『Tribes of Midgard』レビュー&序盤攻略。最大10人でボス撃破を目指すのが楽しい【海外ゲーム名作案内】
- 文
- 柏又
- 公開日時
海外ゲーム大好きな担当ライターが実際にプレイして気に入ったタイトルを紹介する“海外ゲーム名作案内”コーナー。今回は、PS5/PS4/PCで好評発売中の『Tribes of Midgard』をとり上げます。
本作はカナダの開発会社“Norsfell”が手がける見下ろし視点のアクションRPGです。プレイヤーは、ヴァイキングの英霊“エインヘリャル”となり、世界の終焉“ラグナロク”を阻止するためミズガルズの地で戦います。最大10人まで同時参加して探索や戦闘、入手した素材の共有ができる協力プレイが魅力です。
ゲームには、ミズガルズに潜むサーガボスを撃破するのが目的の“サーガモード”と、1日でも長く生存する“サバイバルモード”が用意されてますが、ここではサーガモードを中心とした紹介と、簡単な攻略ガイドをPS5版をもとにお届けします。
要素がてんこ盛りのアクションRPGがワンプレイ2時間程度でガッツリ遊べる
本作の魅力は、ほぼ裸一貫の状態から装備やスキルを整えて成長していくサバイバルに加え、定期的に襲来する闇の眷属や霜の巨人から拠点を守るタワーディフェンス、そして世界を探索してサーガボスを撃破するクエストといった多彩な要素をだいたい2時間程度のプレイ時間でしっかりと楽しめる点にあります。
2時間という時間はFPSや格闘アクションなど対戦系のゲームと比べると長いですが、10人で遊ぶアクションRPGとして考えると妥当なラインだと筆者は考えますし、遊べる内容を考えるとなかなか充実したプレイ体験になると思います。
ここからは、本作のそれぞれの要素について解説していきます。
毎プレイごとに装備やスキルを整えるのが楽しい!
ゲームが進むといくつかのアイテムや装備を持ち込めますが、基本的に主人公はなにも持たない下着一丁の姿でゲームをスタートします。
主人公は、ここから落ちている石や枝を拾って採取用道具の斧やつるはしを作り、さらに素材を集めて武器や防具を整えていきます。また、素材の採取や敵の撃破などで獲得できる経験値で主人公はレベルアップ、得た祝福ポイントで8種類のクラスになってさまざななスキルを習得可能です。
主人公の装備やレベルはそのマップだけ使用できるもので、新たにゲームを始めるときはまたゼロからのスタートとなります。毎回新鮮なゲームプレイができるだけではなく、マップや参加するメンバーに合わせて使う装備やクラスを変えていく楽しさがあるのも、本作の魅力でしょう。
自動生成で毎回変わるマップを探索するのが新鮮!
本作のワールドマップは自動生成で、新しくゲームを始めるたびに構成が変化します。マップは森林や沼地、火山や雪山などさまざまなエリアに分かれていて、それぞれ異なる敵がいるほか入手できる素材も異なります。また、各地にある“祠”を起動すれば拠点から直接そこまでワープ可能です。
最初は全体マップが黒い霧におおわれていますが、プレイヤーが探索することでエリアの情報が参加者全員に共有されます。ボスの潜むねぐらを見つけるのはもちろん、なるべく早めに広い範囲を探索して多くの素材を見つけるとゲームの進行がスムーズになるでしょう。全体マップでほかのプレイヤーの状況を見て、自分の探索するエリアを決めるのも協力プレイのだいご味といえるかもしれません。
防衛や素材の共有で感じるゆるめの共闘感がイイ!
