呪いで妹が5重人格に…!? 無料でプレイできるRPG『5つのネイト』をレビュー!【電撃インディー#10】
- 文
- 紅葉つかさ
- 公開日時
- 最終更新
電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回はねこどらソフトが配信するiOS/Android用アプリ『5つのネイト』のレビューをお届けします。
本作は、アシュレーとネイトの兄妹がネイトにかけられた呪いを解く旅を描いたRPGです。
なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!
無料とは思えないボリュームのRPG
ネイトはかけられた呪いによって、1つの体に5つの人格が存在することになってしまいます。この呪いを解くために情報を集めたり、ダンジョンに挑戦したりしながら旅を進めます。
ストーリーはこのような感じで、特段目新しいというわけではありませんが、無料でプレイできるとは思えないほど内容が作りこまれていてかなり楽しめます。さらに内容も難しくないので、誰でも楽しめるのではないしょうか。
また、ストーリーだけではなく、ネイトの人格が5人(と言っていいのかわかりませんが)それぞれで性格が違い、話し方が違うので見た目以外の細かいところまでこだわって作成していることがわかります。
もちろんRPGらしく、敵と戦ってレベルを上げたり、街で買い物をして装備を整えたりしながらストーリーを進めていくことになります。
ストーリー面はこのような感じでわかりやすく誰でも楽しめるものになっているのですが、RPGで大きいウェイトを占めるバトルは戦略性があり、やりごたえのあるものとなっています。
そんなバトルのゲームシステムについては後述しますが、もしどうすればいいかわからなくなって攻略できなくなっても大丈夫なようにお助け機能のようなものもあります。
それが本作のタイトル画面やゲーム中のオプション画面から読むことができる“マガジン”と“虎の巻”で、簡単に説明すると“マガジン”が説明書のようなもので、“虎の巻”が攻略本のようなものです。
“マガジン”では、登場するキャラクターやゲームシステムの紹介やプレイ中に気になることをまとめたヒントコーナーがまとめられ、“虎の巻”では、詳細なキャラクターの性能やプロフィール、ゲームの攻略情報などを見ることができるようになっています。
こういった救済措置もあるのはうれしいですね。さらにこれらはゲームのコンテンツの1つなので完全無料で見ることもできるうえ、かなりボリュームもあるので、ゲームの休憩がてら読んでみても楽しめました。
戦略的なバトルを作る“ネイトボードシステム”
RPGと言えば、バトルが重要な要素の1つですが、本作でもそれは変わりません。
バトルは、アシュレーとネイトの行動をコマンドで選んで戦うコマンドバトルになっています。物理攻撃で戦うアシュレーは、操作が難しいこともなく、分かりやすくコマンドバトルを楽しめるのではないでしょうか。
ただ、最初のうちは選べるコマンドは少ないですが、ストーリーを進めていくうちに使用できるコマンドが増えていきます。使用できるようになったコマンドはバトルですべて使えるわけではなく、装備画面からバトルで使用できるコマンドを4つまで装備することになります。
なので、新しいコマンドが使えるようになるたびに効果を確認して、バトルで使用するコマンドを決めるといいですね。
本作独自のシステムで戦うのはネイトを操作するとき。基本はアシュレーと同じく、コマンドを選んで戦うのですが、コマンドを選ぶたびに“ネイトボード”が回転するようになっています。
ネイトのコマンドには効果とは別に左から、+1、+2、+3の数字が割り振られており、コマンドを選ぶとこの数字の分だけ、“ネイトボード”が回転するようになっています。
“ネイトボード”には、5色が割り当てられていて、ネイトが止まった色に対応した姿に変わります。そして、ただ見た目が変わるだけではありません。
赤色のネイトは単体攻撃が強力、水色のネイトは回復や防御が得意といった特徴を持っており、コマンドもそれに対応したものに変わります。
つまり、強力な攻撃をしたい場合は赤色のネイトに、回復したいときには水色のネイトに止まるようにコマンドを選んで“ネイトボード”を回す必要があります。
このシステムのおかげで戦闘が単調なものになっておらず、考えて戦う戦略性が産まれています。
ルーレットは全9マスあり、最大で3マスしか進めないので、毎回同じ色のネイトで戦えるわけではありません。先述したようにコマンドが違うので、回復したいときに回復できなかったり、強力な攻撃をしたいときに攻撃できなかったりするので意外と思うように戦えません。
ネイトにどのような行動をさせたいかを1手先、2手先まで考えながら戦うのが本作の醍醐味です。
そういった親しみやすいストーリーと戦略性のあるバトルが楽しめる『5つのネイト』。ゲーム本編とは違ったところで、“虎の巻”など読んでて楽しいものもあるので、ゲーム本編と同時にこちらも読んで本作を楽しんでみてはいかがでしょうか。
© ねこどらソフト
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります