ダイスが起こすミラクルドラマに一喜一憂! 『Dice Legacy』ハラハラが病みつきになる経営シミュレーション!!【電撃インディー#47】

カワチ
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 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回はRavenscourt(Koch Media)がNintendo SwitchとPC(Steam、GOG、Epic Store)で9月9日に配信する『Dice Legacy』のレビューをお届けします。

 なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

町を開拓するにはダイスが必要!

 『Dice Legacy』は未開の地を開拓していく経営シミュレーション。資源を集めて建物を建設することで文明が発達しています。資源集めや建物の設置は“労働”や“建設”対応するダイスを設置することで進行することが可能。

  • ▲対応するダイスを設置すると行動が進行します。

 対応するダイスが無いときはロールすることで手持ちのダイスを入れ替えることができますが、ダイスには耐久値があり、使用したりロールしたりすると耐久値のカウントが減っていくので無計画には使えません。ロールで欲しかったダイスが出るとも限らないので、そこはハラハラします(笑)。

  • ▲ダイスは使いすぎると消滅してしまいます。
  • ▲寒さで凍結してロールが不可能になるといったアクシデントも。

 ダイスの耐久度は“調理場”で復活させることができるほか、“家”を建設すればダイスそのものを増やすこともできます。また、ゲームを進めて学校や兵舎などの建物を建てることで最初に所持している“農民ダイス”のほかに“市民ダイス”や“商人ダイス”、“兵士ダイス”を得ることができます。

  • ▲本作ではダイスを人間に見立てているわけですね。
  • ▲ダイスは無制限に増やせるわけではないので、しっかりバランスが取られています。

 農民や市民のダイスは“ダイスクラス”に分かれており、それぞれが幸福度を持っています。満足していればプラスの効果を得られますが、不満が募ると幸福度のゲージが減少。最終的には暴動が起きてしまいます。ダイスを酷使しすぎたりしないように気をつけましょう。

 学校を建てれば市民ダイスをゲットでき、作れるものが増えてゲーム内でできることも増えますが、農民と市民の両方が満足できる都市を作らなければいけなくなるという仕組み。全員が納得できるよう、上手に発展していかなければいけません。

 ほかにも近くの建物にボーナスを付与する“地区役場”など、多彩な建物が存在。生きるだけで必死だった段階から、少しづつ文明が生まれ、土地が発展していく様子を見れるのはそれだけでも楽しいです。

 ゲームでは1年に1度、評議会で新たな法律を提案することもできます。3つの中から1つを選ぶことになりますが、どれも効果は大きいのでどれを選ぶか迷います……!


食料が無くなる冬や敵の侵略に注意!

 こういった経営シミュレーションだと、軌道に乗ってくると、どこまで発展させるのかという展開になって緊張感が薄くなってしまうことも多いかと思います。

 ただ、本作の場合は食物が育たなかったり木材が手に入らなくなる冬の訪れや、謎の敵の侵略、ダイスクラスの暴走など、いろいろなトラブルが起きるため、つねに油断はできません。とくにダイスクラスの種類が増えると、それだけ幸福度を管理する数も増えるのでリスクも増えます。

 どれだけ発展させても、滅びるときにはすぐに滅びるので緊張感があります(笑)。


 ゲームの難易度は5段階存在しており、いちばん簡単な“パシフィスト”であれば基本的には敵が攻めてこないので、兵士などを作る必要がなく、発展に集中できます。パシフィスト”でもシナリオをクリアすれば次のシナリオが遊べるようになるので、同じシナリオで詰まり続けるという心配もありません。

 逆に高難度の“レガシー”は資源が少なくポーズも使用不可。一瞬の判断が重要になるシビアなゲームが楽しめます。

 なお、条件を満たすとプレイヤーキャラクターも変更可能に。キャラクターは“知識”を消費することで永続効果のある“技術”を覚えることができますが、この技術が異なるのでキャラクターによってシナリオの攻略方法も変わってきます。そのため、同じシナリオでも難易度やキャラクターを変えることで新鮮に遊べるようになっています。

 『Dice Legacy』は経営シミュレーションの普遍的なおもしろさをしっかり継承しながら、ダイスによる新しい緊張感をもたらしてくれる良作になっています。シミュレーション好きな人はぜひプレイしてみてください!


カワチ:RPGとビジュアルノベルが好きなゲーマーで、誰にも気付かれないようなマニアックな小ネタを記事に織り込むのが好き。深みのあるゲームが好きかと思えば、本当は肌色が多ければなんでもいいビンビン♂ライター。


Dice Legacy © 2021 and developed by DESTINYbit S.r.l. Dice Legacy is a trademark of Amplifier Game Invest AB. All rights reserved. Published 2021 by Ravenscourt. Ravenscourt is a division of Koch Media GmbH, Austria. Ravenscourt and its respective logos are trademarks of Koch Media GmbH. All other trademarks, logos and copyrights are property of their respective owners. All rights reserved.

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