『Aliens: Fireteam Elite』はファンでなくてもわかる『エイリアン』感がもりだくさん【海外ゲーム名作案内】

柏又
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 海外ゲーム大好きな担当ライターが実際にプレイして気に入ったタイトルを紹介する“海外ゲーム名作案内”コーナー。今回は、3gooより好評発売中のPS5およびPS4ソフト『Aliens: Fireteam Elite』をとり上げます。

 本作は、映画『エイリアン』3部作をモチーフとした3人称視点のアクションシューティングです。プレイヤーは映画3部作より23年後を舞台に、植民地海兵隊の強者としてエイリアンとの戦いに参加します。オンラインで最大3人までの協力プレイに対応していて、フレンドのほか同じミッションをプレイしたい他のプレイヤーと協力して戦うことも可能です。

 今回はPS5版をもとに本作の魅力をお伝えしていきます。

詳しくない人でもわかる『エイリアン』感! 背景や装備の再現度が半端ない!

 本作の舞台は原作より23年後。救難信号を受けた植民地海兵隊の強襲艦エンデバーは、発信元であるカタンガ精錬所へ向かいます。海兵隊員たちがカタンガの内部でみたものは、フロンティアの人々を恐怖に陥れたエイリアンの群れでした。

 カタンガとその近傍にある小惑星LV-895を調査した彼らは、この地で暗躍するウェイランド・ユタニ社の陰謀を目の当たりにするのです。

 ストーリーは映画と同じ世界観を共有するオリジナルですが、随所に映画の設定が織り込まれた非常に興味深い内容となっています。本作の収集要素として、ミッション内で発見した遺物をエンデバーの乗組員に調べてもらうものがありますが、シリーズの世界観を掘り下げるものとしてなかなか楽しませてくれますね。

 さらに、精錬所として使われる宇宙ステーションカタンガとそこがエイリアンに浸食された姿、LV-895に存在するエイリアンの遺跡は、原作に詳しくないプレイヤーでも、その作り込みぶりが一目でわかることでしょう。

 また、ゲームには原作映画でなじみのある武器も登場します。もし、映画のようにバリバリ戦いのであればパルスライフルとスマートガンという映画の武器が両方使える“デモリッシャー”のクラスがおススメです。

適度な難易度で歯ごたえを感じられる共闘プレイがおもしろい!

 プレイヤーは3人でファイアーチームを編成して各ミッションにあたります。ミッションを開始する際にマッチメイキングをパブリックに設定すれば、同じミッションをプレイしたい人と自動的にチームを組んでくれますし、フレンドをチームに招待して始めることも可能です。

 また、いっしょに遊ぶプレイヤーがいない場合でもAIが操作するアンドロイドが行動をともにしてくれます。

 本作のエイリアンは原作と同じく神出鬼没で、宇宙ステーション内の通気口や洞穴などから奇襲を仕掛けてくることもしばしば。さらにミッション中の要所では、エイリアンの群れが一挙に襲来するパートもあり、プレイしていて気が抜けません。

 そんな時に、プレイヤーの死角をカバーしあったり、ときおりやってくる強敵に攻撃を集中してくれたりする味方の存在が非常に頼もしく感じられるはずです。

 難易度にもよりますが、本作の共闘要素はプレイヤーに求められるものはそれほど多くなく、下から2つ目のスタンダードの難易度までは、味方を撃ってもダメージにならないので気軽に遊べるでしょう。普通にプレイしていれば、肩を並べて戦う仲間の存在を感じられる絶妙なバランスになっていると筆者は感じました。

 キャラクターの武器やパークの装備状況によって上下する“コンバットレーティング”の数値に注意しつつミッションを選べばそこまで苦戦はしないはずです。

戦いを重ねて成長するロードアウトのカスタマイズが奥深い

 プレイキャラクターは、使える装備の異なる6種類の“ロードアウト”が存在します。ロードアウトによって得意な戦い方が異なるため、ただ銃を撃つだけではない個性的なプレイが可能なところも本作の魅力です。

 ロードアウトを構成する要素は、武器種とアビリティ、パーク(能力)の3つ。ロードアウトによって、攻撃が得意なものや味方の援護ができるもの、アビリティを駆使するトリッキーなタイプが存在します。各クラスの特徴を把握し、持ち込む武器の組み合わせを考えるのも楽しいですね。

 また、本作独特の要素としてパズルのようにパークをグリッドに詰め込んでいく、カスタマイズ要素が挙げられます。ロードアウトにはレベルの概念があり、戦いを重ねて獲得した経験値でレベルアップ。新たなパークを習得していきます。習得したパークは、グリッドと呼ばれる盤面にはめ込むことで効果を発揮します。

 ただし、クールダウン短縮などのロードアウトのアビリティに影響するパークは、グリッドの隅にあるアビリティのアイコンからつながるように配置する必要があるというルールがあり、単純にすき間に詰め込めばいいというわけではないあたりもポイント。レベルに応じて配置できるグリッドが広がるとかなり頭を使わせてくれますね。

 パークにはそのロードアウト専用と全ロードアウトで使用可能な汎用のものが存在するので、単一のロードアウトにこだわってレベル上げをしなくても、キャラクターが強くなっていく実感を得られるあたりもよくできていると思います。

繰り返し遊ぶことを前提としたシステムもいい感じ

 本作は、発売時点で4つのキャンペーンで構成される12のミッションが収録されていて、難易度に関係なくすべてのミッションをクリアすると敵の猛攻を耐える“ホードモード”が開放されます。ホードモードは10ウェーブクリアするとそこで終了するか続行するか選択可能です。

 ストーリーをクリア後は、ミッションを繰り返しプレイして収集要素を探したりキャラクターのレベル上げにいそしむわけですが、これらのプレイに変化をつける要素として“チャレンジカード”が存在します。

 チャレンジカードは、日刊/週刊の“タクティカルオポチュニティ”のクリア報酬や物資倉庫を管理するパク二等軍曹から入手できるアイテムです。これらのカードを開始前に使用すると、プレイにいわゆる“縛り”を加える代わりに報酬がアップします。

 カードの内容は、敵や自身が強化もしくは弱体化するもののほかに、プレイ画面がモノクロや昔のディスプレイ風に変化するユニークなものも。報酬を増やしたい場合や気分を変えて遊びたいときにもってこいといえるでしょう。

 ここまで紹介してきた『Aliens: Fireteam Elite』。映画を題材としたキャラゲーとしての作り込みはかなりのもので、手強いエイリアンと戦う歯ごたえを程よい感じで楽しめる良作だと思います。協力プレイも変に難しいところはなく、プレイヤーの腕前に合わせて知らない人同士でも気持ちよく遊べるあたりに設定されていると感じました。

 映画の『エイリアン』シリーズが好きな人ならゲームの腕前に関係なく遊べる内容だと思いますし、3人称視点のシューターや協力プレイゲームの出来の良いものを探している人にも満足いくことでしょう。価格も手ごろでボリュームもしっかりある、かなりお買い得なタイトルですね。

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