編集部厳選。INDIE Live Expo 2021のおすすめタイトルは?【電撃インディー#13】

まさん
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 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は6月5日18:00から約6時間にわたって行われた、最新のインディーゲーム情報を特集する配信番組“INDIE Live Expo 2021”で公開された最新情報と、ライターが注目するインディーゲームの情報をお届けします。

※以下、画像はすべて番組内のキャプチャーを使用しています。

 なお、紹介されているタイトルの総数が前回を遥かに超える300以上となっているため、残念ながらそのすべてを記事で取り上げることはできません。

 公式配信のアーカイブも公開されているので、そちらと公式ホームページの紹介タイトルの項目を参考にして、気になるタイトルをチェックしてみるのをオススメします。

  • ▲番組の合間には恒例となったライブパフォーマンスも。前回よりも演奏される作品のバリエーションが増えており、『天穂のサクナヒメ』の楽曲なども聞けました。

 なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

INDIE Live Expo 2021(Japanese)

初出し情報満載で大満足なINDIE Live Premiere

 まずは、この番組で初公開となるインディ―ゲームの情報を集めた“INDIE Live Premiere”から番組がスタート。そのなかでも注目なのが、ロシアのデベロッパー・Glitch Pitchが“アイドル業界の光と闇”を描くシミュレーションゲームとして制作していることで話題を呼んだ『Idol Manager』です。

 不祥事の責任を誰に取らせるか決断したり、所属アイドルたち以外にもスキャンダルに飢えたゴシップ雑誌や過激なアイドルオタクに対処したりと、どんな手を使ってでものし上がるアイドル業界の“普通”を描いたシミュレーションとのこと。

 闇の要素ばかりが取り上げられているような気もしましたが、素直におもしろそう! 実在のアイドルグループ“仮面女子”が、主題歌2曲とボイスを担当しているのもスゴイですよ。

 アイドル業界の闇を描くゲームに登場するアイドルって、怖いもの知らずですか! 昔、PS Vitaの『ネットハイ』というゲームで“棒読みのアイドル役”としても出演していましたが、そういう無茶なタイアップをしてくれるアイドルは好感度が高いですね。7月27日の配信が楽しみな1作です。

 そして、以前のINDIE Live Expoでも公開されていた2D横スクロールアクション『Lost Epic』のアーリーアクセスが番組の公開と同時にスタート。『EARTH WARS』を開発したワンオアエイトによる新作で、ゲームの難易度はあえて高めだとか。敵の攻撃に合わせてカウンターを繰り出すことが重要なアクションとなっており、いわゆる『DARK SOULS(ダークソウル)』などの歯応えがあるアクションが好きな方に向けて作られています。

 自分も番組が終わったあとに速攻でアーリーアクセス版を購入。この記事を書きあげたら、早く遊んでみたい!

 『クラフトピア』で一世を風靡したポケットピアが、ペット要素を前面に押し出して制作している『パルワールド / Palworld』の情報も初公開。見た目が可愛いポケ……的なモンスターが出るゲームかと思いきや、なぜかペットを盾にして銃撃戦を始めたり、なぜか強制労働させられているシーンが流れたりと、コメントに困るシーンが登場し視聴者も大困惑。いろいろな意味で、ポケットピアらしい作品となっていました。

 さらに、『神巫女 -カミコ-』や『ピコンティア』などのドット絵アクションで人気のスキップモアによる最新作『トランシルビィ』のSteamページも登場! TGSで体験できた時から待ち続けていたので長かった……。今年の秋に発売される予定とのことで楽しみですね!

 個人的にも大注目なのが“幸田御魚×room6×G-MODE”の一大プロジェクト『OU』。幸田御魚さんと言えば、現在、G-MODEアーカイブスで配信中の『セパスチャンネル』を作り上げた、ゲーム好きの間で知られるクリエイター。

 ポエチックで心に残る世界を作り、一度プレイしたら忘れられないゲームを生み出せる方なのですが、その幸田御魚氏の最新作ということで期待しかありません。ゲームの形をした“何か”と公式でうたっているように、今回も一筋縄ではいかない作品になりそうです。Steamページを要チェック!

