『リゼロ』の異なる世界線を描くDMM新作『禁書と謎の精霊』レビュー。禁書の影響でルグニカ王国に危機が!?

セスタス原川
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 DMM GAMESのブラウザゲーム『Re:ゼロから始める異世界生活 禁書と謎の精霊』のレビューをお届けします。

 本作は、PCブラウザゲームとしてDMM GAMESに登場する『Re:ゼロから始める異世界生活(リゼロ)』のRPGです。

 本作では、『リゼロ』の舞台となる大陸の各地を旅していくオリジナルストーリーが展開。オリジナルキャラクターも登場する、異なる世界線の『リゼロ』を楽しめます。

ストーリーは本ゲームオリジナル!

 本作のストーリーはアニメや原作のエピソードから分岐した物語で、TVアニメ第1期で描かれた、アーラム村に魔獣ウルガルムの脅威が降りかかるシーンから始まります。

 原作やアニメのストーリーでは、ロズワール邸の住人たちの協力もあって事件を解決したスバルでした。ところが、本作ではひょんな出来事によって異なる展開へと分岐していきます。

 その出来事とは、スバルが訳あってロズワール邸の禁書庫から一冊の禁書を持ち出してしまったこと。禁書のおかげで魔獣を倒すことはできたものの、その禁書のページがルグニカ王国内にばら撒かれてしまったのです……。

 結果、各地で禁書のページが原因となる事件が発生。スバルたちは、禁書から現れた精霊・フェネとともに事件の解決とページの回収に臨むのでした。

ゲームで広がる『リゼロ』の世界観

 ゲーム内では、これまで深くは描かれてこなかったルグニカ王国が位置する大陸がワールドマップとして登場。こちらは原作者・長月達平先生原案・監修のもとビジュアル化されたマップになっています。

 お馴染みのアーラム村や王都をはじめ、完全新規の地域となるエリアも舞台に。

 本作のストーリーではこの大陸の各地を巡っていくため、『リゼロ』の世界を広げてくれるようで、ファンならきっとワクワクできるでしょう!

フェネ(声優:上坂すみれ)

 スバルたちとともにページ回収に臨む精霊・フェネ。

 精霊ということもありパックに近しい見た目をしています。スバルの使う現代日本特有の言い回しを使えたり、トゲのある冗談を言ったりするため、スバルはそれに対するツッコミで一苦労。このキャラクター性、実際にやり取りを見ると新鮮でイイです……!


コリーナ(声優:夏川椎菜)

 事件を追う中で、スバルは冒険家を自称する謎の少女・コリーナと出会います。

 彼女もフェネと同じく本作初登場のゲームオリジナルキャラクター。スバルは初対面から彼女の自由奔放さに振り回されてしまいます。その天然ぶりが素なのかは不明ですが、何か事情を知っている様子を見せる不思議めいた少女です。


 また、本作でもストーリー中でエミリアと競い合う王選候補者たちと出会っていきますが、その流れは原作やアニメとは異なります。本作の目的である禁書のページ集めの事件を通して関係を深めることに。

  • ▲アナスタシアやユリウスといった、王選候補者・騎士たちも本作に登場。

 ストーリーは少しの分岐ではなく、まったく別の世界線のお話。新キャラクターの登場に加えて、既存のキャラクターとも違った形で出会うので、何度もアニメや原作を見返している人でも新鮮味のあるストーリーを楽しめますよ。

 ストーリーのボリュームはかなり多いように感じました。メインストーリーは、エピソードとバトルが交互に展開されるシステムですが、プレイしていても圧倒的にストーリーを楽しんでいる時間の方が多く感じられました。

  • ▲フェルトやラインハルトとの関わり方も原作とは異なる流れに。

新規描きおろしのカードイラスト

 ユニットカードには、本作のために新規描きおろしされたイラストを起用。そのキャラクターらしいワンシーンを描いた美麗なイラストが多数実装されています。

 さらに、星4以上のカードは覚醒させることで新イラストが解放。最高レアリティの星5キャラクターのイラストは2Dアニメーションまで楽しめます。


  • ▲イラストはキャラクターデザイン担当の大塚真一郎先生の監修のもと作成。ここでしか見られない数々のイラストはファン必見です。

 装備品にあたるシーンカードは、一部にアニメの名シーンを描いたイラストや、そのキャラクターを象徴するイラストが使用されています。こちらはコレクション的観点で見ても欲しくなるものばかりです。


