信のセリフはスタッフ泣かせ!? TVアニメ『キングダム』森田成一さん&福山潤さんインタビュー【後編】

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 週刊ヤングジャンプ(集英社)にて連載中の原 泰久さん作の漫画『キングダム』は、春秋戦国時代を舞台に始皇帝となる嬴政(エイセイ)と共に天下の大将軍を目指す夢を追う少年・信(シン)の物語を描いた大人気作品。本作を原作としたTVアニメシリーズ第3シリーズが、NHK総合にて現在好評放送中です!

 第3シリーズで展開している“合従軍編”のエピソードも、いよいよ後半戦に突入! 作品や物語の見どころを信役の森田成一さんと、嬴政役の福山 潤さんにうかがったインタビューを前・後編に分けてお届けします。

 今回お届けする後編では、終盤の見どころや、収録のエピソードについてお聞きしました。

対照的な役づくり

――物語はいよいよ“蕞国防衛戦”(さいこくぼうえいせん)に突入します。台本や原作を読まれたときのお気持ちや、意気込みなどを教えてください。

福山さん:原作を読んだときは興奮冷めやらぬ状態で、お風呂場や車のなかなどで、単行本を片手に台本のように兵を奮い立たせる檄や民への演説を何度演じたことか(笑)。

 ただし、興奮のまま読むのと演じるのではまた違います。今は冷静さも持っていますし、当時から肉体や視野の変化もあって、気持ちだけではない現実のものとして演じています。

森田さん:“合従軍編”のなかでも“蕞国防衛戦”は、個人的に好きなエピソードです。本作のエッセンスが濃縮されているので、ここを照準に演じてきました。熱戦に次ぐ熱戦で武将や宮廷の思惑だけでなく、民の純粋な想いも描かれているので、そこをご覧いただけると嬉しいです。

 ただ、信は大声で叫んでばかりいるので、潤くんと違って近所迷惑にならないように自宅や車で声を出して稽古ができないんです(笑)。そのためスタジオに入るまではイメージトレーニングに留めて、マイク前で初めて声に出します。その時までに、どこまでエッセンスを高められるか、凝縮できるのかが勝負でした。だから収録時は、それまで叫ぶことができなかったストレスを一気に発散するような形になりました。

――信の掛け声は、台本に具体的に書かれているのでしょうか? それとも、アドリブでしょうか?

森田さん:セリフになっているものは台本に書いてありますが、戦っている部分には何も書いていないです(笑)。戦っているときは僕任せですし、書いてあるセリフにもさらにアドリブを加えていくので、音響スタッフさんは大変だったかもしれません。

 不要な部分は編集で削っていただいて構いませんというスタイルですが、どうしても残して欲しい部分は前の音からそのまま芝居を続けて、絶対に切らせないという技を使ったりします(笑)。

福山さん:そのときは、無慈悲に全部にリテイクが入ってましたよね(笑)。

森田さん:血も涙もないスタッフです(泣)。でも、画面に顔が映っているときだけでなく、足だけのところ、剣を握っているところにも声を入れて力強さを出しておき、そのまま一気に戦いに持って行くなどの工夫もしています。

前半の熱量の交換が後半にも生きている

――アニメで見るのが楽しみです。収録は一緒に行われたのでしょうか?

福山さん:話数によりますね。ただ、同じ場面にいる重要人物は一緒に収録できるように配慮していただいたので、18話以降は一緒にやることが多かったです。

――印象的なエピソードなどがあれば、教えてください。

福山さん:第3シリーズは、羌かい(きょうかい/“かい”は“やまいだれ”に“鬼”/声優:日笠陽子)の話も描かれます。「ついに日笠しゃべっちゃうんだ」と、みんなでイジったのを覚えています(笑)。彼女も「出させてよー」って言っていましたね。

森田さん:日笠はイジられキャラなので、スタジオに来るたびにイジられてましたね。

福山さん:まったくヘコまないのが、彼女の強さだよね。

森田さん:第3シリーズ第13話までの収録はコロナ前に行ったので、そこでセリフだけじゃなくて“意志や熱気の交換”もできました。初めて作品に参加する役者さんもいるなかで、どうやって今までのものと新しいものをミックスして良いものにしていくかという試行錯誤の連続です。

 現場で上手く化学反応が起こって、うねりのある大きな序盤にでき、その後にも繋げられたと思います。それとコロナ禍前に実施しまくった収録後の飲み会が楽しかったです(笑)。

