『ファイプロW』にスターダムの選手が参戦！ 岩谷麻優選手が星輝ありさ選手のブラジリアンキックに感動!?

　8月7日、スパイク・チュンソフトは女子プロレス団体“スターダム”の道場にて、PC/PS4用『ファイヤープロレスリング ワールド（以下、ファイプロW）』とスターダムのコラボを発表。今回はその記者会見の模様をお届けする。

　本作は『ファイヤープロレスリング』シリーズの最新作で、新日本プロレスの選手が実名で登場することでも話題になっている。団体運営モードとも言えるダウンロードコンテンツ（DLC）第1弾の“ファイヤープロモーター”と、ジュニア戦士を多数収録したDLC第2弾の“ファイティングロード：新日本プロレス・激動の2017年 Jr.ヘビー級編”が配信中だ。

　スターダムは2011年に旗揚げし、“明るく、激しく、新しく、そして美しく！”をスローガンに、現在もっとも輝いている女子プロレス団体の1つだ。エースの岩谷麻優選手は、今年4月にアメリカのマジソンスクウェアガーデンで開催された新日本プロレスの興行にも参戦している。

　記者会見は、長年女子プロレス界に携わっているスターダムの社長、ロッシー小川さんの挨拶からスタートした。

　ロッシーさんは『ファイプロW』にスターダムが抜擢されたことについて「非常にうれしく思っています」とコメント。今年で9年目となるスターダムは、女子のなかで一番試合数の多い団体。「このゲームをきっかけにスターダムを知らない人に名前を覚えていただければ、ありがたいと思います」と続けた。

　続いて『ファイプロW』総監督の松本朋幸さんがあいさつを行った。

　松本さんは、さらにファンに楽しんでもらえることをしたいと思い、スターダムに声をかけたという。タイミングを調べた結果、このタイミングであれば実現できそうということで、ロッシーさんと相談して実現できたようだ。

　ここで「コラボに期待していることは？」という問いがあがる。松本さんは「期待しかないです」と即答。以前から『ファイプロ』に入っている架空の女子レスラーはカワイくないとファンから言われていると話した後、「今回はカワイイですよ。スターダムのファンにも、『ファイプロ』のファンにも喜んでもらえると思います」と力強く続けた。

　さらに“スターダムのアイコン”という異名を持ち、旗揚げ時から活躍している岩谷麻優選手があいさつを行った。

　岩谷さんは先ほどの松本さんの発言について、「“女子プロレスといえばスターダム”と思っていただけていることもすごくうれしいです」とコメント。また、スターダムの選手がゲームのキャラクターになっていることについては「本当にうれしいです」と笑顔で語った。

　以前に、ユーザーが作ったスターダムの選手が戦っているのを見たとのこと。それもすごくおもしろく興味深かったようだが、今回はオフィシャルで選手が登場している。すでにプレイしているということで「本物の選手、本物の岩谷麻優が操れるということが本当に楽しかったです」と感想を述べた。

　他にもプレイの感想として、岩谷さんの必殺技である2段式ドラゴンスープレックスのモーションが完璧だったと語る。「各選手のオリジナル技を出せますし、動きが本物の女子プロレスラー。女子プロレスファンでなくても楽しめると思いますし、いろんな人に遊んでもらいたいです」と語った。

　その後コラボDLCの詳細が公開に。発売日は8月22日で、価格は2,160円（税込）。スターダムに所属している選手のなかから岩谷選手を含む10名が実名で参戦する。さらに、専用パーツや専用の技、アピールなども収録し、ボイスや入場曲も実装されることがあわせて発表された。

　また、すべての収録選手を8月10日に後楽園ホールで行われるスターダムの大会にて発表するアナウンスがあった……のだが、岩谷選手が自身のタッグパートナーの星輝ありさ選手が収録されていることをポロっと明かしてしまうハプニングが発生。大会当日は、残り8名の選手が発表されることとなった。

