『FFXIV』サプライズ満載だったファンイベントの公式レポート公開!

電撃オンライン
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 5月15日~16日の2日間にわたって、『FFXIV』のファンイベント“ファイナルファンタジーXIV デジタルファンフェスティバル 2021”が開催されました。

 そのオフィシャルレポートを掲載します。

 以下、リリース原文を掲載します。

オフィシャルレポート1日目

 2013年のサービス開始以降、現在は累計プレイヤー数が2200万人(※日本・北米・欧州・中国・韓国の5リージョンの累計アカウント数。フリートライアル版のアカウントを含む。)を突破し、いまもなお全世界のゲームファンを魅了し続けているオンラインRPG『ファイナルファンタジーXIV』(以下、『FFXIV』)。

 『FFXIV ファンフェスティバル』(以下、ファンフェス)は、2014年から開催されている同作最大のファンイベントだ。

 4回目となる今回は、これまでのリージョン別(日本/北米/欧州)でのリアルイベントとは異なり、世界中のプレイヤーが同時に参加できる初のオンライン形式での開催となった。

 『FFXIV デジタルファンフェスティバル 2021』1日目のプログラムでは、2021年11月23日(火)発売予定の拡張パッケージ『暁月のフィナーレ』の最新情報の発表や、『FFXIV』プレイヤーの俳優・神木隆之介さんが出演するトークイベントをはじめとしたステージプログラムを、すべて無料でストリーミング配信。

 また、プレイヤーがゲーム内で実際にプレイして楽しめるデジタル・アクティビティも多数用意され、コメントのタイムラインには様々な国の言語が飛び交い、SNSには“FF14”というタイトルのみでなく、関連ワードが続々とトレンド入りをはたしていた。

 イベント初日を締め括ったのは、『FFXIV』の人気楽曲を集めた公式アレンジアルバムにも参加しているピアニスト・Keikoさんによるピアノコンサートだ。

 スタート時間になると、『FFXIV』サウンドディレクターの祖堅正慶と、『FFXIV』グローバルコミュニティプロデューサーの室内俊夫がステージに登場。今回のファンフェスは、東京都に緊急事態宣言が発出されたことなどを鑑みて、無観客公演に急遽変更したこともあり、無人の客席を前に「どうなるのか、楽しみ半分、緊張半分」と話す祖堅。

 そして、「今日はお祭りなので、コンサートといっても堅苦しい感じではなく、みんな好きなようにコメントをして盛り上がっていただきたい」と、プレイヤーに呼びかけていた。

 この日の演目は、『ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ』の楽曲であり、先日発売された公式アレンジアルバム『Scions&Sinners:FINAL FANTASY XIV ~Arrangement Album~』の収録曲をメインに構成されていた。

 グランドピアノの前に座ったKeikoさんがまず披露したのは、「冥き水底 ~テンペスト:深部~」。ゆったりと奏でられる美しい旋律が、瞬く間に視聴者を幻想的な世界に引きずり込んでいく。

 また、「目覚めの御使い ~ティターニア討滅戦~」や「忘却の此方 ~希望の園エデン:共鳴編~」では、コンサート会場にはいないアメリカ在住のシンガー・Amanda Achenさんの歌声と歌唱映像をクロスフェードさせるという、オンラインならではの手法で視聴者を魅了した。

 “お祭り”という言葉の通り、様々な趣向を凝らした演目で楽しませてくれるのが、FFXIVファンフェスのコンサートだ。美麗な演奏が続いていく中、突如、オタマトーンを持った祖堅が登場。舞台中央に用意されたマイクスタンドの前に立つと、始まったのは「シヴィライゼーションズ ~ラケティカ大森林:昼~」。

 本来、この曲は女性が主旋律を歌っていることもあり、男性が原曲キーで歌うのはかなり難しい。それなのにも関わらず、無謀にも高音を搾り出そうとする祖堅の歪な歌声と、彼が奏でる2台のオタマトーンが織りなす強烈なハーモニーは、良く言えばサイケデリック。

 そうでなければ、なんともカオスかつシュールな光景で、曲を終えて逃げるようにステージを去っていく彼の姿に、コメントのタイムラインは大盛り上がり。そんな様子を静かに見守っていたKeikoさんは、ポップな旋律が耳に残る「Pa-paya」を披露。

 身体を揺らしながら軽快にピアノを弾いていると、ニワトリのかぶりものをした祖堅に連れられて、ファイナルファンタジーシリーズでお馴染みのキャラクター・チョコボ(※『FFXIV』ではアルファという名前をもつ)とモーグリが登場。軽やかな音色に合わせて、1人と2匹がダンスを繰り広げる、和やかな一幕となった。

 そんな笑顔の溢れるステージが、「砕けぬ思い ~ハーデス討滅戦~」で重厚な世界に一変する。めまぐるしい勢いで指を走らせていく圧倒的なスキルと、鬼気迫る熱量でもって、ラストまで一気に駆け抜けていく圧巻の演奏に、タイムラインには賛辞の声が流れていた。