サーガモードの目的は、参加者全員で拠点を守りつつサーガボス見つけて撃破することです。とはいえ、実際のところプレイヤー同士が肩を並べて戦うシーンはそれほど多くはなく、たいていはみんなバラバラに探索や戦闘、採取を行っている感じですね。
そんな感じで気ままに戦っている参加者が集まるのは、毎日夜に発生する闇の眷属の来襲と霜の巨人の迎撃くらいでしょうか。あとは、最後のサーガボスとの戦闘ですね。いずれも1人ではかなり苦しい戦いになるため、定型文や拠点のホルンを使ってほかの参加者の注意を引くことが重要ですし、そこから加勢に来てくれる人がいるとうれしいですね。
また、拠点にある宝箱“軍資庫”でアイテムを共有するシステムもプレイヤー同士がゆるくつながる要素でしょう。軍資庫に入れたアイテムはほかのプレイヤーが取り出すことが可能なほか、拠点内のクラフトや建築では、自分の手持ちと合わせて利用できます。
知らない人がアイテムを共有することの難しさはあるものの、マップの広さもあってバラバラに行動しがちなプレイヤー同士が協力する要素としては悪くないと筆者は考えています。
ここからは、これから始める人に向けてサーガモードのガイドをお届けします。
サーガボスを撃破するための攻略ガイド
サーガモードでは“サーガクエスト”と呼ばれる一連のクエストをクリアしていくことでボスの撃破を目指します。今は“シーズン1:狼のサーガ”ということで、“氷の頂”と呼ばれる場所にねぐらを構える“フェンリル”撃破が目標です。
クエストの流れは最初から
ヴァルハラからの帰還:素材を集めて備えを固める
大仕事:迫りくる霜の巨人を倒す
忘れ去られるべき土地:氷の頂への橋を修理する
獣の腹:ねぐらへのポータルを再起動する
神々の術策:獣を開放してラグナロクを変える
となります。大きな流れとしては準備を整えて最初の巨人を倒すまでと、そこからねぐらにたどり着きボスを撃破する2段階と考えるといいでしょう。
まず素材を集めて装備を整える
スタート直後は武器はおろか採取道具すらないので、まずは火打石と枝を集めて斧とつるはしを作り、そこからさらに素材を集めて武器を作りましょう。武器は扱いの難しい弓以外は好きに選んでいいと思います。攻撃速度なら斧、範囲とダメージならハンマー、その中間が剣、といった感じですね。
素材を集めたり、敵を倒すことで“ソウル”が獲得できます。ソウルはこのゲームの通貨に近いもので、建築や装備の修理、拠点のクラフト職人のアップグレードなどさまざまな場所で必要となります。ソウルは死ぬとゼロになるため、なるべく早く使い切るのがオススメです。
まずは旅商人エイルンと鍛冶師シュタイナーをレベル3までアップグレードし、そのあとは拠点の周辺にある生産設備の再建にソウルを投入するといいでしょう。とくに生産設備を再建すると、毎日素材アイテムが軍資庫に送られるので早めに再建するのがオススメです。
軍資庫での素材の共有はどこまで行う?
採取道具と武器を整えたら、余った素材は軍資庫に入れて共有したいところです。知らない人同士で遊ぶ、いわゆる野良マッチにおいてどこまで素材を共有するか難しいところではあるのですが、建設資材として大量に必要な木材(枝、木、木の板)と石材(火打石、石、切石)、鉄(鉱石、鉄、練鉄)はなるべく共有したほうがいいでしょう。
自分から素材を入れることで共有が盛んになることもあると思うので、先にあげた素材と直近で不要なものは軍資庫に入れてしまいましょう。また、自分が作りたい武器の素材については、基本的に自分で調達する(軍資庫から素材を引き出さない)ことを前提として手元に置いておいた方がいいかもしれません。
なお、モンスターがドロップする素材は祠の近くにある魔術師(上の写真の青いアイコンが目印)がソウルを使って生産してくれます。作れる素材は魔術師のいるエリアで入手できるものに限られるので覚えておきましょう。
夜の襲撃と巨人の迎撃には積極的に参加しよう
拠点となる村には毎日夜の間に闇の眷属が来襲します。闇の眷属の攻撃で村の中央にあるユグドラシルの種が破壊されるとゲームオーバーとなるので、村の手前で迎撃しましょう。村の入り口は3カ所あるので、手勢が足りないと感じたら“ヴォルヴァのダグニ”の左隣にある召集のホルンを使うと、ほかのプレイヤーに救援を求めることができます。
昼と夕方、夜の時間は画面右上で確認できます。なお、外周の文字盤が赤く染まる“赤い月が登る日”は通常よりも多く、強力な敵が襲来するのでなるべく戻って防衛に参加しましょう。
霜の巨人は、ゲーム開始後から一定間隔で村を目指してやってきます。村に近づくと“巨人が村に近づいている”と表示されるのでそのあたりで迎撃したいところです。なお、村を襲撃されると“巨人が村にいる”と表示されますが、こうなるともう村は守り切れないかもしれません。
