『魂斗羅』最新作『CONTRA ROGUE CORPS』をプレイ。ひたすら敵を撃つだけのゲームではない?【電撃PS】
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9月26日発売予定のPS4/Nintendo Switch/Xbox One/PC(Steam)用ソフト『CONTRA ROGUE CORPS(魂斗羅 ローグ コープス)』の、メディア向け試遊会が行われました。
そこで今回は、実際にプレイしてわかった本作の魅力とともに、今までの『魂斗羅』シリーズも手がけてきた本作のプロデューサー中里伸也氏へのショートインタビューの様子をお届けしていきます。
本作は、1987年にアーケードゲームとして登場した『魂斗羅』シリーズの完全新作で、俯瞰(ふかん)視点のアクションシューティング。4人のキャラクターから好きなキャラを選択し、協力プレイや対戦プレイが楽しめるうえ、新たに育成や収集、強化などのやりこみ要素も満載となっています。
これが新生した『魂斗羅』だ!
『CONTRA ROGUE CORPS』のメディア向け試遊会が行われるとのことで、筋肉モリモリマッチョマン大好きライターとしては行かざるを得ない! 『魂斗羅』といえば、ゴツイ主人公が銃を撃ちまくる漢らしいアクションシューティングですから、期待せずにはいられません。
そしてお昼時についた我々の前を出迎えてくれたのは、"筋肉食堂"さんのお弁当と大量のプロテインでした。「おはようございマッチョ」とか言い出しそうな自分を抑えるところから始まりました。
お昼ご飯を食べておなかもいっぱい、筋肉も休ませたところで、プロデューサーの中里氏からレクチャーを受けて、さっそくプレイ開始!
今回は、8月20日からドイツで開催される"gamescom 2019"で出展されるものと同じもので、製品版に登場する4人のキャラクター全員が使用可能なバージョンでした。
中里氏からのアドバイスを受けて、まずはチュートリアルからプレイ。操作方法は左スティックでキャラの移動、右スティックでキャラクターの向きを変えて、R2ボタンで発射、という、今風のものとなっているため、直感的に操作しやすいです。
しかし、ここで「おや?」と思ったのが、右スティックの操作感。いわゆる今どきの3Dアクションは、アニメーションでいうところの"中割"があるため、向きを変えるときにぬるっと動きますよね?
しかし本作では右スティックを操作した瞬間に、キャラがその方向を向いているのです! アナログスティックがない時代に、方向キーで移動と向きの両方を操作していたあの感覚がよみがえります!
ほかにも×ボタンでジャンプしたり、L1ボタンで瞬間的に前方へわずかにステップする“ダッジ”というアクションも! この“ダッジ”はステップしているあいだは無敵なので、敵の攻撃を回避するのにも使える、じつに小気味いいアクションが楽しめました。
また、一部の敵にヒットさせた場合、敵を気絶させることもできるのです。気絶させたら○ボタンで“フィニッシュムーヴ”と呼ばれるアクションでトドメの一撃!
ちなみにカイザーの場合は、ものすごいアップになってボディにものすごくパンチをたたき込むという、ド派手なフィニッシュを決めてくれて、トキメキました!
さらに、キャラクターごとに異なる能力を持った“スキル”や“ボム”といったものも使えるので、敵に囲まれてピンチになっても簡単に脱出可能です。
ジャンプやダッジを駆使して敵の弾を回避しつつ、こちらの攻撃を当てていく。見た目こそ3Dですが、手元に伝わる感覚はまさに『魂斗羅』といった感じです。ちなみに敵の攻撃をくらっても即死にはなりません。
敵の攻撃を受けるとシールドゲージが減り、ゲージが0のときに攻撃を受けると残機が減るシステムなので、アクションシューティングが苦手、という人でも安心です!
アクションゲームとは思えない、壮大な育成・強化要素!
チュートリアルをひとしきりプレイしたあとは、本作のもう1つの魅力ともいえる装備や強化のシステムを触ってみました。
各キャラクターはそれぞれ、メインとサブの2つの武器を装備して、ミッション中に切り替えて戦うことができました。メインは弾丸やレーザーを発射するものがメインで、サブにはドリルやホーミングガンといった一風変わったものがあります。
個人的には巨大なチェーンソーのような武器がお気に入り。カイザーでこれを振り回している様子は、筋肉こそパワーという感じでかっこいいです!