 そして、Keikoさんが「もう一曲行くよ!」と叫ぶと、歓喜に沸くタイムライン。本編最後の曲として、『漆黒のヴィランズ』の代表曲の1つである「Tomorrow and Tomorrow」が披露された。まばゆい光に照らされる中、Keikoさんの奏でる柔らかなピアノの音色と、Amandaさんの歌声と歌唱映像、そして涙なしでは語れないゲームの名シーンを見事に融合させたドラマティックな演奏と演出に、タイムラインは感動の声で溢れかえっていた。

 流れ続けるアンコールの文字に応え、Keikoさんと祖堅の2人がステージに再び登場。「笑って終わるから安心して」と、最後は「ロングフォール ~異界遺構 シルクス・ツイニング~」を連弾することに。

 ちなみにこの曲は、祖堅を中心に結成されたFFXIVオフィシャルバンド・THE PRIMALSもアレンジ/カバーしていて、ミュージックビデオではダンスパフォーマンスを披露している。それを受けて「弾きながら踊ってくださるんですよね?」と、祖堅にKeikoさんが無茶振りをしていたのだが、開始早々、空いているほうの手で振りを披露し、プレイヤーを喜ばせていた。

 息のあったコンビネーションで繰り広げられる躍動感たっぷりの演奏は、まさにフェスティバルという名にふさわしいパフォーマンス。ファンフェス初日は、そんなお祭りモードの賑やかな空気の中で幕を下ろしたのだった。

オフィシャルレポート2日目

 2日目のプログラムは、『FFXIV』に出演している声優の3人を招いたトークショーなどのステージプログラムの無料ストリーミング配信や、初日に引き続き、プレイヤーが楽しめるデジタル・アクティビティなどを実施。

 他にも『FFXIV』にまつわる様々な情報が発表されたのだが、なかでも目を惹いたのが2つの音楽関連のアイテムだ。

 ひとつめは、フェンダーミュージック株式会社と、エレキギター「FINAL FANTASY XIV Stratocaster®」を共同開発したというニュース。

 これはフェンダー社の創立75周年を記念して企画されたもので、ルックスを『FFXIV』仕様にしたのはもちろん、ゲームの必殺技をモチーフにした「リミットブレイクスイッチ」の搭載など、サウンドやプレイアビリティも徹底的に追求した逸品になっているそうだ。

 もうひとつは、『FINAL FANTASY XIV Vinyl LP Box』の発売。『FFXIV』の物語を彩った楽曲群を4枚のアナログ盤にわけて収録しているのだが、カッティングを手がけているのが、キャロル・キングやマイケル・ジャクソンなど、歴史的名盤を多数手がけた巨匠バーニー・グランドマンであるということ。そんなアイテム群から、『FFXIV』が音楽面にも強いこだわりを持っていることを窺いしれるだろう。

 初日に引き続き、この日もSNSには様々な関連ワードがトレンド入り。両日共に大盛況となっていたのだが、イベント2日目を締め括ったのが、THE PRIMALSによるスペシャルライブだ。

 THE PRIMALSは、『FFXIV』のサウンドディレクターである祖堅正慶(Vo&≫)を中心に、GUNNさん(Gt)、イワイエイキチさん(Ba)、たちばな哲也さん(Dr)、マイケル・クリストファー・コージ・フォックス(Vo/『FFXIV』ローカライズスーパーバイザー)によって結成された、『FFXIV』オフィシャルバンド。

 結成当初は公式アレンジアルバムへの参加や、ファンフェスでのパフォーマンスが主な活動だったが、プレイヤーからの熱望に応え、2018年には単独アルバムの発表と、Zeppツアーを開催。

 この日のライブも多くのプレイヤーを熱狂させていて、その興奮度合いは、めまぐるしい勢いで流れ続けるチャットのタイムラインが物語っていた(当日のライブは、たちばな哲也さんの代わりに、城戸紘志さんがサポートドラムを担当した)。

 『FFXIV』のマッチング待機画面から、ゲームに登場するキャラクター・アルバートの映像を経て、ライブは「貪欲」からスタート。重厚かつ緊迫感のあるバンドサウンドを高鳴らすと、そこへ原曲のボーカルを務めているアメリカ在住のシンガー・Jason Charles Millerさんの歌唱映像がクロスフェードされる。

 同じステージに立ってはいないものの、画面上では間違いなく共演しているように感じられる演出は、オンラインだからこそできるものといえるだろう。そんな興奮を「To the Edge」のずっしりとしたグルーヴが高めていった。

 ロールプレイングゲームのBGMというと、シンフォニックで雄大なイメージを自然と思い浮かべることが多いだろう。もちろん『FFXIV』にも、「究極幻想」のような壮大な意匠が施されたものもあり、この日のライブではコージが黒いローブを纏って姿を現す演出で盛り上げていた。

