日本の芸術文化を世界観のテーマに。忍者ステルスゲー開発者インタビュー【電撃インディー#111】
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電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、ラタライカゲームスが贈るPS5/PS4/Nintendo Switch用ゲーム『ウィズン・ザ・ブレード』の開発者インタビューをお届けします。
本作は、忍者を操作して“悪鬼”と戦うステルスアクションゲームです。戦国時代をモチーフとしており、豊富な武器とアクションで敵と戦うことができます。手ごたえのある戦いが多く待ち受けていますが、そのぶん達成感も得られる作品です。
本インタビューでは、『ウィズン・ザ・ブレード』を開発したVitaly Savelyev(バタリー・サベルイェフ)さんにお答えいただきました。
なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!
開発者インタビュー:Vitaly Savelyev(バタリー・サベルイェフ)さん
――『ウィズン・ザ・ブレード』の注目点を教えてください。
本作は、ステルス機能を備えたアクションプラットフォーマーです。ゲーム内のステージは自動生成されるため、繰り返してプレイしても新鮮な気持ちでプレイすることができます。
主人公は新しいスキルを学ぶことができるので、プレイヤーはどのようなスタイルで進むかを決めることができます。例えば、格闘を学んで素手だけでゲームを進めたり、武術を学んで手裏剣や鎖鎌を使いこなしたり、選択肢はたくさんあります。
クラフト機能も充実しており、回復アイテムや手裏剣、手榴弾や地雷などを作ることができます。素材の組み合わせも豊富で、例えば、異なる種類の火薬を組み合わせることで、異なる種類の手榴弾をクラフトすることができます。
また、手榴弾に金属の破片や燃える油を加えれば、威力や効力に影響を与えることができます。プレイに慣れて器用に操作できるようになれば、敵を一撃で倒したり、背後から忍び寄り不意打ちすることができますが、敵に見つかると一斉に襲ってくるので注意が必要です。
敵は個性的なので、敵ごとに自分なりの戦い方を見つける必要があり、不適切な戦い方は厄介な問題を引き起こす可能性があります。
本作はハードコアなゲームです。簡単に攻略することはできませんが、プレイを重ねることによって結果的に攻略することができ、プレイヤーは達成感を得ることができると思います。
――開発で苦労していたところを教えてください。
本作は私が開発した初めてのゲームです。仕事が終わった後に空いた時間を使って、3年掛けて1人で開発しました。
ゲームを開発する上で一番難しいのは、毎日同じことをずっと続けることだと思います。このゲームを思いついたときには、現在の何倍ものコンテンツ規模があったのですが、開発を開始してから2年後には、実装したいもの全てに対応することは不可能と判断し、多くのアイデアを破棄しなければなりませんでした。
――開発をするうえで、特に気を付けている点などを教えてください。
本作のようなステルスゲームでは、常にゆったりとした粘性のあるゲームプレイが求められます。
例えば、茂みの中で5分間も座るなど。私の場合、プレイヤーが稲妻から影そして影から稲妻へと変化するスピードとテンポ感を保ち、敵が瞬きをする間に首が吹っ飛ぶようなアクションを提供するよう心掛けました。
成功すれば敵をいとも簡単に倒せることができ、尚且つ困難を乗り越えてこそ、ゲームの醍醐味を感じることができるようバランスが取れるように気を付けました。
――ゲームタイトルにこめた想いを教えてください。
プレイヤーの方には困難を乗り越えた後の優越感や喜びを感じてもらいたいと思いました。
この平和な時代において、人々は毎日仕事に行き、買い物をし、家に帰るというサイクルを繰り返しています。命の危険が常にあるわけではありませんが、私達人間は本能的に生きるために戦っています。
そんな環境の中で、コンピュータゲームは、狩猟者や戦士としての本能を満たすための手段の一つだと私は思います。このゲームを通じてそれを伝えることができれば幸いです。
――今後、実現したい野望などありますでしょうか?
本作を完成させた後、すぐに「Unshaded」という新プロジェクトを始めました。 現在は脚本を書いたり、3Dの勉強をしたりしています。Unreal Engineを使用した3D型の「ウィズン・ザ・ブレード」の続編も考えてます。
――ゲームの開発に携わることになったきっかけについて教えてください。
小さい頃に初めて8ビットゲーム機のゲームを見た時から「ゲームを作りたい」と思いました。幼少期は頭に思い浮かぶ様々なキャラクター、ステージ、迷路などをアルバムに描いていました。そして、この情熱は今に至るまで色褪せることなく、現在もたくさんのアイデアをノートに描いてます。
――ここ数年でもっとも感銘を受けた、おすすめのインディーゲームについて教えてください。(インディーゲームでなくても構いません)
最近、私がプレイしていてとても気に入ったタイトルは以下です。
・Far cry 3、4、5
・Factorio
・Rim world
・Satisfactory
・Project Zomboid
・Metal Gear Solid The Phantom Pain
・Tenchu Z
・Tekken 7
・Street Fighter 5
・Doom Eternal.
――最後にユーザーに一言お願いします。
私は15世紀の日本について沢山の本を読み、とても興味を持ちました。日本の芸術文化がとても好きなので、本作の世界観のテーマに使用しました。皆様が本作を楽しんでいただけることを願っています。
※本レビューはSwitch版をプレイしてのものです。
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