スマホ新作『ディアブロ イモータル』インタビュー。初期クラス(職業)はどうなる? ウィッチドクターは!?

hororo
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 現在クローズドアルファ中のMMOアクションRPG『ディアブロ イモータル』。ハック&スラッシュの代名詞ともいえる『ディアブロ』シリーズ初となるモバイル向けタイトルとして注目を集めています。


 今回は、本作のリードコンバットデザイナーを務めるJulian Love(ジュリアン・ラヴ)氏と、ストーリーデザインを担当するJustin DyeDye(ジャスティン・デイ)氏の両名に、『ディアブロ イモータル』ならではの魅力についてお聞きしました。

  • ▲Julian Love(ジュリアン・ラヴ)氏
  • ▲Justin Dye(ジャスティン・デイ)氏

『ディアブロ イモータル』はモバイルというデバイスの利点を生かした作品に

――本作はモバイル向けMMO(多人数参加型ゲーム)というコンセプトで開発されていたそうすが、初めからソーシャル要素を意識していたのでしょうか?

ジュリアン ラヴ氏(以下、敬称略):そうですね、当初からこのコンセプトで開発しています。シリーズとしては、1996年に発売された初代『ディアブロ』からマルチプレイ自体は導入されていて、当時としては最先端の遊びだったと自負しています。なので、新しい『ディアブロ』を作るうえで、このコンセプトをもっと膨らませようと考えていました。

ジャスティン・デイ氏(以下、敬称略):本作はモバイルゲームとして開発されていたことも大きいです。携帯電話というデバイスはソーシャル要素と相性がいいし、アドバンテージもあります。なので、それを強化していくという方向性に決まりました。

――従来のシリーズ作品と比べて、手触りがクォータービューのMMORPGに近しくて驚きました。本作を開発するうえで強く意識したことなどはありますか?

ジュリアン:初代『ディアブロ』からクォータービューは使われていますから、『ディアブロ』というフランチャイズをイメージする際は、皆さんこのアングルでのプレイを想像するかと思います。

 また、この角度からだと画面に表示される敵の攻撃の予兆が判別しやすく、変にカメラアングルを弄ってしまうと敵の攻撃が避けにくくなってゲームの難易度に影響してしまう可能性がありました。なので『ディアブロ』のゲームデザインとしては、やはりクォータービューで作り、それを生かすことを意識していますね。

ジャスティン:ストーリーの観点からしても、クォータービューは使い勝手がいいんです。全体を俯瞰的に見れるので、今何が起こっているのかを伝えやすいですし、演出上でカメラを動かしたりしても、プレイヤー側が付いていきやすいという利点があります。

――ストーリーを進めていると、ローグやドルイドといった、“『2』にはあったけど『3』ではいなくなったクラス(職業)”のキャラクターと出会いますよね。まるで『2』と『3』をつなぐ橋渡し的な存在だなと感じたのですが、これは意図した要素なのでしょうか?

ジャスティン:仰る通り、『ディアブロ イモータル』はまさに『ディアブロ2』と『ディアブロ3』をつなぐ橋のような物語です。

 『ディアブロ2』では世界の中心であったワールドストーンが壊されて、それをどう解決したのかがまったく話されないまま『ディアブロ3』へ入ってしまいました。もう一方の『ディアブロ3』では、情報としてワールドストーンに触れているくらいです。

 こんなに大きな要素を作中で触れないのはもったいないですし、その物語を知りたいというファンの声も大きかったんです。なので、僕らとしては『ディアブロ2』の続編という気持ちで『ディアブロ イモータル』を作っています。

 我々開発陣も『ディアブロ2』への愛が強いので、ドルイドなどの職業やケインといったキャラクターを登場させることにしました。ここからどのように『ディアブロ3』の物語につながるのか、という点も見せたいと思っています。そして『ディアブロ3』に登場したキャラクターも一部登場させることで、2つの作品を取り持つ物語を作り上げていくつもりです。

――使える職業のほとんどは『3』を踏襲していますが、ウィッチドクターのみ登場しないのには何か理由があるのでしょうか?

ジャスティン:作中の時系列的に、まだウィッチドクターが出てきていない、というのが答えです。ウィッチドクターは『ディアブロ3』で初めて登場した職業で、Torajanと呼ばれるジャングルに住む部族のひとつです。

 『ディアブロ3』でプレイヤーが選択できるウィッチドクターは、その部族の中から外部に出た初めてのウィッチドクターなんですよ。なので『ディアブロ イモータル』の時代では、ウィッチドクターはまだ外界に出ておらず、内部争いを繰り広げているという背景があります。

 ですが本作では、ストーリーを進めていくと別のウィッチドクターが登場します。このウィッチドクターに関しては、『ディアブロ3』のウィッチドクターとは異なる部族の出身です。なので、ここからウィッチドクターに関してのストーリーを書き出そうかなと考えているところですね。

ジュリアン:おそらくリリース時には、現在テストで使用できる職業+ネクロマンサーの合計6職業でスタートすることになるでしょう。ただ、これはあくまでもリリース時の話です。『ディアブロ イモータル』はMMOですし、ライブサービスですので、徐々に要素を追加していく予定です。

 職業に関してもこれが最終形だとは考えていませんので、もしかすると初代『ディアブロ』や『ディアブロ2』時代の職業が登場するかもしれませんし、新しい職業を作るかもしれません。将来的に追加するコンテンツに関しても、現段階でかなりの数を用意していますので、楽しみにしていてください。

――今後『ディアブロ』シリーズは『イモータル』、『2リザレクテッド』、『3』、そして『4』というタイトルが並行してサービスされていくことになると思いますが、『イモータル』はこの中でどのような立ち位置で展開をしていくのでしょうか?

ジュリアン:『ディアブロ イモータル』は、他のナンバリングタイトルとは違う作品として考えています。もっとも異なるのは、モバイルというデバイスでしょう。モバイルでやるからには、モバイルの良さを引き出さなければなりません。

 そういう意味でも、前述したようにソーシャル面の強化は必要だと考えています。『ディアブロ』ならではの体験という点では、ほかのナンバリングタイトルでも味わえますので、『ディアブロ イモータル』でしかできない体験というものを増やしていきたいですね。なので、ギルド要素などのソーシャル要素や、集団でのPvPなどを掘り下げていきたいと考えています。

――最後に、楽しみにしている日本のファンにメッセージをお願いします

ジュリアン:現在、チーム一丸となり鋭意開発中です。最終的な目標としては、完全な『ディアブロ』というタイトルをモバイルでプレイできるようにすることを掲げています。皆さんのポケットの中に『ディアブロ』の世界が広がり、いつでもどこでもプレイできるようになるのが目標です。ぜひ楽しみにしていてください。

ジャスティン:長期的に開発を続けてきたタイトルですが、ようやく初めて日本のユーザーに触れてもらえる段階まできました。日本の方々からのフィードバックや感想を読むのをとても楽しみにしています。その反応を見つつ、なるべく早く本作をお届けできるように頑張りますので、もう少しお待ちください。

■ディアブロ イモータル

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