そしてこれらの武器には“M.A.D”と呼ばれるアイテムを装備できます。この“M.A.D”は武器ごとに設けられたスロットの数まで装備可能です。ただし“M.A.D”ごとにデータ量が設定されており、装備した“M.A.D”の合計データ量が、武器の“M.A.D容量”以上になると装備できません。そのため、“M.A.D”の組み合わせを考えるだけでもかなり遊べました。というか、すごく悩みます!
そして敵を倒すと経験値を獲得し、装備中の武器のレベルが上がってパワーアップします。さらに装備中の武器のカテゴリー(ショットガンやマシンガンなど)の熟練度も上がってパワーアップします。そのため、マシンガンが得意な人の使うマシンガンはものすごく強力になるとのこと。
カスタマイズできるのは武器だけじゃありません。なんと、複数の追加効果を持ったボディパーツを装備することで、キャラクターそのものもパワーアップできるのです。
ボディパーツは脳、眼球、骨格、内臓の4種類があり、それぞれの部位に1つずつ“臓器移植”で装備します。この“臓器移植”は3人の医師から1人を選択して執刀してもらいます。
執刀医の腕前によっては、ボディパーツに新たな特殊効果が付与されることも! ただし失敗することもあるため、どんな効果になるかは移植してみないとわかりません。そのため、特殊効果の厳選だけでもかなりの時間が遊べます。
友だちとワイワイ遊ぶのが『魂斗羅』流!
いろいろカスタマイズをいじって、いよいよゲーム本編をプレイ開始! 本作はミッション形式でゲームが進んでいきます。そして何よりうれしいのが、1人用の“シングルプレイ”のほかに、最大4人まで同時に遊べるマルチプレイがあるということ! しかもオンライン対応なので、いつでも友だちと遊べます。
マルチプレイでは、自分の残機がなくなっても味方に助け起こしてもらったり残機を分けてもらえるのでメリットしかありませんね!
ちなみにマルチプレイではフレンドリファイヤーはありませんが、味方が障害物などを破壊したときに発生する爆発などはダメージを受けるそうです。
とはいえ、実際にプレイしてみたところほとんど巻き込まれることはありませんでした。
今回、マルチプレイで戦った巨大なボスは、遠距離である行動をすると弱点を露出するのですが、自分は近距離で大ダメージを与える武器しか持っていませんでした。そこで隣に座っていた担当編集に遠距離から弱点を引っ張りだすよう声をかけて、自分が近づいて一気に大ダメージを与える戦法を試してみたら、見事撃退成功! 昔、友だちの家で一緒に遊んだときの感覚がよみがえりました。
ちなみにチャットなどはありませんでしたが、方向キーでエモートができるので、これを使った感情表現も盛り上がること間違いなし!
ミッションを楽しんだあとは、本作のもう1つの魅力である“対戦プレイ”を体験! 本作には最大4人対4人の戦いが楽しめる、2種類の対戦モードがありました。その内容は以下のとおり。
・100%エミネート
フィールド上の“キムコウボール”を撃ったりダッジで転がして、相手ゴールにたたき込んで得点を稼ぐ。“キムコウボール”の大きさによって得られる得点は異なっている。制限時間終了時に、多くの得点を稼いだチームが勝ちとなる。
・レイジ
相手チームのプレイヤーやフィーンド(敵クリーチャー)を倒して得点を稼ぐ。プレイヤーの死体やフィーンドを相手ゴールに投げ込むとボーナスポイントを得られる。制限時間終了時に、多くの得点を稼いだチームが勝ちとなる。
今回は“100%エミネート”をプレイ! 実際にプレイしてみると、“キムコウボール”を相手ゴールまで運ぶだけでもなかなかに難しいのです。というのも、相手ゴール付近はピンボールのフラッパーのように斜めになっているので、ちょっとでも角度がずれるとあさっての方向に転がってしまいます。
そこへさらに、相手チームのプレイヤーからの攻撃なども加わるので、意外とハデな点差はつきにくかったです。
あとはキャラクターの選択もかなり重要そうでした。攻撃が得意なキャラクターがいれば防御が得意なキャラクターもいるのです。例えばハングリービーストなんかは、スキルで前方に攻撃し続けるタレットを設置する“パンダフォーメーション”が使えるので、これをゴール前に設置するだけでキーパーとして活躍できそうでした。
こういう対戦モードはキャラクターの育成要素があると、やりこんだ人がものすごく有利な気がします。しかしそんな人も安心できるように、基本的にキャラクターごとに固定された装備で戦うので装備によるハンデはありません!