 このほかにも『Wizardry外伝 五つの試練』が早期アクセスを開始するというニュースや、たった1人で作っているハイクオリティなRPG『iii:輪れ廻るワンダーランド』の発表。第2次世界大戦後に起きたレーベンスボルンの子供たちの現実に根ざしたゲームで多くの人々の心を揺さぶった『マイチャイルドレーベンスボルン』のチームが送る新たな作品『My Child new Beginnings』。SWERY氏の最新作『The Good life』の進捗などなど、気になる情報が盛りだくさん!

  • ▲エディット機能が充実していて、無限に遊べてしまいそうな『Wizardy外伝 五つの試練』。
  • ▲怪しいPVの雰囲気から一気に惹きつけられる『iii:輪れ廻るワンダーランド』。

 番組の後半で、INDIE Live Premiereコーナーの次に紹介されたワイソーシリアスのコーナーも見逃せません。紹介されたタイトルが、どれも個性的でアクが強い! インターネットエンジェル(配信者)を目指す女の子との生活を描いた個性ぶっちぎりのアドベンチャー『NEEDY GIRLS OVERDOSE』の作者・にゃるら氏からの延期に対するメッセージが届いた(本来は番組公開の当日に配信予定だった)り、手描きのアニメーションと円居挽氏によるシナリオ。

 新たな事実が明らかになるたびにUIが変化するシステムが聞いただけでおもしろそうな『EDEN.schemata();(エデン・スキマータ)』の情報が初公開されたりと、出てくるゲームのアクが強い! 『iii:輪れ廻るワンダーランド』もそうですが、とにかく“個性!”を感じる作品が遊びたい人にオススメできそうなコーナーでした。

  • ▲『NEEDY GIRLS OVERDOSE』
  • ▲『EDEN.schemata();(エデン・スキマータ)』

次から次へとおもしろそうなゲームが飛び出すINDIE Waves

 古今東西、番組に応募してきた数多のインディーゲームを分け隔てなく紹介していく“INDIE Waves”。ゲーマーがもっとも楽しみだと言っても過言ではないこのコーナーでは、前回の応募総数を遥かに超える300以上のタイトルが並びました。50タイトル前後を6回に分けて紹介していましたが、それでも長丁場に。流石にこの記事でもすべてを取り上げることはできませんが、どれもおもしろそうな作品ばかりです。ここでは、個人的に注目している作品をいくつか並べていきたいと思います。

Indie Waves①より

『らいじんぐノラカム』

 頭をぶつけるとすべって戻されるジャンプアクション。番組終了後に購入して遊んでみたら、見た目がカワイイ壺男(Getting Over It with Bennett Foddy)系でした。

