『イースVI ナピシュテムの匣』18周年ストーリーまとめ:カナン諸島で幕を開ける、アドルの新たな冒険【ファルコム40周年特集】

電撃オンライン
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 2021年3月9日に日本ファルコムは創立40周年を迎えました。これを記念して、電撃オンラインでは日本ファルコムに関する企画記事を展開していきます。

 そして、本日9月27日、2003年(平成15年)に発売された『イースVI ナピシュテムの匣』が18周年を迎えたことを記念して、ストーリー振り返り記事をお届けします。

【イースVI ナピシュテムの匣】
・発売日:2003年9月27日
・機種:Windows98/2000/Me/XP
・メディア:CD/DVD
・ジャンル:A・RPG
・価格:¥7,980(5%税込)

『イースVI ナピシュテムの匣』とは?

 2003年9月27日にPCで発売された『イースVI ナピシュテムの匣』は、前作『イースV』から約8年ぶりに発売されたシリーズ作品です。

 今回のアドルの冒険は、エレシア大陸から遙か先、アトラス洋の最果てに位置すると言われている“カナン諸島”を舞台に描かれます。また、『イースI』などにも登場する、有翼人の文明や謎に迫った作品でもあります。

 前作からアクションが立体的に進化しており、シリーズ中では難易度がやや高いほうに入りますが、そのぶん達成感も十分。『MIGHTY OBSTACLE』など、戦闘を盛り上げる熱いBGMの数々も評価されています。

  • ▲3本のエメラス剣をワンボタンで自由に切り替え可能。剣ごとにアクションや技、敵との相性が異なるため、状況に応じて使い分けることが重要に。なお、剣ごとのアクションは、仕掛けを解く際にも必要となる。

 こちらでは、『日本ファルコム30周年公式記念本 Falcom Chronicle』(発行:KADOKAWA)に掲載されていた、ストーリープレイバック部分を再掲載します。

 PC版パッケージの裏面に書かれた、「さあ、“カナンの大渦”をその目で見てみないか?」という言葉が好奇心をかき立てる本作。世界の最果てと言われている地でアドルは何を見たのか? その冒険を追っていきましょう。

『イースVI ナピシュテムの匣』システムチェック

エメラス剣

 3本の剣があり、それぞれ攻撃アクションが異なる。また、敵を倒すと落とすエメルと呼ばれる鉱物を集めることで、剣のレベルア ップをすることができる。

剣魔法

 3本の剣に対応した魔法が使える。時間経過や敵からダメージを受けることでゲージが溜まり、最大値になると使用可能となる。連発はできない仕組みだが、どの魔法も極めて強力となっている。

『イースVI ナピシュテムの匣』ストーリープレイバック

プロローグ

 大海賊ラドックから「世界の果てを見に行かないか?」と誘われたアドルとドギは、その誘いに乗る。ラドックの娘で、以前の冒険で知り合った人物でもあるテラとともに、アドル達はアトラス洋の最果てにあるカナンの大渦を目指す。

 しかし、大渦の近くでロムン艦隊の襲撃を受け、海に落ちかけるテラを助けたアドルは、逆に自分が海に投げ出されることに。

 そして彼は、カナンの大渦の中心にある島の1つ、クアテラ島の砂浜に漂着。浜辺にいたレダ族の姉妹、オルハとイーシャに救われ、レダの集落で介抱を受けていた。

  • ▲プロローグの内容は、オープニングムービーのなかでも描かれている。

01 クアテラ島のレダ族

 漂着した際の傷が癒えたアドルは、族長のオードやオルハに礼を言う。心優しいオルハはともかく、長く尖った耳と尾を持つ亜人であるレダ族は人間に不信感を抱いており、冷たい対応をされる。

02 はぐれ竜の脅威

 島を回るうちに、イーシャがいるという祈りの泉に足を踏み入れたアドル。そこでイーシャを見つけたものの、巨大な竜のデミガルヴァが出現。アドルは竜の注意を自分に向け、イーシャを逃がす。

03 エメラス製の武器

 レダ族の援護もあって竜を倒すが、剣が折れてしまう。

 オードはアドルを真の戦士と認めて、エメラス剣のリヴァルトをくれる。そして、カナン島へつながるミトス参道のことを教えてくれる。

04 ガッシュとの出会い

 ミトス参道を進んでいくと、大きなハルバードを持つ傭兵姿の男と出会う。その男はガッシュと名乗り、アドルにいきなり襲いかか ってくるが、あくまで腕試しだったようで、すぐに去っていく。

05 漂流民達の開拓地

 参道を抜けた先には、人間が暮らす港町リモージュがあった。そこでは、かつてダームの塔で知り合ったラーバの姿もあった。彼から頂上に剣が刺さる遺跡の話を聞き、そこへ行くことにする。

