闇の深いアイドルゲームにおののき、犬とたわむれるアクションで癒される。“Steam Next Fest”のゲームを遊ぶ・後編【電撃インディー#27】

まさん
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 PCのゲーム配信サイト・Steamを運営するValveが、北米時間の6月16日10:00から6月22日10:00(日本時間の6月17日2:00から6月23日2:00ごろ)まで開催中のゲームイベント“Steam Next Fest(Steam Nextフェス)”。

 前回の記事に引き続き、配信されている700以上の体験版からオススメのタイトルを紹介していきます。

 ちなみに、このイベントでは未発表の最新タイトルはもちろん“INDIE Live Expo 2021”で紹介されていた注目タイトルの体験版なども配信されています。

 どれから遊んでいいのか悩む人は、そうしたイベントで見かけた作品から気になる物を検索してみると見つかるかもしれません。

 なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

業界の闇を描くアイドル事務所経営ゲーム『IDOL MANAGER』が育成物としても良さそう!

 というわけで、まずは“INDIE Live Expo 2021”でも紹介されていた『IDOL MANAGER』から。

 タイトルもイメージイラストも普通のアイドル育成物かと思いきや、どちらかと言うとアイドル業界の闇を描いているという本作。やっぱり、普通のアイドル物じゃありません。

 事務所が入ってるテナントのオーナーは、元“マッサージ店”経営者で荒稼ぎしていたウワサがあったり、最初からうさんくささ全開! アキバにいっぱいあるやつじゃん!!

 アイドルのメンタルをケアしたり、グループ内の関係を取り持ったりと、アイドルのキラキラした側面と言うよりも、裏方の大変さが身に沁みそうなゲームです。

 むしろ、アイドル単体の専属マネージャーやPじゃないのが本作の良さ。事務所全体を見て、作曲家や販売マネージャーを雇い、シングルの曲作りをして……とアイドル事務所全体を経営していく大局的な楽しさがあります。

 体験版だと節々から闇の片鱗は見えるものの、どちらかと言うと素直に経営ゲームとして楽しめました。ファンへの対応やアイドルの育成、経営までやることが多くてなかなか大変そうなゲームですが、いろいろと奥深そうで発売が楽しみです!

発想のスケールが壮大で、頭が混乱するけどおもしろい『Patrick's Parabox』も体験できます!

 未発表や未体験の新作というわけではなく、少し前にもゲーム界隈で話題になったのですが、やはりコレはスルーできません。ルールが斬新すぎるパズルゲーム『Patrick's Parabox』の体験版も遊べました。

 これがまた、本当にすごい。難しいというよりも感心しちゃう。脳が焼ききれそうになるくらいの入れ子……というよりもパソコンのフォルダのような再帰的な構造のパズルで、見た目は単純なのに深いです。

 一見すると普通の倉庫番系ゲームなのですが、押せるブロックのなかに、さらに小さな構造のステージが存在。自分自身もブロックも今いるステージの大きさに合わせて変わるので、小さなステージブロックのなかに入り込んでギミックを解いたり、そこから必要なアイテムを引っ張ってきて外側の巨大なステージを攻略したりと、柔軟な発想でギミックを解けます。

 作りが斬新すぎて頭を使う! でも、これが楽しい!!

 ステージを進めていくと、外のステージと小さなブロック内の両方が連動している合わせ鏡のようなステージも出現。

 外側からブロックの中に入って別の場所から出ることで、通常の倉庫番では押せない位置にあるブロックを押し出すことができるなど、これまでのルールとは違う頭の使い方をする必要が出てきます。脳が~脳が混乱するよ~。

 正直に言って、動画で見るか実際に遊ばないとおそらく正式にルールを把握するのが難しいゲームです。

 見れば一発なのですが、言葉で解説するのが難しい! 製品版を最後までクリアする自信はないのですが、これは新しくておもしろいゲームですよ。作った人、頭が良いんだろうなあ……。

言われたとおりにボタンを押すな! ひねくれもののパズル『Don't Touch this Button!』

 パズルゲームの話が出たので、今度は一風変わったパズルゲームを紹介。3D空間を移動して、正しいボタンを押すと扉が開いて次のステージに行ける『Don't Touch this Button!』というゲームです。

