『英雄伝説IV 朱紅い雫』25周年ストーリーまとめ:神と人間の決別をオープンシナリオ形式で描く傑作RPG【ファルコム40周年特集】

電撃オンライン
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 2021年3月9日に日本ファルコムは創立40周年を迎えました。これを記念して、電撃オンラインでは日本ファルコムに関する企画記事を展開していきます。

 そして、本日5月24日、1996年(平成8年)に発売された『英雄伝説IV 朱紅い雫』が25周年を迎えたことを記念して、ストーリー振り返り記事をお届けします。

【英雄伝説IV 朱紅い雫】
・発売日:1996年5月24日
・機種:PC-9801/9821/Windows95
・メディア:フロッピーディスク,CD-ROM
・ジャンル:RPG
・価格:¥12,800(3%税込)

『英雄伝説IV 朱紅い雫』とは?

 1988年4月22日にPCで発売された『英雄伝説IV 朱紅い雫』は、オープンシナリオを採用した、サブイベントが豊富な作品。キャラクターの魅力が詰まった様々なサブイベントが用意されており、すべて追おうとするとかなりのプレイ時間が必要となるほどでした。

  • ▲メインストーリーで必ず訪れる場所は少ないが、クリアへの道は果てしなく遠い。斡旋所での依頼をこなしてレベルを上げないと、手詰まりになるほど難易度は高めだった。

 本作は『ガガーブトリロジー』の2作目ではあるものの、シリーズ内での時代設定は一番古いものです。時系列は『朱紅い雫』→『海の檻歌』→『白き魔女』の順です。

 それぞれが独立したストーリーですが繋がっている部分もあり、3作すべてプレイすることでその関連性を紐解くことができる、という造りとなっています。

 アヴィンたちが旅をすることとなる“エル・フィルディン”は、前作の『白き魔女』の舞台であるティラスイールとは“ガガーブ”という大地の割れ目によって分断された地です。

 また、次作『海の檻歌』の舞台であるヴェルトルーナとは“大蛇の背骨”という大山脈によって隔てられています。

 闇の神の信徒による襲撃を受け、唯一の肉親である妹と別れて生きることとなった主人公アヴィン。やがて過酷な運命に立ち向かうことになる彼の物語は、ウルトという村から始まります。

 こちらでは、『日本ファルコム30周年公式記念本 Falcom Chronicle』(発行:KADOKAWA)に掲載されていた、ストーリープレイバック部分を再掲載します。

 神と人間の決別、その戦いの先頭に立ったアヴィンたちの物語を追っていきましょう。

『英雄伝説IV 朱紅い雫』システムチェック

●オープンシナリオ

 100種類を超えるサブイベントのこと。各町の斡旋所で受けられる。

 ゲームをクリアするだけなら全部を受ける必要はないが、サブイベント内の物語は世界観を理解するうえで重要なものだった。

●仲間

 自由にパーティを組むことができ、状況に応じて仲間を入れかえることが可能。

 極論ではあるが、仲間を一切増やさずにメインストーリーを進めることもできる。

『英雄伝説IV 朱紅い雫』ストーリープレイバック

【プロローグ】

 バルドゥス教会の聖地カテドラールで平和に暮らすアヴィンとアイメルの兄妹。だが、その平穏は闇の神オクトゥムを信奉するオクトゥムの使徒の襲撃によって破られる。

 最高導師エスペリウスの命により、邪教徒が狙う神宝カベッサとクエルポを預かったアヴィンとアイメルは、それぞれ別の場所へと隠れ住むことを余儀なくされるのであった。

 それから約8年の歳月が流れた。ウルト村の北の小屋でレミュラス老人と暮らすアヴィンは、日々を明るく生きながらも、別れた妹を想っていた。

01 アヴィンの少年時代

 レミュラス老人のもとで少年時代を過ごすアヴィン。家の仕事を手伝ったあとは、ウルト村の少年マイルと遊ぶ毎日。かくれんぼに石けりと、日々を楽しく過ごしていた。

 だが、別れた妹を忘れたことはなく、アイメルが今どうしているかを気にかけてもいた。

02 レミュラス老人の死

 アヴィンが17歳のとき、レミュラス老人が亡くなった。その遺言に従い、アヴィンは神宝カベッサをバルドゥス教会の総本山ヴァルクドへと届け、妹アイメルと再会すべく、旅に出る。

