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巨大な怪異から逃げ惑う『リトルナイトメア2』は夏にピッタリのホラーゲーム【2021夏のオススメ特集】

まさん
公開日時

 2021年の夏休み特別企画として、電撃オンラインがユーザーにオススメしたいタイトルをプッシュ!

 この記事で紹介するのは、バンダイナムコエンターテインメントの『リトルナイトメア2』。その魅力について熱く語ります!

前作から遊ぶか……本作から遊ぶのか……

 本作は、巨大な怪異たちから逃げるホラーゲーム『リトルナイトメア』の正式な続編です。紙袋を被った少年・モノと前作の主人公・シックスの2人が協力し合いながら、街を支配している電波塔を目指す物語が描かれます。

 言葉で説明されないので明確にそうだとは言いきれませんが、世界観としてはおそらく、前作とストレートに繋がった続編です。とはいえ、主人公・モノの物語は『リトルナイトメア2』のみで完結しているので、単体で遊んでも問題なし。

 もちろん、ストーリーとしては前作を遊んでからのほうが考察しやすいと思いますが、言語による説明はないので両方遊んでもすべてを理解できるわけではありません。あくまでも考察するタイプの作品なので、本作だけでも大丈夫です。

 もちろん前作をプレイすれば、この不条理で不気味な世界の背景や謎の一端、パートナーであるシックスの素性をより深く考察できるのは間違いありません。

 逆に、前作を知らないからこそ味わえる驚きもあるので、先に『リトルナイトメア2』をクリアしてから前作を遊んでみるのもアリです。ただし、続編である『リトルナイトメア2』のほうがロード時間の短縮やリトライポイントの設定場所が細かくなっているなど、前作よりも遊びやすくなっている点にはご注意を。

 時間の都合などで片方しか遊ぶ余裕がない人は、まず『リトルナイトメア2』から遊ぶのがオススメです。

巨大な存在から逃げ惑う恐怖と、手をつなぐ安心感

 夏と言えばホラー! 何が出るのかわからない場所を歩くシチュエーションホラーも、突然襲われてビックリするジャンプスケアも、ホラーというジャンルはお盆休みに遊ぶ物として最適。自分で操作するからこそ、追われる恐怖や隠れるドキドキをキャラクターと共有できるのがホラーゲームの醍醐味だと思います。

 そんな背筋まで涼しくなりたい真夏に最適なホラーとして、自分が推すのは『リトルナイトメア2』。このシリーズは子どものころの漠然とした恐怖感がテーマになっており、自分よりも巨大な存在から逃げ惑う場面が多く、序盤からヒリヒリする恐怖体験をたっぷり味わえます。

 銃を持ったハンターや、ろくろ首のように首が伸びる先生から逃げ惑い、パニックホラーのように物陰へ隠れてステルスする怖さに加え、パートナーの少女・シックスと協力しながら謎を解くパズル的な楽しさが混ざり合い、最後まで質の高い怖さが持続するゲームです。

 とはいえ、怖さだけではありません。手を繋いで一緒に行動し、協力して助け合えることで安心感も抱けます。静と動。怖い場所と安全な場所のメリハリが効いていて、最後まで緊張感を保ったまま遊べるのもよさですね。もっとも、結構な頻度でパートナーと分断され、1人で行動する心細い場面も多いですが……。手を取り合えるからこそ、1人になった時の孤独な怖さが際立つというものです。

 前作では完全に逃げ惑うだけでしたが、本作では武器を手に入れて反撃できる要素も。集団で襲ってくるいじめっ子をハンマーでボッコボコに反撃できるので、ただただ恐ろしいだけではなく、カタルシスを感じる場面もあります。逃げ続けたあとに反撃できるので、割とスカッとするんですよね。

 スカッとしてから次の施設へ移動して、より怖い展開に苦しめられるのですが、そこはホラーなので……。やはり、本質は巨大な存在との“鬼ごっこ”です。

ホラーと言えば、学校に病院……どちらも怖すぎる!