 指示に従ってボタンを押す……のではなく、指示に逆らって違うボタンを押すのが正解というひねくれものが考えたゲーム。

 左のボタンを押せと言われたら右のボタンを押し、ボタンを押すなと言われたら全部押す。指示がウソしかついてこないので全部無視! 天邪鬼のパズルですね。

 それだけの単純なゲームなので誰でもできるのですが、とにかく発想がひねくれてる! 私もねじくれたひねくれものなので、ゲームに逆らうことで解法になるという作りに親近感を覚えてしまいます。

 ゲームを進めるとどんどん複雑になっていくのですが、やること自体は単純。行くなと言われたら突き進み、行けと言われたらその場で止まり、指示に逆らいながらパズルを解くうちに「あれ? むしろ、これ指示に従ってるのと同じでは?」と不思議な気分になりました。

スタイリッシュに武器を奪って悪を討つ! 『The Legend of Tianding 稀代凶賊の最期』

 パズルが続いたので、スカッとするアクションゲームの話をしましょう。台湾の伝説的英雄・廖 添丁(りょう てんてい)を題材にした横スクロールアクション『The Legend of Tianding 稀代凶賊の最期』も体験できました。これも“INDIE Live Expo 2021”で見てから気になっていたんですよね。

 20世紀初頭の台北を舞台に、実際の歴史に残っていて神格化されている廖添丁を義賊として描く本作。特徴的なのがマンガ風の演出です。ただコマを並べるのではなく、コマの中でもキャラクターが動いて場面が切り替わるんですよ。こういう演出に弱い……!

 アクション自体も凶賊らしくスタイリッシュ! 布を巻きつけてワイヤーアクションしながら高所へと登り、師匠から習ったカンフーで必殺! 上昇するキックや横にすっ飛んでいくキックとジャンプ。ワイヤーを駆使して自由自在に飛び回りながら戦えます。カンフー映画っぽいアクションで脳汁が出まくり!

 特徴的なのが、相手に布を巻きつけて武器を奪えること。強力な斧や銃を奪って警官隊に反撃し、奪った武器を使い捨ててどんどん進んでいけます。凶賊ならではのピカレスクアクションが雰囲気に合っていてグッド。

 主人公自体がそれなりに強いので、あえて武器を奪う必要はないのですが、カッコよく戦いたいじゃないですか。ボス戦もあって割とガッツリしたアクションなので、最初はゲームの難易度をCasualにして気持ちよく戦うのもオススメですね。

人間とアンドロイドとペットの見下ろし型アクション『UNSIGHTED』がワクワクする!

 ラストは、ストレートな見下ろし型アクション『UNSIGHTED』です。崩壊した謎の世界Arcadiaで目覚めた主人公のAlma。自分が培養槽から生まれたアンドロイドらしいということ以外、いっさいの記憶を失っていた彼女は、襲い来る敵を退け記憶を取り戻すための旅に出ます。

 近接武器で敵を攻撃したり、遠距離武器でスイッチを押して移動したりと、ゲーム自体のギミックや出来ることはオーソドックスなアクションアドベンチャー。この手のジャンルが好きな人ならスムーズに遊べると思います。ヒントも少な目で、自分で考えて解いていくタイプの作品ですね。

 しかし! このゲームがほかと一線を画すのはペットの存在!! 途中で救出したワンコがペットとしてついてくるのです。

 体験版の段階で犬に名前を付けて戯れることができるのです。崩壊した世界で、犬にエサを上げながら冒険できるだけでうれしい! 癒されるのだ!!

 といったところで締め切りギリギリなので、今回はここまで。

 ほかにもまだまだ魅力的なゲームがいっぱいあります。犬を主役にしたシューティング『ProtoCorgi』や猫を主役としたシューティング『Flewfires Adventure』まであって、犬派も猫派もニッコリ。SFラーメン配達アクション『Velocity noodle』に死んだ妻を蘇らせるためにサキュバスを召喚していく『My Lovely Wife』。チュートリアルで妻が死ぬまでを操作させるのがエグすぎる……。ピンク色の世界が独得なレールシューター『Escape from Terror City』に……ああ、もう紹介しきれない!

 みなさんも気になる物があったらぜひ遊んでみてください!


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