『黎の軌跡』を機に振り返り。あなたの『軌跡』の入口はどこから? 私はクロウから【ファルコム40周年特集】

江波戸るく
公開日時

 追いかけているシリーズやメーカーの新作情報が出てくると「あの時にハマってから長かったな……」という気持ちにさせられるのですが、誰にでもそのような瞬間はあるのではないでしょうか。

 RPG好きなら遊んで損はない、とのことで、前々から名前は聞いたことがあったものの、プレイできていなかった『軌跡』シリーズ。そんな筆者の入口は『閃の軌跡』になります。

 以前、電撃オンラインにて実施した“日本ファルコム40周年記念アンケート”の中間発表では『空の軌跡FC』がトップでしたが、2位が『閃の軌跡』でした。同じような境遇の方は多いようです。

 筆者は『閃の軌跡』と出会い、プレイするためにPS3を購入しました。そしてここからさかのぼる形で、過去作を追うこととなったのですが……『閃の軌跡』をプレイするきっかけが何だったのかということを、『黎の軌跡』の発売が少しずつ迫る中、振り返ってみることにしました。

 とはいえ、筆者のきっかけはとても単純です。

 自分の好みに刺さりそうなキャラクターこと“クロウ・アームブラスト”を、インターネットという海で見かけたことがすべての(?)はじまりでした。

※本記事内には物語のネタバレを含む表現がありますので、ご注意ください。

どこに落ちているか分からない“きっかけ”

 飄々とした、やや掴みどころのない兄貴分。どこか残念な部分があるものの、キメる時はしっかりとキメる……王道の主人公タイプよりも、そういったキャラクターを好む傾向にある筆者。

●クロウのプロフィール文章(『閃の軌跡I』の公式サイトより)
お調子者かつ大のギャンブル好きで、隙あらば賭け事を持ちかけてくる悪癖を持つが、いざという時は“頼りになる兄貴分”として、リィンたちをフォローしてくれる事も。

※『閃の軌跡I』の公式サイトより

 プレイする前に公式サイトをさらっと確認して「好きな気がする」と勘が告げてはいたのですが、フタを開けるとまさにその通りでした。

 主人公のリィンより1つ学年が上の先輩であるクロウ(年齢は2つ上とのこと)。しょっぱなから、手品を駆使して50ミラを違和感なくかっさらっていきます。出会ってすぐに、こんなにマイルドにお金を巻きあげられるとは……。

 そんなクロウの、街中にいる時の会話は毎回逃さないようにチェック。街の子どもたちとカードゲームで遊んでいたり、実習へ向かうリィンたちにさりげなくお土産を要求してきたり、帝都で行われている競馬の話をしてきたり……“面倒見がいいところがあるけど賭け事好きで、どこか残念な部分もあるお兄さん”という印象でした。そこがツボなのですが。

  • ▲そのうち操作できるのかな? とは思っておりましたが、タイミングが良すぎる……。頼れる兄貴分、イイですね。

 途中、サボってばかりで単位の危機となり、クロウはまさかの《VII組》へ一時加入するという展開に。一緒に入ってきたミリアムの元気さもあり、一気にクラスが賑やかになりました。

 学院へ来る前の背景が語られないところや(一時的に《VII組》に加入したとはいえ、サブキャラだしこんなところなのかな……とは思っていました)、習得しているクラフトが妙に闇を感じるものだったりと気になる箇所はありましたが、頼りになる仲間として、クロウには戦闘でも活躍してもらっていました。“ワイルドカード”のランダム効果で賭けに出るのが面白くてつい乱発してしまい、CPが切れかけたのもしょっちゅうです。




  • ▲学院祭。何のアドバイスをしてくれるのかと思ったら……。けど、確かに彼らしいですね。

 学院祭では、ベンチが埋まっていたと言い張って生徒会の席に陣取り、忙しいトワを休憩に行かせようとしているような一場面も。おちゃらけているように見えますが、さりげなく気を遣うのが上手い。“イイヤツ”なのだな、と思うしかありませんでした。




  • ▲“来年”は学院にはもういない、クロウだからこその言葉。彼も、青春を謳歌することはできたのでしょうか。

 ラストダンジョンか? と思えるようなところでも必ず編成し、装備もバッチリ整え、後夜祭を終え……クロウと共に『閃』の物語を駆け抜けようとしていたのです。

 ……が、『I』のラストでそれはひっくり返されてしまいました。



 演説を行う帝国宰相、ギリアス・オズボーンを撃ち抜いた、一発の銃弾。それを放ったのは紛れもなく、数時間前まで編成画面にいた“彼”でした。

 裏切る、とはまた異なるような気がするのですが、主人公サイドであるリィンたちのもとから離反し、刃を向けてきたクロウ。思い返せば怪しいところは確かにありましたが、ここまで見抜くことはできませんでした。歴戦の軌跡シリーズプレイヤーの方々は、気付くことができたのでしょうか……。

