まばたきを入力方法にすることとストーリー、どちらを先に思いついた? 『Before Your Eyes』誕生秘話
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Skybound Games (スカイバウンド・ゲームズ)より、PC向けに配信中のアドベンチャーゲーム『Before Your Eyes』(開発:GoodbyeWorld Games)。各所で高い評価を得ている本作を麻野一哉氏がプレイした感想や、Goodbye World Gamesのウィル・ヘルワース氏へのインタビューが公開されました。
以下、リリース原文を掲載します。
圧倒的に高評価! まばたきを使った新感覚ゲーム『Before Your Eyes』の魅力とは…?
SKYBOUND GAMES STUDIOS,INC(米国カリフォルニア州ロサンゼルス)のゲームブランドであるSkybound Games(スカイバウンド・ゲームズ)が4月8日に発売した『Before Your Eyes』(開発:GoodbyeWorld Games)が、Steam、Epic Games Storeで高評価を得て好評発売中です!
Steamでは「圧倒的に好評」(5月23日現在、ユーザーレビュー3,011件中98%が好評です)、Epic Games Storeでもゲームメディア、批評家より「とても良い」(OpenCriticレーティングより)と評価を得ている、注目のナラティブアドベンチャーゲームです。
『まばたきという革新的な方法とストーリー、演出のコンビネーションが素晴らしく、ゲームに没入できた』
『感動的なストーリー展開に涙なしでは見られなかった』
『まばたきを通じて主人公の物語を追体験できる素晴らしいゲームだった』
『開発者の作品作りにかける想いや努力が伝わった』
など良い評価のレビューを沢山いただきました。
『Before Your Eyes』では、自分探しの物語をテーマとしており、プレーヤー目線で主人公(ベンジャミン・ブリン)の人生を振り返っていきます。亡くなり魂だけとなった主人公は、フェリーマン(渡し人)に導かれ、最終目的地である死後の世界を目指す旅に出ます。無事にたどり着くためには、フェリーマンに生前のストーリーを伝えなければなりません。
ゲームのメインでもありますが、プレーヤーはウェブカメラを使い、まばたきによってストーリーを進行していきます。フェリーマンの導きによって、主人公がかつて生きていた人生の大事な瞬間へ戻され、プレーヤーのまばたきによって決定した選択を振り返ることとなります。
しかし、フェリーマンはすべての記憶を見せていないのではないかと疑い始め、主人公は心の奥底にあった記憶を思い出すことを余儀なくされるのです。
ノスタルジックな世界観に引き込まれる一方、日々の生活に追われて忘れかけていた大切なことを思い出させてくれる感動的な物語となっています。
まばたきにフォーカスした、ストーリーの没入感をより楽しめるゲームとなっています!
今回はそんな新感覚ゲーム『Before Your Eyes』を深堀し、魅力に迫っていきましょう!
『弟切草』や『かまいたちの夜』でサウンドノベルという新たなジャンルを生み出し、『銃声とダイヤモンド』等の多くのアドベンチャーゲームのシナリオ監修を担当した麻野一哉氏より、ゲームをプレイした感想をいただくことが出来ました。
麻野一哉氏よりプレイ感想を入手
プレイしているあいだじゅう、ずっと静かな感動に包まれていた。同時に、先行きがとても不安で恐ろしかった。
こどもの頃は、ちょっとしたことでも恐れる。でも、完璧に楽観的になる瞬間もある。心から安心することもある。心の振れ幅が大きい。
自分はもう半世紀以上生きてきた。徐々に日々の生活が単調になり、若いときのように、色んなことに刺激を感じるということは、もうない。しかし、子供の頃はすべてが新鮮で、楽しく、寂しく、怖く、うれしい。このゲームをやると、そんな子供の頃の感覚が蘇ってくる。
まばたきや目をつぶるといった原始的な行為や、限られた視野、ぼやけた輪郭がそれを強めるのかもしれない。そうして、自分が昔そうだった子供の感覚を取り戻した頃、物語は大きく転回する。
これ以上はネタバレになるので書きません。ぜひプレイしてみて下さい。わすれがたい体験になるでしょう。
【麻野一哉氏プロフィール】
1963年生まれ。兵庫県尼崎市出身。甲南大学卒業後、チュンソフトに入社。『ドラクエ4』でプログラマー。『ドラクエ5』でゲームデザインアシスタント。『弟切草』でシナリオ、演出。『トルネコの大冒険』シナリオ。『かまいたちの夜』プロデューサー。『街』総監督。2002年フリーになる。『銃声とダイヤモンド』演出。『仮面の勇者』ディレクター。2020年『テクテクライフ』リリース。
『Before Your Eyes』の誕生秘話
Goodbye World GamesのCEOでクリエイター兼スタジオディレクターのWill Hellwarth(ウィル・ヘルワース)氏に麻野一哉氏を初めとした日本のゲーム業界の方々からの質問をインタビューし、『Before Your Eyes』の誕生秘話などをうかがうことができました。
――まばたきを入力方法にすることとストーリーと、どちらかが先に思いつきましたか?
ほとんど同時に、ストーリーとまばたきが思いつきました。幸福の絶頂と不幸のどん底に、人生で人が最も美しくいられるようなストーリーが良いと考えました。その時、それぞれの時間の短さを表現するには、まばたきを使うべきだと考えたのです。
――まばたきを入力にすることは、どういうきっかけで思いつきましたか?
僕の学生時代、モバイルアプリはカメラでの入力ができるという点で有利だと感じていました。そして、なぜウェブカメラでの入力がないのか考えました。その時、人の目に着目しました。まばたきであれば、とても自然に時間を進めることが可能だと考えたのです。
――ストーリーに元のネタはありますか?
2008年に『Before Your Eyes』を創作しました。その後色々な変化を経て、いくつかのバージョンを創作し、今のものにたどり着きました。僕はとてもGrahamとOliver、そしてGoodbye World Gameのチームに感謝しています。彼らの助言がオリジナルのアイディアをより良いものにしてくれたのです。
――VRの展開は考えていますか?
『Before Your Eyes』を他のプラットフォームにも出すというのは素晴らしいと思います。特にVRというのは素敵です! 現在はVRにポートすることは考えていませんが「いつか」したいと考えています。
――開発において一番苦労したエピソードはなんでしょうか。
開発中に一番苦労した点は、ワークライフバランスですね。このゲーム制作という旅に出たのは大学時代のことでした。別の仕事をしながらも、常に『Before Your Eyes』の制作を続けてきました。そうです、これは僕らの「情熱」の塊だと考えています。最終的に、皆様にお届けできた事は本当に幸せだと思います。
――今後どのようなゲームを開発する予定がありますか。
秘密です!
――日本のユーザーへのコメントをお願いします。
すでに『Before Your Eyes』を購入して下さった皆様、お買い上げありがとうございました。僕たちと共に旅に出てくれたことに感謝します。もしまだ購入されていないのであれば一度プレイしてみてください。
ネタバレはしたくないので多くは語りませんが、このゲームは人と人のつながりの大切さを物語っています。あなたの人生でも思い当たることがあるかもしれません。心に響く何かがあると思います。是非購入し試してみてください。
『Before Your Eyes』をまだ購入されていない方は、是非プレイしてみてください!
一緒にベンジャミン・ブリンの人生を振り返ってみませんか?
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