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『うたわれるもの斬2』先行レビュー。“RPG感”を強く押し出した新しい『うたわれるもの』に見事にハマった!!

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 アクアプラスが7月22日に発売予定のPS5/PS4用ソフト『うたわれるもの斬2』。本作の発売に先駆けて、先行レビューをお届けします。

 アクアプラスの人気S・RPG『うたわれるもの』シリーズ。その2作目となる『うたわれるもの 偽りの仮面』を原作に、シリーズ初の3Dアクションゲームで体験できる作品として人気を博した『うたわれるもの斬』

 その続編にあたる『うたわれるもの斬2』は、『偽りの仮面』の続編で、シリーズ完結作となる『二人の白皇』を原作にした作品です。主人公のオシュトル(ハク)をはじめ、仲間たちをアクション操作で敵を倒していくスタイルは前作と同様ですが、多岐にわたってチューニングが加えられ、遊びの幅が広がりました。

 そこで本レビューでは前作を遊んだ目線から、アクション版『うたわれるもの』が持つ魅力を掘り下げます。

“RPG感”が強く押し出されたことで深みが増したキャラクターの育成!

 まず本作をプレイして感じた点が、キャラクター(ユニット)の成長に重きを置いたシステムに変更され、“RPG感”が強く押し出されたということです。前作にもユニットのレベルアップなどの成長要素はありましたが、本作ではレベルの概念に加えてユニットごとに“スキルボード”が用意されています。

  • ▲“スキルボード”に使うBPは、ユニットごとに割り振られています。ボードも最大で5つ用意されているので、育成の道のりは相当長いです。これはやり込みがいがありますね!

 “スキルボード”はステージクリア時に手に入るBPを消費して、ボード上の能力を解放していくシステムなのですが、この強化項目と段階がかなりのボリューム。アクションゲームですが、感覚的にはRPGで育成をしている感じで、成長の達成感に喜びを感じるRPG好きな自分にはすごくよかったです。

  • ▲能力は一度習得しても自由にリセットできます。さらに、さまざまなパターンで成長させたボードや巻物のセットパターンを、ユニットごとに複数保存しておくことが可能なのはうれしい限り!

 なお、BPは戦闘報酬以外にも、拠点であるエンナカムイの“内政運営”で手に入ります。運営といってもシミュレーションゲームのような難しい操作は一切必要なく、“交換所”で関連設備を仁徳ポイント(JP)で解放しておけばOK。何かミッションをクリアするたびに報告とともにBPが手に入るので、気づけばBPが貯まっているというのも地味にありがたいです。

  • ▲施設のレベルが上がるほど、入手できるBPも比例して増えます。ユニットのLV以外にJPでの強化もあり、相当なボリュームですね!

 そんなBPでの成長ですが、結果を顕著に感じられるのが“基礎能力値”の強化で、これを伸ばしていくと体力や攻撃力などの基礎パラメータが増え、さらにはユニットの能力補正アイテムである巻物の装備コスト上限がアップするのです。

  • ▲巻物は前作ではユニットに装備できる数に限りがあり、巻物のバリエーションはあるけれども装備の選択肢があまりありませんでした。ですが、今回はコスト内ならば自由に選べます。

 この巻物ですが前作ではセン(お金)を消費して錬成して手に入れるガチャ風な仕様でしたが、今回は戦闘報酬でももらえますし、不必要な巻物を分解して錬成することもできます。狙って上位の巻物が手に入りやすくなったのはいいですね!

  • ▲巻物にはさまざまな能力が付いていますが、内容やレアリティはランダム。いわゆるハクスラ的な遊びにもなっているんです。もちろん、難易度を上げればそれだけいいものが手に入るチャンスに!

 育てれば育てるほど戦いがグッとラクになりますし、成長に必要なBPも1戦ごとに多く手に入るので、育てるために無理やり戦闘を繰り返す必要もないバランスもいい感じでした。物語を追いたいというバリバリのアクションユーザー以外の方でも、詰まることなく進められますよ。

『うたわれ』の華である“連撃”をガンガン繰り出せて爽快感がアップしたアクション!