 怒涛の展開を前に、ラスボスはこっちだったのか……とか、突然始まったロボットバトルにどうすればいいのか、など、あらゆる感情が渦を巻きます。

  • ▲ここの“間”が反則ではないでしょうか。一体何を想っていたのか。櫻井さんの演技もあいまって、色々と考えてしまいます。

 そんな彼に「俺が勝ったら戻ってきてもらう」とリィンが告げて一戦交えますが、経験の差で勝つことは叶わず。



 《灰の騎神》と共に戦えるリィンを唯一の希望とした仲間たちの判断で、戦火が迫るその場から、彼は離脱させられることとなってしまいます。


  • ▲こ、ここで来てしまうのかエンディング……。

 リィンの悲痛な叫びのあとにスタッフロールが流れ始めたときは呆然としましたが、すぐに「そうだ、このゲームは続編があったんだ」ということを思い出しました。というのも、筆者が『閃の軌跡』をプレイした時には既に『II』が発売されていたのです。

 「こんな結末を見てしまったら、続編をやらずにいられるわけがない!」……という衝動に駆られるしかありませんでした。クリアしたのは明け方だったため、仮眠を取ってからすぐに『II』を買いに出ることに。

  • ▲しかしその「えっ……ここで終わり……?」というのは『空』の頃から起こっていたことだと知ったのは、数ヵ月後のこと……。

キャラから入り、世界観に引き込まれる

 その後、心を抉られながらも『閃II~IV』はもちろん『空』などをプレイしていった流れになるのですが、過去作をプレイする中で、彼に関係するもの(直接関わっているものもあれば、関連している、と言えるものも含め)を見かけることも。

 最初にプレイしたのが“エレボニア帝国”の話であったため、過去の戦役の話や帝国が諸外国に行ってきたことの詳細を、過去作を追う中で知ることとなったのですが……一つの大陸内のあらゆる側面から物語を描いている『軌跡』シリーズの厚みと、長く続いている中で積み上げてきたものを感じ取ることができました。

 関連書籍も集めたりしたのですが、興味深い情報を目にすることもできました。“軌跡シリーズ10周年記念本 セプト=アーカイブ”のインタビューによれば、形を変えてはきたものの、彼の設定は『空FC』の頃からあったとのこと。そんな前から構想があったのか、と思うのと同時に、この緻密に作り込まれた世界は最終的にどうなるのだろう、という想いを抱かざるをえなかったのです。

 また、『創の軌跡』にて、彼は放浪の旅に出たということが明かされたわけですが、この先の作品のどこかでちらっと噂が聞けたりすることに期待してしまいます。

 それにしても、あの時インターネットの海でクロウという“入口”を見かけて飛び込んだ先が、こんなにも深いとは思いもしませんでした。深淵への落とし穴はどこにあるか分からないものですね。

 『創の軌跡』で西ゼムリアの物語に一旦決着がつき、『黎の軌跡』でついに東ゼムリアへと舞台が移行した『軌跡』シリーズ。今後も目が離せないシリーズであることを再認識しました。

電撃スペシャルパックを電撃屋でチェック!

 電撃屋では、PS4版『英雄伝説 黎の軌跡(くろのきせき)』のSPRIGGAN Edition(限定版)、通常版それぞれに、電撃屋だけのオリジナルアイテムが付属したスペシャルパックの予約を受付中です。

【電撃スペシャルパック特典アイテム】
[1]特製アクセサリー“アニエスのオーブメント”(※“電撃スペシャルパック 40周年記念版”のみに付属)
[2]文庫本“創まりの先へ”
[3]B2タペストリー(エナミカツミ氏イラスト)
[4]キャラクタークリアファイル4種セット(ヴァン&アニエス、アーロン&フェリ、リゼット&カトル、ジュディス&ベルガルド)
[5]“アークライド解決事務所”マグカップ
[6]アニエスの着せ替え衣装DLC(内容未定)

【メーカー早期購入特典】
・DLC“ホロウコアVoice:ラトーヤ・ハミルトン(声優:井上喜久子)”

※画面はPS Vita『英雄伝説 空の軌跡FC』、PS4『英雄伝説 閃の軌跡I:改 -Thors Military Academy 1204-』『英雄伝説 閃の軌跡IV -THE END OF SAGA-』『英雄伝説 創の軌跡』のものです。

(C)2016 Chara-Ani Corporation. All Rights Reserved.
(C) 2013-2018 Nihon Falcom Corporation. All rights reserved.
(C) 2014-2018 Nihon Falcom Corporation. All rights reserved.
(C)2018 Nihon Falcom Corporation. All rights reserved.
(C)2020 Nihon Falcom Corporation. All rights reserved.

関連する記事一覧はこちら