ソロプレイもマルチプレイも楽しめる本作は、かつて友だちと肩を並べてゲームしたあのときの『魂斗羅』の雰囲気を今によみがえらせた名作だと思いました。
それでいて本作は“復活”ではなく新たに生まれたタイトルであるということも実感しました。とくに武器の収集や、キャラの育成要素など、いくら遊んでも遊び足りない要素がつまっているのがたまりません。
あのころゲームセンターに通っていた若者たちにも、強くオススメするとともに、今の若者たちにもプレイしていただきたい一品です!! ダウンロード版の予約も始まっていますので、ぜひ予約しましょう!
さらに『魂斗羅』シリーズがまとめて遊べるお得な『魂斗羅 アニバーサリーコレクション』も好評発売中! 新旧ともに『魂斗羅』の世界を遊びつくそう!
『魂斗羅』ならではのハチャメチャ感やケレン味をつめこんだ一本
試遊会の合間に、プロデューサー・中里伸也氏にショートインタビューを行ったので、あわせて掲載していく。
――『魂斗羅』シリーズの最新作を作ることになった経緯は?
中里伸也氏(以下敬称略):KONAMIのいろいろなタイトルに関わってきたなかで、一番思い入れのあるのが『魂斗羅』シリーズなのです。10年ぐらい休眠状態だったのですが、自分が現役のうちにもう1度復活させたい気持ちを抱いてきました。
そんななか、ミニコンソールで『魂斗羅』シリーズを実装していただいたのを後押しに、「提案するなら今しかない!」ということで、企画の実現に至りました。
――今までの2Dの横スクロールから、クォータービューの3D視点に変更された理由は?
中里:「『魂斗羅』シリーズのおもしろいところはどこですか?」と聞くと、2人プレイで兄弟や友だちとワイワイ遊んだのがいい思い出です、という答えをよく聞きます。
そこで今の時代ならば、ちょっと疎遠になってた昔の『魂斗羅』仲間とインターネット経由でなら一緒に遊べるかな、と。それならば2人以上の、より多くの人数で遊べるようにしたいと思いました。
しかしベルトスクロールを多人数でプレイすると、どうしても画面がゴチャゴチャして見にくくなってしまうので俯瞰視点にしました。ただ、それだけだと単純すぎるので、『魂斗羅』ならではのクルクル回転するジャンプがいかせるように、カメラが寄ったり回り込んだりと自在に動かすことで、より立体的なデザインやギミックを仕込めるようなものにできないかな、と試行錯誤して、今の形に落ち着きました。
いわゆる“弾幕シューティング”のような遊びが僕自身大好きなので、ああいうプレイ感覚と欧米的な3Dの見た目を融合させられないかな、というのもこの視点にしたポイントであります。
――“フィニッシュムーヴ”で吹き飛んだ敵がカメラにぶつかる演出を入れた理由は?
中里:単純に笑えるものを入れたかったんです。ゲームとしては視界が塞がれてジャマになるわけですが、それよりもおもしろさを重要視したかったのです。
今回のプロジェクトが始まる前に、こういうコンセプトのものを作りたいというのをスタッフみんなにわかってもらうために動画を作ったんです。そのなかで、カメラはこうしたいとか、視点はこうしたいとかを表現するのですが、カメラに向かって敵が吹き飛んでくるのは重要なコンセプトの1つとして入れておきました。
――ひたすら敵を撃って倒すだけのゲームではない、ということですね。
中里:『魂斗羅』はアクションシューティングという、2つがセットになっている部分が重要だと思います。また、ものすごく巨大で強力な敵を半分裸の男が筋肉の力で倒すのがおもしろポイントだと思っています。だから銃を撃つだけではなく、いかにも肉体的な投げだったり“ダッジ”といった要素も同じぐらいの比率で入れたいと思いました。
――それでブレードといった、近距離攻撃の武器もあるのですね。
中里:はい。「これを装備しているとスナイパー視点でクリアできないかもしれません」という注意書きを入れてでも実装したかったです。ルールのことを考えたら、そのミッションでは使用禁止にしたほうがいいのでしょうけど、それよりもプレイヤーの好きに遊んでいいですよ、という部分を重視したかったのです。
――プレイヤーに遊び方を考えていただきたい、自由度の高いゲームにしたいという思いですか?