 戦闘は通常技、連撃、特殊技といった攻撃の基本や回避などのアクション、そして最大4人での出陣という仕様は前作同様。もちろん戦闘中に対応した方向キーを入力すれば、瞬時に操作ユニットを変更できるなど、4人が一体となって戦う共闘感も健在です。

 そんなアクションのなかでも大きく変わったのが、『うたわれ』の華とも言える連撃でしょう。前作では発動に気力ゲージが必要でしたが、本作では一定時間のクールタイム後に再使用できるように変更。これにより、強力だけどもどうしてもボス用に温存しがちだった連撃を、遠慮なくガンガン使えるようになりました。

  • ▲ド派手で強力な連撃は、ジャストでボタン入力が決まって“真・連撃”に昇華。連撃によっては複数回チャージすることもできるなど、戦略の大きな要となりました。

 また、ユニットの個性が“特性”として表現されているのも見逃せません。例えばココポに乗っているルルティエや、“鎮守のムネチカ”の異名を持つムネチカは強靭が強いなど、ファンならば「ですよね」と納得の仕様になっています。

 個人的には回復能力を持つユニットの必要性が高まったのがポイント。回復連撃で最大体力ゲージを超える回復が可能になり、RPGらしくヒーラーとして大活躍してくれます。回復効果が上がる巻物を装備させて敵視を下げるなど、“RPGのセオリー”通りの戦闘準備をしていると、「前作からだいぶ変わったよな」とあらためて実感させられましたね。

  • ▲ネコネ好きな自分としては、彼女の活躍機会がグンと上がったのがうれしいですね♪

 なお、戦闘全体の印象としては、前作より理不尽なほど敵に囲まれてつらい……というような状況はなかったです。そういった意味では、より遊びやすくなったとも言えますが、もしかしたらそこに対して物足りなさを感じる方はいるかもしれませんね。

『二人の白皇』の世界を3Dモデルで躍動的に演出!

 最後に語るのはストーリーについてです。まず基本の流れを解説すると、本作は前作と同じようにステージをクリアしながら『二人の白皇』のストーリーを追体験する構成で、エンナカムイの屋敷を拠点に、オシュトル(ハク)としてゲームを進行します。

  • ▲モードはメインストーリーや新規追加シナリオを体験できる“白皇演武”や、経験値や食料などを稼げる“遠征任務”、レベルアップ目的で探索できる“とらのあな”などがあります。

 拠点となるエンナカムイは実際にオシュトルを操作して歩くことができるのですが、原作では深く描写されていなかった部分なので、実際に歩くと「こんな作りになっていたのか」とちょっと感動しました。

  • ▲普段はメニューから項目を選ぶと思いますが、オシュトルの自室では“演武”を選べたり、炊事場を調べれば“料理”(選択しておくと戦闘時に食していろいろなバフが付く)が選べたりします。雰囲気を楽しみたい方はあえて移動して選んでみては?

 そんなストーリーで個人的にプッシュしたいのが、演出シーンのクオリティが格段にアップしているという点。序盤のオシュトルとミカヅチがぶつかり合うシーンでは、テキスト描写が中心だった原作とは違い、キャラの間合いや息遣いなどが伝わってくる迫真の演出で、展開を知っているはずなのにグッと引き込まれちゃいましたね。これはぜひ原作を遊んでいる人にこそ見てもらいたいです!

 それ以外にも推したいのが“白皇演武”に用意されている新シナリオの“武人伝”。ここでは原作では見られなかったキャラクター同士の会話が展開され、より愛着がわきました。これがすべてフルボイスっていうんだから贅沢です!

  • ▲個人的にはキウルとシノノンの会話が好き。年下のシノノンに振り回されるキウルが、ほっこりしていいですよね~♪

 というわけで、“連撃アクション”から“連撃アクションRPG”へと進化を遂げた本作の魅力を語らせていただきました。で、最後に語らずにはいられないのが『うたわれ』には欠かせない、Suaraさんが歌う主題歌「戦刃幻夢」。オープニング映像に見事にマッチした勢いのある歌声は、何度でもリピートしたくなる名曲なので、ぜひ動画でチェックして発売前のテンションを爆上げしましょう!

(C)AQUAPLUS
※使用している画面はすべてPS4版です。

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