『スペースクルー』は人手不足の宇宙船を指揮するドタバタ感が楽しいRTS!【海外ゲーム名作案内】

柏又
公開日時

 海外ゲーム大好きな担当ライターが実際にプレイして気に入ったタイトルを紹介する“海外ゲーム名作案内”コーナー。今回は、イギリスの開発スタジオ“Runner Duck”が手がけるPS4/Switch/XBOX ONE/Windowsソフト『スペースクルー』の魅力をお届けします。

 本作は、宇宙からの侵略者“ナナフシ人”と戦う宇宙船のクルー(乗組員)を指揮するゲームです。ジャンルとしてはリアルタイムで進行する戦況のなかでプレイヤーが指示を出していく、RTS(リアルタイムストラテジー)にあたります。

 “宇宙船そのものではなくクルーを操作する”というのが、本作の特徴です。開発スタジオは、以前に搭乗員に指示を出して英空軍のランカスター爆撃機を飛ばす『Bommer Crew』という作品を手がけていて、本作はその宇宙船版と言うべき内容になっています。

 ストラテジーと聞くと、なんだかややこしそうな印象を受ける人がいるかもしれませんが、操作自体はそこまで難しくないのであまり気にすることはないかと思います。

“クルーへの指示”ってどんな感じでやるの?-実際のプレイの流れを紹介!

 まずは本作の特徴である、宇宙船のクルーに指示を出すというシステムを具体的に解説するため、あるミッションの流れを紹介していきます。ミッション中にはどのようなことが起こるのか、それにプレイヤーがどう対応していくのかが分かると思います。

最初はキャプテンに指示を出して基地から発進!

 ミッションは、宇宙船の基地である“アテナステーション”からスタート。画面中央には宇宙船、画面左には操作すべきクルーの一覧が表示されています。まずは、画面左からキャプテン(リーダー兼操縦士)のクルーを選んで、“発進”を指示して基地を出発しましょう。

 宇宙船は、乗組員をスキルに応じた宇宙船内の“ステーション(部署)”に配置することで機能します。

 例えば、先ほど挙げたキャプテンがキャプテンステーションに配置去れている間は、宇宙船は自動で動き続け、敵の攻撃や障害物への回避も行われます。しかし、配置から外れてしまうと宇宙船はその場所に静止したまま敵機の的となってしまいます。

 ミッションは、クルーたちが各員のスキルに応じたステーションに配置された状態で開始されるため、いきなりクルーを移動させる必要はありません。ただし、本作の宇宙船は初期設定だとウェポンステーション(砲座)に2カ所空席が存在します。写真は難易度設定を変更して1名増員した状態です。

 宇宙船本来の火力を発揮するためには、別のステーションからクルーをウェポンステーションへ移動させなくてはなりません。もともとのステーションを空席にしたままでは、宇宙船の機能が停止したままなので、戦闘が終わったらもとの場所に戻る必要があります。

 状況の変化に応じて、クルーたちをあちこちのステーションへ移動させる様子は、コミカルなグラフィックのせいか一種のドタバタ感があってなかなかにおもしろいです。

 ただし、空席が2つある初期設定は、ゲームに慣れた人でないとかなり難しいので、難易度変更でクルーメンバーを増員することをおススメします。

目的地へ向けてハイパージャンプを実施!

 基地から発進したら、目的地へ通じるスペースゲート“ウェイポイント”へ向かいましょう。宇宙船の進路は、L2ボタンを押しながら目標が画面中央にくるようカメラを動かして、目標を“タグ付け”することで変更できます。

 任意の方向へ進みたい場合は、L2ボタンを押しながら進みたい方向へカメラを向けて、△ボタンを長押しすればOKです。

 ちなみにどこが目的地かは、“通信オフィサー”のクルーを“通信ステーション”に配置している間のみ表示されます。

 本作の宇宙船は、ウェイポイントから“ハイパージャンプ”を行うことで遠くの宙域へ瞬時に移動が可能です。たいていのミッションは、いくつかの宙域を経由して目的地まで向かうことになるでしょう。

 ただし、ハイパージャンプを行う際は、エンジンにエネルギーをチャージする必要があり、その間は敵に対して無防備な状態となるので注意したいところです。しかし、状況によっては敵機に追いかけられながらハイパージャンプを実施することもあり、手に汗握る戦いが楽しめます。

行く手を阻むナナフシ人を退けろ!

