“マンガ・ラノベ図書館”がリニューアル! ラノベ3万冊とフィギュアに囲まれた空間で読書を楽しもう

セスタス原川
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 埼玉県所沢市の文化施設・角川武蔵野ミュージアム内にある“マンガ・ラノベ図書館”リニューアルオープンしました。

 リニューアルオープン初日には、著名人を招いての会場にてセレモニーが開催。その様子と、リニューアルした“マンガ・ラノベ図書館”を見てきましたので、レポートをお届けします。

世界一のライトノベル図書館!

 “マンガ・ラノベ図書館”は、KADOKAWAのほぼすべてのライトノベルや、セレクトされたコミック、児童書約25000冊を収蔵しており“日本で最もライトノベルが読める図書館”として2020年8月から運営されています。

 今回のリニューアルでは、棚の増設や館内装飾などの改装に加えて、KADOKAWA以外の出版社のライトノベルが約9000冊寄贈されました。

 これにより、全体の収蔵数は約35000冊に増加。日本が世界に誇るサブカルチャーの聖地として、また一段グレードアップを遂げました。

 今回のリニューアルセレモニーには、公益財団法人角川文化振興財団理事長の角川歴彦さんをはじめ、今回の寄贈に関わった出版社の方々が参加。

 角川歴彦さんはスピーチにて「寄贈してくださった出版社のみなさんに心から感謝を申し上げます」と謝辞を述べつつ「この場を使って、他の場所ではできないようなイベントも実施していきたい」と今後の展望を語りました。

  • ▲公益財団法人角川文化振興財団理事長・角川歴彦さん

 続いて、角川武蔵野ミュージアム館長の松岡正剛さんが、日本におけるライトノベルという文化の走りについて。株式会社講談社代表取締役社長の野間省伸さんが、その文化の記録・保管について、スピーチで自身の考えと想いを述べました。

  • ▲角川武蔵野ミュージアム館長・松岡正剛さん

  • ▲株式会社講談社代表取締役社長・野間省伸さん

 その後、この施設のディレクターである井上伸一郎さんからのリニューアルした館内説明が行われます。

  • ▲株式会社KADOKAWA顧問/“マンガ・ラノベ図書館”ディレクター・井上伸一郎さん

 今回のリニューアルでライトノベルを寄贈した出版社の数は18社。前述の通り、約9000冊が追加され、合計約3万5000冊がこの図書館内に収蔵されています。

 この3万5000冊という数字もあくまで現在の数であり、収蔵されているシリーズの新刊がでる度に数を増やしていくとのこと。

 現在は最大5万冊が収蔵できる本棚が用意されていますが、その上限まではそう遠くないうちに達する予定だそうで、その後はバックヤードを活用してより多くのライトノベルが保管される予定です。

 施設内にはライトノベルが並んでいるだけでなく、放送中のアニメに合わせた特集や、プロジェクターによる放映、話題作のバナー展示など、ライトノベルに関する情報が目白押し。

 他にも、ライトノベルを実際に購入できる“ダ・ヴィンチストア サテライト店”が出張店として隣接しています。

 この出張店では、現在はKADOKAWA作品が取り扱われていますが、今年の秋を目途に他出版社の作品も取り扱い始める予定とのことです。

  • ▲図書館で読んで気に入った本があれば、このダ・ヴィンチストアですぐに購入できる仕組みです。

 この出張店舗を利用してサイン会を行い、その後に施設内でその作家さんのトークショーを行うなど、さまざまな活用方法を考えているそうです。

  • ▲1階だけでなく2階にまでライトノベルが敷き詰められています。

 セレモニー実施日はあいにくの天候でしたが、屋外にも本を読めるスペースが用意されています。空調の整った室内で本を読んでも良し。外で風情のある読書を楽しんでも良し。中には寝そべって本を読める場所もあるそうで、自分好みのスタイルで読書できます。

 この施設は図書館という役割と同時に、時間の経過によって作品が失われないようにするアーカイブという役割も兼ねています。今でも既に貴重な本たちが集まっていますが、今後さらに時間が経てば、ここがライトノベルの博物館のようになるのかもしれませんね。

 昨今は気軽に外に出歩けない状況下ですが、井上さんによると、図書館として最大限の感染対策は実施しているとのこと。注意を払いつつも、今後ともぜひ施設を活用して欲しいと語っていました。

 最後に、ゼロイチファミリア所属タレントの十味さんが登壇。

 大のライトノベル好きという十味さんは、中学生時代に読んだ『バカとテストと召喚獣』がライトノベルにハマったきっかけの作品であり、『とある魔術の禁書目録』のストーリーから勇気をもらったことなど、ライトノベルとの思い出を語りました。

図書館の中はファンにとって天国!?

 せっかくリニューアルした“マンガ・ラノベ図書館”を訪れたということで、1階の特集コーナーの様子を見学してきました。ここにはライトノベルとコミックスがずらりと並んでおり、作品ごとに綺麗に本棚分けがされています。



 中には特集ブースもあり、こちらは異世界作品特集。『Re:ゼロから始める異世界生活』をはじめとした異世界系の作品が揃っています。

 本棚で目を引くのは、隙間に置かれた美しいフィギュアの数々。まさに“ラノベ図書館”という名前が相応しい飾り付けです。



  • ▲ライトノベルが綺麗に並んだ本棚と可愛らしいフィギュアたち。こんな部屋に住みたい!!

 そして、この施設のすごいところは、1歩進むごとに名作が目の前に現れるという贅沢すぎる空間であることです。

 異世界作品特集のブースから少し横に移動すれば『東方シリーズ』。そこから1歩進めば『機動戦士ガンダム』。その隣の本棚には『新世紀エヴァンゲリオン』。その他にもさまざまなジャンルのライトノベル・コミックが並んでいます。



 中には、発行当時の帯がそのまま付いた状態で残っているものもあるとか。文字の通り“ライトノベルのアーカイブ”と呼べる空間ですね。

 現在は出版社からの寄贈のみですが、今後はライトノベルの保管の観点から、一般の方々に「〇〇の作品を探しています」と寄贈の呼びかけをする可能性もあるとか。もしかすると、あなたの家に眠っている本が貴重な資料になるかもしれません。




  • ▲1階奥には家族で楽しめる図鑑や児童向けライトノベルも豊富に揃っていました。

 リニューアルを皮切りに、今後さらに充実していく“マンガ・ラノベ図書館”。今回筆者は初来訪でしたが、好きな作品に囲まれている空間は天国としか言いようがありません。

 室内は広々としているので、ゆったりと読書を楽しみたいときにも最適です。ライトノベル好きの方はもちろん、昔にハマっていた作品にまた触れたいと思っている人は、この夢の空間に足を運んでみてはいかがでしょうか? 必ず充実したひと時を送ることができるでしょう!

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