 まずは妹の居場所を知るという賢者ディナーケンのもとを目指すことに。

03 マイルの待ち伏せ

 ウルト村に降りてきたアヴィンは、幼なじみのマイルの待ち伏せを受ける。彼はごく当たり前のように自然に、アヴィンの長旅への同行を告げる。

 ウルト村の村長やマイルの両親にも見送られ、アヴィンは8年間を過ごした思い出の場所をあとにするのだった。

04 シャノンとの出会い

 次の目的地は、ディナーケンのいる王都フィルディンの北にあるチブリ村。フィルディンとチブリ村をつなぐ街道で魔獣に襲われた少女を発見し、救出する。

 彼女はチブリ村の住人でシャノンと名乗り、お礼をするので必ず家に寄ってほしいという。

05 賢者の館

 ディナーケンの館へと到着したが、応対に出たシェンナは、帰ってほしいと歯切れ悪く答える。

 神宝カベッサと妹アイメルのためにも引き下がれないアヴィンは、なんとか家の中へと通してもらい、ルティスという少女にディナーケンに会う許可を得る。

06 オクトゥムの使徒

 屋敷の裏の洞窟で瞑想中というディナーケンに会いに行くが、それはルティスと彼女の相棒バスターの罠だった。

 ディナーケンを人質に、カベッサをよこせというバスター。だが、ディナーケンの飼い犬のカーンがバスターに飛びかかり、なんとか危機を脱する。

07 シャノンとの再会

 アヴィンは、アイメルがいるというベネキア修道院を目指す。途中、チブリ村のシャノンの家に寄って歓待を受ける。

 シャノンはアヴィンとマイルを「様」づけで呼び、特にマイルには懐いている様子。そして、シャノンに見送られ、アヴィン達は旅へと戻る。

08 ルティス再び

 ボルンでは、ルティスがシャノンを人質にとり、カベッサを要求してくる。

 だがルティスは、同士であるボルゲイドという人物が修道院を襲っていると聞くと、急いで修道院へ行かないと手柄を独り占めされてしまうと焦り、シャノンを解放して去っていく。

09 ベネキア修道院

 ベネキア修道院は、ボルゲイドの襲撃を受けて荒れ果てていた。かつてカテドラールでアヴィン兄妹の養育係を務めていた女性であるオレシアは、アイメルがクエルポを持ってヴァルクドへ向かったと告げる。

