思い出補正からブレのないHD版『聖剣LoM』! 22年前とは思えない尖った世界観やキャラにぜひ触れてほしい

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 6月24日にHDリマスター版としてPS4、Nintendo Switch、PC(Steam)でよみがえる、スクウェア・エニックスの人気アクションRPG『聖剣伝説 Legend of Mana(以下、聖剣LoM)』

 原作は22年前の1999年に発売されたこともあり、このHDリマスター版で初めて『聖剣LoM』という作品に触れてみようと考えている方も多いはず。そこで今回は原作ファンの目線から、新規プレイヤーにオススメしたい本作の夢中になるポイントを語りたいと思います。

 なお、HDリマスター版ではオープニングアニメを新規収録。楽曲「Legend of MANA ~Title Theme~」とのシンクロ率もすばらしいのひと言なので、ぜひ発売までこちらを鑑賞してテンションをあげてほしいです!

独特な世界観やキャラ、幻想的な音楽は今でも通じる一級品!

『聖剣伝説』といえば、マナと呼ばれるエネルギーを司る大樹“マナの樹”をめぐる物語が描かれてきたシリーズです。本作の舞台である世界“ファ・ディール”も、かつて900年前に“マナの樹”が焼け落ち、マナの力が残った魔法楽器やマナストーン、アーティファクトを知恵のある者たちが奪いあったという過去があり、“マナの樹”を軸とした物語が展開します。

 そんな『聖剣LoM』の物語ですが、『聖剣』シリーズのなかでも異色の作品となっており、イベントはオムニバススタイルとなっています。いわゆるフリーシナリオで、どのシナリオをどの順番でクリアするのかはプレイヤー次第なのです。

  • ▲イベントをクリアすると、後述するアーティファクトが手に入ることもあります。

 このイベントは1話ずつ完結する内容で、キャラクターごとに紐づいたイベントが連続して用意されています。そして全68話あるイベントのなかにある3つの重要ストーリーのいずれかをクリアすると、物語は大きく動いてラストへ進んでいきます。


  • ▲キーとなるストーリーの1つ、白真珠を核とする女性・真珠姫と、彼女を守るラピスラズリを核とする騎士・瑠璃(るり)が中心となる“宝石泥棒編”。宝石を命の核とする珠魅(じゅみ)という種族の生きざまや、ふたりの関係性も含めて、高い人気を誇っています。

 そして原作ファンを夢中にさせた要素が、一度会ったら忘れられない顔触れのキャラクターたちです。イベントで活躍するキャラクターはとても個性的で、仲間になって一緒に行動する者から、街やダンジョンで出会う者までくせ者ばかり。このバラエティ豊かでどこかメルヘンチックなキャラクターは、『聖剣LoM』ならではの魅力と言えるでしょう。

  • ▲イベントごとのボリュームはそこまであるわけではないですが、キャラクターの独特なセリフ回しからリアクションが印象的なため、序盤からグイグイと引き込まれるはずです!

 ちなみに、やり込み要素の1つになりますが、イベントをクリアしたあとにマイホームの2階にいるサボテン君に話しかけると、サボテン君がその思い出を日記に記録していきます。これをコンプリートすることも、『聖剣LoM』の目的の1つでもあるのです。

  • ▲サボテン君に語った後に1階に降りると、鉢植えから抜け出して日記に書き込みます。その後ろ姿はラブリー♪ なお、まとめての報告はできないので、1つイベントをクリアしたらその都度報告しないと記録されないのでご注意を。

 さらにもう1つ、原作ファンを夢中にしたポイントとして語らずにいられないのが、物語やキャラクターに華を添える音楽のすばらしさでしょう。楽曲を手掛けているのは、日本を代表するゲームサウンドクリエイターの下村陽子氏。何度もリピートして聴きたくなる耳心地のいいサウンドは、22年たった今でもRPGを代表する名曲として語り継がれているものばかりなんです。

 楽曲は一部を除き名曲をアレンジして収録。もちろん、オプションの設定からアレンジ版とオリジナル版を切り替えできるので、聴き比べてみてはいかがでしょうか。

 というわけで、ひさしぶりに物語、キャラクター、サウンドに触れた自分ですが、もし本作がリマスター作品でない完全新作だったとしても、今の世代にも通じる一級品だとあらためて感じさせられました!

圧倒的な自由度を誇る“ランドメイク”!

