アプリ『カードファイト!! ヴァンガードZERO』CBTレビュー。TCGとの違い、ルールの変更点は?
- 文
- 斎藤ゆうすけ
- 公開日時
ブシロードより2019年配信予定のiOS/Android用アプリ『カードファイト!! ヴァンガードZERO』。8月9日~8月13日に実施されていたiOS版クローズドベータテスト(CBT)のプレイレポートをお届けします。
※Android版に関しては後日、あらためてCBTが実施予定です。追加のテスター募集も行われるとのことですので、詳しくは公式サイトをチェックしてください。
カードファイトの流れはTCGとほぼ同じ
『ヴァンガードZERO』は、トレーディングカードゲーム(TCG)を主軸にアニメやコミックなど幅広いメディア展開をしている『カードファイト!! ヴァンガード』のスマートフォン向けアプリです。
TCGのルールをベースにスマートフォンでのプレイに適したカスタマイズが行われており、アニメさながらの派手な演出でカードファイトを楽しむことができます。
今回のレビューでは、CBTで体験できた『ヴァンガードZERO』のシステム紹介を中心に、TCG版との違い・変更点も解説していきます。まずは、『ヴァンガードZERO』に登場するカードの解説から。
カード解説
①グレード
カードの強さの段階を表し、後に解説するライドやコールの時、重要になってくる数字。『ヴァンガードZERO』のCBTでは0から3までのグレードが存在していました。
②トリガー
プレイヤーの分身である“ヴァンガード”が敵に攻撃を仕掛けた際や、“ヴァンガード”がダメージを受けた際に行われるチェック(ドライブチェックorダメージチェック)で、山札からトリガーのついたカードがめくられるとさまざまな効果を発揮します。
③パワー
このカードの攻撃力を表す数値。高ければ高いほど強力なカードと言えます。バトルではこの数値を参照します。
カードにはそれぞれグレードとパワーが存在し、『ヴァンガードZERO』ではグレード3のカードにトリガーが設定されています。TCGプレイヤーはグレード3のカードにトリガーが設定されていることを疑問に思うかもしれませんが、そのあたりは後ほどまとめて解説します。
続いてファイトの簡単な流れを解説します。ファイトは[スタンド&ドロー]→[ライド]→[コール]→[アタック]という流れで行われます。
スタンド&ドロー
横向きのカード(レスト)が、すべて縦向き(スタンド)にされ、山札の上からカードが1枚、手札に加わります。
※後攻のプレイヤーは最初のターンのみカードが2枚手札に加わります。
ライド
プレイヤーの分身である“ヴァンガード”をより強力なカードへと変更できます。
『ヴァンガードZERO』の盤面には6つのサークル(カードを配置できる場所)があり、前列の中央が“ヴァンガード”を配置するヴァンガードサークルになっています。
ここに配置されているカードを“ヴァンガード”と呼び、[ライド]では手札から現在のカードよりも1段階上のグレードのカードを重ねることで、より強力な“ヴァンガード”に変更することができます。
コール
ヴァンガードサークル以外の5つのサークル(リアガードサークル)に、“ヴァンガード”とともに戦う仲間(リアガード)を呼び出すことができます。
1ターンに何体でも[コール]できますが、グレードが“ヴァンガード”以下のリアガードしか[コール]できません。
アタック
“ヴァンガード”を含む前列に配置された3体のユニットで、敵に攻撃をしかけることができます。ちなみに後列に配置されたグレード0もしくは1のリアガードは、前列のユニットにパワーを与えてくれます(通称、ブースト)。
リアガードがリアガードにアタックする場合はパワーの数値を比べ、アタックした側のパワーが相手のパワーを上回っていれば、相手のリアガードが盤面から排除されます。
リアガードが“ヴァンガード”を攻撃した場合もパワーの数値を比べ、攻撃したリアガードのパワーが相手の“ヴァンガード”のパワーを上回っていたら、相手はダメージチェックを行います。
山札からカードを1枚めくり、トリガーを確認し、トリガーのついたカードが出現しなければ、めくったカードをダメージゾーンに置きます。そして、ダメージゾーンに6枚のカードがたまった時点で、そのプレイヤーは敗北となります。
“ヴァンガード”がリアガードもしくは相手の“ヴァンガード”を攻撃した場合、まずはドライブチェックを行います。
ダメージチェックと同様にアタックした側が自分の山札をめくり、トリガーが出現するかをチェック。ここでトリガーが出現した場合は、トリガーの効果を処理し、相手のリアガードや“ヴァンガード”とパワーの値を比べます。
どのトリガーが出現しても、パワーが+5,000されるので、相手よりパワーが劣っていてもトリガーの出現に望みを託してアタックできるのが“ヴァンガード”の強みであり、『ヴァンガードZERO』の醍醐味でもあります。
“ヴァンガード”がグレード3の場合、ツインドライブが発動します。ツインドライブはドライブチェックで山札から2枚カードをめくることができるのでトリガーが出現する確率もアップ!