巨人は攻撃力は高いものの動きが遅く、攻撃の際は足を止めるのでタイミングを見て間合いを取ればそれほど苦労しません。ただし耐久力が非常に高いので多数のプレイヤーで囲んで一気に倒したほうがいいでしょう。定型文に“霜の巨人を見つけた”があるので、セットしておくとほかのプレイヤーに注意喚起できます。
橋の修復に必要な素材を集める
最初の巨人を倒したあとはフェンリルのねぐらがあるエリアにかかる橋を発見、修復します。修復には2500ソウルと切石50個、練鉄30個に加えて古代のコア10個が必要です。古代のコアは、巨人のほか敵種族の拠点などにいる“体力ゲージが黄色の敵”を倒すとドロップします。このタイプの敵がドロップするアイテムは、参加者全員が拾えるので戦っているのが見えたら加勢するといいでしょう。
ネックとなるのはやはり大量に消費する切石と練鉄。積極的に採掘してレベル3以上にアップグレードした旅商人エイルンのところで生産するのはもちろん、早めに採掘所の再建を行っておきたいところです。
ねぐらを見つけてポータルを起動
橋を修復したら、寒冷地帯である氷の頂でフェンリルのねぐらを探します。氷の頂に限りらず、寒すぎるもしくは暑すぎるエリアではキャラクターが継続ダメージを受けます。暑さ寒さとその耐性は、画面左上の温度計のアイコンの横のバーが示していて、中央の白い縦線が左の青いゲージにかかると寒すぎ、右のオレンジのゲージにかかると暑すぎとなります。
温度耐性は装備でもコントロール可能ですが、ポーションを飲むのが手っ取り早いです。なお、8つのクラスのうち“シーア”は暑さ寒さを無効化できるスキルを習得できます。
フェンリルと戦うには、ねぐらの入り口のアイテムを投入してポータルを起動する必要があります。必要なのは、霜の巨人の破片15個、隠れ家の破片5個、イベントの破片50個、クエストの破片25個です。
霜の巨人の破片は巨人のドロップアイテム、クエストの破片は村の掲示板で受けられるクエストの報酬、イベントの破片はワールド内でランダム発生するイベントの成功報酬です。クエスト以外の破片は一定時間その場に残ってだれでも拾えるので、参加できなくても拾いに行くだけで進行に貢献できます。
隠れ家の破片は、煙の高地と呼ばれる暑熱エリアに2カ所ある全3層のダンジョン最奥の宝箱から入手できます。宝箱は地下3層の敵を全滅させると封印が解けますが、1人で倒すのはかなり厳しいのでなるべく複数人で攻略しましょう。マップを見て攻略中のプレイヤーがいるようであれば、加勢にいってあげたいところです。たとえ攻略が間に合わなくても、開けた直後であれば宝箱の中身は手に入ります。
フェンリルとの最終決戦を制する
ポータルを起動したら、あとはフェンリルを倒すのみ。フェンリルは攻撃の威力もさることながらスキが少ないため、なるべく複数人で同時に突入しましょう。フェンリルの攻撃は前方へのものが多いので側面に回り込みながら戦うといいです。注意すべきなのは、咆哮と天井の崩落による範囲攻撃。いずれも発生前に範囲が表示されるので逃げましょう。
基本的に死なずに倒すのは難しいので、ねぐらへ突入する前にソウルを使い切り、素材は軍資庫に入れておくことをおすすめします。
最後はビフレストから帰還して終了
フェンリルを撃破すれば基本的にサーガクエストは終了。あとは、村の近くにあるビフレスト(天上と地上をつなぐ橋のこと)からヴァルハラに帰還してゲームを終了させてもいいですし、ほかのクラスの開放条件を満たすためにそのまま残るのもいいでしょう。クリア報酬の黄金のホルンは、フェンリル撃破で5個、プラス撃破した巨人の数だけもらえます。
本作は、アクションゲームとしては見下ろし型視点でとくに真新しい要素こそないものの、適度にシビアなアクションと繰り返し遊んでも飽きにくいシステム、プレイヤーをきつく縛ることはない程度の共闘などが絶妙のバランスで組み合わせられた作品だと感じました。
アクションゲームやRPGなどで協力プレイがしたいけれど、あまり長い時間遊べない、細かいルールを覚えるのが面倒、といった人におススメですね。
価格設定もなかなかお得ですし、今後はアップデートで新たなコンテンツが追加されるとのこと。この原稿を書いている段階で発売から1カ月ほどですが平日の昼でも遊ぶ相手には困らない程度に人がいますし、新しくゲームを始めるたびにレベル1からなのでプレイヤー間での差はそれほどではないと思います。
気軽に遊べるオンラインRPGを探しているなら、ぜひ本作をチェックしてみてください!
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