 ユニットカード入手とともに解放されるキャラクターストーリーでは、その人物を中心としたエピソードが描かれます。好きなキャラのお話となれば見逃せませんね。

スキルと使いこなしてバトルを攻略

 バトルはオートと戦略性が両立された、カジュアルスタイルと戦略性のバランスが取れたシステムです。

 通常攻撃は基本的にオートで行われますが、キャラクターが持つスキルはプレイヤーの意思で発動タイミングを指定できます。

  • ▲スキルに必要なポイントはそれぞれ異なり、強力なスキルになるほど消費ポイントが増加します。

 スキルは一定時間で溜まっていくMP(マナポイント)を消費して発動。ポイントが溜まり次第連発することも可能ですが、小出しにしてポイントを温存する作戦も実用的です。

 SPゲージが溜まれば、スキルより強力な必殺技を発動可能。カットインとセリフと共に放たれる大技は、全キャラクター分の演出を一度は見てみたくなります。

 バトル時のプレイヤーの介入要素はスキル関連の部分が中心なので、バトル中は最初から全力で行くか、長期戦をにらんで温存するかなど、場面に応じた戦闘スタイルを選んで戦いましょう。

オートだからこそ編成が重要!

 他にもプレイしてみて思ったのは、編成が非常に大事だということ。

 オートを使った場合、スキルを手動で使えるとはいえ通常攻撃は自動になるので、バトル前の段階で相性やスキルの組み合わせなどを編成で考えておき、作戦を練っておくとよりバトルを優位に運べます。

 編成において、キャラクターだけでなく装備するシーンカードによってもキャラクターの性能が大きく変化していきます。手持ちのキャラクターとシーンを組み合わせて、どんな戦略を立てられるのか作戦を立てるのもバトルのおもしろみの1つと言えるでしょう。

 バトルの難易度が上がってきたタイミングでは、あえてサポート系を多くしたり、攻撃に特化させたり、敵に合わせたパーティー編成を考えてみましょう。

プレイヤー同士のバトルで腕試しもできる!

 バトルはストーリーで中でだけでなく、プレイヤー同士の非同期の対戦を行う“アリーナ”に挑戦できます。ここでは通常のバトルよりも激しくスキル同士がぶつかり合うジリジリとした戦いを楽しめます。

 順位をあげれば、ガチャで使用する“魔晶石”を獲得可能。コツコツすすめてガチャを回してキャラを増やし、さらに強い編成を目指しましょう。

 ここでの報酬やストーリー報酬など、比較的に“魔晶石”の入手難易度は低く設定されている印象。コツコツとプレイを続けていれば、ある程度の量のガチャを引ける設計です。

ストーリーを進めながらサクサク育成!

 キャラクターの育成は、通常のレベルアップに加えて、アイテムを集めて行う覚醒、絆レベルを上げて行う超必殺解放など、さまざまな形が存在します。

 必要な素材はクエストのドロップアイテムから入手可能。そこにクエストをクリアすると得られる経験値も合わさるので、ストーリーを読み進めながら合間のバトルをこなしていくだけで、サクサクとレベルが上がっていきました。


  • ▲素材は派遣放置型コンテンツの“キャラバン”でも獲得可能。マメにこなしておくことで、ストーリーで詰まらない程度の育成であればサクっと完了できます。
  • ▲がっつり素材を集めておきたい方に向けて、曜日ごとに解放される“ダンジョン”も属性ごとに用意されています。

 ユニットだけでなく、シーンカードのレベルアップも可能。シーンカードは他のシーンカードを合成することでレベルアップできるので、ユニットの育成との重複要素はなし。並行して両方進めれば、短時間で一気にステータスをアップさせることも可能です。

 序盤をプレイした感覚では、まずは何も気にせずストーリーを進めて、少し敵が強いと感じたら、それまでに集めた素材を使って育成をする……ことの繰り返しで問題なし。「バトルに勝てないからストーリーが見られない!」ということもなく、快適なメインストーリー鑑賞が行えました。ストーリーを中心に楽しみたい人も安心です。

小説感覚で楽しめる新しい『リゼロ』

 『リゼロ』の新しい物語を描く『Re:ゼロから始める異世界生活 禁書と謎の精霊』。完全新規のストーリーを基本無料のブラウザゲームで楽しめるのは、ファンにとっては最高の一言に尽きます。ボリューム感も十分で、1つの小説を読んでいる感覚で満足できること間違いなしです。

 謎多き新キャラクターはもちろん、既存の登場キャラクターも事件を通して新しい一面が見られたり、驚きの展開が訪れたりと、内容の濃さにも唸りました。まだまだ見ていないストーリーは残っていますが、先が気になって仕方ありません!

  • ▲ゲーム部分も遊びやすさ重視のカジュアルなRPGなので、ストーリー進行のテンポが落ちてしまうこともなく、気になる続きをどんどん楽しめました。

 『リゼロ』ファンは必見の本作、PCから誰でもお手軽にプレイできるので、ぜひお見逃しなく!

※イラストは制作中のものです。
※画面は開発中のものです。
(C)長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活2製作委員会 (C)2021 EXNOA LLC

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