06 レダ族の少年ウル

 崖状の内部を登って遺跡の中腹まで行くと、魔物に襲われるレダ族の少年を発見。魔物を倒すと少年はウルと名乗り、オードの息子だと語る。ひととおり話し終えると、その場を去っていった。

07 頂上に刺さる赤きエメラス剣

 剣が刺さる祭壇で白い鏡の欠片を拾う。そこへ飛んできた赤い妖精ユエがゾンプラスを召喚。魔物により壊された床が落下するなかで戦いが始まる。

 魔物を倒すと同時に、床が地面へ打ちつけられた。

08 鏡の欠片の返却

 ユエはどこかへ飛び去っていく。落下した祭壇ではエメラス剣ブリランテを入手し、リモージュに帰還する。ウルから、拾った鏡がオルハの物だと聞いて、届けに向かう。鏡は母の形見らしい。

09 忘却の遺跡へ

 ブリランテを使い、ミトス参道内にある赤い石が付いた扉を開ける。内部は地下遺跡になっていた。

 奥で鏡の欠片を見つけると、黄色い妖精セラが出現。機械型の魔物ウド=メイユを召喚する。

10 アルマからの宣託

 魔物を倒して奥に進むと、カナン諸島の中心であるゼメスの聖地に出る。翼を持つ女性像に触れると、レダ族があがめるアルマの声を聞く。彼女は鍵を託すと告げ、奥の間の扉を開いてくれる。

11 ガッシュの符術

 エメラス剣のエリクシルを入手して引き返すと、ガッシュが出現。何かに備えて、屋内に護符を貼って去っていった。オルハに鏡を届けに行くと、島をつなぐ橋が開通したと教えてもらえる。

12 バスラムへの報告

 バスラムにゼメスの聖地へ行ったことを伝えると、情報のお礼として、水の中を自由に行動できる海神の護符を貸してくれる。その後、ラーバの家に行くと、イーシャがアドルに会いに来ていた。

13 陽の入り江を目指して

 イーシャによると、島の裏側に木の魂が流れていったという。それを怪しいと感じたアドルは、そこを調べてみることに。ラーバによると、その場所は陽の入り江で、緑水洞から行けるという。

14 緑水洞の探索

 緑水洞の内部は薄暗く、狭い地形が多い。虹の欠片で周囲を照らしながら探索していくと、洞窟の最奥は広大な洞窟湖となっていた。そこへガッシュが現れ、アドルに皮肉を言うと去っていく。

15 オージュガンとの戦い

 海神の護符を使い、湖の中を進んで最深部へ。そこには鏡の欠片が落ちており、それを拾うと青い妖精キサが現れ、岩の魔物オージュガンを召喚する。倒すと顔に穴が開き、先へ進めるようになる。

16 海賊船トレス=マリス号

 入り江の入口は崩れた岩でふさがれている。引き返そうとすると岩が吹き飛び、道が開通する。振り向いた先にはドギがいた。イーシャが言っていた木の塊とは、トレス=マリス号のことだったのだ。

17 ラドックとの再会

 テラやラドックと再会を果たし、カナン諸島での冒険を彼らに話す。船が壊れて立ち往生していたラドックは、アドルとドギ、テラとともに、港町リモージュへ修理材料の調達に向かうことに。

18 アルマの祝祭の準備

 鏡の欠片を届けにレダの集落へ向かうと、集落は年に一度のアルマの祝祭の準備で活気づいていた。しかし、オードの家ではガッシュとオードが口論をしており、殺伐とした空気が漂っていた。

19 ゼーメの神鏡の復元

 アドルに気づくとガッシュは去っていく。オルハに鏡の欠片をわたすと、彼女はそれを復元する。鏡には、なぜかゼメスの聖地でバスラム達がガッシュの貼った護符をはがす様子が映っている。

20 カナンの大渦の消滅

 不安を感じたアドルは、ゼメスの聖地へ向かう。そこにはバスラム達が倒れており、続いて、ユエ、セラ、キサの三妖精が姿を現す。

 妖精達が光を放つと、カナン諸島を囲む大渦が消滅してしまった。

21 ロムン帝国のカナン侵攻

 ガッシュの護符は、聖地を護るためのものだったようだ。リモージュに戻ると、ロムン帝国の兵士が町を占拠している。兵士達が亜人を捕まえていることを知ったアドルは、レダの集落へと急ぐ。

22 捕らわれたレダ族

 集落は荒らされており、奥には傷だらけのオードが倒れていた。オードによると、レダ族の半数が捕まったという。オードの手当てをしたアドルは、ラーバにあとをまかせて、リモージュへと向かう。

