『ペルソナ5』で多くを学んだ。『アルケミスト・アドベンチャー』開発者インタビュー【電撃インディー#112】

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 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回はイントラゲームズより配信中のPS4/Nintendo Swich用アクションアドベンチャー、『アルケミスト・アドベンチャー』の開発者インタビューをお届けします。

 本作は、記憶を失った錬金術師、マイアの冒険を描いたアクションアドベンチャーゲームです。多彩な効果を持ったポーションを作り出せる錬金術システムが大きな特徴で、“エレメント”や“金属”といった原料を自由に組み合わせ、さまざまなポーションを作り、使い分けることが、ゲーム攻略のポイントとなります。

 本インタビューでは、『アルケミスト・アドベンチャー』を開発したBad MinionsのCEO兼“Master of Alchemy”のLeo Batelli氏にお話を聞きました。攻略に役立つおススメポーションなども聞けたので、これからプレイする人は要チェックです。

 なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

Leo Batelli氏インタビュー

――『アルケミスト・アドベンチャー』の注目点を教えてください。

 錬金術システムがほぼすべてのシステムに作動する、ゲーム内のメカニズムといえます。パズルを解き、周りを変化させ、ときには元素のポーションを使い敵と戦えます。

 例えば氷のポーションは戦闘でも使えますが、水に使うと氷の橋を作るのにも使えます。さらに錬金術システムには、ポーションを作るための複数のフラスコがありますが、平らなフラスコでは壁系の爆弾が、丸いフラスコでは円形の爆発の爆弾が作られます。

――難易度調整でのこだわりや、気を付けたことはありますか?

 各ステージとパズルのデザインにも工夫をしましたが、一番難しかったのは戦闘難易度の調整でした。序盤から強力なポーションを作ることも可能なので、全ての戦闘において、計画的に、プレイヤーがどこで戦闘状況になるのかを考えなければなりませんでした。

――世界観が独特ですが、世界観やデザインのコンセプトはどのようなものでしたか?

 昔の『ゼルダの伝説』シリーズが好きです。それらは、興味に溢れる世界を探検するという楽しみをくれて、ダンジョンでの挑戦を完了すると、より世界を楽しめるユニークなアイテムを発見出来るように作られていました。

 これと同じく、私たちはフラスコと特殊な材料を見つけて、新しい地域を探検出来るシステムを作るというアイディアを考えました。

 私たちは錬金術という1つの概念が、システムとして全てを支配させる初期設定を守るために頑張りました。なので、全ての相互作用はポーションを通じてのみ可能です。

 例えばキャラクターは扉を開けずに燃やさなきゃならないという点など、全ての環境とパズルを企画からテストまで多くの時間をかけて進めましたが、それだけの価値があったと思います。

――主人公マイヤをはじめ、キャラクター設定でこだわったことはありますか?

 私たちもマイアが好きです。彼女の物語はとっても独特で性格もまた特別です(これ以上はネタバレになるので遠慮いたします)。私たちはプレイヤーが強い戦士ではなく、賢明な錬金術師になれたらと思いながら、バトルパートをデザインしました。なので、コントローラーを剣みたいに振るのではなく、ポーションと戦略で勝負がつくようになっています。私はマイアが肉体的能力は無くても、錬金術の知識で厳しい環境でも生き残れるキャラクターだと思います。

――序盤で役立つ(はやめにとっておきたい)スキルがあれば教えてください。

 錬金術に関するスキルを習得しておくと、より大きく、良いポーションが作れるため、お勧めします。

――おすすめのポーションの組み合わせがあれば教えてください。

 プレイヤーが一番知りたい組み合わせは主に2つです。一番目は“ヒーリング”で、これは金属と“アルベド”、または“キトリニタス”を調合して作ります。

 2つ目は“加速”で、これは“水銀”と“アルベド”で作られます。なので、この3つの材料を調合すると、素晴らしいエリクシールが出来ます。ここでもう1つ、もしまだエリクシールに関するスキルが無ければ、“ヒーリング”と“加速”のポージョンを自分に投げても使えます。敵に投げてはいけません!

――開発をするうえで、特に気を付けている点などを教えてください。

 このゲームはSteamでアーリーアクセスを行いました。当時の我々の目的は、新しい地域と敵、そしてボスキャラなどのコンテンツを追加しながら作業を進めることでした。また一方で、一番重要なのがチュートリアルです。錬金術システムは他のゲームとは異なり、さまざまなポーションを説明書もなしにプレイヤーが研究するようになっています。これがプレイヤーにとってかなり不確かな点が多かったので、私たちはいくつかのチュートリアルでこれを解消しました。今はポージョンのシステムに関する説明があり、プレイヤーが自由に好みの物を作れる余地を持っています。

――ゲームタイトルにこめた想いを教えてください。

 実は最初はゲーム名を『Alkimya: Memories of the Last Alchemist』と考えていたのですが、開発社ですらタイトルを間違えることが多かったので諦めました。プレーヤーにとっても、これがRPGなのかビジュアルノベルなのか分かり難いと思いましたので、ゲームの大きな2つのテーマである錬金術と冒険を強調して、この2つの単語を合わせた『アルケミストアドベンチャー』になりました。

――今後、実現したい野望などありますでしょうか?

 私たちは難関を乗り越えるために科学を使うというアイディアが好きなので、また『アルケミストアドベンチャー』の世界観のゲームを作りたいと思います。同じジャンルではなくても、物語とプレイヤーの選択が共有できるゲームなら素敵だと思います。

――ゲームの開発に携わることになったきっかけについて教えてください。

 ゲームはいつも私と一緒でして、昔からゲームが大好きでした。高校の時、ブラジルのゲーム雑誌でアメリカのゲーム大学に関する記事を見たことがあります。

 2002年でした。その時はそういうことが可能だとは思いませんでした。学費が高かったので諦めるしかなかったのです。

 7年後、工学部を中退して経営学部の勉強を終えたところ、ゲーム開発授業の広告を見ました。初めての授業で感動を受けて、ようやく私の道が見えた気分でした。それからはずっとゲーム一筋です。

 プログラミングやデザイン、ナラティブのことも勉強しました。ブラジルと日本の文化には大きく違うので、日本では27歳で就職だと全然遅れたと思われるかもしれませんが、私はエンジニアとして、またゲーム開発者として働くこと自体がとても幸せだと思っています。

――ここ数年でもっとも感銘を受けた、おすすめのインディーゲームについて教えてください。(インディーゲームでなくても構いません)

 私たちは『ブレス オブ ザ ワイルド』みたいな、広大なサンドボックスゲームが好きです。私は数百時間プレイしました。ですが、ホントに感銘を受けたのは『ペルソナ5』でした。

 その規模と物語、その裏にあるアイディアすべてが驚きでした。このようなゲームを見られるとは思わなかったです。自分のゲームのストーリーやデザインのための多くを、このゲームで学ぶことが出来ました。

――最後にユーザーに一言お願いします。

 ブラジルは日本から多くの影響を貰いましたし、日本以外でも日本のコミュニティは大きいです。私は特撮アニメを見て、日本のゲームをしながら育ちました。

 なので、ゲーム内で日本の文化と他の文化が混在していることを見れるかもしれません。そして私たちの努力と愛情をもぅて作ったこのゲームを、多くの皆様が楽しんでいただけたらと願っています。


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