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重苦しく苦い世界観がいい! 『ウィッチャー3』は重厚なファンタジー世界を求める人に【2021夏のオススメ特集】

hororo
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※『ウィッチャー3 ワイルドハント』は、CERO Z(18歳以上のみ対象)のソフトです。
※18歳未満の方は購入できません。

 2021年の夏休み特別企画として、電撃オンラインがユーザーにオススメしたいタイトルをプッシュ!

 この記事で紹介するのは『ウィッチャー3 ワイルドハント』。その特徴や魅力を熱く語ります!

戦争、貧困、腐敗などが描かれる、暗黒時代めいたファンタジー世界

 本作は、“怪物狩り”を生業とする“ウィッチャー”であるゲラルトを主人公とした、オープンワールドファンタジーRPG。原作はポーランドの小説であり、日本でも数冊のみ翻訳版が発売されましたが、本ゲームの人気もあってか、続刊の翻訳版が出るようになりました。加えて、Netflixでは実写ドラマが制作されたことからも、本作の人気のほどがうかがえます。

 剣と魔法のファンタジーではありますが、本作の世界は決して華やかなだけではありません。戦争や怪物の被害で国は荒れ、他者を信じることが難しくなった社会……貧困や暴力、差別といった陰鬱な問題が首をもたげている重苦しい世界です。

 クエストによっては、プレイヤーを暗たんたる気持ちにさせるシナリオも存在します。しかしなぜ数多くのプレイヤーを魅了したのか……それは、本作の世界観が緻密に設計されているからではないでしょうか。

 人と戦争の関わり、人と怪物の関わり。さまざまな要因によって、この世界の人々の暮らしが影響を受けており、数々のクエストやNPCとの会話から、その実情をリアルに感じることができます。

 人生には都合のいいことばかり起こるわけではありません。ゲームの世界で、主人公に問題を解決してもらえるNPCであっても、万事うまくいくと限らないのが『ウィッチャー』の世界。クエストとして関わることになる身としても、どうしようもないことはあり、その苦い後味がまた、本作の魅力なのです。

 そんな世界がオープンワールドという形式で開かれていて、自由に旅をすることができる。そこが魅力的なのです。歩いているだけで怪物に襲われることがあれば、助けを求める人に出会うこともある。何なら詐欺を働こうと近づいてくる人間すらいます。

 途中の村に立ち寄って仕事を探してみてもいいし、薬の材料となる素材を集めるために、野山に分け入ってもいい。世界の魅力に加えて、王道のオープンワールドゲームとしての完成度が非常に高いことも、本作の人気のゆえんでしょう。

主人公が定まっているからこそ描ける、濃厚な物語

 本作のプレイは、長編ファンタジー小説を読む時に似ています。

 オープンワールドRPGには、主人公をカスタマイズして自分だけのキャラクターでプレイできるものが多いですが、原作の存在する本作では、“ゲラルト”というすでに完成されたキャラクターが主人公。そのため、自分の分身として遊ぶというよりも、“ゲラルトの物語を追体験する”という感覚に近いのです。

 このため、ストーリーではキャラクターの魅力を存分に生かした物語や演出が印象的。例えば本作の物語の大筋は、行方がわからなくなった養女・シリを探すことなのですが、ゲームプレイのなかでゲラルトのシリに対する感情などがまざまざと描かれており、2人の間にある絆を感じることができます。

 また、ゲラルトの同僚であり、師でもあるヴェセミルとの間柄や、“ウィッチャー”が人々の間でどう扱われているか、そしてそれに対してゲラルトがどう対処しているかなど、あらゆる面での演出がゲラルトを中心として構築されており、『ウィッチャー』の世界観をより強固にし、説得力を持たせているのです。

 一方でゲームという媒体を生かし、プレイヤーの選択で結果が変わるようなサイドクエストが存在。会話での選択肢の選び方で大きく変わることがあるのですが、どの選択肢もゲラルトらしい受け答えが用意されており、世界観を揺るがせずに分岐を作り出せるのも、イメージの固まった主人公が存在しているからと言えます。

 本作の読後感ならぬプレイ後感は、濃厚な物語を堪能した時のそれに等しく、ストーリー志向のプレイヤーには特にオススメできます。

怪物専門の狩人“ウィッチャー”としての仕事を堪能できる演出

 作中でゲラルトは、さまざまな人の依頼の他にも、シリを探すために侵略者の“ワイルドハント”と戦ったり、国同士の戦争に巻き込まれたりと、多彩なシチュエーションで世界を旅することになります。

 しかしウィッチャーとしての本来の仕事は怪物を狩ること。やはり依頼を受けて怪物を狩るクエストはかなり力が入っており、ウィッチャーの仕事がどういうものかを身をもって体験できます。

 相手がどんな怪物なのか、最初の段階ではわからないことは珍しくありません。日常的な暮らしを送っている一般人には、そもそも怪物の知識がなく、姿を伝えられていればいい方。状況を見て「こんなことができるのは怪物の仕業に違いない、ウィッチャーを呼ぼう」などというケースも。

 事件現場に残された痕跡を探し、それを辿って怪物の正体を縛り込み、討伐方法を考える。歴戦のウィッチャーたるゲラルトがどのように当たりを付けているのかを、プレイを通して感じることができ、その過程は見ていて非常に興味深くもあります。こういった細かい描写が、より世界観のディティールを際立たせているとも言えますね。

 ちなみに“怪物図鑑”には、出会った怪物の設定が記されていくのですが、ここには怪物の習性や弱点が記されています。ただのコレクション要素ではなく、“怪物の専門家の知識を生かして戦う”というウィッチャーとしての基本を、ゲーム要素に組み込むあたりがニクイですね。

 とにかく『ウィッチャー』という作品の世界に存在感と説得力を持たせていること、そしてその中でゲラルトとして振る舞うためにはどんな要素が必要かという点に注力しており、彼の壮大なサーガの一幕を、ある程度の自由度を持たせたうえで味わえる、至高の作品となっています。

 『ウィッチャー』シリーズの知識がなくとも、本作から遊び始めても十分に楽しめるので、重厚なファンタジーに触れたい人は、ぜひ遊んでみてください!

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ウィッチャー3 ワイルドハント コンプリートエディション

  • メーカー: スパイク・チュンソフト
  • 対応機種: Switch
  • ジャンル: ARPG
  • 発売日: 2019年10月17日
  • 希望小売価格: 6,480円+税

ウィッチャー3 ワイルドハント コンプリートエディション(ダウンロード版)

  • メーカー: CD PROJEKT RED
  • 対応機種: Switch
  • ジャンル: ARPG
  • 配信日: 2019年10月17日
  • 価格: 6,480円+税

ウィッチャー3 ワイルドハント ゲームオブザイヤーエディション

  • メーカー: スパイク・チュンソフト
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: RPG
  • 発売日: 2016年9月1日
  • 希望小売価格: 6,480円+税

ウィッチャー3 ワイルドハント

  • メーカー: スパイク・チュンソフト
  • 対応機種: Xbox One
  • ジャンル: RPG
  • 発売日: 2015年5月21日
  • 希望小売価格: 8,200円+税

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