 アヴィンは妹を追って、バロアへと向かう。

10 行方不明のシャノン

 ニューボルンの町で、山ブドウの森に向か った少女が帰らないという話が聞ける。

 救出に向かうと、倒れていたのはシャノン。彼女はマイルが助けに来てくれると信じていたと言い、気絶する。彼女をニューボルンの老夫婦に預け、ギアの街へ向かうことに。

11 溶鉱炉の襲撃

 ギアの町でボルゲイドの溶鉱炉占拠事件に遭遇したアヴィン。ボルゲイドは見せしめとして少年の工員ルカを傷つけ、第5溶鉱炉を破壊する。

 あたりが炎に包まれるなか、息を切らしてかけつけてきたのは、これまで何度も旅を邪魔してきた少女ルティスだった。

12 ルティスとルカ

 アヴィンはルティスと協力してルカを救助する。なんとルカはルティスの弟だった。ボルゲイドが仲間の弟を人質にとり、さらには傷つけたことに怒りを隠せないルティス。

 彼女はアヴィンに礼を言うと、カベッサは奪わず、ルカが目を覚ます前に姿を消した。

13 アイメルの足跡

 西大陸へと渡る定期船が出るバロアへとや ってきたアヴィン。アイメルらしき少女に定期船の話をしたという男性の情報を頼りに乗り場へと向かうと、アイメルを発見する。

 だが一歩遅く、アヴィンはアイメルが乗る定期船に乗り遅れてしまった。

14 海賊の襲来

 アヴィンの乗る定期船は快調に進み、アイメルの乗る船に追いついてしまう。実は、その船は海賊ナワレス団に襲われていたのだ。

 船員を説得し、船を接近させて乗客の救出を行うアヴィン。だが、アイメルは海賊の人質として、すでに海賊船に連行されていた。

15 8年ぶりの再会

 アヴィンは海賊船へと乗り込み、海賊団のボスであるナワレスを倒し、アイメルと一緒に捕まっていたシャノンを救出する。

 こうして兄妹は8年ぶりの再会を果たした。迎えに来た定期船の船乗りラダーとともに船に戻ると、2人はこれまでのことを語り合う。

16 マイルとシャノン

 アヴィンとアイメルが感動の再会を果たしている一方で、マイルとシャノンも感動(?)の再会を果たしていた。

 シャノンのピンチにはマイルが、マイルのピンチにはシャノンが必ず現れると言うが、マイルは助けてもらったことなんてないと困り顔に。

17 持ち主不明の獣車

 シャノンとともにセータの町に着いた一行は、街道をふさぐ持ち主不明の獣車があるとの話を聞く。

 片づけるかわりに獣車をもらう許可をとり、ヴァルクドまでの足にしようとするアヴィン。だが、それらはすべてルティスの仕組んだ罠だった。

18 ルティスの追撃

 アヴィン達の獣車は、ルティスとバスターの獣車による体当たりで半壊。全員気絶してしまい、カベッサとクエルポは奪われてしまう。

 ルティスは私利私欲で手柄を上げようとするバスターを怒るが、そんなバスターはボルゲイドに裏切られ、殺されてしまう。

19 マイルの死

 仲間を仲間と思わぬやり方に怒るルティスはボルゲイドを攻撃するが、逆に呪われてしまう。目覚めたアヴィンも応戦するが、アイメルをかばったマイルが倒れ、ついに全員意識を失ってしまう。

