お金を借り続ければ永久に倒産しない!? 『パトルの軍事博物館3』は超理論のミリタリーRPG【電撃インディー#66】

カワチ
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 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回はふらいんぐパンジャンドラムが開発・発売するパンジャンドラム操業RPG『パトルの軍事博物館3 超絶無敵究極兵器』のレビューをお届けします。

 なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

過激なブラックユーモアに度肝を抜かれる!

 軍事博物館を経営し、世界中の兵器や資料を収集するミリタリーゲーム『パトルの軍事博物館』シリーズ。自分はシリーズ初体験だったので、ゲームをはじめて下のゲーム写真が登場したときは、ビックリしました。

 いきなり面食らいましたが、本作には史実のブラックジョークや他作品のパロディが盛りだくさん。こういったギャグを笑い飛ばせるかが本作を楽しめるかどうかの大きなポイントかなと思います。


 本作にある振り切れたジョークは非常に攻めているので、必見。時事ネタが多いのでプレイするなら早めがいいかもしれません。時事ネタは鮮度が大事ですので……。

 本作の主人公は兵器愛好団体“ミリタリービークルユニオン”の会長であるベンジャミン。本作は彼を操作して世界の兵器を集める経営RPGですが、テキトーなベンジャミンは経営が苦手であり、自分たちの所持金を把握していません。

 そんな状況で経営RPGとして成立するのか? と思われるかもしれませんが、本作ではこの設定をうまくゲームシステムに落とし込んでいます。

 本作では敵を倒したりクエストをクリアすることで“信用”を獲得。この信用で銀行を借りることでお金を増やすことができるようになっています。

 そのため本作は、“赤字以上のお金を借り続けて永久に倒産しないことを目指すゲーム!”……なのですが、いろいろなゲームオーバー条件があり、よく倒産します(笑)。データは引き継ぎできるので、何度もゲームオーバーを繰り返しながらクリアを目指していくことになります。

 なお、倒産のときまでにたまっていた“不幸”ポイントを使うことで冒険に有利にるなものと引き換えることが可能になっています。そのため、派手に倒産することが重要になってきます(笑)。


ゲームとしてしっかりバランスが取れている!

 ゲームをプレイするまでは、「自分の所持金すらわからないのにゲームとして成立するのか」と、不安になりましたが、プレイしてみるとしっかりバランスが取れていることに驚きました。

 基地では決算書の見栄えをよくするために数値をいじれたり、部隊を新設したりとさまざまな経営案を検討することができます。“やる気”や“信用”がたまったら基地に戻ってみましょう。

 本作には300種類以上の兵器が登場しますが、基地ではそれらの資料を閲覧することができるのでコンプリートしていく楽しさがあります。

 バトル部分はRPGになっていて、最初は難易度が高めに感じられますが、装備を充実させたり、戦車戦や航空戦に合わせて戦い方を変えたりすることで、しっかり勝てるようになっています。また、基地で難易度が変更できるので、イベントを中心に楽しみたい人も安心です。

 本作はミリタリーものでブラックジョークも多いので人を選ぶのも事実ですが、ゲームのバランスはよく収集要素などのやり込みも豊富です。体験版も配信されているので、まずはこちらをダウンロードして、プレイしてみてほしいですね。



カワチ:RPGとビジュアルノベルが好きなゲーマーで、誰にも気付かれないようなマニアックな小ネタを記事に織り込むのが好き。深みのあるゲームが好きかと思えば、本当は肌色が多ければなんでもいいビンビン♂ライター。


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