『オンライン線香花火』

 線香花火を通じてコミュニケーションを楽しむオンライン対応(最大20人)線香花火ゲーム。今のご時世にあった雰囲気の作品かもしれません。

『琴葉姉妹とライサント島の伝説』

 VOICEROID2の琴葉姉妹を操作するターン制RPG。グラフィックの雰囲気も良く、個人的にも気になっていた1作。ゲームのシステムもなかなかおもしろそうです。

Indie Waves②より

『モン娘ぐらでぃえ~た』

 デッキ構築型ローグライク。以前アルファ版を遊んでみたことがあるのですが、なかなか面白かった作品です。自分は番組終了後にDLsiteで購入済み。

『シロナガス島への帰還』

 個人製作のアドベンチャー。遊んだ人や周囲のゲームライターからの評価が軒並み高く、お値段もビックリするほど安いのでとても気になっている1本。

『コスモドリーマー』

 可愛らしい絵柄の弾幕シューティングゲーム。これもまた周囲のゲームライターからの評価が高く、カジュアルに遊べて楽しいと評判でした。

Indie Waves③より

『いのちのつかいかた』

 プレイヤーの選択によって“執着”が変動し、旅を通して決めた“いのち”の使い方で結末が変わるRPG。雰囲気が独特で惹かれます。

『東川乱子の謎鑑定:マリンエクスプレスの殺人事件』

 独得な色使いの画面を見て気に入ったユーモアたっぷり(らしい)殺人事件ビジュアルノベルゲーム。

『BUDDHA GO』

 仏像の頭が走る罰当たり系レースゲーム。出しちゃいけない物を出すダイスゲーム『んこダイス』作者の新作。

Indie Waves④より

『めくるりウィッチ』

 『テラセネ』の作者による新作も発表! 回転する舞台を回して物語を進めていくセンスが目を引き、個人的にも大注目の1作。

『ふりかけ☆スペイシー』

 ネオ昭和を舞台にしたという謎のノベルゲーム。独特すぎる雰囲気に視聴者の目も釘付け。なにがなんだかわからないけど良し!

『ケチャップ&マヨネーズ』

 敵の攻撃方法が特殊なRPG。キュートな絵柄と目を引くゲーム性で、アーリーアクセスが楽しみなタイトル。

Indie Waves⑤より

『ハロー、グッバイ、サマーガール』

 百合要素もあるドット絵短編カジュアルノベル。美しい常夏の島で繰り広げられるガールミーツガールな物語が良さそう。

『百英雄伝』

 『幻想水滸伝』シリーズを手掛けたスタッフが集結した新作RPG。キックスターターで450万ドルを越える出資を集めた超期待作。

『MINDHACK』

 悪人の頭の中をハックして、お花畑に変えてしまう精神破壊アドベンチャー。ビジュアルが強烈! 公式で体験版も配信されています。

Indie Waves⑥より

『Link The Unleashed Nexus RH』

 ハイテンポで爽快な3Dアクション。15秒程度の紹介ムービーからも、スピーディなプレイと美しい映像が伝わってきました。

『●Live in Dungeon』

 異世界で、自分の冒険を配信していく一風変わったRPG。実際に遊んでおもしろかったので、自分もどこかで取り上げたい作品です。

『イフ ユーアー ゴースト コールミー ヒアー!』

 同時に出現する複数の会話を理解し、正しい選択で対応していくノベルアクション。通称、聖徳太子体験ゲーム。

 ああ、ダメだ! これでも、まだまだ紹介したい作品が多すぎて書ききれません! むしろ、全部紹介したい……。個人的にもメディアの人間としても興味深いタイトルばかりだったので、みなさんもぜひアーカイブで確認してスクショやメモを取り、気になった作品の続報を追ったり、発売中のタイトルを購入してみてください!

各メディア担当者の“好き”と“色”が出まくりなINDIE Picks

 各ゲームメディアが、今プレイして欲しい名作インディーゲームを紹介するINDIE Picksのコーナー。ここでは、手堅い名作から担当者の“好き”が伝わってくる良作まで、個性的で納得がいくものばかりが取り上げられていました。各メディアの特色が出ていましたし、どれも遊んで損はない名作ばかりです。自分もプレイ済みのものばかりですが、太鼓判を押せるチョイスになっているので、ぜひ遊んでみてください。

電ファミニコゲーマー:『Baba is You』(Steam/Switch)

 単語と接続詞を動かして文章を組み替えると、ゲーム中の物理法則も変化する斬新すぎるパズル。難解だが、解けたときの喜びで何度も遊んでしまいます。フィンランドの学生が作ったことでも話題に。

4gamer:『Return of the obra Dinn』(Steam/Switch/PS4/Xbox)

 『Papers, Please』のルーカス・ポープ氏による推理ミステリー。人の死の瞬間が見える懐中時計を使って、船が全滅した原因を探っていく。これまでにない斬新さとプレイヤーの推理が重要な良作。

ゲームキャスト:『ALTER EGO』(iOS/Android)

 会話を通じてプレイヤーをテストする「エス」と交流し、ゲームを通じてプレイヤーの精神が分析されていくタップゲーム。ゲーム中に登場する本も、文学好きにはたまらないラインナップ。