福山さん:飲み会の空気感も大事だよね。そんな訳でBlu-rayの上巻分がコロナ前、下巻分がコロナ後の収録になりますが、続けて見ても熱量の違いは感じないと思います。それもこれも最初の1クール目で、みんなで熱量を交換できた賜物ですね。

――第1シリーズ以来、ずっと別々の戦場で戦っていた2人が“蕞国防衛戦”では再び共に並んで戦うことになります。熱い展開が続くパートとなりますが、見どころや注目してほしい場面を教えてください。

福山さん:戦いを終えたあと、信やほかの人々と語り合うシーンがあります。政の立場としてはこれまでなかなかなかったことなので、そういったシーンのセリフのやりとりが楽しかったです。

森田さん:どこもかしこも見どころだから、ネタバレにならないように話すととても難しいですね(笑)。

 これまで政治は政、戦いは信という分担だったので、同時刻に同じ場所にいるのは本当に久しぶりです。信を演じていて思ったのは、2人そろったことによる心強さ、力強さで、それを特別に感じながら戦いに行くことができたのは嬉しかったです。

注目して欲しい武将では意外な人物の名前が!

――『キングダム』全体で、誰が一番のお気に入りキャラクターですか?

福山さん:いつも同じキャラクターを上げてしまうので、あえて違う人物を。

 合従軍で王翦(おうせん/声優:堀内賢雄)にしてやられたオルド(声優:木下浩之)が朝議に参加し、媧燐(かりん/声優:田中敦子)が食って掛かるシーンがあります。そこで媧燐に頭をのっけられている武将が好きです(笑)。トップ会談に居るはずなのに、すごい三下感! 誰かの代わりに座っているんだろうなとか、人間模様を想像できるのがいいです(笑)。

 メイン武将もいいですが、ニッチなキャラクターも大好きなので。

森田さん:僕は、ずっと登場していたのになかなか日の目を見ない、でも存在感のある録嗚未(ろくおみ/声優:関口雄吾)です。お笑い要素も多い彼ですが、実際はすごいことをしているんですよね。彼の強さはこの先も光って来るので、今のうちから注目してほしいです。

福山さん:この先のアニメシリーズも期待しているのですが、録嗚未は強くなるほどヒゲが伸びていきます。そんなところも、注目してほしいですね(笑)。

森田さん:確かに! 武将は、偉くなるとヒゲが伸びがち。

――最後に、放送を楽しみにしている『キングダム』ファンの皆さんにメッセージをお願いします。

福山さん:“合従軍編”もいよいよラストで、熱い戦いが展開していきます。大ピンチも含めて“合従軍編”が実を結ぶのか、固唾を飲んで見守っていただけると幸いです。

森田さん:毎週ご覧いただいてありがとうございます。本作ほど、毎回クライマックスが起こる作品も少ないと思います。ここから“合従軍編”は本番中の本番になり、もっと大きな戦い、想いが画面に映し出されますので、心熱く見届けていただけると嬉しいです。

プロフィール

信 役 森田成一さん

 数多くのアニメ作品に声優として参加。舞台やドラマ等で俳優としても活躍している。現在フリーで活動中。

公式Twitter

嬴政 役 福山潤さん

 幅広い役を演じる声優・ナレーター・アーティスト。声優事務所“BLACK SHIP”代表取締役CEO。

公式サイトプロフィール

TVアニメ『キングダム』放送情報

NHK総合にて毎週日曜深夜24:05より放送中

※放送予定は変更になる場合があります。

TVアニメ『キングダム』第3シリーズ Blu-ray BOX発売決定!

発売日:
TVアニメ「キングダム」Blu-rayBOX 合従軍編 上巻
……2021年8月27日(金)
TVアニメ「キングダム」Blu-rayBOX 合従軍編 下巻
……2021年11月26日(金)
価格:各巻24,000円(税抜)
初回封入特典:
キャラクターデザイン・阿部恒描き下ろしスリーブケース
特製ブックレット24p/ポストカード5枚セット
メーカー特典:原作・原泰久先生描き下ろし上下巻収納BOX(※上下巻購入者対象)

※内容や仕様は予告なく変更になる場合がございます。予めご了承ください。
※現在公開中の絵柄は「アニメ描き下ろしジャケット」となります。


©原泰久/集英社・キングダム製作委員会

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