相手に与えるダメージ(ダメージゾーンに送るカードの枚数)を+1するクリティカルトリガーが2枚出た場合、一気に3ダメージ与えることも!
ターンエンド
[アタック]が終了したらターンエンドとなり、相手のターンとなります。どちらかのダメージゾーンにカードが6枚蓄積されるまで、この流れを繰り返すことになります。
苦しい状況に追い込まれても、ドライブチェックやダメージチェックで引いたトリガー次第で大逆転できる可能性があり、誰でも熱い攻防を楽しめるのが『ヴァンガードZERO』の魅力です!
TCGとアプリの違い・変更点をチェック
ここからはTCGのプレイヤー向けに『ヴァンガードZERO』ならでは、スマートフォン向けにカスタマイズされたシステムを紹介していきます。
『ヴァンガードZERO』ではガーディアンをコールできない
TCGでは相手にアタックされた際、手札からカード(ガーディアン)を出すことで、ガーディアンのシールド値をパワーに加算して“ヴァンガード”やリアガードを守ることができますが、『ヴァンガードZERO』ではガーディアンをコールすることができません。
その代わり“ヴァンガード”はダメージを受けるたびに、ダメージシールドという『ヴァンガードZERO』ならではのルールによってパワーが加算されます。TCGで言うところの[ガード]を簡略化することで、テンポのよいファイトを楽しむことができるわけです。
守護者の能力は手札から自動的に発動する
TCGではおなじみの守護者のカードは健在です。ただしTCGと違い、守護者のカードをガーディアンとしてコールしてあらゆる攻撃を完全ガードすることはできません。
また、『ヴァンガードZERO』では手札に守護者のカードがある状態で“ヴァンガード”がアタックを受けた際、累計6ダメージに達する可能性があれば自動的に手札から発動して攻撃を防いでくれます。
インターセプトの効果が変更
ガーディアンに関しては、もうひとつ変更点があります。TCGではグレード2のリアガードが前列にいる時、自身をガーディアンサークルに移動させることで、ガードに使うことができます(インターセプト)。
これに対し『ヴァンガードZERO』では、前列のリアガードサークルにグレード2のカードを配置しておくと、相手はインターセプトの効果を持つリアガードを排除しない限り、“ヴァンガード”にアタックできません。
相手に追い込まれても、リアガードサークルにグレード2のカードを2枚配置しておくことで、生き延びる確率がグッと上がります。
ドライブチェックで表にしたカードは手札に加わらない
TCGでは、ドライブチェックでめくられたカードは手札に加わりますが、『ヴァンガードZERO』では、手札に加わらず山札へと戻されるか、捨て札(ドロップゾーンへと送られる)になります。
トリガーの効果を持たないグレード2以下のカードは山札の下に戻り、トリガーが発動したグレード3のカードはドロップゾーンへと送られます。
この変更により、手札を増やす手段が減っているので、ユニットの持つ手札を増やす固有スキルや、カードを山札から1枚引けるドロートリガーの重要性が増しています。
デッキ構築のルールが変更
TCGでは50枚のカードでデッキを構築しますが、『ヴァンガードZERO』では40枚のカードでデッキを構築します。デッキの内訳はグレード0が1枚、グレード1、グレード2、グレード3のカードがそれぞれ13枚ずつに定められています。
また、グレード0のカードが最初にヴァンガードサークルへと配置するファーストヴァンガードのみとなっており、グレード0のカードに紐付いていたトリガーは、グレード3のカードにプレイヤーが任意でセットできるルールへと変更されています。
デッキに組み込めるカードの枚数が変更され、グレード0のカードがファーストヴァンガードのみとなったことも、ファイトのテンポアップにつながっています。
クリティカルのダメージ増加効果はヴァンガードにのみ付与
