Switch版『くまのレストラン』レビュー。アプリ版との違い(新キャラや後日談)もまた…泣ける【電撃インディー#34】
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電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は6月17日にNintendo Switchで配信開始となった『くまのレストラン』のレビューをお届けします。
本作はもともと、Odencatが開発したiOS/Androidで配信されたアプリゲームで、2019年のGoogle Indie Game Gestivalおよび、Google Best of 2019に選ばれた注目のインディーゲームです。
先月配信開始となったSwitch版では、アプリ版のストーリーの後日談が追加になっているほか、新キャラクターや新たな楽曲も楽しめちゃうんですよ!
iOS/Android版で遊んだことがある人にも嬉しい追加要素だと思いますので、ぜひプレイしてみてくださいね。
本作のプレイヤーは、くまがコック、ねこがウエイターを務める不思議なレストランの行く末を見守ることになります。
ドット調のゲームデザインが、なんとも懐かしいような感覚になります。いったいどんなゲームなのか、少しでも世界観をお伝えできればと思います。
なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!
くまが切り盛りする不思議なレストランへようこそ
本作の舞台となるのは、天国と地獄の間にあるレストラン。……そう、訪れる客は死者なんです!
このレストランでは、彼らに最後の晩餐を振る舞う場所……なのですが、メニューはありません。
その代わり、客がリクエストした料理をなんでも出してくれます。
作ってくれるのは、コック帽を被った“くま”のシェフ。
体は大きいけれど物静かな優しい性格で、無理難題だと思われるような料理も作ってしまう凄腕の料理人なんです。
そしてプレイヤーが主に操作するのは、くまの助手となる可愛らしい“ねこ”。
レストランにやってきた客から注文を聞き、完成した料理を彼らの元へ運んでいくことになります。
味がよくわからないメニューを注文されても大丈夫! ねこは“ダイブ”という能力を使って、客の好物を知ることができちゃうのです。
ダイブするには、死者の記憶のかけらを見つけなければいけません。そのかけらは、あとで自室でチェックできますが、当事者の最期の瞬間を見ることになります。ツラく悲しい彼らの最期は、胸にくるものが……。
レストランを訪れた死者たちは、思い出の料理を口にして満足そうに消えていきます。
笑顔になる者、涙を流す者、料理とともに何か大事なものやことを思い出しているのかもしれません。
でも、レストランでお手伝いをしているねこには、死者たちのように思い出せる過去も、自分のことでさえもわからないのです。
そう……ねこは記憶喪失なのです。
死者たちの心を満たし、くまとともにレストランで働く中で、次第に見えてくる真実。
くまとねこのその後を描く後日談も涙なしには見られない!!
さらに、本編をクリアしたあとに遊ぶことができる、Switch版新要素の後日談も見どころしかありませんでした。
いつも料理を作ってくれていたくまが、なんと後日談では不在に……!?
くまが出張でいない中、それでもレストランは営業を続けなければいけません。
張り切るねこをサポートしてくれるのは、Switch版で新しく追加となったキャラクターの“うさぎ”です。
ねこはうさぎとともに、無事にレストランを切り盛りすることができるのでしょうか!?
一度プレイを始めると、続きが気になってどんどん先に進めたくなる本作。
もの悲しいエピソードも詰め込まれていますが、どこかホッとするような優しさが随所に見え隠れするストーリーなのです。
くまとねこによる不思議なレストラン経営の行く末を、あなたもちょっぴり覗いてみてください。
ラストを迎えたとき、きっと優しい気持ちになれているはず!
©Odencat Inc.
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