 前作では巨大な船舶を冒険しましたが、今回は電波塔に支配された巨大な街が舞台。出てくる場所は民家から学校、病院に至るまで、ホラーゲームだとあまり行きたくない施設が登場します。

 施設から施設までの移動時に見える風景も、現実的なようでどこか不気味。とてつもなく巨大で底の見えない街を、まるで自分が小動物になったような気分で探索できます。巨大な街をさ迷う感覚は、あまり類を見ない異質で貴重な経験。どこまでも広がるような街の作りに言いようのない感情を覚えるでしょう。

 一方で、施設内では逃げ場の少ない閉鎖的な怖さが待ち受けています。なかでも、中盤に訪れる学校は陰湿さとギミックのおもしろさが合わさったステージとなっており、本作のなかでもお気に入りの1つ。いじめっ子たちから逃げ隠れ、先生の死角をついて移動して……学校というなじみのある場所なのに、自分が部外者となって行動している妙な背徳感とスリルがあります。

 ハンマーで叩き壊せるいじめっ子と違って、武器で反撃できない先生は本当に恐ろしい存在。首を伸ばしてこちらを探し、隠れられたと思ったのもつかの間、隅々まで探されて見つかってしまうのが本当に怖い! もし見つかったら、ひと口でパクッ!! 本作における巨大な怪異のなかでも、一度出会ったら忘れられないインパクトがあります。

 また、ホラーゲームの王道ともいえる懐中電灯を使った探索も用意されています。見えない暗闇から何かが出てきそうな恐怖体験が待ち受ける病院は、学校に負けず劣らず陰鬱な空気。ライトを当てないと動き出す怪異を相手にしなければならず、動き出すことがわかっているのに明かりをずらさなければならないので、もうどうしようもない焦燥感が……!

 動くことがわかっているのに進まなければならない怖さは、“かくれんぼ”というよりも“だるまさんが転んだ”に近いかも。廃病院という存在そのものの根源的な恐怖に対して、勇気を振り絞って行動しなければならない状況が続くので学校とはまた違った恐ろしさがあります。思わず、歩みを止めたくなるかもしれません。

 序盤からたびたび挿入されるTVの電波を抑えて怪しげな扉に近づいていくシーン。後半になって起きる異常な展開からの結末。物語は、1回クリアしただけだと理解が及ばないような場面も多いです。理解できないからこそ怪しく恐ろしいものでもありますが、気になる人は前作をプレイすることで何か新たな発見があるかも?

 前作を遊んでも、ハッキリとした結論を出しきることは出来ないと思いますが、それもまたホラーというもの。確実な答が用意されていなくても、考察を楽しめる人に向いた作品です。人の数だけ納得できる解釈があると思います。

 ゲームのボリュームとしては約6時間から10時間程度。眠れない夜にゲームを始めて、朝にはクリアできるくらいです。真夏の夜、怪談代わりに遊ぶのにも向いていますし、1人で遊ぶと怖い人はゲーム中で協力しながら行動しているように、誰かと一緒に遊ぶのもいいと思います。

 基本的にはカンタンなのですが、意外なところで謎解きに詰まるかもしれないので横から見てアドバイスしてくれる人がいると助かるかも。

 怖さだけではなく、健気に突き進むモノとシックスの関係も見どころですし、言葉で語られないからこそ、驚かされるシーンや考察しがいのある物語となっています。暗く霞がかった街は、恐ろしさだけではなく美しさも感じられるはず。ホラーが本当に怖くてダメな人に無理強いはしませんが、ビジュアルを見ておもしろそうだと思った人にはオススメです。気に入ったら、ぜひ前作も遊んでみてください!

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LITTLE NIGHTMARES2-リトルナイトメア2-

  • メーカー:バンダイナムコエンターテインメント
  • 対応機種:PS4
  • ジャンル:ADV
  • 発売日:2021年2月10日
  • 価格:3,600円+税

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  • メーカー:バンダイナムコエンターテインメント
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  • メーカー:バンダイナムコエンターテインメント
  • 対応機種:PC
  • ジャンル:ADV
  • 発売日:2021年2月11日
  • 価格:3,600円+税

LITTLE NIGHTMARES2-リトルナイトメア2-

  • メーカー:バンダイナムコエンターテインメント
  • 対応機種:PS5
  • ジャンル:ADV
  • 発売日:2021年
  • 価格:3,600円+税

LITTLE NIGHTMARES2-リトルナイトメア2-

  • メーカー:バンダイナムコエンターテインメント
  • 対応機種:Xbox Series X
  • ジャンル:ADV
  • 発売日:2021年
  • 価格:3,600円+税

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