『夢現Re：Master』主演声優インタビュー連載。第7回は“ばな子”役の大坪由佳さん

　工画堂スタジオから発売中のPS4/PS Vita/Nintendo Switch（ダウンロード専用）/PC/Steam用ソフト『夢現Re：Master』。本作に出演する声優へのインタビュー連載をお届けします。

　本作は、工画堂スタジオのしまりすさんちーむによる、ゲーム制作会社を描いたアドベンチャーゲーム。帝都東京の都心からほど近い、街“虹園寺（こうえんじ）”にある小さなゲーム開発会社“ユリイカソフト”を舞台に、ゲーム制作者や声優たちの努力と葛藤を描きます。

　インタビューでは、演じた役や特徴、物語についてお聞きしています。なお、物語のネタバレが一部含まれるため、ゲームクリア後に記事を見るのがオススメです。

ばな子を演じた大坪由佳さんへのインタビュー

――収録はどのくらいかかりましたか？

　1時間ちょっとです。だいたい「バウ」と言っていました。

　本作が発表された時に、私が犬をやることを知らなかったんです。お兄ちゃんが「犬、やるの？」と連絡をくれて知ったんです。それでホームページを見たら、「ばな子　CV：大坪由佳」という文字と、ばな子のホワーンとしたカワイイ絵が見えて、「わー！　チョー楽しみ！」となりました。

　発表されてから半年くらい時間があったので、合間にマネージャーさんとかに「このタイトルの収録、いつなんすか!?」みたいなことを聞いて楽しみにしていました。完全に犬なのか、それこそしゃべるのかとか、ワクワクが止まらなかったので台本を早く見たかったんです。

――まったく喋りませんでしたか？

　オーディオドラマでは声が当たっているけど、それはばな子が喋っているのではなくて、あいの幻聴なんです。あいがいっぱいいっぱいだからそういう風に聞こえちゃっただけですね。

――人間以外のものに感情を乗せることは、あんまりなかったのでしょうか？

　動物役というか、謎の生き物みたいなのはあったんですけど。完全に犬っていうのはあまりないですね。

――ペットは飼われていますか？

　子どものころに近所のお祭りのくじ引きで虫かごに入ったハムスターが当たったんですよ。もちろん飼う準備はしていなくて、それでも「はい」って渡されたらつき返せないじゃないですか、子どもだし。今考えるとなかなかぶっ飛んだ屋台でしたね(笑)。

　家族4人なんですけど、お母さんとお兄ちゃんと私は「ハム太郎」と呼んでいたんですけど、お父さんだけ勝手に「ルフィーくん」って違う名前で呼んでいました（笑）。

――犬は好きですか？

　犬は動画を見るのも好きだったので本当は飼いたいんですけれど、親がペットを飼うのは亡くなった時に悲しくなるという考え方なので飼えなかったんですよ。犬が飼えないなら自分がなればいいじゃない（笑）みたいな感じで、今回ばな子役をいただけてうれしかったですね。

――印象に残っているシーンはありますか？

　「バウ」ですね（笑）。音符や星マークがついていて、台本上でも茶目っ気があるとか、分かりやすかったです。あと個人的には、「おやつをあげすぎないように言われてるから」とあいに言われて「バッ…」って途中で止まってしまうところがおもしろかったです。

　他には、ばな子が忠犬らしくあいを守ろうとするカッコいいシーンがあるんですが、犬特有のうなり声がなかなかに難しくて、ガルルルル感を出そうと自宅で練習で1時間くらいうなっていました。結局5回に1回くらいしか成功しなかったんですけど収録では一発OKで、そのあとの威嚇に綺麗につなげられてよかったです。

――では最後に、プレイヤーの方にメッセージをお願いします。

　まずはプレイしてくださってありがとうございます。最初、ばな子役をいただけたことがすごいうれしかったんですけど、だんだんとプレッシャーにもなって、台本をいただいたらもうすごいスピードで読んでしまいました。あいは本当にいい子だなというところから始まって、キャラクター同士の掛け合いもおもしろくて、この作品にかかわれて本当にうれしいなと感じました。

　皆さんのばな子イメージが分からないまま、作ってきたので、理想通りのばな子でいられたらうれしいですね。……ばな子を期待する人がどれくらいいるのかわからないんですけど（笑）。ばな子は本当にかわいいマスコットキャラクターで、犬じゃないと許されないようなシーンもたくさんあるので、楽しんでいただけたらと思います。

　今回のタイトルがうまくいって続編が出るとしたら、きっとばな子を落とせるルートが解放されると信じているので、その際にはキャラソンを含めて、ぜひよろしくお願いします！