8月10日に公開されたスターダム×『ファイプロW』登場選手一覧

●STARS
岩谷麻優（リーダー）
スターライト・キッド
星輝ありさ
●Queens Quest
渡辺桃（リーダー）
林下詩美
●大江戸隊
花月（リーダー）
葉月
アンドラス宮城
●TCS（TOKYO CYBER SQUAD）
木村花（リーダー）
ジャングル叫女

　松本さんは収録したボイスを聞いた感想を岩谷選手に質問。これに対して岩谷選手が「思ったよりいい感じでした。なじんでいたのでよかったです」と自信を見せる一幕も見られた。

　続いて行われた質疑応答の模様を掲載する。以下、敬称略。

――実際にプレイした感想と、収録時のエピソードを教えてください。

岩谷：収録では現場で「やー！」とか「いくぞー！」とか書いてある紙を2枚ぐらい渡されて、「これを言ってください」と言われました。説明も聞かずにブースに入ったんですけど、本当に難しくて……。
　「試合中に自分ってどんな声を出してたかな」って。ブースはリングじゃないですし、普通の格好をしてテンションも普通だったので、試合と同じような声を出すのが大変で、何度も録り直しました。他の選手も苦戦しているイメージがありました。

松本：皆さん、すごくうまかったです。今回一番印象的だったのが「イヤー！」で、すごくうまいんですよ。ぜひ買っていただいて確認してください。試合中に出さないような声も録っていますので、ファンの方はうれしいと思いますよ。

岩谷：試合中にフィニッシュを決める前に「終わり―！」って叫ぶんですけど、それも完全再現されています。自分の声で「終わり―！」からのムーンサルトや2段式ドラゴンを決められるので、本当におもしろいです！

松本：（プレイ時には）張り手連打をされていましたけど（笑）。

岩谷：ハハハハ（笑）。最初は技を出さずに何度もロープに走っている、って感じだったんですけど、練習するうちに技を出せるようになっていき楽しかったです。普段“AMA”っていうタッグを組んでいる星輝ありさちゃんとゲームをプレイさせていただいたんですけど、すごいですよね。
　ありさちゃんといえばブラジリアンキックとか1399とかいろいろあるんですけど、ブラジリアンキックが本物の映像を見ているよう。普通のハイキックとかだと作りやすそうですけど、あの技を作るのって大変そうですよね。

松本：『ファイプロ』の関節はあまり自由が効かなくて非常に難しかったのですが、それでもかなりの再現度で作れました。日本に1人しかいない、『ファイプロ』で技を作れる“技職人”がいるのですが、だいたい2.5日で1つ技を作るんですよ。しかし、2段式ドラゴンスープレックスもブラジリアンキックも3.5日かかりました。

岩谷：ご迷惑をおかけしました（笑）。それほど完成度がすごかったので、自分とありさちゃんが白熱した試合をしている動画は、後日アップされると思います。集中しすぎてまばたきを忘れて涙が止まらないぐらい白熱できるゲームだったので、ぜひ楽しんでいただきたいです。

――女子選手の素体は1種類のサイズしかなかったのですが、そこに実際の選手を落とし込むうえでの苦労は？

松本：ベースの大きさを変えると今あるパーツを全サイズぶん作ることになるので、サイズを増やすことができませんでした。そのため、残念ながらいつものFサイズのみになってしまいました。2Dの『ファイプロ』の限界までやろうと思いますので、その域に到達し始めているのかもしれません。

――岩谷選手はオフの日にYouTubeを見ているとのことですが、どんな人にプレイしてもらってどんなプレイ動画をあげてほしいなどの希望はありますか？

岩谷：プロレス動画を実況しているのは海外の方が多いというイメージがあるので、ぜひ日本の方にも実況動画をいっぱいあげてほしいと思います。

松本：ボイスを収録する時にロッシーさんが「今日、有名プロレスゲームの収録をしました」とツイートされてたんですが、海外の方の反響が大きかったんです。そのため、海外の方にも多く買っていただける気がします。

ロッシー：自分にはできないけど、見るのは楽しいと思いました。スターダム側から見るとスターダムのファンはうれしいと思いますし、スターダムを知らない人もこれを見てスターダムを知っていただけたらと思います。