 次に語る夢中ポイントは独創的なシステムの“ランドメイク”です。本作はまっさらなフィールドに、アーティファクトと呼ばれるオブジェクトを配置。すると、そこから思い出が形になるように町やダンジョンの“ランド”が形成されていくことになります。

 どこに何を配置するかはプレイヤーの自由なのですが、重要なのが“ランド”ごとに“マナレベル”が設定されているという点。マナの属性は全部で8種類あり、配置するごとにその場の属性が変化し、主にイベントの発生条件にかかわってくるのです。

  • ▲属性は属性ごとに打ち消しあう関係性があり、うまく上昇させるために干渉しない場所に置くなどの工夫が必要です。このあたりの試行錯誤も楽しさの1つでしょう。

 ちなみに、敵が出現する“ランド”はマイホームからその“ランド”までの距離と、その“ランド”が現れた順番が影響します。マイホームから遠ければ遠いほど、あとから出現した“ランド”ほど、敵は強くなっていく仕組みです。同じように町のランドも、マイホームから遠いほどしなぞろえがよくなります。

 なお、ゲーム内容は原作と変わらないHDリマスター版だけに、超効率的な進行ルートはすでに確立されているので、それに従って進めるのもありでしょう。ですが、2周目はいろいろ引き継ぎが可能なので、1周目のプレイは自分の感覚に素直に従って思うがままに“ランド”を配置して、自分なりの物語を紡いでみてください。世界への没入感もより増しますよ!

そこまでシビアでないアクションなので敷居は低い!

『聖剣』シリーズのジャンルは一貫してアクションRPGですが、本作はそこまでガッツリアクションの腕が求められないという点も、多くのファンを夢中にしたポイントだと思います。まず、大まかな戦闘の流れを解説すると、ダンジョンで敵がいるエリアに入ると戦闘に突入し、全滅させると戦闘終了になります。

  • ▲最深部ではボス戦も発生。倒すとイベントクリアになります。

 戦闘は主人公を動かしながら武器を振り、魔法を詠唱しながら戦うアクションスタイルで、主な攻撃手段は攻撃間隔が速いクイックアタック、強力だが発生スピードの遅いパワーアタック、2つのボタンに振り分けられる武器専用のアビリティ、必殺技ゲージが溜まると使える必殺技があります。

 クリックアタックで気絶させて、パワーアタックや必殺技をたたきこむのが鉄板ですが、入力をシビアに求められるような激しいアクションではなく、そんなに難しいことを考えずにボタンを連打するだけでも戦えますし、キャラクターが成長したり装備が整ったりすればアクションが苦手な人でも安心です。

 しかも、仲間と行動していれば一緒に戦ってくれるので、より安心して戦えますよ。なお、仲間の装備は変更できませんが、しっかりレベルアップ。育てがいがありますね!

やり込みがいのある要素が充実!

 4つ目の夢中ポイントは、充実したキャラカスタマイズ、育成、アイテム作成などのやり込み要素の充実です。キャラカスタマイズでは装備する武器ごとに必殺技を覚えられ、装備武器によってレベルアップ時に成長するステータスが変化します。

 育成ではモンスターのヒナを捕獲してペット牧場で育てたり、果樹園で果物を栽培できたりと、じっくり育てるスローライフ的な遊びも体験できるんです。

  • ▲育てたペットは冒険に連れていくことが可能です。なお、原作ではポケットステーションと呼ばれる周辺機で、ペットを冒険に出せるミニゲーム“リング・りんぐ・ランド”がありました。こちらもゲーム内でプレイできるように調整されています。

 さらには武器防具、魔法楽器(装備して魔法を使う)、ゴーレム作成(冒険に連れていける)の作成要素もあり、とにかくプレイヤーがこだわるほどプレイがラクになる要素がてんこ盛りなんですよ。

  • ▲それらやり込み系情報は自室の机で確認できる図鑑に登録されるので、コレクション魂をくすぐられます!

HDリマスター版の追加要素でより遊びやすく!

 最後にこちらは原作をプレイした人ならば「欲しかった!」と、思わずひざを打つこと間違いなしの追加要素を試した感想をお伝えします。まずはオプションからいつでも“ON”“OFF”の切り替えができるエンカウントOFF機能の実装ですが、これはかなり便利でしたね。

 ダンジョンの“ランド”は仕掛けを解除するために、内部でエリアを行ったり来たりすることが多いのですが、エリア切り替えで敵が復活するのでちょっとイライラしてしまうケースもあるんですが、これを使えばスムーズに進めてよかったです。

 また、貴重なイラストを鑑賞できるギャラリーモードや、楽曲を鑑賞できるミュージックモードはHDリマスターの恩恵を100%感じられてGOOD。ギャラリーモードは細部までイラストを確認できるし、ミュージックモードは全55曲を鑑賞できます。

  • ▲楽曲はオプションでオリジナルとアレンジを切り替えれば、両方の音楽をミュージックモードで鑑賞できますよ。

 最後はちょっとした変更ですが、どこでもセーブできるようになり、さらにはオートセーブに対応しているのがうれしいですね。ちょっとしたやり直しもすぐにできます!

 というわけで、なつかしくも今遊んでもけっして色あせない『聖剣LoM』の夢中ポイントを紹介しました。原作ファンならば思い出補正の上書きに、そして新規の方は名作といわれる所以を、ぜひこのHDリマスター版で体験してみてください!

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