 しかし、そもそも『FFXIV』のバトルシーンのBGMは、90年代に隆盛したデジタルロックやビッグビートを彷彿とさせる「輝ける蒼 ~希望の園エデン:覚醒編~」をはじめ、ロックサウンドを基調としたものも多い。そんな楽曲群をバンドアレンジすることによって、肉体により強く訴えかける仕上がりになっているのが、THE PRIMALSのサウンドの特徴だ。

 また、原曲のイメージに沿う形だけでなく、大胆なアレンジが施された楽曲もある。神々しいクワイアが組み込まれた「女神 ~女神ソフィア討滅戦~」は、ブルージーなミディアムナンバーにシフトチェンジ。ボーカルを担当するGUNNさんの歌声とも絶妙にマッチしていた。

 続けて披露された「目覚めの御使い ~ティターニア討滅戦~」は、3拍子が軽やかな印象を与える幻想的な楽曲なのだが、ちょっぴり甘酸っぱさのある4拍子のガレージロックに新解釈。

 前述の「FINAL FANTASY XIV Stratocaster®」を奏でる祖堅とGUNNさんの2人が交互にマイクを取りつつ、各パートのソロ回しも披露。最後に出番が回ってきた祖堅は、FFシリーズのバトル終了時に流れる「ファンファーレ」をギターで高鳴らし、視聴者を喜ばせていた。

 今日のライブは、視聴者が楽しめるように「いろんなギミックを用意してきた」と祖堅が話していた通り、とにかく見せ場の多いステージになっていた。躍動感溢れるイワイのベースで幕を切るダンサブルなギターロック「ロングフォール ~異界遺構 シルクス・ツイニング~」では、ステージに4人のダンサーが登場。

 この曲は、同曲にあわせてプレイヤーが作ったミーム動画に触発されたTHE PRIMALSが、逆にそれをカバーしてミュージックビデオに取り入れてしまったというユニークな経緯があるのだが、この日のダンサーを務めた全員が、なんと『FFXIV』の開発/運営スタッフ! ライブに向けてかなりの練習を積んできたそうだ。


 また、「過重圧殺! ~蛮神タイタン討滅戦~」では、地を揺るがすダイナミックなアンサンブルで攻め立てていると、ステージにプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹が登場。コージと激しくラップを掛け合い、視聴者の興奮を延々と煽り続けていた。


 他にも、祖堅がトランペットを吹き鳴らした「メタル:ブルートジャスティスモード ~機工城アレキサンダー:律動編~」に、90年代のミクスチャーロックをアップデートしたかのようなアッパーなサウンドが身も心も揺さぶる「ライズ ~機工城アレキサンダー:天動編~」では、突如、演者が全員ストップ。ゲーム内に登場する「時間停止」の演出を組み込んだパフォーマンスを見せつける。


 そして、ダンスビートが生み出す多幸感が全身を突き抜けていていく「ローカス ~機工城アレキサンダー:起動編~」で、ライブは終了……したかと思いきや、『FFXIV』の名シーン&名セリフを用いたアンコール演出から、「Shadowbringers」になだれ込むという、実にエモーショナルなエンディングとなった。

 ライブを通して改めて感じさせられたのは、『FFXIV』の音楽であり、THE PRIMALSが高鳴らすサウンドは、ゲーム音楽ファンだけでなく、ロックファンにも激しく突き刺さるものになっているということ。

 THE PRIMALSは、2021年11月23日(火)発売予定の拡張パッケージ『ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ』のメインテーマを担当することも決定している。

 ARCHITECTSで活躍中のSam Carterさんをメインボーカルに迎えた彼らの音楽を未聴の方は、現在公開されている『暁月のフィナーレ』のトレーラーを視聴していただき、『FFXIV』はもちろん、その音楽に触れ、期待を高めていただけると幸いだ。

Report(Piano/Band)
山口哲生/TETSUO YAMAGUCHI
Photo(Piano)
築地孝典/Takanori Tsukiji
大谷ZUN純一朗/Junichiro ZUN Ootani
千葉美珠々/Misuzu Chiba
Photo(Band)
築地孝典/Takanori Tsukiji
大谷ZUN純一朗/Junichiro ZUN Ootani
アンザイミキ/Anzai Miki
千葉美珠々/Misuzu Chiba


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ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: MMORPG
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ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ(ダウンロード版)

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: MMORPG
  • 配信日: 2019年7月2日
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ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: Windows
  • ジャンル: MMORPG
  • 発売日: 2019年7月2日
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ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ(ダウンロード版)

  • メーカー: スクウェア・エニックス
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  • 配信日: 2019年7月2日
  • 価格: オープン

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ(ダウンロード版)

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: Mac
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ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ コレクターズ・エディション(ダウンロード版)

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: Mac
  • ジャンル: MMORPG
  • 配信日: 2019年7月2日
  • 価格: オープン

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: Mac
  • ジャンル: MMORPG
  • 配信日: 2019年7月2日
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