イヤホン単体で15時間連続再生! 約6,000円で買えるワイヤレスイヤホン『Sonic Pro』が驚きの満足度
- 文
- 澤田真一
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中国に本社を置くSOUNDPEATSから、『Sonic Pro』というワイヤレスイヤホンが発売されています。
これは上質の音響や様々な機能を盛り込みつつも、6,880円という低価格に設定した製品。ワイヤレスイヤホンは近年、様々な価格帯のものが多く開発されるようになりましたが、『Sonic Pro』は高品質・低価格の携帯音響機器として日本のユーザーからも注目を集めているようです。
イヤホン単体で15時間!
ワイヤレスイヤホンは、文字通り無線式の音響機器です。これは携帯の手軽さや「イヤホンジャック差込口を必要としない」という利点がありますが、同時に連続稼働時間に限りがあるという欠点もあります。
現在出回っているワイヤレスイヤホンの連続再生可能時間は、イヤホン単体では概ね5~6時間、充電ケースを加味すれば24時間ほどが1つの水準ではないでしょうか。4時間はいささか短く、7時間を超えればかなり優秀な製品を見ることができます。
ですが『Sonic Pro』の連続再生時間は、何と15時間です。これはケースを入れた数字ではありません。イヤホン単体で15時間という、プレスリリースの誤植を疑ってしまうようなスタミナです。ケースを入れた場合の連続再生時間は35時間。
さらに『Sonic Pro』に採用されている“デュアルBAドライバー”は、高音質と低音質両方のクオリティを同時に引き上げます。この音質面に関しても、筆者は検証してみました。
女性歌手の“声の伸び”を見事に再現
さて、今回のレビュー記事を書くにあたって選んだ曲は、マリア・カラスの『ハバネラ』。
この曲はオペラ『カルメン』の中で歌われることで知られています。スペイン・セビリアのタバコ工場で働くロマの女工カルメンが、竜騎兵伍長のドン・ホセを挑発気味に誘惑する際にこの曲を歌い上げます。カルメン役の歌手はソプラノもしくはメゾソプラノですが、マリア・カラスの『ハバネラ』はカルメンの心情を見事に表現します。
マリアはオペラにおけるソプラノ歌手の役割を変革した人物です。豊かな歌声でそのキャラクターの心理描写を繰り広げ、オペラそのものにかつてない立体感を与えました。「太っていなければ音量が出ない」と言われていたオペラの世界で、マリアは映画俳優のような均整の取れた体型と美貌を兼ね備えていました。そのようなビジュアルの女性が会場の隅々にまで響き渡る声を発することができたという点は、当時の常識ではまさに“奇跡”。彼女の遺した曲は音楽ストリーミングサービスでも配信されていますが、その声を一度聞けば決して忘れることはないでしょう。
ですが、マリアは全盛期が短いことでも知られています。難しい役を長期間担当しただけでなく、私生活でも波乱続きで次第に心労が重なっていきます。“ギリシャの海運王”アリストテレス・オナシスとの恋愛、そして彼を巡るケネディ大統領未亡人ジャクリーンとの対立関係は毎週のようにゴシップ誌を賑わせました。マリアの周囲には、常にカメラを構えたパパラッチがつきまとっていたほどです。
激動の生涯を送ったソプラノ歌手の声量を、『Sonic Pro』は余すことなく伝えてくれます。恐らくこの製品は、女性ボーカルの声を粘り強く伝えるのが得意なのかな……という気がします。マリアが歌い上げる場面も、それを濁りなく再現してくれます。
筆者の“餃子耳”にも難なくフィット
話は変わりますが、筆者は10代の頃から格闘技をやっています。
何しろ組技のある格闘技ですから、柔道やレスリングの選手と同様に筆者の耳も変形してしまいました。いわゆる“餃子耳”です。これに合うイヤホンはなかなかないのですが、『Sonic Pro』は筆者のややこしい耳にもすんなり収まってくれました。長時間つけていてもまったく痛く感じません。
そして驚くべきことに、『Sonic Pro』はワイヤレス充電対応機器です。ケースをそのまま充電パッドに乗せたら、電力供給が開始されます。
もちろん高価格帯の製品ではワイヤレス充電対応は珍しいものではなくなっていますが、『Sonic Pro』はあくまでも低価格帯の製品。1万円以下のものでこれだけの機能に恵まれているというのは、筆者の記憶と照らし合わせてもあまり例がありません。
低遅延ゲームモードやノイズキャンセリング機能も備えた『Sonic Pro』は、Amazonや楽天市場等のオンラインショッピングサイトでも販売されています。7月30日現在、Amazonでは5,848円という値段がついています。
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