『グランツーリスモSPORT』“全国都道府県対抗eスポーツ選手権2019 IBARAKI”関東エリア代表は？

　8月10日～12日の3日間、東京都・新宿の伊勢丹にて第74回国民体育大会“いきいき茨城ゆめ国体”の文化プログラム“全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 IBARAKI”の『グランツーリスモ SPORT』関東エリアの代表決定戦が開催された。

　ここでは、最終日に実施された茨城県代表決定戦の模様をレポートしていく。

　今回の大会は、10月5日、6日に開催される本大会に進出する都県代表を決めるもの。会場にはオンライン予選を勝ち抜いた猛者が集い、熱戦が繰り広げられた。

　なお、今回の代表戦で決まった茨城県以外の都県代表は下記の通りす。

代表の2席をかけたレースは想像以上のデッドヒート！

　茨城県の“B”代表選手が決定する今回の代表戦。少年の部と一般の部の2部制で、各部ともに2グループに分かれての第1レースを実施。その各グループ上位5人が第2レースでぶつかり合い、上位2名が大会への出場権を得る。

　ちなみに“A”代表は開催県の特別枠となっており、3月に茨城県特別先行予選が実施されている。

　会場を見渡してみると、幅広い年齢層の選手が参加していたのがとにかく印象的。応援に来た人たちもゲームのコミュニティつながりだったり、選手の親だったりとさまざま。特に選手の親は「我が子が国体に行けるかも……！」と、応援にも熱が入っていた。

少年の部

　接触やスピンが多発するなど、やや荒れた試合模様になった少年の部の第2レース。最終ラップ時、Aグループ1位である中田選手がトップを走る中、Bグループ1位の吉田選手、Aグループ4位の松丸選手、Bグループ4位の園部選手が団子状態で続いた。

　しばらくの間、吉田選手がリードしていたのだが、最後のホームストレート直前で松丸選手と接触。アウト気味にコースから離れてしまう。そこを園部選手が果敢に攻め、最後は松丸選手と園部選手の一騎打ちに。

　園部選手のマシンが猛烈な加速で松丸選手に並んで追い込みをかけるが、本当にわずかな差で松丸選手が逃げ切り、1位の中田選手に続いて2位を勝ち取った。

一般の部

　少年の部に続き、一般の部でも熱かったのは2位争い。ポールポジションからスタートしたAグループ1位の嵯峨選手は終始自分の走りを貫き通し、他の選手を寄せ付けず1位をキープ。それに続いたのがBグループ1位の佐藤選手とBグループ2位の間部選手だ。

　佐藤選手と間部選手は抜きつ抜かれつの大接戦。最終ラップ時は佐藤選手が2位につけており、間部選手がさまざまな場面で抜きにかかるも、佐藤選手の防御は固くホームストレートへ。最後は間部選手のマシンがスリップストリームで加速するが、一歩及ばず佐藤選手が逃げ切った。

　代表に選ばれた嵯峨選手、佐藤選手は3月の茨城県特別先行予選にも出場していたのだが、結果は別の選手が代表に決定。今回の代表戦で見事にその雪辱を果たした結果となった。

代表選手インタビュー

――本日のレースの出来栄えはいかがでしたか？

中田選手：楽しくレースができたと思います。

松丸選手：第1レースではステアリングコントローラーに慣れなかったのですが、第2レースで慣れて7位から2位が取れたのはすごくいいレースだったと思います。

嵯峨選手：ポールポジションからスタートすることが2回あったのですが、2番手以降の方たちが争ってくれて、展開的にはかなり助かった形でした。ただラップタイムは詰められていたので、正直力不足だと思う部分もあります。

佐藤選手：普段と違う環境に慣れるのが苦労しました。自分の使っている車（NSX）がストレートだと遅いので、前に出られたときは正直だめかなと思ったのですが、諦めずに頑張ってよかったです。

――新しく見つかった課題はありますか？

中田選手：本番になると緊張してしまって、なかなか難しいところを攻められないので頑張っていきたいです。

松丸選手：スピンしてしまって、プレッシャーに弱いなと思ったので、練習してカバーしたいと思います。

嵯峨選手：練習と本番で極力走り方を変えていないつもりだったのですが、いざ走ってみると普段と違う走りをしているなと感じたので、そこを埋めていきたいと思います。

佐藤選手：自分なりには仕上げてきたつもりだったのですが、ギリギリの場面だと守りに入ってしまうところがあったので、そのあたりを詰めていきたいです。

――茨城県の代表になったことへの気持ちはいかがでしょうか？

中田選手：まさか自分が代表になれると思わなかったので嬉しいです。

松丸選手：オンライン予選もなんとなく走ってみてだったので、本当に代表になれると思っていなくてびっくりしています。

嵯峨選手：特別先行予選のときは機材トラブルでだめだったのですが、今回も胸を張れる試合ではなかったので本番までにしっかり練習したいと思います。

佐藤選手：代表という結果は得られたのですが、まだまだ代表になるべき走りはできていないと思うので、時間が許す限り自分の弱点を見直して行きたいと思います。

――国体への意気込みをお願いします。

中田選手：日々練習してもっとよく、もっと速く走れるように頑張りたいです。

松丸選手：勝ち負けに拘らないで、クリーンなレースを楽しめればと思います。

嵯峨選手：茨城県は好感度ランキング最下位と聞いているので、汚名返上で頑張りたいと思います。

佐藤選手：茨城県は特別予選で既に国体出場が決まっている方がいるので、その方たちに負けないような走りを魅せたいと思います。