日本神話RPG『スサノオ』はクリアまで40~50時間。ハチクマソフト(はちみつくまさん)の意気込みを見よ!【電撃インディー#37】

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 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回はNintendo Switch用ソフト『スサノオ~日本神話RPG~』のインタビューをお届けします。

 ちなみに本作を開発しているハチクマソフトは、同人界隈では超老舗の“はちみつくまさん”の新ブランド。その名前を聞くだけで、『スサノオ』への期待度がグッと高まる人も多いのでは? 本記事では、そんな本作の開発者“社長(GM.SYACYOU)”にお話をうかがいました。

 なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

開発者インタビュー:社長(GM.SYACYOU)

――『スサノオ』の注目点を教えてください。

 一番の注目はダンジョン捜索です。3Dダンジョンの2Dマップ版みたいなもの、と言うとわかりやすいでしょうか。2Dのダンジョンですが、3Dダンジョンのように一歩先を気にしながら捜索が楽しめます。

 また、アクション要素は一切ないので、純粋にRPGとして楽しめます。近年はRPGの中にアクション要素を入れてくる作品がありますが、『スサノオ』にはアクション要素が一切ありません。ダンジョンでもバトルでもリアルタイム要素はありません。

――『スサノオ』には神話に登場するような神がどれくらい登場するのでしょうか?

 既に6柱の神が紹介されていますが、もちろんこれで終わりではありません。

 まだ10柱以上の神が非公開ですが、登場します。皆さんご存知のアマテラスも登場します。

 日本神話に詳しい人も、知らない人でも楽しめるようになっているので期待してお待ち下さい。

――本作の戦闘はコマンドバトルとなっているようですが、本作独自のシステムなどがあれば教えてください。

 伝統的なコマンドバトルなので、特に目新しい要素はないのですが本作ではコマンド選択→即行動になります。ターンの初めに全員分入力して……というタイプではなく、キャラの行動が回ってきた時に入力するタイプです。

 敵味方の行動順も見えるので、その場の状況の判断が重要になってくると思います。行動前の敵を優先して倒すとか、補助を自分より後ろの味方にかけるなど。

 よく勘違いされますが、本作はあくまでターン制バトルなので、素早さが高いと行動が多く回ってくる要素はありません。各々のキャラは1ターンに1回の行動しかできません。(ボスは2回行動とかしてきます)

――ストーリーでは、さまざまなダンジョンを攻略していくことになると思いますが、どれくらいの数のダンジョンが用意されていますでしょうか。

 10以上はある、とだけ宣言しておきます。

 ダンジョン数と言うか、ボリュームが気になる方もいると思うのでおおよそのプレイ時間を伝えておきます。テストプレイヤーごとにまばらなんですが、40~50時間という方が多かったです。製作サイドでは30時間以内にクリアできる人もいました。

 ダンジョンは難しすぎず、簡単すぎず、なのでボリューム不足ということはないと思います。

――公式サイトによると育成要素が豊富に用意されているとのことでしたが、具体的にはどのようなものがあるのでしょうか?

 神力(じんりき)にレベルアップでもらえるポイントを割り振って成長させていきます。

 これ自体は良くあるシステムなんですが、振り直しが自由自在です。この手の成長は振り直しにお金がかかるなどで、良く考えて振らないと行けないのが大半ですが本作ではダンジョンの中だろうと何時でも何処でもノーリスク、ノーコストで振り直しができます。

 なので、プレイヤーの思い通りに自由に成長させることができます。

――ダンジョン内での戦闘はどのように発生するのでしょうか?

 基本的にランダムエンカウントです。

 ランダムエンカウントが嫌いな方もいると思いますが、本作では危険ランプが黄色や赤にならない限りエンカウントは発生しません。慣れてくると、あと何歩歩くまでエンカウントはないな、とわかっちゃいます。

 また、シンボルエンカウントに見えるのは、強力なシンボルモンスターが徘徊しているものです。触ると全滅レベルの強敵が出るので、うまくよけていきましょう。シンボルモンスターを避けるには前述の通りアクション要素はないので、純粋に頭を使って回避できます。

――戦闘では弱点を突くことが重要になるようですが、弱点の組み合わせなどはどのような感じになっているのでしょうか?

