL〜
We're ARKS!
Zero-G
Realization
All Arks
Destiny
UniVerse
Timeless Fortune
それいゆ -Dear Destiny-

 第2部はライブパートと題して、蒼井翔太さんや桃井はるこさん、光吉猛修さん、フローレンス・マックネアーさん、エイミー・ブラックシュレガーさんが熱い歌声を披露しました。

 声を出しての応援ができないのがもどかしいという雰囲気が会場から伝わってくるようでした。それでも、サイリウムを取り出して曲にあわせて振っている方もいましたね。

 観客が声を出せないという特殊な状況下でありながらも、変わらぬパフォーマンスを見せてくれたみなさんは、さすがに一言です!


 このとき、毎回(毎年)豪華になっていた“ファンタシースター感謝祭”や“アークスフェスティバル”のミニライブコーナーを思い出しました。どんどん規模が大きくなって、パパイヤ鈴木さんや小林幸子さんがイベントに登場したことも。また、こういったイベントがあるといいなぁ。一刻も早く感染症におびえることのない時間が帰ってきてほしいです……。



【第3部】オーケストラパート

演奏楽曲

Brave Soldier
Eden
LEYGENDER
Over the Universe
FINARIA
As One
Dark To Light
A World Beyond The Sky
Thank You(シークレット)

 第3部は再びオーケストラパートに戻り、EP4以降の楽曲を中心に演奏されました。初演奏となった楽曲や歌唱付きの楽曲もあり、フィナーレを向けて盛り上がりが加速していきました。

 「Eden」や「LEYGENDER」、「Over the Universe」、「Dark To Light」など、レイドボスやメインの緊急クエストで流れる楽曲のBGMって、いつの間にか歌唱付きが当たり前になっていたことに、あらためて気が付きました。8年かけて、『PSO2』の楽曲は進化と変化を繰り返していたんですね。

 「Eden」はデウスエスカ・ゼフィロス戦の楽曲。EP4といえば、PS4版のサービスが開始され、劇的にプレイヤー数が増えたのを覚えています。また、PS4のシェア機能を使うことでプレイヤーの配信が容易になったことで、ゲーム配信をする人口も増えた印象。僕も電撃PSの人として配信を始めたのもこのEP4からでした。


 「LEYGENDER」から「FINARIA」まではEP5の楽曲で、花れんさんによる力強い歌唱が素晴らしかったです。オメガ言語というオリジナルの言葉での楽曲であり、独特な世界観が印象的で、歌声を聞くだけでエリュトロン・ドラゴン戦やダークファルス・ペルソナ戦の記憶が色濃くよみがえりますよね!


 「A World Beyond The Sky」は『PSO2:NGS』のメインテーマ曲。『PSO2』から『PSO2:NGS』へのバトンタッチともいえる曲で、素晴らしいオーケストラコンサートが締めくくられました。



 ですが、もちろんここでは終わりません。鳴り止まない拍手の中、再び花れんさん、フローレンス・マックネアーさん、エイミー・ブラックシュレガーさん、光吉猛修さんが登場。グランドエンディング曲である「Thank You」を歌い上げました。出演者や演奏楽曲リストを見る限り、最後にこういう演出で「Thank You」を用意することはわかっていましたが、それでもやっぱり感動しますよね。



 約3時間に渡る公演もこれで終了。大満足で帰路につくのでありました。今回のコンサートで思ったことは、やはり音楽は思い出と密接に繋がっているんだということ。『PSO2』のプレイをはじめて約9年ですから、それは思い出もたくさんありますし、すぐには思い出せないものもあります。

 ですが、それを簡単に思い起こさせてくれるのが音楽なんです。今回のコンサートで、それを強く感じさせられましたね。『PSO2』のプレイ経験があって、かつまだこのコンサートを体験していない人はぜひ見て(聴いて)ほしいです。

 ストリーミング配信チケットは5月2日21:00までは購入できますので、まだ思い出にひたれるチャンスは残されています。ストリーミング配信チケットでもアイテムコード特典はもらえますので、最後?のチャンスをお見逃しなく!

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