 そんな矢先、杖を持つ謎の男がボルゲイドをどこかにワープさせる。

20 残された者達

 アヴィンが目覚めたとき、残されていたのは、呪われて苦しむルティスと2つの神宝。そしてアイメルだけだった。

 シャノンとマイルの姿は消えていたが、マイルが助かっている望みはゼロに等しかった。そこへ賢者のガウェインが現れ、彼らを保護する。

21 神宝の返還式

 大きな犠牲を払ってヴァルクドにたどり着いたアヴィンは、神宝を返却して一息つく。呪いで苦しむルティスも回復の目途が立ったようだ。

 最高導師クロワールは、神宝を守り抜いたアヴィンに礼を言うと神宝の返還式を開く。だが、そこへボルゲイドが乱入する。

22 アイメルの死

 まずはルティスがボルゲイドと応戦するが、力およばず強力な呪いをかけられてしまう。さらに、ボルゲイドの依頼を受けた暗殺者マドラムまで登場。

 バルドゥス教の信徒を敵視している彼は、アヴィンが止める間もなく、アイメルをその手にかけてしまった。

23 真実を求めて

 アイメルを失ったアヴィンは失意の底に沈み、気力を完全に失う。そんな彼の前にミッシェルと名乗る魔道師が姿を見せる。

 真実の島に行けばルティスの呪いが解け、妹が命を落とす原因となった争いの真実を知ることができるかもしれないという。

24 真実の島

 セータの北にあるドークスの村から漁船に乗り込んだアヴィンとミッシェルは、ミッシ ェルの魔法で荒れる海を鎮め、無事に真実の島へと上陸。

 朽ちた遺跡の奥で呪いを解く薬を手に入れ、聖なる水の泉でアヴィンは過去を映した4つの映像を見る。

25 真実の意味

 マドラムに襲撃されつつもヴァルクドに戻 ったアヴィンは、ミッシェルと別れ、手に入れた薬でルティスを治療する。

 ガウェインは真実の島でアヴィンが見た映像は四精霊を祭った祠と関係があると言い、祠に眠る神宝を集めよというのが託宣の正体だと推測する。

26 精霊神ドゥルガー

 自分が信じていた神の真実が知りたいと、同行を申し出るルティスを加えて、一行は精霊の祠を目指す。

 四精霊を束ねる精霊神ドゥルガーが眠るという氷の神殿では、四精霊に異変が起きていると言い残したドゥルガーがどこかへと飛び去る光景を目にする。

27 帰郷

 真実の島での映像を頼りに、故郷のウルト村まで戻ってきたアヴィン。マイルの両親に息子の死を告げるが、責められるどころか励まされてしまう。

 自宅のカカシからは、レミュラスの手紙と鍵を発見。その親心とともに、ネフティスの祠の場所を知るのだった。

28 地のネフティス

 地を司るネフティスは、オクトゥムの使徒の仕業で邪気を送り込まれて、怪物となる寸前だった。

 アヴィンはそれを倒すことで正気に戻し、ネフティスから神宝イスブラを託される。祠をあとにした一行は、次の目的地となるガーデンヒルを目指す。

29 風のイドゥン

 ガーデンヒルに着いた一行は、映像で見たヒントからイドゥンの神殿を守るレイトルの瞑想を解き、祠への道を開いてもらう。

 イドゥンは邪気で怪物化が進んでおり、強き魂を持つアヴィンとの戦いを望む。そして、見事勝利したアヴィンに神宝デレブラを託す。

30 巫女の末裔

 キト村に着いた一行は、セリーヌというスコティアの巫女の末裔である女性から、その先祖の日記を見せられる。

 それによると、何百年も前に、祠への扉を開けるクリスタルをモス湖に沈めたという。クリスタルを探す途中、湖の怪物モッシー騒ぎに巻き込まれる。

31 水のスコティア

 怪物モッシーはスコティアの使いだった。スコティアはセリーヌの妹であるリタを祠へと導き、セリーヌには憑依することでアヴィンにクリスタルのありかを示す。

 アヴィンはクリスタルを手に祠へ向かい、怪物化したスコティアを倒して神宝デレピエを入手する。

32 マドラムの過去

 ヴァルクドに3つの神宝を持ち帰ったアヴィンは、ブリザックの港町でガウェインから最後の祠の話を聞く。

 また、暗殺者マドラムはガウェインの弟子でバルドゥス教の信徒だ ったが、愛した女性ドミニクの魂を盾にボルゲイドに従わされているという。

33 マドラムの最期

 カナピア島にはマドラムがいた。彼はドミニクの魂はバルドゥスに仕える信徒を10人殺すと還ってくると語る。

 アヴィンに敗れるマドラムだったが、信徒としての心を捨てていなかった彼自身が10人目のいけにえとなり、ドミニクは復活する。

34 炎のザール

 ドミニクは、ザールの祠の巫女の末裔だった。彼女の力で、封印されていた祠の扉が開く。

 祠にいたザールは、邪気により怪物化しかけていたが、アヴィンが勝利すると正気を取り戻す。ザールはアヴィンの力を認めて、神宝イスピエを託すと消えてしまった。

35 神に立ち向かう人間

 オクトゥムの使徒の狙いは、オクトゥム神の復活だった。クロワールによると、すべての神宝をカテドラールの祭壇に捧げると生まれるエリュシオンという剣なら、神をも殺せるという。

 オクトゥム神の消滅を誓うアヴィンは、その本拠地カテドラールへ向かう。

36 ボルゲイドの最期

 カテドラールに乗り込んだアヴィンは祭壇へと向かうが、ボルゲイドに邪魔をされる。ボルゲイドから強力な呪いが放たれたとき、それを防いだのは、8年前にここで死んだ最高導師エスペリウスの霊だった。