23 ロムン艦隊潜入作戦

 アドル、バスラム、テラ達は、レダ族を助けるための会議を始める。テラの提案で、バスラムが艦隊の提督のアガレスを宴会に招いている間に、アドルとテラが船に潜入することになる。

24 レダ族の救出

 警備が手薄になったのを見て船内へ。レダ族は牢に捕らわれていたが、テラが鍵を開けて救出に成功する。しかし、オルハとイーシャだけは別の場所に連れて行かれており、ここにはいなかった。

25 アガレスのペット

 オルハとイーシャを捜して地下の倉庫に行きつくと、籠に捕らえられたオルハを見つける。助けようとすると部屋の奥の檻が開き、カエルのような魔物のラーナルーナが襲いかかってくる。

26 オルハの救出

 魔物を倒してオルハを救出すると、テラやアガレスがやって来る。アガレスは引き連れた兵士達に攻撃命令を出すが、そこにガッシュが登場。兵士を倒して、アガレスもみね打ちで気絶させる。

27 ロムン船からの脱出

 ガッシュは早々に去り、アドル達も脱出に移る。テラとオルハを守りながら船内をかけ抜けて、脱出に成功する。その頃、ゼメスの聖地では騒動の元凶となる人物が動きを見せていた。

28 黒き匣(はこ)の復活

 三妖精からエルンストと呼ばれる男が、イーシャを連れてアルマ像の前にいる。そこにドギとラドックが登場。エルンストは漆黒の剣を出現させてアルマ像を破壊。同時に古代遺跡が復活した。

29 アルマの伝承

 ラドック達から状況を聞いたアドルは、オードに話を聞きに行く。オードは、ナピシュテムの匣と黒き鍵を持つ一族の伝承、そして黒き匣へ入るための手段を伝えて、龍のメダイユをアドルに託す。

30 廃都キシュガルの探索

 風見の丘の石碑に龍のメダイユをはめ込むと、地下遺跡である廃都キシュガルへの入口が開く。機械のような敵を倒しながら、ナピシュテムの匣へ続くという龍の回廊へとたどり着く。

31 導きの龍を操る巫女

 回廊は途中で道が途切れていた。そこにオルハが現れ、ここから先は巫女である自分が操る龍に乗って進むのだという。彼女が呼んだ龍に乗ろうとするとガッシュが現れ、彼も同行することに。

32 強襲するガルヴァ=ロア

 ナピシュテムの匣に降り立った2人は、昇降機で上へ。だが1人乗りのため、ガッシュが先行する。アドルが続こうとすると、龍神兵完全体ガルヴァ=ロアが現れる。これを倒して上部へと進む。

33 ガッシュの敗北

 奥に進むと、傷だらけのガッシュが倒れている。エルンストに1人で戦いを挑んだが、返り討ちにされたという。気を失ってしまったガッシュを残し、アドルはエルンストが待つ奥の間へと進む。

34 エルンストの脅威

 エルンストは神になる妄執に捕らわれていた。イーシャの力で黒い翼を手に入れると、三妖精を従えて襲ってくる。一度倒すと、暴走覚悟で匣の力を得ようとするが、黒鍵アルマリオンが暴走してしまう。

35 秘蹟の間へ

 エルンストの目的は、ナピシュテムの匣を制御して、世界の滅亡を防ぐことだった。

 彼の身体は光の粒となり消える。アドルは彼の遺志を継ぎ、暴走する匣を止めるために中枢へ向かう。

36 制御装置の破壊

 現在の文明を滅亡させようとするナピシュテムを停止するため、その破壊を試みるアドル。途切れずに射出されるレーザーをかい潜 ってコアを攻撃し続け、ついにナピシュテムの匣を破壊する。

ENDING

 中枢部が破壊された匣は、完全崩壊を始める。中枢部にいたアドルに逃げ場はない。だが、ゼーメの神鏡から光の翼が生えて、空全体をおおう。光に包まれたアドルは、無事に月の渚へと流れついた。

 アドルはレダの集落でひとときの平和を満喫すると、次の冒険へと旅立つ。

 人知れず世界を救った赤毛の青年に、人々は別れを惜しみながら船出を見送る。アドルはそれに手を振って返すのだった。

TOPICS

ボスラッシュなどが追加されたリニューアル版

 本作の発売からしばらくして、難易度などが調整されたリニューアル版が発売された。その際、大小さまざまな追加や変更が行われたが、そのなかでも大きな追加要素が「ボスラッシュ」。

 これは、ボス敵との連戦を戦い抜いてクリアタイムを競うモードで、ハード以上の難易度でクリアすると、部屋の中に渦が出現。この渦に入ると、なんと水着姿のオルハと月の渚で会話できるというご褒美が用意されている。

※掲載しているパッケージはWindows98/2000/Me/XP版。掲載している画面写真はWindows98/2000/Me/XP版。
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