『ディーサイドトロイメライ』CBTの募集が本日開始。プロジェクト新情報大発表会のロングレポートも掲載!

原常樹
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 サムザップ・ドリコム・ブシロードによる三社共同新メディアミックスプロジェクト『D_CIDE TRAUMEREI(ディーサイドトロイメライ)』。本日6月24日よりゲームアプリ版のクローズドβテスト(CBT)応募受付がスタートした。

 6月22日に開催された『ディーサイドトロイメライ』プロジェクト新情報大発表会。ここで、本作のCBTが7月29日~8月2日にかけて実施されることが発表された。これにともない、6月24日~7月20日の期間にテスター募集が行われる。

 募集人数は、iOS/Android版 各2,500名の計5,000名で、当選発表は7月21日。いち早く『ディーサイドトロイメライ』がプレイできるチャンスとなっている。応募方法などの詳細は、リニューアルされたばかりの公式サイトや公式Twitterなどでチェックしよう。

 クローズドβテスト募集開始を記念して、5日連続Twitterキャンペーンも実施。毎日1,000名に、10,000円または100円分のAmazonギフト券がその場で当たるキャンペーンとなっているので、ぜひ参加してみよう。

 『ディーサイドトロイメライ』プロジェクト新情報大発表会では、CBTのスケジュール以外にも多数の新情報が発表された。この内容を、発表会の模様とあわせてレポートする。

『ディーサイドトロイメライ』プロジェクト新情報大発表会をレポート

 ブシロード、サムザップ、ドリコムの三社による共同メディアミックスプロジェクト『D_CIDE TRAUMEREI(ディーサイドトロイメライ)』の新情報発表会が、6月22日に秋葉原UDXシアターにて開催された。

 発表会には、松澤千晶さん、中山雅弘プロデューサー(ブシロード)が司会進行役として、声優の菅沼久義さん、佐倉薫さん、紡木吏佐さん、堀江瞬さん、高野麻里佳さんがゲストとして登壇し、プロジェクトの最新情報やその見どころを紹介。終盤には、サムザップ代表取締役の桑田栄顕氏、ドリコム代表取締役社長の内藤裕紀氏、ブシロード代表取締役会長の木谷高明氏も登壇するなど、豪華な顔ぶれがそろう発表会となった。

 ゲームパブリッシャーをサムザップ、ゲーム開発をドリコムのグループ会社であるブラストレイン、アニメやコミカライズなどの展開をブシロードが展開するというとても大掛かりな本プロジェクトだが、ゲームアプリの主人公・古堅蘭堂を演じる菅沼さんは作品のオファーを受けたときに「率直に答えますと“僕でいいの?”」、「アニメとゲームで主人公は違いますけれど、(主人公を演じる)うれしさ以上にプレッシャーといいますか、身が引き締まる気持ちでありまして……」とコメント。20年を超える声優人生の集大成にするべく本作にすべてをぶつける気持ちでいると意気込みを語っていた。

 そんな菅沼さんに対して、中山プロデューサーは「菅沼さんは菅沼さんでいいですよ?」と温かい言葉をかける。もともとセガでゲームを制作していた中山プロデューサーは菅沼さんとも20年以上にわたる付き合いということで、“菅沼さんらしさ”を出してほしいという気持ちで任せた部分もあったのだとか。

 また、「菅沼さんに限らず、今日集まってもらったキャストさんは顔とキャラクター、どこかピンとくるものがありました」ということで、菅沼さんは「堀江くんだって(自身が演じる伏辺或人に)髪型を似せているよね?」とキラーパス。「本当ですか!?」とたじろぐ堀江さんとの和やかなやり取りで笑いが起きるひと幕もあった。

 『ディーサイドトロイメライ』というプロジェクトタイトルについて、「TRAUMEREI(トロイメライ)はなんとなくわかりますけど、DとかCIDEとかは……(佐倉)」、「TRAUMEREI(トロイメライ)は検索したよね……。よくわかんなかった……(菅沼)」とピンと来ていないキャスト陣もいる一方で、高野さんは「ゲーム収録のときにあまりに気になって聞いちゃったんですよね」と誇らしげ。

 こちらを紐解くと、「CIDE」は本作では転じて「滅する、抗する」などの意味を持ち、「TRAUMEREI」は「夢見る、夢見心地で現実かわからなくなる状態」という意味を持っているとのこと。ただし、「D」が何を意味するのかは明かされず、中山プロデューサーも「物語を進めていただくと、みなさんにとってのDが出てくると思います」と期待感をあおっていた。