中里:協力して遊ぶゲームだと、どうしても役割分担がガチガチになってしまうところがあります。しかし、「こんな装備で参加したら怒られちゃう」といったことは、このゲームではなしにしたいのです。みんなが好き勝手な装備で集まって、それでも1人でやるよりは強いし楽しいし、という感じを味わえるようにしたかったのです。
――『魂斗羅』らしいキャラクターがそろっていますが、今回のキャラクターはどのようにして生まれましたか?
中里:以前の『魂斗羅』は2人同時プレイでしたので、バディもののような感じになっていました。しかし本作は同時にたくさんの人と遊んでいただきたかったので、『特攻野郎Aチーム』のような、チームヒーローの雰囲気を出そうと思いました。
デコボコ感があるメンバーが、普段はかみあわないのにいざとなると集結する感じが大好きなので。メインのリーダーは昔ながらのマッチョな軍人にして、並んだときにどれだけ落差とかでデコボコ感が出るかな、と考えながら作っていきました。
――それでパンダ(ハングリービースト)が登場したのですね。
中里:そうですね、動物を1匹は入れたかったので(笑)。一番平和そうな生き物が、大きな銃で乱暴なことをするのがおもしろいかな、と。ちなみにパンダの初期デザインのなかには、バックパックの代わりに笹を背負っているのとかもありました。
最初にカイザーができて、その次ぐらいにパンダができました。そのあとにお姉さんのMr.ハラキリで、最後がエイリアンのジェントルマンの順番だったかと思います。
――本作では防具ではなく、装備を“移植”にしたのは?
中里:ヘルメットとかアーマーでもよかったのですが、それよりは「毎回手術しちゃうの!?」ってツッコミを入れてほしかったところがあります。目玉や骨格はともかく、脳を変えたら別人じゃないかとも思うのですが、まあいいかな、と(笑)。
――"失敗"って最初に見たときはドッキリしましたけど、完全な失敗じゃないのはいいですね。
中里:移植自体が失敗するわけではないので、付加する効果がつくかどうかという部分が成功と失敗で違ってきます。
――髪型とか、キャラクターの外見をカスタマイズすることはできませんか?
中里:じつはキャラスキンのようなものを今後考えていますので、新情報の公開をお楽しみにしていてください。
――ちなみに、今までのシリーズのキャラクターたちはどうなりましたか?
中里:今は別のところで、別のミッションをやっています。
――最後にファンにひと言お願いします。
中里:最近僕らも力不足なところがあって休眠しているIPとかも多いのですが、この『魂斗羅』を皮切りにドンドン昔のゲームを出したり、新しいゲームを出していって盛り上げていきたいと思っていますので、ぜひご期待いただけたらと思います。
今までのシリーズをプレイしていた方々のなかには、視点とかキャラを刷新しているので「僕の知ってる『魂斗羅』じゃなくなったのかな」と心配される方もいるかと思います。遊んでいただけると、ハチャメチャ感とかケレン味とか、みんなでワイワイ盛り上がれる部分はしっかり継承したものになっていますので、ぜひ触って、手にとっていただけたらと思います。
(C)Konami Digital Entertainment
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CONTRA ROGUE CORPS (魂斗羅 ローグ コープス)
- メーカー: KONAMI
- 対応機種: PS4
- ジャンル: アクション
- 発売日: 2019年9月26日
- 希望小売価格: 5,000円+税
CONTRA ROGUE CORPS (魂斗羅 ローグ コープス)
- メーカー: KONAMI
- 対応機種: Switch
- ジャンル: アクション
- 発売日: 2019年9月26日
- 希望小売価格: 5,000円+税
CONTRA ROGUE CORPS (魂斗羅 ローグ コープス)(ダウンロード版)
- メーカー: KONAMI
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- 配信日: 2019年9月26日
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- 配信日: 2019年9月26日
- 価格: 5,000円+税
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- 対応機種: Xbox One
- ジャンル: アクション
- 配信日: 2019年9月26日
- 価格: 5,000円+税