『ニーア レプリカント』真実があまりにも残酷な世界。カイネのお尻もいい【綾那のゲームに夢中】

※記事中には『ニーア レプリカント』についての
ネタバレが含まれているため、
ご注意ください。

　さまざまなゲームを遊び、愛するゲーマー女優である綾那さんのゲームコラム“綾那のゲームに夢中”の連載第46回をお届けします。

　皆さん、ゲームしてますか？

　最近またいろいろなゲームに手を出して、体1つでは足りない状態になり朝までゲームが日常になっている綾那です。

　夏の夜は短いし、朝日が昇るのが早すぎるんだ……！

　そんな近況報告は置いておいて、今回書かせていただくのは『ニーア レプリカント ver.1.22474487139...』。2010年に発売された『ニーア レプリカント』のバージョンアップ版です。

　そもそも私が初めて『ニーア』シリーズに触れたのは『ニーア オートマタ』でした。

　そのため、『ニーア』新参者なのですが、『ドラック オン ドラグーン（DoD）や『レプリカント』の存在はゲームファンの友だちから聞いて知っていました。

　トラウマになるけどそれも込みで名作、すさまじい難易度の音ゲーが始まる、Dエンドには衝撃を受けたなどなど、めちゃめちゃ気になる内容を熱弁されてましたから。

　それにカイネの恰好もすごいですからね（シロ曰く下着女）！　ほぼ肌！　いいお尻してらっしゃいます。

　あのピー音連発の口の悪さも最高です。ありがとうございます。

　ずっとやりたかったタイトルのトップランクにあった『レプリカント』だったのですが、ハードが移行してから遊ぶチャンスがなくズルズルときてしまい、続編である『オートマタ』が発売に。

　そして『ファイナルファンタジーXIV』の方で、『ニーア』をモチーフにしたイベントが始まり、ボスに『レプリカント』のキャラや『DoD』のギミックがあると知り、ぜひとも本家をやりたいとワナワナしてる所に『ニーア レプリカント ver.1.22474487139...』の情報が。

　前情報を極力入れずに発売日を迎え、無事にプレイすることができました。

　感想としましては、表面だと思ってたのが実は裏面だった時の絶望と、先が見えない虚無の中で有限の幸せを味わう感覚が最高でしたね。

　クリエイティブ・ディレクターであるヨコオタロウさんの描かれる世界は、真実があまりにも残酷な所がとても好きです。

　キーワードは“黒文病”。

　感染経路や治療法が一切不明で、発症すれば確実に死んでしまうこの病が一体どのようなものなのか。

　そこらじゅうで蠢いている黒いマモノはどこから来ているのか。

　謎が紐解かれていくとともに引き攣っていく顔。

　“一人のために、全てを滅ぼす”という原作のキャッチコピーがとても秀逸であったこと。

　私はダークファンタジーが好きなので、ヨコオさんの創る世界観はたまりません。わかっているのに自ら進んで毒を摂取していくといいますか。

　アクションゲームをしていたと思ったら、次の瞬間ノベルゲーになっているのも度肝を抜かれました。

　原作の『レプリカント』はやっていなかったので比べることはできないんですが、グラフィックだけでなく戦闘アクションの向上もあったそうで、確かにアクションは『オートマタ』と似ており、初見の私でも遊びやすかったです。

　魔法の種類も豊富で、自分の戦闘スタイルで変えれる仕様。私は黒の旋舞と黒の槍が特に気に入ってセットしてました。

　さらにシナリオ“人魚姫”が追加され、小説でのみ公開されていた“Eエンド”が実装。これには既存のファンの方もうれしかったと思います。

　“人魚姫”はBルートに入ってからやるとキツいものがありましたが、とても好きなお話でした。もとは小説だったとのことで、そちらも読んでみたくなりましたね。

　『レプリカント』の噂こそ聞いていたのですが、ストーリーまでは分かっていなかった私は、まずエミールが出てきてビックリ！

　『オートマタ』でも出てきていたので彼の容姿はもちろん知っていましたし、何よりヨコオさんのイメージが強すぎだったので、あの見た目になる前のエミールと出会った時の衝撃たるや。

　あんなにカワイらしい少年だったとは思いませんでした。

　そして誰よりも純粋な心を持っているエミールの行動に、何度涙を誘われたことか。ホラー味がある彼の屋敷も、ビビリの怖いもの好きとしては推せるポイントです。

　そしてフィーア。仮面の街で出会った少女は、掟によって言葉を話すことを禁じられており、手話で会話してくれました。

　この時は「いい子だな～」程度の感想だったのですが、成長したフィーアと仮面の王の話で一気にフィーアと王が大好きになりましたね。

　そんな年頃なのかもしれませんが、人の成長を目の当たりにすると心がじんわりと暖かくなるんですよ。

　まぁ『ニーア』はそんな暖かくなった心にも、瞬時に爪を立ててくるのですが（笑）。

　ここのフィールドで訪れることになる“砂の神殿のダンジョン”は、ちょっとした謎解き要素があったり、アクションのいい練習になったりしたため、思い出深い場所です。

　自分がどれだけ回避に依存しているか突きつけられた……。

　私的に一番好き、というか心にずっと残ってるお話がロボット山の兄弟でした。

　ずっと「うわ……うわ……」と唸っていましたね（笑）。人間の汚い部分と純粋な部分がすごく出ている話だなと。

　サブクエスト“最低な男”をクリアすると、せっかく兄のおかげで「イイハナシダナー」となっていたのに、「イイハナシダッタノカナー」と感想が変わるのはおもしろかったです。

　サブクエでその後などが分かるので、ぜひともフルコンプしたいですね。

　私は少年期が1周目でしか遊べないと知ったのは随分あとだったので、サブクエフルコンプはまだ無理そうです。

　ダウンロードコンテンツの『15 NIGHTMARES』も遊びました！

　こちらは『ニーア ゲシュタルト』の方の主人公を操作することができるバトルコンテンツです。

　ラストの戦闘は私的に歯ごたえがあるもので、今まで大体きまった魔法をセットしてゴリ押していた私が、ちゃんと魔法を変えつつ、さらに狭い足場から落ちないように慎重に回避しながら頑張りました。

　いつもイノシシの如く突っ込んで、ゴリラのように暴れる知能0の戦闘を得意としていたのですが、ここでちょっとはレベルアップできたかなーなんて思ったり。

　5つのエンディングがある『ニーア レプリカント』。

　どのエンディングが好きか、なんて答えれるはずもありません。

　みんな違って、みんなつらい。

　正義の反対は違う正義、とかそういう話ではなく、信じていたものを根底から覆したうえで、究極の選択を要求してくるこの感じ。

　本当にすごく好きな世界観でした。

　今では『カイネ』の曲を聴くだけでジワと涙が滲むほどになってしまいました。

　アクション好きだけどうまくはない私でもNormal難易度でクリアできたので、アクションが苦手で二の足を踏んでいる人でも安心してプレイしてください！

　ちなみに釣りは心とともに釣り竿を折ったので、聞かないでいただけると幸いです。

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