 ゲームのシナリオに関して、佐倉さんは「蘭堂くんとえるちゃんは、言葉を選ばないでいうとちょっと不信感の残る出会いをして、そこからいろんなことがいろいろなことが広がっていくという感じ」と説明し、そこがクトゥルフ神話モチーフらしい退廃感や恐怖に彩られているということもアピール(菅沼さんも「そういう状況で会うか!?」と語るほどの出会いということ!)。

 ちなみに佐倉さん自身も海の見える町(※山口県)出身ということで、ゲームの舞台である由良島に対してノスタルジックな気持ちを感じながら収録をしたそう。

 菅沼さんも「由良島はお昼はいいんですよ、活気もあって! ビーチとか素敵ですもんね」と同意する一方で「たとえば、おばあちゃん家に遊びに行ったときは昼間は楽しいんですけど、夜寝るときになってふすまの先が真っ暗で“人の顔”が見えたり。そういうのってない?」とこういったロケーションならではの恐怖感を示唆。「今のところ平和そうなイメージですが……」と語る都会派の堀江さん(※アニメは由良島ではなく渋谷が舞台)に対し、菅沼さんは「すごいところだよ……ここは……!」と由良島に潜む闇をしきりにアピールしていた。

 新しく公開されたPVには新規イラストカットもあり、「うちのありやさんが蘭堂くんといい感じで……」と紡木さんのコメントにも熱がこもる。「えるちゃんともいい感じだし……誰が好きなんですか?」と詰め寄られた菅沼さんは「プレイヤー次第じゃなんですか?」としどろもどろになりつつも、「でも、(ありやは)僕のことをけっこうぞんざいに扱うよね? 幼なじみというよりパシられていますけど」とあわてて弁解。実際、パシり的な扱いを受けながらもそれにちゃんと応える蘭堂は、紡木さんの中でもやさしい男性という印象らしい。

 発表会では、キャラクターをピックアップして掘り下げるコーナーものちに用意されており、紡木さんはありやに関して「ハッピーなお話の収録が多かったので、『ディーサイドトロイメライ』はそういうお話かと思った」と誤解したようで、収録時に「もっとノンハッピーに」というディレクションをもらったのだとか。

 中村悠一さん演じる美術教師・三浦無弦に関しては、中山プロデューサーからは「こんな男の先生が学校にいたら好きになっちゃいます。みなさん、そうじゃないですか?」という話が。「飄々としていて、それでいて頼れるのはいい!」(佐倉)、「しかも、CVが中村悠一だから……」(菅沼)、「必殺技の声を何度も聞きたい」(中山)とかなり現場でも人気のあるキャラクターだということが伝わってきた。

 一方で杉田智和さん演じる保険医・栄多凌久はかなりきわどいキャラクターのようで、隙あらば会話の際に下ネタを放り込んでくるという設定に関して中山プロデューサーから「施術の一環だとは思いますが」とフォローが入るも女性陣からは失笑が……。「見た目はこうも完ぺきなのに、突然下ネタを言ってくるのかぁ……」(高野)、「ありやちゃんのセリフでもあの先生ヤバいから近づくなよ的なものがありました」(紡木)とかなり気になる設定になっている模様。下ネタ部分に賛否両論あれど、杉田さんによる関西弁でカッコいいセリフには中山プロデューサーからも太鼓判が押されていたので、気になった配信視聴者も多かったはず。

 ゲームにはアニメのメインキャラクターもプレイアブルとして登場。高野さんからは「ありやちゃんと蘭堂くんが幼なじみじゃないですか。アニメも玲菜と龍平の幼なじみのふたりが物語を動かすので、もしかしたら幼なじみ好きのプロデューサーがいるのかなって考えちゃいました!」というコメントが。中山プロデューサーは高野さんの鋭い意見に笑いつつも、大人になって人間が変わっていく中で“小さい頃を知っているという共通項があるのは特別”とコメント。幼なじみが物語を動かすことの意義を改めて説いていた。

 菅沼さんは渋谷組ということから「みんな、パリピなの?」という疑問を持ったそうだが、実際には「ハッピーに見せているけれども……みたいなところがあるので」(堀江)、「ハッピーに見せるのがみんなうまい。ハッピー風にしている」(高野)とノンハッピーな部分もあるとのこと。

 本作に登場するプレイアブルキャラクターは18名。今回の発表会では、そんなプレイアブルキャラクターとは別に物語を動かす3名のキャラクターも公開され、ミステリアスな亀梨風音役を演じる愛美さんからはビデオメッセージも公開された。

 そして、今回の発表会では、満を持してゲームのバトルシーンの新規映像も公開!

