東方好きが遊んだ『ダンマクカグラ』の感想は? 紅美鈴がいないこととかアレンジ楽曲の素晴らしさとか【東方ダンカグ日記#1】

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 『東方Project』を盛り上げる謎の集団“アンノウンX”の一員として、DeNAが展開するiOS/Android用東方リズムゲーム『東方ダンマクカグラ』。8月4日に配信される本作を、東方好きの視点から見た感想をお届けします。

 東方好きと言っても幅広い層がいますが、自分は某同人ショップで“魔法少女十字軍”を聞いて『蓮台野夜行』を衝動買いしてから東方にハマった口。

 その流れで初めて購入した原作ゲームが、当時の最新作『東方永夜抄』でした。もう15年以上東方を追ってはいますが、『東方永夜抄』の購入理由に鈴仙・優曇華院・イナバのビジュアルに惹かれたからという一面もあるので永遠の新参者です。

キャラクターが一部いない点は先の期待につながる

 本作には『東方紅魔郷』から『東方鬼形獣』までのキャラクターが登場しています(『東方紅魔郷』より前のいわゆる“旧作”についてはあえて割愛)。

 上海アリス幻樂団のみで制作されたものだけでなく、『東方深秘録』の宇佐見菫子など〇.5弾、1.5次創作と呼ばれるタイトルからもキャラクターが登場。『東方虹龍洞』については早めに1キャラ目を公開する予定という点も含めて、キャラクターの登場作品数については文句なしです。

 キャラクターの位置づけも不自然に二次創作独自のものを取り込むことなく、あくまで原作が尊重されている印象です。

 ただ、登場が確認できたキャラクターは45人と作品数の割には少な目。

 『東方虹龍洞』のキャラクターがいないのはともかくとして、紅魔館の面々がほとんど登場していながら紅美鈴がいない、蓬莱山輝夜がいて八意永琳がいないなどいくつか気になる点はあります。個人的な話をすると、ほかのキャラクターが欠けていてもナズーリンは登場していて欲しかったところです。

 ただ、物語上で「なぜか紅魔館にいつもの門番がいない」というように紅美鈴がいない不自然さに触れられているので、決して特定のキャラクターが理由なくないがしろにされているわけではない様子。物語上で触れられていながら登場していないとなると逆に期待が高まります。

 というのは、本作が幻想郷を復興を題材にしており、当然その過程で紅魔館も復興しているため。
 
 本作に限らず東方二次創作において紅魔館が登場するとなったら、紅美鈴は門番として登場させるのが最も簡単な手段でしょう。また、紅美鈴の存在について触れていながら登場させないなら、登場させるときには登場する理由に加えてなぜ紅魔館で登場しなかったかの理由が必要になります。

 正直なところ、本作自体は楽しみだったものの復興を題材にした物語には「原作のメジャーなシーンの切り貼りになるのでは?」という不安がありました。

 ですが、紅美鈴がいない違和感に触れつつ登場させないということは、どこかで原作とは大きく異なる物語につながっていくのでしょう。

 もちろん、メタ的な話をするとサービス開始後に実装するキャラクターが必要という面はありますが、それも『東方鬼形獣』や『東方天空璋』など比較的新しい作品のキャラクターを丸ごと未実装にすれば解決できた話。

 ピンポイントで一部のキャラクターが登場していないからこそ、どんな風に物語が転がっていくのか楽しみですね。

楽曲に触れる敷居の低さは原作あってこそ

 また東方を知っていると、知らない曲でもなんとなくわかるというのも独特の特徴。

 例えば3Lの歌う“Sweets Time”は自分にとっては一時期ループ再生で延々と聞いていた曲ですが、この曲を知らないという人はいるでしょう。一方で原曲となった“U.N.オーエンは彼女なのか?”は、ほぼ間違いなく知っているはず。同じように、自分にも収録楽曲は知らないけれどもその原曲は知っているというものがあります。

 知らない曲なら、初めてプレイするときは本来手探りになるはず。ですが、原曲を知っているので曲調や「ここで付点八分音符のリズムで三拍」といった特徴的なリズムの刻み方はプレイする前からなんとなくわかるんです。

 この知らないのに少し知っているという感覚は、ほかのリズムアクションではまず起きないもの。新しい曲をプレイするための敷居が、かなり下がっている印象です。原曲や原曲が使われた作品がある程度ばらけているので、東方を遊んでいれば“あの原曲のアレンジ”という形で必ず引っかかる曲があるでしょう。

 また、特定のサークルの曲ばかりではなく、幅広いサークルから少しずつ楽曲が提供されているの点も期待したいところ。

 東方アレンジ楽曲は膨大な数に及ぶので、どれだけ収録しても全ユーザーのお気に入りの曲を収録するというのは現実的ではありません。個人的にも『DiGiTAL WiNG』の“Paranoia”で遊びたい、『メイガスナイト』のアレンジがあればなど色々と欲はあります。

 本作が特定のサークルやアーティストに偏って楽曲が収録されていたら、新曲も参加済みのサークルの楽曲、あのサークルは『メイガスナイト』のアレンジを手掛けていないからきっと遊べないとあきらめていたでしょう。

 ですが、本作の場合はさまざまなサークルの楽曲が収録されているため、今後の収録楽曲や参加サークルはまったくの未知。発売前からリリース後の話をすると鬼が笑いそうですが、今後の収録楽曲にもどうしてもワクワクしてしまいますね。 

※記事の内容は開発中の先行プレイ版によるもので、正式版とは異なる場合があります。
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