 目的地まで一切の邪魔が入らないミッションはまれで、たいていの場合は中継地となる宙域で敵機の迎撃を受けます。敵機の迎撃は、出現した敵機にタグ付けすることで、ウェポンステーションに配置したクルーが自動で行います。

 宇宙船には、船体の前後と中央上下に分かれてシールドが展開されています。敵機の攻撃でシールドが破壊されると、船体が直接ダメージを受けて宇宙船の設備が故障したり火災が発生することがあります。

 故障した個所にクルーを向かわせるとその場で修理を行います。火災は備え付けの消火器を取りに行かせると消化の指示がだせます。

 また、敵機のなかには外壁を破壊して兵士を乗り込ませてくるタイプも。敵兵士が乗り込んできたら、備え付けのライフルをクルーに持たせて白兵戦を指示しないと船内の設備を片っ端から破壊されてしまいます。

 こうなってくると、クルーのやりくりでプレイヤーはかなり忙しい状況になります。このRTS特有の忙しい感じが本作のだいご味とも言えるでしょう。

敵の撃滅から探査まで多彩なミッションを完遂!

 目標の宙域まで到達したら、あとは目標の達成に専念。ミッション内容は敵機のせん滅から、孤立した基地からの要人救出、補給部隊の護衛などさまざま。写真のミッションは太陽系近傍に現れたナナフシ人のマザーシップの撃沈です。

 マザーシップは、動力部を強固なシールドで防御しているので、まずはシールドジェネレーターをすべて破壊し、弱点を丸裸にしなくてはなりません。また、船体の下部に強力な砲台があるため、システムをハッキングして機能を封じてから接近していきます。

 ここでは、通信オフィサーに味方の戦闘機と巡洋艦を援護に呼び出してもらっています。また、通信オフィサーは敵艦のハッキングも行うので大忙しです。

 敵艦を撃沈したら、残されたパーツをスキャンしてミッション目的は達成。しかし、まだクルーたちにはアテナステーションへ帰還する長い道のりが残っています。出撃から戦闘、目標の達成そして帰還と、フライトシミュレーターのようにミッションで起きることをガッツリ楽しめるあたりも本作の特徴ですね。

帰り道もハプニングがたくさん!

 目標さえ達成すればミッションそのものはクリアですが、宇宙船のクルーたちにとってはアテナステーションへ戻るまでがお仕事です。行きとまったく同じ経路を選んだとしても、敵機の襲撃はもちろんさまざまなハプニングに遭遇する可能性があります。

 その代表格が道中でランダムに発生するサイドミッションの存在でしょう。サイドミッションは、行き帰り関係なく目的地の経路上の宙域で発生の可能性があり、その内容は敵情報の収集から物資の回収、敵エースパイロットの襲撃まで多種多様です。

 宇宙船の状態に余裕がなければ放置して先に進んでも問題ありませんが、クリアすれば追加の報酬を得られるので、可能な限り挑戦したいところです。

 さらに、イオン嵐や彗星との遭遇など、突発的な環境変化が発生することも。これらの状況では断続的に船内の施設が故障したり、クルーが放射線でダメージをうけるなどのデメリットがあるので、なるべく早くその宙域を離脱するのが上策となります。

 これらのハプニングを乗り越え、アテナステーションへ宇宙船を帰還させたところで、ミッションは完了となります。難易度にもよりますが、ミッションひとつで大体10数分~30分前後かかるイメージです。わりと短い時間で充実したプレイを楽しめるところも魅力のひとつだと思います。

基地でクルーと宇宙船をアップグレード!

 帰還後はアテナステーションでクルーと宇宙船の整備を行います。ミッションをクリアするとクレジット(資金)とリサーチ(開発ポイント)が得られます。リサーチを一定値溜めるとクルーや宇宙船の新しい装備がアンロックされ、クレジットを払って購入&装備する仕組みです。

 また、クルーは無事帰還すると経験値を得てレベルアップ。能力が向上するほか新しいアビリティを習得して、持ち場でできることが増えていきます。レベル6以上になると、サブスキルをアンロックし、複数のステーションで活躍可能になるのもうれしいところです。

 ミッションをクリアして宇宙船を強化し、クルーを鍛えてより高難度のミッションに挑む、コツコツとしたプレイでプレイヤー自身の技量とともに強さを実感していけるところも本作の楽しい要素でしょう。

SF好きなら、RTS経験の有無に関係なくオススメ!

 ミッションの流れを通じて紹介してきた本作、PS4とSwitch版はテヨンジャパンから、XBOX ONEとWindows版はCurve Disitalより好評発売中です。

 本作は、1隻の宇宙船を複数のクルーで運用するという難解な内容になりそうなテーマを、絶妙なデフォルメ具合で遊びやすくまとめている傑作だと感じました。筆者はPS4版をプレイしましたが、操作周りはコントローラ向けに最適化されていて遊びやすくなっていると思います。

 RTSが好きな人はもちろんのこと、あんまりこの手のジャンルに馴染みがない人でも内容をしっかりと楽しめるでしょう。とくに、『スタートレック』など宇宙空間での航海や戦闘をテーマとした映画やドラマが好きな人におすすめです。

 宇宙空間で奮闘するカワイらしいキャラクターたちに興味がわいたら、本作をチェックしてみてはいかがでしょうか。

Space Crew™ ©2021 Runner Duck. Licensed by Curve Digital. Licensed to and published in Japan by Teyon Japan.