 「今笑ったのってウィアードですよね? 声ついているんだ!」(高野)、「もともとこれは人だったんですか?」(松澤)、「都会組からするとなんとなく境遇を察します」(堀江)と、人の顔に蜘蛛の胴体がついたウィアード(敵)についても注目。菅沼さんからは「オートのオンオフもできるの?」、「スピードも上げられる?」とプレイヤー目線ならからの質問も。

 中山プロデューサーの「エフェクトカットしたり、スムーズに進めることができます」という返答に、ゲーム好きなキャスト陣もうれしそうな声を上げていた。新規映像にはアニメのメインキャラクターも登場。とくに堀江さん演じる短パンボーイ・或斗は目を引くビジュアルで、「ゲームで横並びになっているのが新鮮! 或斗くん、ちっちゃいですね!(高野)」、「こんなに足も出して!(堀江)」とキャスト陣もその活躍に大興奮。

 一方、アストラルフォースでは500程度のダメージしか与えられなかった点はイジられることになった(属性の相性などもあるものの、ほかのキャラクターのアストラルフォースは軒並み4桁ダメージ)が、菅沼さんが「アイコンを見るとデバフをかけていたから。数値だけで見ちゃダメ! 数値は500だったけど(笑)」と的確にフォロー! 

 実際、中山プロデューサーによると、戦闘ではバフやデバフ、アクションのリキャスト、アストラルフォース(必殺技)によるオーバーモード(強化状態)の維持など“戦略性が見えないところにある”システムとのことだった。或斗の潜在能力も数値では測れないということで、心なしか堀江さんもうれしそうだった。

 本作のプロジェクトテーマソングは、2020年に再生を果たしたロックバンド・東京事変による『獣の理』。ほかにも『群青日和』や『キラーチューン』といった東京事変の数々の名曲が挿入歌としてゲーム内でかかるそう。「先ほどのバトルシーンが、つまり東京事変さんの楽曲で……?」という松澤さんの質問に、中山プロデューサーは「そうですね。どこでどうかかるというのは言いませんけど、ドラマティックな場面でかかります」との回答が。

 東京事変の大ファンという堀江さんも話題を振られると「発表されてから、いろんな人に自慢をして回っていました! 選曲も納得というか、『落日』をここで持ってくるのか……みたいな……。2枚目のアルバムである『大人(アダルト)』からの選曲が多いなとか……」とはちきれんばかりの熱量をにじませてうれしさを表現していた。

 ここまでゲームの最新情報が発表されてきたが、続いて7月10日より放送開始となるTVアニメの最新情報が発表された。ゲームの舞台である自然豊かな由良島とは打って変わり、アニメでは渋谷を舞台に物語が進行していく。

 まず、今回の発表会ではサンジゲンが制作したアニメの新規PVが公開された。

 「アニメの収録をしていた身としては、そこを切り取るんだっていう感覚があって鳥肌が!」(高野)、「実写で始まり、実写で締めくくられているのも、我々が物語の当事者になりうるかもしれないという現実感があって……」(堀江)と絶賛。『ディーサイドトロイメライ』の話がどのメディアにおいても身近なところにある物語ということをコメントでも広く伝えていた。

  • ▲アニメの主人公は阿座上洋平さん演じる織田龍平。しかし、キービジュアルの真ん中には、現段階では謎に包まれたキャラクター・トリスが鎮座しており「黄色い珍獣が主人公!?」と盛り上がるひと幕も。

 アニメに登場する新キャラクターも複数発表された。

 とくに主人公・織田龍平の兄であり、すでに故人となっている織田順平は強くクローズアップされ、堀江さんからは「或斗も龍平とコミカルなやり取りをしつつ仲良くなっていくんですど、裏では心の中の欠落した部分を補い合っているところもあって。或斗が龍平に対して抱いているものと、龍平がお兄さんに対して抱いている感情はもしかしたら似ているのかなと思います。年齢差もたしか同じぐらいなので」というコメントが!(この堀江さんならではの鋭い作品への考察と説明に中山プロデューサーは脱帽していた) そういった話が飛び出すぐらい、物語においてキーになるキャラクターなのかもしれない。