 弱点をつけばダメージが2倍になるだけなので、敵の動きを止めるなどの付与要素はありません。

 でも、ダメージ2倍は大きいので終盤の敵でも弱点をつければ序盤の初級術でも一撃で倒せるので、弱点を突くのはやっぱり重要です。

 火弱点の敵には火属性の術、といった感じなので特段珍しいシステムはありません。ただし、敵の弱点は敵にカーソルを合わせると丸見えなので、簡単に弱点を突けられます。複数の属性の術を用意しておくなど、準備段階の方が重要かもしれません。

 敵の弱点は属性だけでなく、状態異常も丸見えなので、睡眠弱点の敵には睡眠の術は高確率で決まります。簡単に敵を無力化できるので、弱点の状態異常を突くのは非常に重要かもしれません。

――開発で苦労していたところを教えてください。

 一番苦労したのはアニメーション絡みです。

 本作では初めて本格的に敵のアニメーションを導入しましたが、これが手こずりました。今までは敵も味方も止まった状態のRPGを作っていたので、動くとなるとアニメーションとエフェクトのタイミング合わせも難しかったです。

 スクリプトもエフェクトも、今までは動かない状態を想定して作っていたので敵が動くとなると、今までとは違った脳みそで作らないといけないので今回は一番苦戦した部分です。

――開発をするうえで、特に気を付けている点などを教えてください。

 ユーザー視点で客観的に見て楽しめるか、それを一番気にして制作しています。

 自分が楽しいと思えても、ユーザーはそれを楽しいと思えるのか、これが一番難しく、答えも出ません。

 さらにはユーザーの事だけを考えて作ると、最後には自分の個性はなくなり、誰が作っても同じような出来の作品にしかなりません。自分が面白いように作りつつ、ユーザーも楽しめるように作る、これはゲーム作りにおいて最難関のことです。

――ゲームタイトルにこめた想いを教えてください。

 『スサノオ』は単純に主人公の名前を覚えてほしい、わかりやすい名前にしたかったためです。いろんなタイトル案はありましたが、シンプルイズベストになりました。

 『~日本神話RPG~』の部分も、これがどんなゲームかひと目でわかるようにしたかったためです。“スサノオという神、主人公が活躍する日本神話をベースにしたRPG”と誰がみても内容をわかってくれます。

 凝ったタイトルではユーザーに覚えてもらえないし、そもそも何のゲームかわからないという事態になりかねません。とにかくわかりやすさ重視で、覚えてもらえることを期待してのタイトルです。

――今後、実現したい野望などありますでしょうか?

 今後もRPGが作れれば、それで満足です。自分はゲーム馬鹿なので、今後もゲーム制作さえできれば十分です。

――ゲームの開発に携わることになったきっかけについて教えてください。

 子どものころは紙と鉛筆でゲームを作っていました。いわゆる“テーブルトークRPG”みたいなものですね。内容的にはいわば『ドラゴンファンタジー』(『ドラゴンクエスト』と『ファイナルファンタジー』を足したようなもの)みたいなものです。

 その後、『RPGツクール(Dante98)』と出会い、コンピューターRPGを作り始めています。以後は中断期間はあるものの、ずーっとゲーム作成を続けています。

 いわゆるゲーム会社に勤めたことはないので、独学一筋です。今回始めてオリジナルタイトルのRPGを世に出すことができました。ちなみに、今までは二次創作ゲームメインで活動していて、その前はそもそも身内向けにのみ配布していました。

 初めてRPGツクールを触った時から30年間くらいかかっています。30年間やって、ようやく満足できる内容のオリジナルタイトルが作れました。

――ここ数年でもっとも感銘を受けた、ゲームタイトルを教えてください。

 RPGに限って言えば、『ドラゴンクエストXI』です。『ドラゴンクエスト』は『1』のころよりリアルタイムで遊んでいますし、『XI』も素晴らしい出来の作品でした。ゲーム全般で言えば『ポケモンGO』です。これは既存のゲームの価値観をすべて過去のものにしたゲーム世界の革命児です。

――最後にユーザーに一言お願いします。

 このゲームをきっかけに、神話や歴史に興味を持ってくれる人がいれば幸いです。

 自分も『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』などのRPGを通して神話などに興味をもって今日にいたりました。神話や歴史探求という趣味が高じてゲーム作成という仕事ができています。

 皆さんも、趣味を大事に楽しんでいきましょう。


©Hachikumasoft.Published by mebius.

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