 呪いを封じられたボルゲイドは敗北し、命を落とす。

37 聖剣エリュシオン

 エスペリウスの祈りにより、神宝は聖剣エリュシオンへと姿を変えた。

 エスペリウスの霊は、神を斬るということがどういうことか考えろと言い残して消滅する。

 アヴィンはカテドラールの地下から海底洞窟を経由して、オクトゥム神が眠る封印の地へと進む。

38 ドゥルガーを操るベリアス

 封印の地でアヴィンが見たのものは、冥府の神でもある精霊神ドゥルガーを使役するベリアス卿だった。

 彼はドゥルガーの力で冥府門を開いて、オクトゥム神を現世へと呼び出す。邪魔なアヴィン達を足止めするために姿を見せたのは、マイルとシャノンであった。

39 マイル救出

 シャノンは、死んだマイルをよみがえらせるためにベリアス卿と契約し、オクトゥム神にマイルの魂を捧げていた。

 彼らを人質にとられたアヴィンは動けないが、邪神官に化けていたミッシェルのおかげで救出に成功。だが、怪物化したドゥルガーが立ちはだかる。

40 ドゥルガーとの戦い

 異形と化したドゥルガーとの戦いに勝利したアヴィン。正気に戻ったドゥルガーは、四精霊の加護を得たアヴィンなら、オクトゥム神を滅ぼせると語る。

 地下の神殿をかけ抜けるアヴィンは、とうとうこの混乱と悲劇を招いた根源であるベリアス卿を目の前にする。

41 手段の違い

 ベリアス卿に勝利したアヴィン。ベリアス卿は神をよみがえらせ、神が身近にいる世界を作りたかったとつぶやく。

 彼もまた世界に調和をもたらそうと考えており、その考えこそ悪くはなかったが、手段に恐怖を用いたことが敗北する理由となってしまったのだ。

42 バルドゥス神の降臨

 復活したオクトゥム神は冥府に戻ることを拒否し、秩序なき破壊を宣言。

 アヴィンはエリュシオンの力でオクトゥムを消滅させるが、続いてバルドゥス神が降臨。ドゥルガーによれば、神は力の集合体であり、必ずしも世界に平和をもたらす存在ではないという。

43 神々との決別、そして……

 バルドゥス神をも倒したアヴィン。これにより、世界の創世にかかわった光と闇の神は消え、人間は神々と決別を果たす。

 地上に戻ったアヴィンが目にしたのは、その命を散らそうとするマイルの姿だった。神が消えたことにより、彼もまた消えようとしていた。

44 冥府門

 ドゥルガーと四精霊は、神々が消えた今、自分達も消えゆくのみだと冥府門を開く。

 そしてアヴィンに、大地に生きる人間の力、熱くたぎる生命の雫が冥府の霊窟を照らしたとき、願いは叶うと言い残す。

 次の瞬間、アヴィンは迷わず冥府門へと身を躍らせていた。

ENDING

 冥府門に飛び込んだアヴィンは落下していた。永遠に続くような浮遊感のなか、彼は親友マイルと妹アイメルのことを想い、強く願った。

 すると暗闇のなかに「朱紅い雫」が落ちて、広がっていく。そしてアヴィンは、マイルやアイメルとともに現世へ帰還する。

 クロワールは、神が消えたことを信徒に話すと約束する。

 一方、ミッシェルとトーマスはプラネトス号でガガーブを越える話を進めていた。

 アヴィンは聖剣エリュシオンに、亡き最高導師エスペリウスの名からエスぺランサーと名づけてミッシェルに託した。

 ついに見晴らし小屋へと戻ってきたアヴィン。そこには最愛の妹アイメルや、ともに苦難を乗り越えて心を通わせたルティスの姿もあった。

 アヴィンはこの見晴らし小屋から外の世界に出たかったと語り、冒険を終えた今では、どこよりも懐かしいと感慨にふける。

 アヴィンの前に現れたのは、旅をともにした仲間達。それぞれが自分の気持ちに従って、見晴らし小屋に集まってきたのだ。

 最後に、シャノンに追われたマイルもやってくる。シ ャノンの唐突な嫁入り宣言に、自然と全員から笑いが起きるのだった。

ヒロインであるアイメルの早すぎる死

 本作はのちに発売される『朱紅い雫(新)』とストーリーが異なっている。

 特にアイメルは、アヴィンとの再会もそこそこに死んでしまうなど衝撃的な内容が多い。また、サブイベント扱いではあるが、冥府の霊窟に入るイベントでは、過去に死んだアヴィンとルティスの縁者の魂を見ることができる。

 そこではアイメルの姿も見られるが、マイルは登場しないため、彼が生き返るという伏線にもなっている。

あっさりと命を散らす衝撃の展開

 マドラムの凶刃により死ぬアイメル。彼女の死がアヴィンを運命へと立ち向かわせるきっかけとなった。ちなみに、『朱紅い雫(新)』では最後までアイメルが死ぬことはない。

過去の人物との再会 ここでのみ登場する人物も

 冥府の霊窟のイベントでは、アヴィンの両親も登場。アヴィンの口から、家族が開拓民だったことや、襲撃してきたオクトゥムの使徒によって殺されたことが明かされる。

『朱紅い雫』もプレイできる! プロジェクトEGGとは?

 懐かしのゲームをWindowsでプレイ! PC-9801、PC-8801、X68000、MSXなどで発売されたゲームソフトが、会員制で有料配信されています。

 『朱紅い雫』はもちろん、前作である『英雄伝説III 白き魔女(リニューアル)』も用意されています。

※掲載しているパッケージはPC-9801版。掲載している画面写真はPC-9801版。
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