 アニメのOP映像もここで初公開。

 その映像美にキャスト陣も「よく動きますね! みんなが背中合わせで語るところとかエモかった!」(高野)、「アニメ出たい! すっごいカッコいいじゃん!」(紡木)とすっかり視聴者目線に。肝心のシナリオも重厚で、第1話『覚醒』から社会問題などにも切り込んでおり、「第1話を見ればこの物語が伝えたいことを感じ取ってもらえると思うので、感じてほしい」と堀江さんも強く魅力をアピールしていた。

 ちなみにキャストの音声収録時はまだ絵が完成していない段階だったようで、高野さんも自身が演じる伊部咲愛莉が投擲武器のチャクラムだということは認識していたものの、それが2つだということはわからなかったのだとか……。だからこそ、さきほど完成したOPを見たときはうれしさもひとしおだったよう。

 さらにEDテーマも、D4DJの燐舞曲が歌う『BLACK LOTUS』に決定。発表会内では燐舞曲の4名からのビデオメッセージも公開された。

 締めにキャスト陣からひと言ずつコメントを……というタイミングだが、ここでなんと、大寝屋周一を演じる神谷浩史さんからビデオメッセージが!

 大寝屋周一はキャラクターを掘り下げるコーナーでもとりあげられており、「蘭堂のことになると見境がなくなるのがたまにきず」という紹介文がキャスト陣のトークの的になっていた。そして、菅沼さんからも「神谷さんは本当にお世話になっている大先輩ですが、僕のことになると気が気じゃなくなるので、そういう部分もうまくキャスティングされているのかなぁ。(周一と神谷さんは)ミスターパーフェクトな部分もいっしょですからね!」という愛のあるコメントが飛び出していたばかりだ。

 同ビデオメッセージで、神谷さんは東京事変がテーマソングを歌うぐらい力の入ったプロジェクト像に「ヤバい!」と感じたことを吐露。そして、次に感じたヤバいポイントは主人公が菅沼久義さんとのこと……! 収録のときに「大丈夫ですか? 菅沼くんですよね、主人公!? かなり責めていますよね!」とも聞いたそうだが、プロデューサーからは「菅沼くんに全部投資しようと思って……。これまでお世話になった方に返していこうと」と説明を受けたそうで、神谷さん自身も付き合いの長いプロデューサーの義理堅さに感服したのだとか。

 また、菅沼さんには改めて厚いコメント。「菅沼くんは大器晩成型の声優ですから! いつ晩成するのかわかりませんけど……。いい歳なんですよ、奴も! あと、いい奴なんです! そういういいところが出ていると思います」と毒舌の中にこれでもかというぐらいの愛情をこめていた。

 これを受けた菅沼さんも「やっぱり! これでわかるとおり、役といっしょで僕のことになると気が気がじゃないんです! これが神谷さん流の叱咤激励なので愛しかないと思っています」、「リップサービスで辛らつさをにじませつつも、半分ぐらい本気で“お前がんばれよ!”って言われている感じが伝わってきて、最後のコメントとして言うことが全部吹っ飛びました!」と満面の笑顔。

 ゲーム内の蘭堂と周一に通じる関係性ということなので、作中にこの絆がどう落とし込まれているのか、がぜん楽しみになったという視聴者も多かったのではないだろうか。

 発表会のラストには、サムザップ代表取締役の桑田栄顕氏、ドリコム代表取締役社長の内藤裕紀氏、ブシロード代表取締役会長の木谷高明氏が登壇。「ようやくここまで公開できるようになりまして、私としても会社としてもいいものができてきていると思っておりますので、まずはアニメからぜひご覧いただき、ゲームの方も素晴らしいものを届けられれば(桑田氏)」、「開発が始まった当時はブラストレインはまだグループ会社ではなかったので、あとからこのプロジェクトがあったことを知って非常に期待のあるプロジェクトだなと! より多くのみなさんにアニメを観ていただいて、期待をもってゲームに参加していただきたいです(内藤氏)」、「今までのブシロード作品とは違うんですけど(世界観やビジュアルを観て)ぜひ取り組んでみたいなと。発表会で自分で勝手に作品のハードルを上げるとよくユーザーに指摘されますが、今日はハードルを上げません。テンションを上げます!(笑) 今のテンションでアニメが先陣を切って、ゲームに繋げて、素晴らしい作品に仕上げていきたいと思っています(木谷氏)」と期待感をにじませていた。

 こうして、内容がぎっしりと詰まった『ディーサイドトロイメライ』の新情報発表会は終幕。

 今回の発表会にあわせて、ゲーム、アニメ、それぞれの公式サイトのリニューアルも発表されたので、こちらもチェックしよう。

©D_CIDE TRAUMEREI PROJECT
©D_CIDE TRAUMEREI ANIME

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