IGN Japan:『Shadow Tactics:Blades of the Shogun』(steam/PS4/Xbox)

 架空の江戸時代を舞台に、忍者や侍などの異なる能力を持つチームで潜入を行うRTS(リアルタイムストラテジー)。高難易度ながらも、敵の行動を予測して暗殺や潜入を成功させる楽しさが詰まった作品。

ねとらぼ:『Outer Wilds』(Steam/PS4/Xbox)

 22分後に滅んでしまう太陽系のなかで、なぜか自分だけが最後の22分間をループする宇宙飛行士となって滅亡の真相に迫っていく。ねとらぼ副編集長が公私ともに激推し中のタイトル。

A9VG:『Loop Hero』(Steam)

 崩壊した世界にカードを置いて地形を作りながら、同じルートをグルグルと回り続けて己を強くしていく独得なRPG。画期的なアイデアとゲーム性で、今年大きな話題を呼んだ作品の1つ。

Game Spark:『X4:Foundations』(Steam)

 22年続くSF系シミュレーターシリーズ。自由に船を乗り換え、部下を率いながら立身出世を図るのが目的。プレイヤーだけではなくNPCも世界に関わり、プレイするたびに宇宙の様相が変化する。

ゲームの電撃:『The Begginer's Guide』(Steam)

 『The Stanley Parable』のメインクリエイター・Davey Wreden氏の作品。ゲーム制作者codaが残した作りかけのゲームをプレイして、その意図に迫っていく。ゲームメタフィクションの意欲作。

ポーランド大使館オススメのゲームからチェコのゲーム事情まで

 世界的に注目を浴びているINDIE Live Expo。今年はなんと、駐日ポーランド共和国大使館およびポーランド貿易庁が後援を行っており、ポーランド大使館がゲームをオススメしてくれるという驚きのコーナーが設けられていました。

  • ▲大使館の首席参事官から、日本語によるビデオメッセージも届きました。インディーゲームを通じて、平和的な国際交流ができる。ゲームって素晴らしい……!

 ポーランド共和国大使館・投資・貿易庁が推薦する2つの作品はエロティックなホラー『Lust from Beyond』と、グラフィックのすべてを紙で作ったポイント&クリックアドベンチャー『Papetura』。かなり、対照的な2作品です。エロティシズムのあるホラーが推薦されたのも驚き。ポーランド大使館、考え方がすごく柔軟ですね。

 また、個人的にも楽しみだった“世界のインディスタジオ”のコーナーも忘れてはいけません。ゲームライターの徳岡正筆氏による世界のインディスタジオの解説はおもしろくてためになります。今回は、『マシナリウム』を手掛けたAmanita Designなどがあるチェコが舞台。想像を絶する“こだわり”を持って作られたチェコのゲーム事情は、この業界に身を置く自分でも新発見が多くて楽しい時間でした。ゲーム開発者もユーザーも、見ておくべきコーナーです。
 
 そして、誰でも手軽にゲームを作れるツール『アクションゲームツクールMV』を使ったコンテストの発表も。大賞受賞作の『ELFIN FORCE』はNintendo Switchでの配信が決定! また、ファイナリスト作品のなかにはゲーム作りが初めての人もいたとのこと。プログラムが出来なくても、誰でもゲームを作れて売り出せる夢のある時代になりました。

 ほかにも、中国でゲームを出したい開発者に向けた“良心工作室”の紹介や、アプリをローカライズする際の多言語対応のワークフローを軽減するアプリ『Applanga』の解説。講談社ゲームクリエイターズラボの第2期募集など、開発者に向けたお役立ち情報のコーナーも満載。“Xbox Game Pass”の解説などもあり、ゲーマーからクリエイターまで満足できる番組となっていました。

 今年の冬にも番組の配信が予定されているINDIE Live Expo。今回も5時間40分を越える長丁場となりましたが、ゲーム好きなら絶対に楽しめる番組となっています。今回、見逃してしまった方もアーカイブで見てください! 損はさせませんよ!!

©INDIE Live Expo Project

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