ドライブチェックでクリティカルトリガーが出た場合、TCGではリアガードにダメージ増加効果を付与できましたたが、『ヴァンガードZERO』では、ダメージ増加効果は“ヴァンガード”にのみ付与されます。
手札は最大9枚まで
『ヴァンガードZERO』では手札は最大9枚までとなっています。
ドライブチェックで手札が増えないので、CBTでは9枚以上になることは滅多にありませんでしたが、手札を増やしてアドバンテージを取るデッキを使いたい方は注意しましょう。
今回のCBTで確認できたTCGとの違いは以上になります。TCGもやり込んでいる筆者は、『ヴァンガードZERO』はスマートフォンでの対戦に特化したテンポのよいファイトを楽しめる新しいカードゲームだと感じました。
ライドやドライブチェックなどTCGの醍醐味をしっかりと継承しつつ、スピーディなファイトが楽しめるようになったため、移動時間やお昼休みに気軽にファイトができるのはうれしいところです。
ストーリーの追体験にマイルーム機能やキャラスキンの変更も!!
基本的なルールとTCGとの違いについて解説したところで、CBTでプレイできたさまざまな要素についても解説していきます。
まずはアニメ『カードファイト!! ヴァンガード』のストーリーを追体験しながら、CPUとのファイトを楽しめる“ストーリー”から。
こちらは実際にアニメで使用された映像も鑑賞できるので、アニメを見続けているファンには懐かしく、本作ではじめて『カードファイト!! ヴァンガード』に触れるプレイヤーは、すんなりと『ヴァンガード』の世界へと入っていくことができるはずです。
今回のCBTで一番の盛り上がりを見せていたのが、他のテスターとオンライン対戦できるランクファイトです。
筆者も、CBT期間中に幾度となく他のテスターとファイトさせていただきましたが、やっぱり対人戦は盛り上がりますね。
筆者は手札の増加&山札の中身を確認することに特化した“オラクルシンクタンク”のデッキをメインにランクファイトに参戦した結果、973位でCBTを終えました。
他には自由に家具やキャラクターを配置して自分だけの部屋を作ることができる“マイルーム機能”やカードのデザインを変更できる“スリーブ”、キャラクターのスキンをゲットできる“ショップ機能”も体験できました。
ちなみにCBTでは、ゲーム内通貨である“ヴァンガードメダル”を使って、スリーブやスキンを購入できました。正式サービス時の課金通貨についても気になるところです。
というわけで、5日間にわたるiOS版のCBTを遊び尽くしましたが、TCGやアニメのファンとしては、いつでもどこでも全国のプレイヤーとファイトできるのが何よりうれしかったです。
『ヴァンガードZERO』の対戦ルールもテンポのよさが素晴らしいですし、マイルームやスキンの変更など、やり込み要素も盛りだくさんで、リリースが待ち遠しくなりました。
筆者のような『ヴァンガード』ファンはもちろん「アニメは見ているけどTCGはやったことがない」という方や、「ヴァンガードに興味はあったけど触れたことがない」という方も、サービスが開始されたら、ぜひ『ヴァンガードZERO』をプレイしてみてください!
きっと奥深い『ヴァンガード』の世界にドハマリするはずです!!
※記事の内容、ゲーム画面は開発中のものです。
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『カードファイト!! ヴァンガードZERO』公式サイトはこちら
『カードファイト!! ヴァンガードZERO』公式Twitterはこちら
『カードファイト!! ヴァンガードZERO』
- メーカー:ブシロード
- 対応端末:iOS
- ジャンル:カードファイト
- 配信日:2019年予定
- 価格:基本無料/アイテム課金
『カードファイト!! ヴァンガードZERO』
- メーカー:ブシロード
- 対応端末:Android
- ジャンル:カードファイト
- 配信日:2019年予定
- 価格:基本無料/アイテム課金