バランスの妙味。『フェノトピア』はシビアな難易度と、ほどよい謎解き要素が生む達成感がイイ!【電撃インディー#22】
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電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回はフライハイワークスが贈るNintendo Switch用ダウンロード専売タイトル『フェノトピア』のレビューを2回にわたってお届けします。
前編となる今回は、ゲーム全体の魅力について説明したあと、主に難易度や操作感について触れていきます。
なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!
暖かみを感じるレトロなゲームデザインが魅力的
本作は、ピクセルアートで描かれた、どこか懐かしい雰囲気が魅力的な2Dアクションアドベンチャー。フィールド場面以外では、基本的にはサイドビュー形式が採用されています。
平和な山村であるパンセロ村で暮らす主人公の少女“ゲイル”。彼女は、あるとき友達といっしょに森に向かうと、不思議な遺跡を発見します。
そこである遺物を見つけたことから、物語は大きく動き出すことに! 冒頭こそのどかな雰囲気ですが、序盤から衝撃の展開の連続で、惹き込まれます。
最初の本格的なダンジョンである遺跡をクリアしたあとは、本格的にフィールドマップへと旅立つことになり、自由度が一気に増します。
フィールドは広大でロケーションも多く、インディータイトルとは思えないほどのボリューム感がありますね。
ゲームクリアまでには、寄り道ありなら30時間以上、少なくても15~20時間以上は楽しめるかと思います。
基本的に、次の目的地に関するヒントはそれほど多くなく、自分の脚で手掛かりを集めていくスタイル。街の人たちからヒントを集めつつ、じょじょに次にやるべきことが判明していく流れはワクワク感がありますね。
盗賊のアジトを探す→入り口が防がれている→爆弾が必要→爆弾職人の家にカギがかかっている→カギを開けられる人を探すといったように、少しずつ目的に近づいていきます。
いわゆるお使い的なイベントもあるものの、手探りでヒントを探していく過程は達成感もあって楽しいです。
困難を乗り越えた先に気持ちいい達成感を味わえる!
ゲームシステムは比較的オーソドックス。やや動きにクセはあるものの、操作方法は理解しやすいです。
昔ながらの2Dアクションゲームを意識したためか、本作の難易度は全体的にかなり高め。攻撃やダッシュで消費するスタミナの管理もシビアです。
慣れないうちは弱い敵ですらうまく攻撃できず、一方的にやられてしまうこともしばしば。武器の種類が増えてきたり、敵のスキをうまく突けるようになると戦闘もスムーズにこなせるようになってきます。
オートセーブもなく、セーブポイント間に距離があるので、こまめなセーブも超重要!
なお、ゲーム中いつでも難易度設定が可能。通常攻撃でスタミナを消費しなくなったり、スタミナ回復速度が上昇したりといった機能をオンにできます。
自分や敵の強さが直接的に変化するわけではないため、根本的な難易度は大きく変化しないものの、スタミナ管理がラクになる点は大きい!
いつもゲームをプレイするときは、まずは難易度ノーマルを選ぶ! というプレイヤーでも、1周目プレイ時は、とくに下から6個分の機能はオンにしておいたほうが無難です。
武器で攻撃、ジャンプ、アイテムを使う、ものをつかむ、しゃがむなど、アクションのバリエーションも豊富で楽しい!
武器による攻撃はリーチが短く少々使いにくいので、遠距離武器をうまく使いこなすことが重要になってきます。
遠距離武器などはホイールにセットしてすぐに切り替えられるので快適。敵や状況に合わせて複数武器を使い分けるのは戦略的です。
謎解き要素は、アクションのシビアさと比べると難易度がちょうどいい感じ! 箱をずらして足場を作ったり、パチンコの弾の跳弾を利用して仕掛けを起動したりと、正統派なギミックが多めです。
難易度が高く、敷居は高めですが、暖かみのあるグラフィックやBGM、歯応えの感じられるアクションと謎解きなど、『フェノトピア』には多彩な魅力があふれています。
次回のレビューでは、多彩なアクションや奥深いストーリーなど、本作の魅力についてさらに掘り下げて語っていきます!
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